サノレックスのダイエット効果は?副作用や使用上の注意について

サノレックスのダイエット効果は?副作用や使用上の注意について

このページでは、食欲抑制剤であるサノレックスのダイエット効果やデメリットである副作用、使用上の注意などについても解説していきます。

食べ過ぎや間食といった食欲のコントロールが難しい方は、治療の参考にしてみてください。

なお、サクセンダと同様にメディカルダイエットの医薬品として有名な「リベルサス」や「サクセンダ」をフィットクリニックでは取り扱っています

処方をご希望の方は以下より詳細をご確認ください。

サノレックスとは

サノレックスとは

サノレックスとは、国内で承認されている食欲抑制剤です。

脂質や炭水化物(糖質)などの太る原因の吸収を抑えることはできませんが、食欲そのものを抑えることで食事量や摂取カロリーを減らすサポートをします。

少ない食事で満足感が得られ、ダイエット中についやってしまいがちな「ドカ食い」や「間食」を防いで計画的なダイエットが行えます。

なぜ服用すると食欲が抑えられるのか、メカニズムと併せてサノレックスの効果について次で詳しく見ていきましょう。

サノレックスのダイエット効果

サノレックスのダイエット効果については、まずメカニズムである作用機序について知るのがわかりやすいです。
また、服用するにあたって気になるであろう、減量の効果が現れるまでの期間などについても詳しく見ていきましょう。

サノレックスの有効成分であるマジンドールは、次のように作用します。

食欲抑制剤(サノレックス)の効果

①脳内にある視床下部(食欲中枢)に作用
②食欲・消化吸収を抑える
③摂取カロリーが減る

このように、脳の食欲を司る部分に作用することで食べる量をコントロールします。
少ない食事でも満腹感が得られるようになり、摂取カロリーが減ることで自然と痩せていくことが可能です。

さらにサノレックスには、代謝を促す作用もあります。
消費されるエネルギーが増えることで、太りにくい体質へと変化させるため、体重減少をサポートする効果も期待できるでしょう。

サノレックスは食事を無理に我慢する必要がないため、ストレスによるリバウンドも起こしにくいとされています。
ダイエットはしたいけど、食欲をコントロールするのが難しいという方に向いているお薬です。

効果が現れて減量を実感できるまで

サノレックスの食欲抑制効果については、服用から早い段階で実感できるとされています。
メーカー発表のデータは、次のとおりです。

<服用2週間目>
  • 著明抑制 : 11.1%
  • 中等度抑制 : 55.6%
  • 軽度抑制 : 5.6%
  • 不変 : 27.8%

わずか2週間で90%近くの方が軽度以上の抑制効果を実感しており、多くの方が食欲のコントロールに成功していることがわかります。
また、体重の変化には個人差があるものの、服用1ヶ月で3〜5kgほど痩せる方が多い傾向にあります。
12週の服用で8.2±1.0kgの減少したというデータもあり、年齢や体質など個人差はあるものの、服用を続けることで着実に減量効果が得られると言えるでしょう。

必ず痩せるわけではない

必ず痩せるわけではない

サノレックスは、服用さえすれば必ず痩せるという訳ではありません。
基本的には食事療法との組み合わせが必要になり、食欲が抑えられたからといって高糖質・高脂質な食事ばかりを口にしていては、思うような効果は得られません。

実際、12週の服用で8.2±1.0kgの減少したというメーカー発表のデータも、食事療法との併用によるものです。
1日の摂取カロリーを1,200〜1,500kcalに設定しているため、サノレックスは飲んだだけで痩せる薬でないことを覚えておきましょう。

サノレックスでダイエットするメリットとデメリット

メリット

  • 食事を減らす我慢をしなくてよい
  • 薬を飲むだけで痩せられる

デメリット

  • 継続して使用することが出来ない
  • 依存性が強い

食欲に負けてしまう方でも、飲むだけで食べる量や回数を減らせるのがサノレックスのメリットです。
我慢によるストレスを和らげられるので、無理のない減量を可能にしてくれます。

一方のデメリットとしては、サノレックスには依存性が認められているため、長期的な使用ができません
その為、短期的な減量には向いているものの、体型維持を維持する目的での長期使用には向いていないお薬になるので覚えておきましょう。

サノレックスの副作用

サノレックスの副作用として口やのどの渇きが見られやすく、人によっては胃腸症状が出やすいこともあります。
これまでに確認されている副作用の症状と発現率については、表にまとめているのでチェックしておきましょう。

