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禁煙治療の種類や特徴について徹底解説

禁煙治療の種類や特徴について徹底解説

このページでは、禁煙治療の種類や費用について詳しく解説しています。

治療による禁煙成功率についても触れているので、なかなかタバコをやめられない方はデータも参考にしながら禁煙治療を検討してみてください。

禁煙治療の種類

禁煙は「つらい」「できない」と思われがちですが、禁煙補助薬を用いることで喫煙欲求や離脱症状を抑えながら禁煙できます。

禁煙補助薬には種類がいくつかあり、成功しやすい順に並べてみると次のようになります。

禁煙の成功しやすさ

それぞれの薬を解説するので、禁煙を考えている方は参考にしてみてください。

チャンピックスでの禁煙治療

チャンピックスでの禁煙治療

チャンピックスは医師の処方せんが必要になる、禁煙治療薬唯一の飲み薬です。

ニコチンを含まない、禁煙の新たな選択肢として登場し、これまでの治療とは異なるアプローチによって禁煙効果を高めます。

喫煙時の神経細胞

喫煙時の神経細胞

喫煙時には、神経細胞のニコチン受容体とニコチンが結合し、大量のドーパミンが放出します。これが快感に繋がります。

チャンピックス服用時の
神経細胞

チャンピックス服用時の神経細胞

チャンピックスの成分がニコチン受容体と結合するため、ニコチンは結合できなくなります。すると少量のドーパミンが放出され、喫煙の満足感や離脱症状が減少します。

また、禁煙を希望する男女が参加した国内試験によると、チャンピックスによる治療をして、9~12週目の4週間に禁煙を持続できた割合は65.4%(130例中85例)にも上ります。

国内で使われる禁煙治療薬の中で成功率がもっとも高いため、健康状態などから服用できない場合を除いては、チャンピックスでの治療が理想的です。

副作用として意識障害が起こる場合があるため、服用中の12週間は車の運転や危険の伴う機会の操縦は控える必要があります。

なお、チャンピックスは2021年6月から出荷停止により品薄・欠品状態が続いています。

ニコチンパッチでの禁煙治療

ニコチンパッチでの禁煙治療

ニコチンパッチは、少量のニコチンを摂取しながら無理なく禁煙できる貼付剤です。

ニコチンパッチにはニコチンが含まれていますが、タバコに含まれる一酸化炭素やタールといった他の有害物質を含んでいません。

そのため身体への負担が少なく、イライラや落ち着かないなどのニコチン特有の離脱症状を抑えながら禁煙をスタートさせられます。

基本的には8週間使用します。

病院処方と市販薬の2タイプありますが、処方薬の方がニコチンの含有量が多いため、禁煙がより成功しやすいです。

市販薬は薬局やドラッグストアでも購入できるため入手しやすい一方で、喫煙本数が多い方は十分な効き目が得られない可能性があります。

ニコチンガムでの禁煙治療

ニコチンガムでの禁煙治療

ニコチンガムは、吸いたくなった時に噛む、ガムタイプの禁煙サポート薬です。

ニコチンパッチと同様に、ニコチンを補給して離脱症状を軽くすることで無理のない禁煙に繋げます。

即効性があるため、吸いたくなった時に噛む応急処置のような使い方ができます。

また、市販されているため欲しい時に買えるのも続けやすいポイントです。

噛み方に決まりがあるため、購入時の薬剤師や登録販売者の指導に従って、正しい方法で使用するようにしてください。

禁煙治療の費用

禁煙治療にかかる費用は、以下を目安にしてみてください。

禁煙治療の費用
自費診療:43,000円~67,000円程度
保険診療:13,000円~20,000円程度

ただしこれらの金額は、「お薬代」と「診察料」が含まれた価格となっています。

お薬代のみではもう少し安くなりますが、その場合は医師のカウンセリングや診察がないため「自分だけで禁煙を成功させる」という強い意志が必要になります。

なお、保険診療の場合は基本的にカウンセリングなどの診察が必要です。

禁煙治療の費用は、プログラムの内容や期間によっても前後するので、詳細が知りたい場合には受診先の医療機関に問い合わせるようにしましょう。

禁煙治療の成功率

禁煙治療の主流であるチャンピックスとニコチンパッチの禁煙成功率は、以下のとおりです。

各治療薬の禁煙成功率
チャンピックスの禁煙成功率:65.4%
ニコチンパッチの禁煙成功率:52.3%

チャンピックスの方が成功率は高いですが、どちらの薬も2人に1人以上が禁煙に成功しています。

また厚生労働省の禁煙外来に関するデータによれば、全5回の治療の中で治療回数を重ねるほど、治療後の禁煙継続率が高いことがわかっています。

治療終了9か月後の禁煙状況

治療終了9か月後の禁煙状況

出典:ニコチン依存症管理料による禁煙治療の効果等に関する調査報告書 (厚生労働省)

