「男性はどれくらいから肥満になるの?」
「肥満の基準って?割合ってどれくらい?」
こうした疑問にお答えするために、この記事では男性の肥満と体脂肪率について詳しく解説しています。
肥満は単なる体重増加ではなく、健康にさまざまな影響を与える重要な問題です。
肥満によって合併症のリスクが高まった場合は「肥満症」と診断されます。
いつまでも健康的なライフスタイルを維持するためにも、本記事をダイエットのきっかけとしてみてください。
肥満とは
肥満とは、単に体重が重いだけでなく、体内で消費しきれずに残ったエネルギーが体脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)として過剰に蓄積されている状態です。
一般的には、身長と体重を用いて算出されるBMI(体格指数)が「25以上」であると肥満と考えられています。
本来、体脂肪は体のエネルギー源になったり、外からの衝撃や温度の変化から体を守るために蓄えられています。
誰にでも一定量は蓄積されているため、必ずしも見た目や健康に悪さをするものではありません。
しかし、過剰に蓄積されてしまうと体型が変化するだけでなく、糖尿病や高血圧といった生活習慣病や、心血管系疾患などのさまざまな病気の元となるため注意が必要です。
また肥満に関連する病気は11種類あり、1つ以上当てはまってしまうと「肥満症」という病気と診断され、減量治療の対象となります。
体脂肪率とは
体脂肪率とは、体重に占める体脂肪の割合(%)を表したものです。
一般的に正常とされる体脂肪率は10~19%とされ、これを超えると肥満ということになります。
ただし、体脂肪率の測定は、体内の水分量や測る機種の違いによる影響を受けやすいため正確性に課題が残ります。
家庭用の測定機器では精度も落ちることがあるので、肥満の指標としては体脂肪量と相関関係にあるBMIが広く用いられています。
そのため体脂肪率については、肥満を疑うきっかけとして参考程度にとどめておくことが推奨されます。
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
同じ体脂肪に含まれる皮下脂肪と内臓脂肪ですが、分布する部位や健康リスクが異なります。
脂肪の種類 | 役割 |
---|---|
皮下脂肪 | 皮膚の下に蓄積され、主に下半身につきやすい脂肪組織。 外部からの衝撃をやわらげ、体温を保つ。 |
内臓脂肪 | お腹にある内臓周りに蓄積され、代謝異常を起こすリスクがある脂肪組織。 通常は身体のエネルギー源として消費される。 |
健康リスクも皮下脂肪よりも高いので、男性は特に注意が必要です。
男性の肥満者の割合
令和元年の「国民健康・栄養調査報告」によると、20歳以上の男性肥満者の割合は33%という報告があります。
出典:2019年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省、2020年)
約3人に1人が肥満であり、もっとも肥満の多い世代が40代と50代で40%弱となっています。
一方で、女性の肥満者の割合は22.3%となっており、肥満の割合がもっとも多い60代女性でも28.1%と30代男性とほぼ同じくらいの割合です。
男性は年代を重ねるごとに肥満者の数は増えていき、中高年代に差し掛かるとこの傾向は顕著に現れます。
肥満が健康に及ぼす影響
肥満は外見の変化や体重増加だけでなく、健康にも深刻な影響を及ぼしかねません。
体脂肪が過剰に蓄積された状態は、やがて代謝異常を引き起こし、さらに循環機能にも負荷がかかることで健康障害を引き起こすリスクが高まります。
肥満による健康障害は日常生活に影響するだけでなく、場合によっては生涯にわたって治療を続けなければならないこともあります。
肥満と健康リスクの理解を深め、予防・改善するきっかけとするためにも、以下で肥満が健康に及ぼす影響について詳しく解説していきます。
肥満に関わる病気
肥満に関わる病気は11種類あります。
- 耐糖機能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
- 脂質異常症
- 高血圧
- 高尿酸血症、痛風
- 冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)
- 脳梗塞(脳血栓症、一過性脳虚血発作)
- 脂肪肝(非アルコール性脂肪性肝疾患)
