三陰交(さんいんこう)
精力が向上する代表的なツボ。足の内側のくるぶしから 指4本分上に位置する。
マッサージすることで副交感神経を高め、 性機能の改善をサポートすると言われている。
EDの予防・改善方法として、マッサージや運動、筋トレが紹介されることがあります。 これらの方法は、血管や全身の健康状態を改善し、EDの改善に役立つ可能性があります。
本記事では、マッサージに期待できる効果と医学的根拠、ED改善に役立つ運動や筋トレ、実践する際の注意点、併用できる改善方法について解説します。
■この記事を読んでわかること
※クリックすると説明に飛べます
運動や筋トレ、マッサージを実践してEDの予防や改善をしたいとお考えの方は、是非参考にしてください。
ただし、その効果には十分な医学的根拠や即効性はなくEDの改善にも個人差があります。
そのため、マッサージや運動・筋トレはあくまでED予防・改善のサポートと考えましょう。
ED(勃起不全)については、以下のページで詳しく解説しています。 ED(勃起不全)とは
マッサージや運動・筋トレは、血流や心身の健康状態を整えることで、EDの予防・改善を間接的に支える可能性があります。
有効とされる理由として以下が挙げられます。
特に有酸素運動は、血流の改善やストレスの緩和など、勃起機能の改善に関係することが報告されています。
一方、マッサージについてはEDへの直接的な治療効果を示す医学的根拠が十分ではないため、リラックスや身体のケアを目的とした補助的な方法として取り入れましょう。
運動は血管や心肺機能の健康維持に役立ち、勃起に必要な血流を保ちやすくします。
勃起は、性的刺激によって陰茎の血管が広がり、海綿体へ血液が流れ込むことで起こります。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、体重や血圧、血糖の管理に役立ち、血管性EDの改善にも良い影響を与える可能性があります。
マッサージやストレッチにも、筋肉の緊張をほぐして身体を動かしやすくする働きが期待できます。
そのため、マッサージや運動、ストレッチによる血流改善はEDの改善に有効と言えます。
テストステロンは、性欲や活力、筋肉量などに関係する男性ホルモンです。
テストステロンが低下すると、性欲の低下や疲労感などとともに、EDがみられる場合があります。
そのため、このホルモンが適切に分泌されることで、男性の性機能の維持にもつながります。
適度な運動や筋トレは、男性ホルモンを含む全身の健康状態を整えるうえで役立ちます。
肥満の予防や筋肉量の維持、睡眠の改善などを通じて、テストステロンが低下しにくい生活環境を整える方法として取り入れることが大切です。
ただし、継続的な運動が安静時のテストステロン値を大きく上昇させるという結果は、確認されていません。
マッサージや運動には、リラックス効果によりストレスが関係するEDの改善を支える可能性があります。
勃起には自律神経が関係しており、緊張や不安が強いと交感神経が優位になり、勃起しにくくなる場合があります。
特に、性行為へのプレッシャーや過去の失敗への不安は、心因性EDの原因になります。
ウォーキングなどの運動や、心地よい範囲で行うマッサージは、気分転換や緊張の緩和につながります。
EDに効果的なマッサージには以下の4つがあります。
次の章で順に解説していきます。
マッサージも運動や筋トレと同様にED改善に対して良い影響となりますが、すぐに勃起につながるなどの即効性はありません。
睾丸マッサージとは、睾丸とその周辺のリンパ節ヘ働きかけるマッサージです。
男性ホルモンの95%は睾丸(精巣)で生成されることから、睾丸をマッサージすることで、テストステロン(男性ホルモン)の分泌を促す効果が期待できます。
テストステロン分泌の減少はEDの原因の一つでもあるため、睾丸マッサージによる刺激はEDの改善にも効果的です。
マッサージは、以下の手順で進めましょう。
行う場合は、睾丸そのものを強く揉んだり、引っ張ったりしないようにしましょう。
後述の鼠径部のマッサージと併せて行うと、血行改善や血流量の増加などの相乗効果が見込めます。
鼠径部(太ももの付け根)のマッサージは、股関節周辺の緊張をほぐす目的で行えます。
長時間座っていると、太ももの付け根やお尻、股関節周辺の筋肉がこわばりやすくなります。
鼠径部の周囲をやさしくほぐすことで、身体を動かしやすくなり、リラックスにもつながります。
