お酒を飲みすぎると勃たない理由と対策|アルコールと勃起や性欲との関係も解説

更新日:2026/07/17
お酒を飲みすぎると勃たない理由と対策|アルコールと勃起や性欲との関係も解説

お酒をたくさん飲んだ後に「勃ちにくい」あるいは「勃起しない」といった経験をする方は少なくありません。
それは過度な飲酒と勃起機能の低下は密接に関係しているためです。

本記事では、過剰なアルコール摂取が勃起力低下やED(勃起不全)につながる原因と、その対策について解説していきます。

また、アルコールによって性欲が高まる理由や、アルコールとED治療薬の関係についても紹介します。

■この記事を読んでわかること

※クリックすると説明に飛びます

お酒を飲み過ぎると勃たなくなる原因

飲酒後に勃起しにくくなる主な原因は、以下のとおりです。

過剰な飲酒で
勃たなくなる主な原因

なお、長期的な大量飲酒では、男性ホルモンの低下、末梢神経や血管への影響、肝疾患、生活習慣病なども関係します。

神経の働きが抑制される

アルコールの過剰摂取は、中枢神経系を抑制する作用があります。
中枢神経は性的興奮を伝達する役割を果たしているため、その神経が上手く機能しないと勃起が困難になるという仕組みです。
結果として、脳では興奮しているはずなのに身体は反応しない(勃起しない)という現象が起こります。

少量の飲酒によって緊張が和らぐことはありますが、勃起を改善する効果が保証されるわけではありません。
ただし、飲酒量や体質によっては、少量でも勃起しにくくなる場合があります。

アルコールが中枢神経に及ぼす作用

画像引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット|アルコールの作用

アルコールには血管を拡張させる作用がありますが、過剰な飲酒では血圧の変動や脱水、神経機能の低下などが起こり、勃起に必要な血流や性的反応が妨げられることがあります。

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お酒の分解に関係するALDH2の働きを簡易的に確認するエタノールパッチテストという方法もありますが、安全に飲める量を判定するものではありません。

体調不良による性的反応の低下

過度な飲酒をすると、吐き気や頭痛などの体調不良を起こすケースが多く見られます。
体調不良となれば当然、性的反応や性機能は低下し勃起しづらくなるため、飲みすぎには注意しましょう。

また、過剰な飲酒は以下のようにあらゆる臓器にダメージを与えます

●我が国における疾病別の発症リスクと飲酒量
(純アルコール量)
疾病名 飲酒量(純アルコール量(g))
男性 女性
研究結果
(参考)
研究結果
(参考)
脳卒中
(出血性)
150g/週
(20g/日)
0g<
脳卒中
(脳梗塞)
300g/週
(40g/日)
75g/週
(11g/日)
虚血性心疾患・
心筋梗塞
現在研究中 現在研究中
高血圧 0g< 0g<
胃がん 0g< 150g/週
(20g/日)
肺がん
(喫煙者)
300g/週
(40g/日)
データなし
肺がん
(非喫煙者)
関連なし データなし
大腸がん 150g/週
(20g/日)
150g/週
(20g/日)
食道がん 0g< データなし
肝がん 450g/週
(60g/日)
150g/週
(20g/日)
前立腺がん
(進行がん)
150g/週
(20g/日)
データなし
乳がん データなし 100g/週
(14g/日)

引用:厚生労働省 「2024年版 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」

過度な飲酒を続けるとEDになるおそれ

過度な飲酒を継続すると、以下のような症状が起こります。

これらの症状は、EDにつながる可能性が高いため注意が必要です。

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アルコール依存症

長期的な過剰飲酒は、アルコール依存症を招く可能性が高いです。
また、アルコール依存症の患者の多くがEDを起こしている事実があります。
入院中の男性アルコール中毒者では、条件が一致する対称との比較で約2倍の頻度でEDが認められた報告があります。
アルコール依存症は、EDなどの性機能障害になる率が高いということです。

