メディカルダイエット

肥満なのは遺伝子が関係してる?環境要因や遺伝子の特徴なども解説

こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
肥満なのは遺伝子が関係してる?環境要因や遺伝子の特徴なども解説 メディカルダイエット

このページでは、以下のような疑問の解消に役立つ情報をお届けしています。

「肥満は遺伝子レベルで関係ある?」

「肥満は環境要因なのか?」

肥満と遺伝の関係性や病気のリスク、太りやすいのは遺伝なのか環境要因のどちらの影響が強いのかなどについて詳しく解説しています。

さらに肥満解消に役立つポイントにも触れているので、これからの肥満の予防・改善に活かしてみてください。

肥満には遺伝が関係している

肥満の原因の1つに遺伝があげられ、両親から太りやすい遺伝子を受け継ぐことで肥満になるリスクが高まるとされています。

肥満遺伝子を受け継ぐ確率としては約30%と考えられており、その1つである「FOT遺伝子」については、海外でさまざまな研究が行われています。

この遺伝子に対して、これまでの研究からわかっていることをいくつかピックアップしてみました。

<肥満とFOT遺伝子の関係についてわかっていること>
  • 肥満になるリスクが1.67倍高くなる
  • BMI、体脂肪率、ウエスト、エネルギー摂取量に影響する
  • 血中のグレリン濃度が高くなり、空腹を感じやすくなる

この他にも肥満と関係する遺伝子は10種類程度あることが知られており、特定の遺伝子を持っていると「太りやすさ」に影響を及ぼす可能性があります。

肥満遺伝子があるからといって必ずしも太るわけでもない

肥満と遺伝は関係していると考えられていますが、両親が太っているからといって必ずしも自分が太るということはありません。

肥満の原因の約70%は環境因子となっているので、むしろライフスタイルが肥満に大きな影響を与えているといって差支えありません。

また、基礎代謝を下げる肥満遺伝子は50種類ほど報告されており、日本人の3人に1人が持っているともいわれています。

しかし、肥満遺伝子を持つ人と持たない人の1日の基礎代謝量の差は200〜300kcalほどで、エネルギー効率が少し劣る程度の差に過ぎません。

●基礎代謝率の違い(例)
グループ 基礎代謝率 (kcal/日)
肥満遺伝子を持たない人 1500
肥満遺伝子を持つ人 1300

少しアクティブに過ごしたり、食事にちょっとした工夫を加えるだけで十分に対処できます。

そのため太っているのが遺伝のせいと考えてしまうよりも、ポジティブに生活習慣を見直すことが大切です。

肥満はあらゆる病気のリスクを高める

肥満は過剰に脂肪が蓄積されている状態であり、特に内臓脂肪はあらゆる病気のリスクを高めることで知られています。

内臓脂肪と皮下脂肪は脂肪のつく部位が異なり、内臓脂肪は主にお腹中心につくことを示した画像
■肥満が引き起こす主な病気
  • 耐糖能障害(2型糖尿病や耐糖能異常)
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症、痛風
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)
  • 脳梗塞、脳血栓症、一過性脳虚血発作(TIA)
  • 脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患、NAFLD)
  • 月経異常
  • 不妊睡眠時無呼吸症候群(SAS)
  • 運動器疾患:変形性関節症(膝、股関節)、変形性脊椎症、手指の変形性関節症
  • 肥満関連腎臓病

肥満による病気としてよく知られる、糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、脂肪の過剰な蓄積により代謝異常を引き起こすために発症します。

食事や運動など生活習慣の見直しにより代謝異常は改善されるため、将来の健康のためにも意識的に肥満を解消することをおすすめします。

両親が太っていたら気を付けるべきポイント

両親がもし太っているなら、約30%の確率で肥満遺伝子を受け継いでいる可能性があります。

これは決して高いリスクではありませんが、自分が太りやすいと感じているなら、肥満にならないための対策を講じることが大切です。

以下より、日常生活で気を付けたいポイントをご紹介していきます。

生活習慣の見直し

太りにくい体型の管理・維持する上で、生活習慣の見直しは必須です。

<見直しできる習慣> ■睡眠の質の改善
寝不足は強い空腹感や食事回数の増加、疲労感の増加によるエネルギー消費量を招くと考えられています。1日少なくとも6〜7時間のまとまった睡眠時間を確保したいところです。

■飲酒頻度の改善
少~中等量であれば体重増加のリスクを上げないことがわかっているので、多量の飲酒や連日の深酒は避けるよう意識してみてください。

■喫煙頻度の改善や禁煙
ヘビースモーカーは非喫煙者よりも肥満度やウエストが大きいことが報告されています。しかし禁煙は体重増加もあるので、医師と相談しながら禁煙を進めるのがおすすめです。

こうした習慣を身に着けることは、継続がなにより大切です。

思い当たる節があれば、無理のない範囲で見直してみてください。

無理のない範囲での運動

日常的に運動する習慣をつけておくと、基礎代謝の向上により身体のエネルギー効率は良くなり、消費カロリーを増やすことにもつながります。

消費カロリーを増やすには軽めのジョグ、ランニングなどの有酸素運動が有効であり、基礎代謝を向上させボディラインを整えるには下半身や背中といった大きな筋肉をターゲットにした筋トレが有効である