マッサージは以下の手順で行いましょう。
鼠径部には血管や神経が通っているため、適度な圧力(痛気持ち良い程度の力)をかけ、骨盤周りの深層の筋肉をほぐすことで陰茎への血流増加が期待できます。
ツボ押しは、気分転換やリラックスを目的とした補助的な方法として取り入れられます。
EDとの関連で紹介されることが多いツボには、次のようなものがあります。
三陰交(さんいんこう)
精力が向上する代表的なツボ。足の内側のくるぶしから 指4本分上に位置する。
マッサージすることで副交感神経を高め、 性機能の改善をサポートすると言われている。
命門(めいもん)
背中にあるツボで、おへその真後ろの腰の中央付近に 位置するツボ。
血流改善をサポートすると言われている。 親指の腹で指圧する。
腎兪(じんゆ)
命門から左右に指2本分離れた位置、 おへその高さで腰に手をおくと親指が届く位置にあるツボ。
命門と同様、性機能の改善をサポートすると言われている。
関元(かんげん)・
大赫(だいかく)
へそから指4本ほど下に位置するツボ。 関元が中心で、両脇親指半分ほどにあるのが大赫。
精力減退やED、心身の疲れの改善をサポートすると 言われている。
中極(ちゅうきょく)
おへそから指5本分ほど下に位置するツボ。 EDだけでなく、消化器系、泌尿器系のトラブル改善を サポートすると言われている。
八髎穴(はちりょうけつ)
お尻の平らな骨(仙骨)の左右4カ所のくぼみに 位置するツボ。
自律神経を整えるサポートをすると言われている。
関衝(かんしょう)
左手の薬指にあるツボで、薬指の爪から3mmの場所に 位置するツボ。
自律神経を整える働きがあると言われている。
指の腹を使い、痛みを感じない程度の力で3〜5秒押して離す動作を数回繰り返します。
これらのツボは、血流をスムーズにする働きによる性機能の向上や、勃起を促す副交感神経の優位につながります。日常的にツボ押しを習慣づけてみてください。
ただし、ツボのED改善効果に即効性はなく、一度の刺激で劇的な効果が見込めるものではありません。
治療の代わりにはせず、リラックス方法のひとつとして取り入れましょう。
リフレクソロジーとは、反射区(手のひらや足の裏の末梢神経が集まった部分)をマッサージし、臓器や各器官にアプローチする療法です。
しばしば「足つぼマッサージ」と混同されますが、リフレクソロジーは足つぼに比べると範囲が広いのが特徴で「点(つぼ)」ではなく「エリア」に刺激を与える療法とされます。
EDの改善に効果的な反射区は「生殖腺」で、以下の図の部分です。
足裏には数多の反射区が張り巡らされていますが、精巣を司る反射区がこの部分です。
かかとの末端から、親指1本分上に位置します。
この部分をマッサージすることにより男性ホルモンが活性化されるため、EDの症状の改善に効果的です。
マッサージは、痛気持ちいい程度の力加減で行いましょう。
マッサージの際は親指の腹で行うのも良いですが、人差し指の第二関節を押し当てることでより力を入れてマッサージできるのでお試しください。
強い力が入らない場合は、青竹や小さなボールを踏む方法もおすすめです。
※リフレクソロジーの十分なエビデンス(医学的根拠)は科学的に証明されていません。
ED改善を目的とする場合は、マッサージだけでなく、有酸素運動や骨盤底筋トレーニングなどを継続的に取り入れることが大切です。
EDの予防や改善に推奨したい運動・筋トレは以下の5つです。
特に有酸素運動は、複数の臨床試験をまとめた研究で勃起機能への良い影響が報告されています。
ただし、運動や筋トレは体質改善や筋力アップが目的のため、継続することで結果があらわれます。
そのため、効果に即効性はなく、短期間で効果が出にくい方法といえます。
即効性をお求めの方は、ED治療薬の服用を検討してみて下さい。
PC筋・BC筋を含む骨盤底筋を鍛えることは、勃起の維持を支える可能性があります。
PC筋は恥骨尾骨筋、BC筋は球海綿体筋と呼ばれ、いずれも骨盤底を構成する筋肉です。
これらの筋肉は排尿や射精に関係するほか、勃起時に陰茎の根元を支える働きにも関係します。
両方を鍛えることにより、射精力アップや性行為時の勃起の維持など、性機能に自信が持てるようになります。
PC筋・BC筋は、肛門開閉トレーニングで鍛えることができます。
骨盤底筋トレーニングについては、一部の男性のED改善に有効であったとする臨床試験があります。