「もう大丈夫」と思って途中で薬の使用をやめてしまうと、禁煙を続けるのが難しくなってしまいます。

禁煙の成功率を高めるためにも、最後まで継続する意志を持って取り組みましょう。

禁煙治療の効果

禁煙治療の効果

禁煙期間が長くなればなるほど、さまざまな効果を感じやすくなります。

禁煙にはどのような効果があるのか、ここから詳しく見ていきましょう。

1年で心臓病のリスクが半分になる

禁煙を始めた直後から、血管や肺の機能が少しずつ改善されていきます。

1年続ければ、心臓病のリスクは半分にまで低下することがわかっており、狭心症や心筋梗塞といったリスクを抑えられます。

禁煙後の経過時間 健康上の良い変化
20分以内 心拍数と血圧が低下する
12時間 血中の一酸化炭素値が正常値まで低下する
2~12週間 血液循環が改善し肺機能が向上する
1~9カ月 咳や息切れが減る
1年 冠状動脈性心疾患のリスクが喫煙者の約半分になる
5年 禁煙後5~15年で脳卒中のリスクが非喫煙者と同じになる
10年 肺がんのリスクが喫煙者に比べて約半分に低下し、口や喉、食道、膀胱、子宮頸部、膵臓がんのリスクも低下する
15年 冠状動脈性心疾患のリスクが非喫煙者と同じになる

また喫煙による健康問題をすでに抱えている方にも禁煙効果はあり、30歳ごろまでに禁煙をスタートさせられれば寿命は10年長くなるとされています。

反対に喫煙し続けた場合、非喫煙者を1として喫煙者が虚血性心疾患によって死亡する危険性は1.7倍にもなります。

喫煙習慣が心臓に与える影響は大きいため、早いうちに禁煙するのが望ましいです。

大事な人を受動喫煙から守れる

タバコは、有害物質の含まれる副流煙(タバコの先から出る煙)や呼出煙(喫煙者が吐き出す煙)によって、吸っている本人だけでなく周囲も病気のリスクにさらされます。

受動喫煙によって病気になるリスク
肺がん 1.28倍
虚血性心疾患 1.3倍
脳卒中 1.24倍

ヘビースモーカーの夫を持つ女性は、本人が吸わなくても肺がんによる死亡リスクが約2倍にもなるとの報告もあります。

さらに近くにいる子供にも影響があり、乳幼児突発死症候群や喘息、呼吸機能の低下、中耳の病気、虫歯など、小さな命にもタバコの危険は及びます。

自分がタバコを吸わなければ、こうした周囲へのリスクは避けられます。

大事な人たちを思えばこそ、禁煙するメリットは非常に大きいはずです。

年間22万円節約できる

年間22万円節約できる

禁煙は身体だけでなく、お財布も健康にします。

1箱600円のタバコを毎日購入した時の金額
1ヵ月 600円×30日=18,000円
1年 600円×365日=219,000円

禁煙するだけで、年間約22万円もの節約になります。

また、喫煙は病気になるリスクも高いため、それに対してかかる医療費も含めればかなりの節約になるでしょう。

22万円あれば、使い方次第で旅行などの贅沢や、貯蓄・投資などの資産形成や運用に役立ちます。

健康な明るい未来のためにも、禁煙に励んでみてください。

年間486時間節約できる

年間486時間節約できる

タバコを1本吸うのにかかる時間は、約4分。

1日1箱吸うとなれば、1日のうち80分はタバコを吸う時間に割いている計算になります。

タバコを吸うための消費時間
1ヵ月 80分×30日=2,400分(40時間)
1年 80分×365日=29,200分(486時間)