  5%以上 0.1%〜5%未満 0.1%未満 頻度不明
精神神経系 口渇感 睡眠障害、頭痛、脱力感、めまい、けん怠感、いらいら感、眠気、ふらつき   神経過敏、激越、抑うつ、精神障害、振戦、幻覚、知覚異常、不安、痙攣
消化器 便秘 悪心・嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢    
循環器   動悸   頻脈、胸痛、血圧上昇、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全、心停止、顔面潮紅
過敏症   発疹   そう痒感
肝臓   AST、ALTの上昇    
泌尿器   排尿困難 頻尿  
その他   口中苦味感、発汗、性欲減退、脱毛、さむけ 咽頭不快感、月経異常  

重篤な副作用

サノレックスの重篤な副作用として報告されているのが、「依存性」と「肺高血圧症」の2つです。

依存性については、成分がアンフェタミン(覚醒剤)に類似していることが原因です。
そのため長期の使用になってしまうと、服用頻度が増えてしまったり、精神的に依存したりしてしまうことが認められています。

また、サノレックスの服用中に肺高血圧症の症状が現れたとの報告もあります。
服用中に胸の痛みや呼吸困難、失神などの症状が出た場合には、すぐ医師に相談して適切な処置を受けるようにしてください。

サノレックスを使用するうえで注意すること

サノレックスを使用する上で用法用量を守ることはもちろん、事前の健康状態や常用しているお薬にも注意が必要です。
ここからはサノレックスの服用に関わる注意点について、詳しく解説していきます。

サノレックスの使い方

サノレックスの一般的な使い方は、次のとおりです。

1日1回昼食前に1錠(0.5mg)を服用

必要に応じて増量することもでき、1日3錠(1.5mg)を上限とし、2〜3回に分けて食前に服用するようにしましょう。
ただし、サノレックスは睡眠障害を起こすこともあるので、夜の服用は避けるようにしてください。

サノレックスの長期投与は危険

サノレックスの服用期間は「3ヶ月まで」とされており、服用期間が短いほど良いとされています。
その理由は2つです。

  • サノレックスの投与中に「肺高血圧症」が現れた
  • アンフェタミン系食欲製剤の長期投与で肺高血圧症のリスクが増加した(海外報告)

因果関係こそはっきりしていないものの、長期投与が重篤な副作用のリスクを高めるおそれがあることから、3ヶ月までの短期使用が推奨されています。
また、サノレックスはアンフェタミン類と類似した成分になるため、長期投与が依存性のリスクになる可能性も示唆されています。

重篤な副作用の発生や依存・乱用の原因にならないためにも、サノレックスの使用が長期にならないよう十分注意してください。

参考サイト
サノレックス錠

その他の基本的注意

その他の基本的な注意としてあげられるのが、次の2つです。

<急激な減量>

急激な減量が、心血管系に過剰な負担となることがあります。
場合によっては合併症を起こすことがあるので、注意が必要となります。

<中枢に作用する影響>

中枢に作用することで、睡眠障害やイライラ感などの症状や、眠気、めまい、ふらつきなどの副作用も報告されています。
副作用が起きたことを考えて、服用後に自動車の運転や危険を伴うような作業は控えるようにしてください。

併用禁忌薬・注意薬

サノレックスには併用できない禁忌薬や、飲み合わせが悪いとされる注意薬がいくつかあります。

<併用禁忌薬>
  • MAO阻害剤
<併用注意薬>
  • 昇圧アミン、アドレナリン、ノルアドレナリンなど
  • グアネチジン系薬剤(グアネチジンベタニジン)
  • ラウオルフィア製剤(レセルピンなど)
  • クロニジン
  • メチルドパ
  • インスリンや糖尿病治療薬(経口)
  • アルコール
  • ハロゲン系吸入麻酔剤(ハロタンなど)
  • 中枢神経刺激剤(アマンタジンなど)
  • 甲状腺ホルモン

サノレックスを使用できない人

サノレックスは、次に該当する人の服用はできません。

  • サノレックスの成分に対してアレルギーの既往歴がある人
  • 閉塞隅角緑内障の患者
  • 重い心臓障害がある患者
  • 重い膵臓障害がある患者
  • 重い腎臓あるいは肝臓障害がある患者
  • 重症高血圧症の患者
  • 脳血管障害のある患者
  • 不安・抑うつ・異常興奮状態の患者及び統合失調症等の精神障害のある患者
  • 薬物やアルコールの乱用歴がある患者
  • MAO阻害剤を服用中または服用中止後2週間以内にある患者
  • 妊娠または妊娠している可能性がある女性
  • 小児