ケーゲル体操は、アメリカの産婦人科医が考案したPC筋やBC筋を含む骨盤底筋を締めたり緩めたりするトレーニングです。
骨盤底筋を鍛えることで勃起力がアップし、性行為時の持久力向上が期待できます。
ケーゲル体操の手順は以下の通りです。
PC筋・BC筋のトレーニングと基本的な目的は同じですが、あお向けや座った姿勢で行うことで、初心者でも筋肉の動きを意識しやすくなります。
ケーゲル体操の効果が実感できるのは、開始から1~3ヶ月程とされています。
継続することで効果が表れるので、気が付いたときに体操を行うようにしましょう。
また、ケーゲル体操はEDだけでなく早漏にも効果的です。
スクワットは、下半身の筋力や全身の代謝を維持するうえで役立つトレーニングです。
下半身には大きな筋肉が集まっているため、鍛えることで血流や代謝の向上が期待できます。
スクワットで鍛えられる筋肉は以下の4つです。
スクワットで大腿四頭筋やハムストリングス、大殿筋などの大きな筋肉を鍛えることで、運動不足や肥満の予防につながり、ひいてはEDの改善に良い影響となります。
以下は、ED改善に良いとされるスクワットの方法です。
厚生労働省は、成人に週2〜3日の筋力トレーニングを推奨しています。
毎日行う必要はないため、筋肉痛や疲労が強い日は休みましょう。
股関節のストレッチは、骨盤や太もも周辺の筋肉をほぐし、血流を良くすることでEDの改善に良い影響となります。
以下の手順で、股関節のストレッチ(開脚ストレッチ)を行いましょう。
股関節のストレッチを行うことで、骨盤周辺の筋肉の柔軟性が高まり陰茎に血液が流れやすくなります。
有酸素運動は、血管内皮機能や体重、血圧、血糖などの改善を通じて、血管性EDの改善に役立つ可能性があります。
また、有酸素運動には脂肪燃焼効果もあるため、EDの原因である肥満や糖尿病、高血圧(生活習慣病)の予防にもなります。
以下はED改善に適した主な有酸素運動です。
まずは1回20〜30分を週3回程度から始め、体力に合わせて時間や頻度を調整しましょう。まとまった時間を取れない場合は、手軽にできる運動を10分ずつに分けても構いません。
ED改善のための運動は、無理のない強度で継続することが重要です。
体調や持病を考慮せずに急に強い運動を始めると、けがや心血管系への負担につながる場合があります。
運動を始める際は、以下に注意してください。
なお、EDのお悩みに対して、フィットクリニック公式LINEでは、ED治療や診療の流れに関する情報をご案内しています。
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マッサージや運動より早い効果を希望する場合は、ED治療薬が選択肢になります。
マッサージや運動、筋トレは、改善が見られるまで時間がかかるため継続が必要です。
一方、ED治療薬は性的刺激によって起こる陰茎への血流を補助し、服用した日に効果が期待できます。
運動とED治療薬はどちらか一方に絞る必要はなく、治療を受けながら生活習慣を整えることも可能です。
当院で処方するED治療薬についてはこちらで詳しく解説しています。 ED治療薬の種類と比較
EDの改善や予防には、運動だけでなく、食事、睡眠、飲酒、喫煙などを含めた生活習慣全体の見直しが重要です。
その他のED改善や予防につながる習慣は以下です。
EDは糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、睡眠障害などと関連する場合もあります。
症状が続く場合は、生活習慣だけの問題と決めつけず、原因を確認することが大切です。
EDの改善には、医学的根拠のある運動や生活習慣の見直しを無理なく継続することが大切です。
このページの内容をまとめると、以下のとおりです。
運動や筋トレは継続することでEDの改善効果が期待できます。
ただし、その効果には即効性はなく、EDの改善にも個人差があります。
そのため、マッサージや運動・筋トレはあくまでED予防・改善のサポートと考えましょう。
マッサージ・運動・筋トレなどを続けてもEDの症状が改善しない場合や、繰り返し起こるなどのお悩みがある方は、ぜひ当院の医師にご相談ください。
エアロバイクやサイクリングは有酸素運動として有効ですが、長時間サドルに座ることで会陰部が圧迫され、しびれが生じる場合があります。
サドル部分が勃起に関わる神経や血管を圧迫するため、長時間乗る場合はこまめに休憩するか、サドルの高さや形を調整するなどの対策を取りましょう。