身体に害のあるタバコに年間で486時間も費やしているとなると、時間の使い方を考えさせられてしまいます。

外出時にタバコのために誰かを待たせて嫌な気持ちにさせたり、仕事であれば作業効率にも支障が出やすくなったりします。

禁煙すれば時間の使い方も変わるため、毎日の生活がより充実してくるはずです。

生活が目に見えて豊かになる

タバコのある環境から解放されることで、生活は豊かになります。

禁煙による生活の変化
  • ご飯がおいしくなる
  • イライラすることが減る
  • 時間やお金が増えて余裕が出る
  • アンチエイジングできる
  • 口臭や歯周病のリスクが減る
など

またタバコ臭さが消えるため、家族や友人、恋人との距離も近くなり、相手からの印象もよくなるでしょう。

2020年4月1日からは、2人以上の人が利用する場所では「原則屋内禁煙」となりました。

喫煙者はより肩身が狭くなり、タバコが吸える場所を探すだけでも一苦労する時代です。

健康・時間・お金、どれをとっても禁煙はメリットしかないので、これを機に卒煙を考えてみてください。

禁煙治療の保険適用について

保険適用の条件
  • ①全10問の質問によるテストでニコチン依存症と診断された方
  • ②35歳以上の場合、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の方
  • ③ただちに禁煙したい方
  • ④禁煙治療について説明を受け、治療を受けることを文書にて同意された方
  • ⑤過去1年以内に健康保険での禁煙治療を受けていない方

上記の条件に当てはまれば、医師の指導を受けながら禁煙プログラムを保険適用で受けられます。

健康保険を使った禁煙治療では、12週間にわたって計5回の診察を行います。

ただし注意すべきなのが、「保険適用は年1回までしか使えない」点です。

失敗してまた治療を受ける場合、前の治療から1年以内は自費での治療になるので、それも頭に入れて治療を受けましょう。

禁煙治療で人生を変えよう

タバコは「百害あって一利なし」と言われるだけあって、吸い続けるメリットは1つもありません。

健康・時間・お金、さらに周囲との関係にも影響し、一瞬の吸いたい気持ちのために何かを犠牲にするのは勿体無いことです。

禁煙すればメリット尽くめで、小さなことでも日々なにかしらの変化を実感できるはずです。

「禁煙で人生が変わった」という方もいるので、1日も早く禁煙治療に挑戦してみてください。

禁煙治療についての質問

Q1
チャンピックスを3週間使っていますが、もう吸いたい気持ちがなくなりました。服用をやめていいですか?
A1
チャンピックスの服用期間は12週間となり、最後まで服用を続けた方が治療後の禁煙継続率が高まることがわかっています。
すでに喫煙欲求がないからといって治療期間の途中でやめてしまうと、ふたたび喫煙する可能性が高くなるので、まずは12週間服用を続けてみてください。
Q2
禁煙治療を始めて、太った気がします
A2
ニコチンによる離脱症状の1つに、食欲亢進が認められています。
さらに口寂しさやイライラから普段よりも食べすぎてしまい、体重が増加することもあります。
食べたくなったら、果物やガムなど、カロリーを抑えたもので対処しましょう。
ほかにも1回の食事をよく噛んで食べたり、間食を控える、野菜を多めを意識するなど、1日の食生活を見直し対処してみてください。
Q3
禁煙治療は何日目が1番つらいですか
A3
個人差がありますが、ニコチンの離脱症状が強く出るのが2〜3日目です。
ここが禁煙治療の最初の壁になり、乗り越えた人は禁煙に成功しやすい傾向にあります。
吸いたい気持ちは数分もすれば落ち着くので、紛らわすためにアメやガムなど別のものを口にしたり、深呼吸したりすると良いでしょう。
Q4
チャンピックス、ニコチンパッチやガム以外の禁煙治療は何がありますか?
A4
日本でできる禁煙治療はチャンピックス・ニコチンパッチとガムだけです。欧米では、ニコチン代替療法として鼻腔スプレーや口腔スプレー、インヘラー、舌下錠があります。さらに経口薬としてブプロピオンがあります。
Q5
チャンピックスとニコチン製剤は併用できますか?
A5
原則として併用できません。併用の有効性が確認できておらず、副作用の発現も多くなる可能性があるためです。
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