- 月経異常、不妊
- 睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群
- 変形性関節症、変形性脊椎症、手指の変形性関節症
- 肥満関連腎臓病
こうした病気の中でも、生活習慣病は男性に多い内臓脂肪型肥満に関連しており、肥満度が増すほどリスクが高まっていきます。
特に、肥満がインスリンの効きを悪くすることで発症する2型糖尿病は深刻です。
3大合併症といって「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」を引き起こし、失明、透析、足や指の切断にまで至ることもある怖い病気になります。
したがって、肥満度が増す前に予防・改善することが重要です。
男性不妊になる可能性
肥満による2型糖尿病は、男性不妊により性生活にも支障を来たす可能性が高いです。
男性不妊の原因の1つであるED(勃起不全)は、糖尿病患者の35〜90%で発生するとされ、発症時期も非糖尿病患者よりも10~15年早いと言われています。
このことから糖尿病はEDのハイリスク群と考えられ、他の生活習慣病においても、ED患者の41.2%は高血圧を合併していたとのデータもあるほどです。
さらに、肥満は精子の質や量に悪影響を及ぼし、精子のDNAを損傷させることも示されています。
・PDE5 阻害薬とメンズヘルスの今後|久末伸一 2016
肥満は男性不妊のリスクを大幅に高めるため、妊活を予定しているのであれば、肥満を早くに解消して男性不妊のリスクを減らすことが重要です。
自力で痩せるのが難しい場合はメディカルダイエット
肥満は外見的な問題として捉えられがちですが、「病気」としての認識が大切です。
前述したように肥満による健康リスクはいくつもあり、場合によっては命にも関わることもあります。
しかし、肥満を招いたライフスタイルを変えることは簡単ではなく、栄養バランスの整った食事と運動による自己管理を徹底して続けるのは容易いことではありません。
そんな時は、医師のサポートのもとで減量を目指すメディカルダイエットがおすすめです。
抗肥満薬と呼ばれるダイエット薬を用いた治療になり、ライフスタイルを大きく見直さなくても、治療を続けるだけで減量をサポートします。
- 食欲抑制剤
- 糖質吸収阻害剤
- 脂肪吸収阻害剤
これらの薬は、食欲のコントロールを助けたり、太る原因にアプローチする薬によって、無理のない減量や体型管理・維持を実現します。
フィットクリニックならオンライン診療可能
フィットクリニックのメディカルダイエットは、オンライン診療に対応しています。
オンライン診療を利用すれば時間や場所に縛られることなく、国内であればどこにいても医師のサポートを受けることができます。
以下は、当院のオンライン診療によるダイエット薬の処方までの流れです。
処方の手順 | 具体的な流れ |
---|---|
①予約 |
オンライン上から希望する日時を選ぶ |
②診察 |
医師とオンライン上で5〜10分ほどの簡単な問診や診察 |
③郵送処方 |
食欲抑制剤、糖質吸収阻害剤、脂肪吸収阻害剤などのダイエット薬を郵送処方 |
簡単な3つの手順を踏むだけで、最短翌日には自宅などにダイエット薬が届くので、忙しい中でも適切な治療が受けられます。
またダイエット薬の追加処方もオンライン上で済ませられるので、すぐにダイエットを始めたい方や、手軽に治療に取り組みたい方に最適な選択肢です。
肥満が原因で健康を害してしまわないためにも、当院のオンライン診療を利用して積極的に体重管理を行っていきましょう。
肥満の男性についてまとめ
これまでの内容のポイントをまとめると、以下のとおりになります。
- 肥満はBMI25以上の方を指す
- 20歳以上の男性の約3割が肥満
- 40代、50代男性の肥満率は特に高い
- 肥満は生活習慣病などのリスクを高める
- EDや精子量・質にも肥満は影響する
- 自己管理が難しい場合はメディカルダイエットも検討する
男性の肥満は見過ごせない問題であり、健康を害してしまえばQOL(生活の質)を大幅に低下させることにもなりかねません。
そのため、肥満を招いた食生活や生活習慣を見直すのが難しいようであれば、医師のサポートによるメディカルダイエットで健康的に体重管理を行うことを推奨します。
-
フィットクリニックではオンライン診療にも対応しているので、肥満解消やダイエットの悩みは当院までお気軽にご相談ください。