レビトラの服用前後に運動をすると、血管拡張作用により副作用が強く出る恐れがあります。
本記事ではレビトラの服用前後に運動する危険性や、レビトラによって運動能力が向上する可能性について解説しています。
日常的に運動している方で、レビトラを服用するタイミングを知りたいという方は参考にしてください。
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レビトラを運動前後に服用するのは危険
レビトラと運動はどちらも血管を拡張する効果があるため、レビトラを服用した前後に運動をすると危険です。
具体的には、以下のようなリスクがあります。
次の章で順に解説していきます。
副作用が強まるリスクがある
冒頭で触れた通り、レビトラと運動はどちらも血管を拡張させる作用があります。
血管が拡張すると血圧が低下するため、立ちくらみやめまい、頭痛といった症状が出やすいです。
レビトラは通常服用時であっても、立ちくらみやめまい、頭痛といった副作用が多数報告されています。
レビトラ通常服用時に発生する副作用の確率(発生頻度)は以下です。
副作用発現率 | 1%以上 | 0.1%~1%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
---|---|---|---|---|
精神神経系 | 頭痛(11.7%)、めまい | 不眠症、感覚異常など | 不安症、健忘など | |
循環器系 | ほてり(10.6%)、動悸 | 頻脈、高血圧 | 失神、低血圧、顔面浮腫 | 起立性低血圧、狭心症 |
呼吸器系 | 鼻づまり | 副鼻腔うっ血、呼吸困難 | ||
消化器系 | 消化不良、嘔気 | 腹痛、口内乾燥、下痢 | 嚥下障害、食道炎 | |
皮膚異常 | 紅斑、発汗、そう痒 |
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発現率の一番高い頭痛でも11.7%と低めの結果が報告されているため、通常服用であれば必要以上に副作用を心配することはありません。
ただし、運動することによって、これらの副作用が増幅する可能性がある点には注意しましょう。
転倒などケガのリスクがある
運動中に立ちくらみやめまいが起こると、転倒や事故につながる危険があります。
特にジムでのトレーニング中は、以下のようなトラブルに注意が必要です。
- ルームランナーから転落する
- ウエイトトレーニングでダンベルを取り落とす など
運転や高所での作業など、集中力を要する作業は特に危険なためレビトラを服用後1~2日経過してから行うようにしましょう。
レビトラ服用前後の運動の間隔について
レビトラの服用前後は、副作用の増幅を避けるためにも運動するタイミングに注意してください。
レビトラ服用前に運動:呼吸や脈拍が落ち着いたら服用する
レビトラを服用する前に運動した時は、呼吸や脈拍が落ち着いてから服用しましょう。
呼吸や脈拍が正常値になるまで待てば、血管の拡張も収まります。
呼吸数と脈拍数の正常値は以下の通りです。
項目 | 正常値の目安 |
---|---|
心拍数 回/分 | 45~85 |
呼吸数 回/分 | 12~20 |
レビトラ服用後に運動:薬の効果が切れてから運動する
レビトラ服用後に運動する場合は、レビトラの効果が切れてから行いましょう。
レビトラの効果の持続時間は10mgで約5時間、20mgで約8時間です。
服用した用量に応じて間隔を調整してください。
ただし、完全に体内から排出されるには時間がかかるため、激しい運動(重量のあるウエイトトレーニングや長距離走など)をする場合は注意が必要です。
ED治療薬を服用したくてもその後に運動の予定がある場合は、レビトラよりも効果持続時間が短いバイアグラの服用を推奨します。
バイアグラの持続時間は3~5時間です。
反対にシアリスは持続時間が30~36時間と長く、運動前後の服用には向きません。
自分の運動間隔に適したED治療薬を選択しましょう。
レビトラと運動能力の関係
結論をいうと、レビトラは運動能力向上や筋肉増強効果があると言われていますが、あくまで理論上の仮説に過ぎません。
レビトラを服用して運動すると副作用が強く出る可能性があり、ひいては事故やケガに繋がるためお控えください。
レビトラで運動能力は向上するのか
レビトラの血管拡張作用によって血流が良くなって酸素供給量が増えるため、持久力を向上させる作用が指摘されています。
ただし、全身の血管が広がって急激に血圧が下がりすぎてしまう危険があるため、運動能力向上目的での服用は推奨できません。
レビトラに筋肉増強効果はあるのか
レビトラをはじめとするED治療薬には筋肉増強効果があると言われていますが、医学的に認められているわけではありません。
レビトラは全身の血液循環に作用し、筋肉への血流の増加や、筋肉細胞への酸素や栄養の供給を助けます。
また、血液の循環がスムーズになることによって、乳酸や老廃物などの毒素も速やかに排出されます。
このようなメカニズムが働くことを考えると、レビトラの服用が筋肉増強効果につながる可能性は高いです。
しかし、前述の通り、レビトラを服用して運動するとめまいや立ちくらみといった副作用が起こる恐れがあります。
筋トレでダンベルなどを使用してる最中にめまい等が起こると、ケガにも繋がるためレビトラ服用前後の運動は推奨しません。
レビトラはスポーツ競技でドーピングになるのか
レビトラの服用は、ドーピングにはなりません。
レビトラを服用すると、血管拡張作用によって酸素を運搬する能力が高まるため、有酸素運動のパフォーマンスが上昇すると言われています。
ただし、世界アンチドーピング機関(WADA)が作成した「2024年禁止表国際基準」にはレビトラは記載されておらず、現時点では禁止薬物に指定されていません。
レビトラと運動についてまとめ
ここまで、レビトラの服用と運動の関係性について解説しました。
最後に、記事の内容をまとめます。
- 血管拡張作用が高まり副作用が強まるため、レビトラを運動前後に服用するのは危険
- レビトラを運動前に服用する場合は、薬の効果持続時間を過ぎてから服用する
- レビトラを運動後に服用する場合は、呼吸・脈拍が正常値に戻ってから服用する
- レビトラには運動能力向上や筋肉増強の効果があるとされているが、医学的な根拠はない
- レビトラには血管拡張作用があるが、競技で使用してもドーピングにはならない
日常的に運動をされる方は、レビトラの服用タイミングを意識しましょう。
フィットクリニックではレビトラをはじめとしたED治療薬を処方しており、ED治療薬の服用方法に関しても具体的なアドバイスが可能です。
運動する機会が多い方で、服用のタイミングを相談したい方は是非当院へお問い合わせください。
よくある質問
- 運動(特にウエイトトレーニングや長距離走など心肺機能に負担の大きい運動)
- 運転
- 高所での作業
- その他集中力を要する作業