理想をいえば、筋トレを行った後に有酸素運動を取り入れることで、より多くのエネルギーを消費できるようになります。

しばらく運動していない、また運動が苦手な方は、2日ないし3日に1回でもいいので、少しずつ身体を動かす習慣をつけていきましょう。

食事の見直し

太るからといって食事を抜いたり、特定の栄養素を摂らないことは、逆に肥満の原因になります。

太り原因と誤解されがちな糖質や脂質も身体のエネルギー源として欠かせないため、しっかり食べながらでも痩せられるバランスを意識した食事を意識してみてください。

理想的な食事バランスは以下です。

理想的な食事バランスは、タンパク質:13~20%、脂質:20~30%、糖質:50~65%程度が望ましい

また、早食いはNGです。

満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまい、摂取カロリーを増やすことにもつながります。

食べる速さと肥満度には関連性があることも報告されているので、食を楽しむためにもよく噛んで食べるよう心がけてみてください。

食事管理・運動なしで痩せるならメディカルダイエット

肥満を改善するためには食事や運動が基本となりますが、メディカルダイエットであれば医療アプローチにより体重管理が行えます。

毎食のカロリーを気にしたり、苦手な運動を続ける必要がないため、自己管理が難しい方にとっておすすめのダイエット法です。

<メディカルダイエットのメリット>
  • 精神的なキツさがない
  • 生活習慣や体質に応じた抗肥満薬により体重管理できる
  • 治療を続けるだけなので挫折や失敗のリスクが低い
  • エビデンスに基づく効率的なダイエットが可能
  • 無理がないのでリバウンドのリスクが低い

メディカルダイエットは短期的な集中痩せや、長期的な体型維持にも向いており、ダイエット目標に応じて続けるだけで理想の体型を手に入れることができます。

安全性についても、医療機関で医師のサポートを受けながら行うため、安心して取り組むことが可能です。

オンライン処方で手軽に始められる

当院のメディカルダイエットは、治療に必要となるダイエット薬をオンライン処方を通じて自宅での受け取りが可能です。

通院する必要がなく、いつでもオンライン上で医師のサポートが受けられ、時間や場所に縛られることなく手軽にダイエットを始められます。

<オンライン処方の流れ>
予約
希望日時を予約ご希望の日にちを予約します。
受診
オンライン上で医師の診察健康状態や服用中の薬など簡単な問診があります。
平均10分ほどです。
発送
肥満の悩みに合わせたダイエット薬を自宅に郵送中身が分からないように梱包しお送りします。

オンライン処方の最大のメリットは、利便性です。

スマホさえあれば、スキマ時間を利用して診察から処方までをワンストップで完結できます。

薬のためだけの通院が不要なので、わずらわしさもなく、忙しいを理由にダイエットを断念する必要がありません。

オンライン処方を利用して、自宅にいながら医師と共に肥満の悩みを解消していきましょう。

ドクター
理想の体型を目指すだけでなく、健康的な生活を手に入れるためにも、当院のメディカルダイエットのオンライン処方もご検討ください。

遺伝による肥満についてまとめ

遺伝と肥満について、以下に重要なポイントをまとめました。

  • 遺伝により肥満リスクが上がる研究データはいくつもある
  • 肥満が遺伝するのは約30%と考えられている
  • 日本人の3人に1人は肥満遺伝子を持っている
  • 肥満の原因の約70%は環境因子(食生活など)
  • 生活習慣、食事、運動を見直すことで肥満は予防できる

このように、遺伝が肥満に影響する可能性はあるものの、それ以上に環境因子の影響が大きいことも事実です。

太りやすさは体型の悩みやコンプレックスになるかもしれませんが、日々の過ごし方を少し工夫するだけで肥満の予防や改善も可能です。

両親が太っているからと諦める必要はないので、積極的に体重管理・維持を行っていきましょう。

自力での管理やダイエットが難しい場合は、ぜひフィットクリニックのメディカルダイエットをご検討ください。

遺伝による肥満に関するよくある質問

肥満は遺伝しますか?
遺伝が肥満に影響する可能性はあります。 両親から受け継いだ遺伝子によっては、太りやすくなったり、基礎代謝が落ちることもありますが、その影響は少ないとされています。 なぜなら、肥満の約70%は環境因子となるので、ご自身のライフスタイルを見直すだけで予防・改善は十分に可能です。
遺伝的に肥満になりやすい人はどのくらいいますか?
日本人の3人に1人は肥満遺伝子を持っているとされています。 ただし、遺伝子を持っているからといって重度の肥満になるということもないので、遺伝だから仕方ないと思う必要はありません。
肥満は病気になりますか?
肥満は病気のリスクがあり、生活習慣病をはじめ、心血管や脳、関節などにも影響を及ぼす可能性があります。 そのため、肥満は単に外見上の問題ではなく、健康面からも減量を行って適正体重をキープを目指すことが重要です。
肥満遺伝子を持っている場合、どのような対策が有効ですか?
肥満遺伝子を持っている場合でも、バランスの取れた食事や適度な運動、十分な睡眠など、健康的な生活習慣を維持することで肥満を予防できます。
親が肥満だと自分も肥満になる確率は高いですか?
親が肥満の場合、肥満になるリスクは高くなりますが、必ずしも肥満になるわけではありません。 環境因子が70%を占めるため、規則正しい生活習慣が肥満にならないためのリスクヘッジにつながります。