自身の健康のためにも、適切な飲酒量を守ってください。

男性ホルモン分泌の低下

男性ホルモンの分泌も低下も、過剰飲酒が原因となります。
テストステロンの低下は、性欲の低下やEDに関係する要因のひとつです。
ただし、EDは血管、神経、心理状態、持病など複数の要因によって起こります。

男性ホルモン(テストステロン)の低下により勃起障害が発生するという研究結果も報告されています。

テストステロンは性的興奮や性機能に重要な役割を果たしているため、その低下は結果的にEDを引き起こす可能性があると考えられます。
男性ホルモンは、ED以外でもさまざまな男性の活動に大きな影響を与えるため、減少を防ぐためにも過剰な飲酒は控えましょう。

体重の増加

肥満は生活習慣病や血管機能の低下を介して、EDのリスクを高める要因のひとつです。
お酒にはエネルギーが含まれるため、飲酒量や食事内容によっては体重増加につながります。

少量の飲酒でも勃起が改善するとは限らない

飲酒自体が悪なのではなく、適量の飲酒であればリラックス効果があり緊張を和らげることで性行為を含めたコミュニケーションのプラスと考えることもできます。

ただし、飲酒により勃起力が上がるといった話には根拠がなく、飲酒量によって勃起が改善するとは限りません。

お酒の適度な量とは

厚生労働省は、飲酒量は純アルコール量で把握し、年齢、性別、体質、持病などに応じて量を決めることを推奨しています。

2024年の厚生労働省ガイドラインでは男性40g以上・女性20g以上という数値を「生活習慣病のリスクを高める量」として報告しています。

純アルコール20gは、ビール500mLなどに含まれる量の例ですが、すべての人にとって安全な「適量」を示すものではないため、ご自身の体調や体質を優先して飲酒量を調整しましょう。

以下の表は、純アルコール20gの目安です。

お酒の種類 内容量 アルコール
度数
ビール
ビール
500ml 5%
日本酒
日本酒
180ml 15%
ワイン
ワイン
200ml 12%
チューハイ
チューハイ
350ml 7%
ウイスキー
ウイスキー
60ml 43%
焼酎
焼酎
100ml 25%

これ以上の飲酒は、健康状態悪化のリスクが高まるので注意が必要です。

性行為の前に飲み過ぎない対策

お酒を飲むと、つい楽しくなって飲み過ぎてしまう、という方も多いのではないでしょうか。
以下の方法で、飲み過ぎを防ぎましょう。

自分の適量を把握する

お酒への反応には、アセトアルデヒドを分解するALDH2などの酵素活性が関係します。
エタノールパッチテストでは、ALDH2の働きが強い体質か、弱い体質かを簡易的に確認できます
自分の適量を知る目安にしてみてください。

また、日頃運動不足の方や、肥満(BMIが高め)の方、過度な喫煙など生活習慣に問題がある方はアルコールによるED発症率も高い傾向があります。

日常的に自分の健康状態をチェックし、適切な量を把握しましょう。

お酒に依存し過ぎない

性行為前は緊張のあまり、普段より多くお酒を飲んでしまう方も少なくありません。
ただ、お酒に依存してしまうと思わぬ健康被害を招きます。
我を忘れるほどお酒を飲まないことが大切です。
途中からノンアルコールドリンクやお茶、ソフトドリンクに切り替えるなど、節度をわきまえて性行為に臨みましょう。

また、長時間にわたっての飲酒もよくありません
飲酒を長時間続けると、徐々に中枢神経の働きが抑制されるためです。
あくまでも心を落ち着かせる目的で飲酒をし、適量にとどめることを心がけてください。

お酒を飲む際は食事またはつまみと一緒に

空腹時を避け、飲酒前または飲酒中に食事をとると、血中アルコール濃度が急激に上がるのを抑えやすくなります。
脂質や塩分に偏らず、主食、主菜、副菜をバランスよくとりましょう。