使用に注意が必要な人

サノレックスの使用はできるものの、持病や過去の既往歴によっては慎重な服用が求められる人がいます。

  • 糖尿病の患者
  • 精神病の既往歴がある患者
  • てんかん、その既往歴がある患者
  • 開放隅角緑内障の患者
  • 高齢者(65歳以上)

これらの方はサノレックスを服用すると、持病の悪化や誘発させるおそれがあります。
医師によっては、服用できないと判断されることもあるので覚えておきましょう。

サノレックスの購入方法

サノレックスの購入方法

サノレックスの購入方法は、医療機関での処方のみとなっています。

  • 保険診療を行う病院
  • 自由診療の美容クリニック

過去には個人輸入のサイトで販売されているケースもありましたが、サノレックスは「向精神薬」に分類されるため、現在は輸入規制の対象となっています。
購入そのものが違法行為になりかねないので、販売サイトを見つけたとしても購入しないようにしてください。

また、医師の事前診察なしでの服用は、重い副作用などにもつながりかねません。
健康を維持しながらダイエットするためにも、必ず医師のいる医療機関で処方を受けるようにしましょう。

サノレックスの費用は?

サノレックスの処方費用は、保険と自費で異なります。

健康保険適用 ⇨ 12,000円前後 / 1ヶ月

自費診療 ⇨ 20,000〜30,000円 / 1ヶ月

この他に、医療機関ごとで設定されている診察料や調剤・処方料がかかる場合があります。

健康保険が適用になるのは高度肥満症認められた方のみです。
誰もが保険適用でサノレックスを服用できないので、太り気味くらいでは自費となるので覚えておきましょう。

保険適応の条件

サノレックスに保険適用されるのは下記条件を満たす、高度肥満症の方に限られています。

  • BMI値が35以上
  • 肥満度+70%以上
<肥満度の計算方法>

肥満度(%)=(実体重 - 標準体重)÷ 標準体重 × 100

<BMIの計算方法>

BMI=体重(kg)÷(身長(m)× 身長(m))



BMI 肥満度
低体重 18.5未満 -20%以下
普通体重 18.5~25 -20%~20%未満
肥満1度 25~30 20%以上30%未満
肥満2度 30~35 30%以上50%未満
肥満3度 35~40 50%以上
肥満4度 40以上 50%以上
参考サイト
表 肥満度分類

高度肥満症は、糖尿病などの生活習慣病をはじめ、心血管系疾患、肝脂肪など、さまざまな病気のリスクが高まります。

なので、肥満を改善するための治療が必要と判断され、保険適用によってサノレックスを服用できます。

サノレックスとGLP-1の違い

サノレックスのほかに、有名なダイエット薬としてGLP-1(サクセンダ・リベルサス)が挙げられます。

サノレックスとGLP-1の違いについてですが、サノレックスは脳の食欲中枢に直接作用して食欲を抑える効果があります。

一方で、GLP-1(サクセンダ・リベルサス)は「満腹ホルモン」と呼ばれ、体内に取り入れることで身体に満腹状態であると認識させ、食事量を減らす働きがあります。

サノレックスは依存性が認められているため、長期的な使用ができません

そのため、短期間で集中して体重を減らしたい方向けです。

一方、GLP-1は安定した効果で継続的に体重を減らしたい方に適しています。

確実なダイエットのためには、ご自身の目的に合わせて医薬品を選ぶことが大切です。

なお、フィットクリニックではGLP-1であるサクセンダとリベルサスを処方しています。

オンライン処方にも対応中です。

以下で価格をご紹介します。

サクセンダ(注射)の価格

フィットクリニックでは、サクセンダを初めて使用する方・使用したことがある方でそれぞれ割引プランをご用意しています。

・サクセンダを初めて使用する方
診察時に2回目の予約を確定いただくと割引価格で処方が可能

サクセンダ サクセンダ 16,800円(通常19,800円)

・サクセンダを使用したことがある方
1本あたり最大15%割引のまとめ買いが可能

価格 定期配送
1本 19,800円 18,810円
2本 37,620円(18,810円/1本) 35,740円(17,870円/1本)
3本 53,460円(17,820円/1本) 50,780円(16,929円/1本)
5本 84,150円(16,830円/1本) なし

その他、単品ではなくセットの処方もご用意しており、通常の価格よりもお安くなっています。

プラン名 価格 / 月 定期配送 / 月
短期痩身プラン(注射)
(サクセンダ+フォシーガ)
26,800~99,150円 28,810~65,780円
脂質阻害プラン(注射)
(サクセンダ+オルリファスト)
20,800~90,150円 22,810~56,780円
リバウンド抑制プラン(注射)
(サクセンダ+漢方)
21,000~88,350円 23,010~54,980円

※セットの処方で通常よりお安くなっています。

フィットクリニックにて診察後の処方となるため、以下のボタンからご希望の診察日時のご予約をお願いいたします。

リベルサス(錠剤)の価格

フィットクリニックでは、リベルサスを初めて使用する方・使用したことがある方でそれぞれ割引プランをご用意しています。

・リベルサスを初めて服用する方
診察時に2回目の予約を確定いただくと割引価格で処方が可能

リベルサス3mg(30錠) 7,200円(通常8,000円)

※1万円以下の場合は別途385円の送料がかかります

・リベルサスを服用したことがある方
1ヶ月あたり最大10%割引のまとめ買いが可能

リベルサス 3mg 3mg リベルサス 7mg 7mg リベルサス 14mg 14mg
30錠 8,000円 15,800円 23,000円
90錠 22,800円(7,600円/月) 45,000円(15,000円/月) 65,500円(21,850円/月)
180錠 43,200円(7,200円/月) 85,200円(14,200円/月) 124,200円(20,700円/月)
定期配送 7,600円/30錠 15,000円/30錠 21,850円/30錠

※1万円以下の場合は別途385円の送料がかかります。

その他、単品ではなくセットの処方もご用意しています。

プラン名 価格 / 月 定期配送 / 月
短期痩身プラン(経口薬)
(リベルサス+フォシーガ)
17,200~38,000円 17,200~35,700円
脂質阻害プラン(経口薬)
(リベルサス+オルリファスト)
11,200~29,000円 11,200~26,700円
リバウンド抑制プラン(経口薬)
(リベルサス+漢方)
11,400~27,200円 11,400~24,900円

フィットクリニックにて診察後の処方となるため、以下のボタンからご希望の診察日時のご予約をお願いいたします。

まとめ:サノレックスは短期的な減量に向いている

サノレックスのダイエット効果についてご紹介しました。

サノレックスは食欲そのものを抑えるため、少ない食事で満足感が得られ、ダイエット中についやってしまいがちな「ドカ食い」や「間食」を防いで計画的なダイエットが行えます。

一方でデメリットとしては、サノレックスには依存性が認められているため、長期的な使用ができません

そのため、短期的な減量には向いているものの、体型維持を維持する目的での長期使用には向いていないお薬です。

もし、安定した効果で継続的に体重を減らしたい場合は、サクセンダやリベルサスなどのGLP-1が適しています

フィットクリニックでは、サクセンダとリベルサスを処方しているので、ご希望の方は以下のボタンより診察のご予約をお願いいたします。

よくある質問

Q1
子供も使える?
A1
小児に対しての臨床試験は実施されていないため、有効性や安全性がわからないので使用できません。
Q2
妊娠・授乳中でも飲める?
A2
妊娠・授乳中のいずれもサノレックスの服用はできません。
胎児毒性(体重増加の抑制、出生率の低下など)が確認されており、母乳に成分が移行するとの報告もあります。
Q3
ずっと継続して使う事は出来ないの?
A3
サノレックスの使用期間は、長くとも3ヶ月までとなっています。 長期使用によって、「依存性」や「肺高血圧症」といった重い副作用のリスクが増加する可能性があるためです。 乱用などにもつながるので、必ず医師の指示された期間のみ服用するようにしてください。
Q4
サノレックスとGLP-1の違いは何ですか?
A4
サノレックスは脳に直接作用して食欲を抑える効果があります。GLP-1は「満腹ホルモン」を体内に取り入れることで、身体に満腹状態であると認識させ食事量を減らす効果があります。サノレックスは短期間で集中して体重を減らしたい方に適している一方で、GLP-1は安定した効果で継続的に体重を減らしたい方に適しています。
フィットクリニックではGLP-1であるサクセンダとリベルサスを処方しているので、処方をご希望の方はご予約ください。

この記事の監修

フィットクリニック院長
服部圭太

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務
フィットクリニック院長・服部圭太