薬やサプリメントに頼って飲酒量を増やさない

薬やサプリメントによって、悪酔いや二日酔いによる体調不良は緩和できます。
ただし、薬やサプリメントを使用しても、飲み過ぎやアルコールによる性機能への影響を防げるわけではありません。

その他、性行為前の飲みすぎ防止に効果的な方法は以下のとおりです。

飲み過ぎを防ぐその他の方法
  • 水を多めに飲む
  • 低い度数のお酒を時間をかけて飲む
  • お店ではなくホテルや家で飲む
  • その日飲む分だけを買う

アルコールとED薬の関係

飲酒で勃起力が低下した際にED治療薬を飲めば性行為が可能と考えることもできますが、飲酒後にED治療薬を服用する場合、薬の効果が得られなくなる場合があります。

アルコールとED治療薬の関係
  • ED治療薬とアルコールの併用はアルコールが分解されてからの服用が望ましい
  • 個人差や治療薬の種類の違いはあるが適量のアルコールであれば許容される場合がある
  • 過度な飲酒は副作用の増悪のおそれ
  • 泥酔状態の場合は脳から勃起の命令が伝わりにくくなるため、効果を得られる可能性が低い

ED治療薬別の効果や副作用、アルコールや食事との併用については以下のページで詳しく紹介しています。 ED治療薬5種類を徹底比較

適量の飲酒は良い影響があるが、過度な飲酒は勃起を妨げる

性行為前の適量なお酒は良い影響もあるが、過度なお酒は勃起力に悪影響を及ぼす恐れがあります。
EDがお酒によるものなのか、その他の原因によるものなのか不明な方は、一度医療機関に相談しましょう。

EDの不安を抱える患者様にとって、当院で処方するED治療薬が有効な選択肢となる場合があります。
ED治療薬については当院へお気軽にご相談ください。

お酒と勃起の関係についてよくある質問

  • Q
    お酒とたばこも勃起には良くないですか?
    A
    はい、お酒(厳密に言うと過剰飲酒)とたばこは勃起機能に悪影響を及ぼすことがあります。お酒の摂取が過剰な場合、性的機能や勃起能力を低下させる可能性があるためです。
    また、たばこに含まれるニコチンやその他の有害物質は、血管を収縮させたり、血流を妨げたりすることで、勃起障害のリスクを高めることが知られています。
    健康な勃起機能を維持するためには、お酒やたばこの摂取を控えるか、適切な量にとどめることが重要です。
  • Q
    お酒を飲み続けるとEDになりますか?
    A
    適量であれば問題ありません。お酒を「過剰に」飲み続ければ、EDになる可能性は高まります。
    過剰なアルコール摂取は中枢神経を鈍らせ、脳では性的興奮を覚えていても勃起しないという現象が起こりやすくなるためです。
    その他、お酒の飲み過ぎによってアルコール依存や男性ホルモンの分泌低下、体重増加などの悪影響が出ますので、適切な飲酒量を心がけましょう。
  • Q
    お酒とED治療薬の併用はOK?
    A
    少量の飲酒が直ちに併用禁忌となるわけではありませんが、多量の飲酒は避けてください。アルコールによって勃起しにくくなるほか、薬の血管拡張作用と重なり、めまい、ふらつき、血圧低下などが起こる可能性があります。飲酒の可否や量はバイアグラ、シアリスといった薬の種類や健康状態によって異なるため、処方を受けた医師に確認しましょう。
  • Q
    不安からお酒を飲むのはやめた方がいいですか?
    A
    不安を紛らわせるためにお酒に頼ることはおすすめできません。少量でも判断力や性的反応に影響することがあり、飲酒を続けることで量が増えたり、依存につながったりする可能性があります。性行為への不安が続く場合は、パートナーとのコミュニケーションや医療機関への相談も検討してください。

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参考サイト

この記事の監修

フィットクリニック院長 服部圭太
フィットクリニック院長
服部 圭太
(はっとり けいた)

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務