妊活を始める男性がまずすべき事とは?

更新日:24/07/10

「そろそろ子供が欲しい、でも具体的に何をすればいい?」
「妊活で男性がやるべきことって何だろう?」

この様な疑問を持っている方は、まず以下の3点をチェックしましょう。

男性の妊活には、事前準備や普段の暮らしがとても重要です。
必要なことをこのページにまとめたので、是非お役立てください。

妊活前に男性がしておく事は?

本格的な妊活を始める前にまずすべきことは、以下の3つです。

これらを行うことで、妊活の進めやすさが変わります
それぞれ詳しく解説します。

精液検査

精液検査とは、元気な精子がどれくらいいるか調べる検査です。
具体的には、精液量や精子の数、精子の運動率などを調べます。

なぜ精液検査が必要かというと、妊娠成立に向けて正しく動き出すためです。

検査の数値によって、自然妊娠が望めるのか、人工授精や体外受精に切り替えた方が良いのか適切な選択が可能になります。

一般的に、「不妊の原因の約半数は男性にある」と言われています。

しかし精子に問題があることを知らないまま妊活を進めると、本来かける必要のなかったお金や時間を大量に使ってしまいます。

最初に精液の状態を調べることで早い段階で対応でき、「何が妊娠成立に繋がりやすいか」がわかります。

また、検査は以下の2パターンがあります。

  • 検査キットを使用し自宅で行う
  • 専門のクリニックで行う

状況に合わせて検査の方法を決めましょう。

特に35歳を過ぎると精子も老化していくため、「妊活を始める」と決めた段階でクリニックでの受診をおすすめします。

風疹(ふうしん)抗体検査

風疹(ふうしん)とは、風疹ウイルスによって起こる感染症です。

妊娠初期の女性が風疹になった場合、お腹の赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になってしまうことがあります。
その結果、赤ちゃんの身体(目・耳・心臓など)や精神の発達に影響が出てしまいます。

また、風疹ウイルスは強い感染力を持っているため、女性だけでなく周囲の人も風疹にかからないことが重要です。

風疹は予防接種を2回受けることで99%予防できるとされています。

まずは過去に予防接種を2回受けたか、母子手帳などで確認しましょう。

風疹の予防接種回数
誕生日 女性 男性
~1962年4月1日 0回
1962年4月2日~
1979年4月1日
1回
(中学時に
集団接種)
0回
1979年4月2日~
1987年10月1日
1回
(中学時に個別接種)
1987年10月2日~
1990年4月1日
1回
(幼児期に個別接種)
1990年4月2日~ 2回(1歳・小学校入学前)

仮に予防接種を2回受けていても、年月の経過とともに抗体が低下している可能性があるため、検査をおすすめします。
検査結果で抗体が低下していた場合は、予防接種をしましょう。

地域によっては、検査や予防接種に費用補助が出ることもあります。
お住まいの地域で一度調べてみてください。

パートナーとの話し合い

妊活を進める上で、パートナーと方向性を共有することは必須事項です。

考えの食い違いから、夫婦仲が悪くなり離婚に至ったケースもあります。

2人である程度のルールを決める機会や、妊活に関する情報や自分の気持ちを共有する機会は、何度あっても良いです。
認識のずれをなくすことで、2人で同じ方向に向かうことができます。

その際は相手の意志を確かめながら、一方的な話にならないように注意が必要です。

妊活の方向性を固めるためにも、最初は必ず話し合っておきましょう。

妊娠成立しやすい「質の良い精子」とは

質の良い精子には、こんな条件があります。

  • 数が多い
  • 活発
  • 損傷がない

これらは精液検査で確かめることができます。
質が良ければ良いほど、妊娠成立しやすくなります。

精子の質は普段の行動で高めることが可能です。
注意点に気を付けながら生活していきましょう。

精子の質を高める方法

精子は70日以上の長い時間をかけて作られます。
質の良い精子には、健康な生活習慣が欠かせません

以下のことを意識しながら生活すると、精子だけでなく生活習慣病の予防にもなります。
この機会に習慣づけていきましょう。

・運動をする
運動不足によって精子の数が減ってしまうことが数々の研究で分かっています。
座りっぱなしの生活をしている場合は、筋トレや軽いウォーキングなどで身体を動かすことを意識しましょう。
・定期的に射精をする
射精されずに溜まった精子は、質が低下しています。
新しい精子の方が妊娠成立しやすいため、定期的に射精して入れ替えることが大切です。
・栄養バランスのとれた食事をする
栄養が偏っていると、精子の数や質に影響します。
ひとつの成分だけを集中して取るのではなく、バランスを意識してみてください。

妊活にはED治療薬がおすすめ

ED治療薬は、ED(勃起不全)の症状がある方が使用する薬です。

しかし、EDでない妊活中の男性にもED治療薬は有効です。

「妊活によるプレッシャーから勃起が持続できないことがある」という方には特に服用をおすすめします。

そもそもED治療薬とは、勃起をサポートする薬です。
性的刺激があった際に陰茎の血管を拡張して、力強い勃起を促します。

「硬さ」や「持続性」といった勃起自体の質が上がるため、パートナーとのコミュニケーションに集中できるのが利点です。

また、ED治療薬を使用した性行為で妊娠が成立した場合も、胎児に影響はありません。
安心してご使用ください。

注意点として、ED治療薬は効果がある分、副作用が出ることもあります。
体質によっては服用できない方もいらっしゃいますので、医師とご相談ください。

  特徴 値段
バイアグラ
・勃起力が強い
・知名度が高い
270円~
1,600円/1錠
レビトラ
・勃起力が強い
・即効性がある
900円~
1,200円/1錠
シアリス
・勃起力は穏やか
・効果は最大36時間
700円~
1,600円/1錠

※ジェネリックを含む
※レビトラの先発薬の価格に関してはお問い合わせください

フィットクリニックではED治療薬の処方を行っています。
来院だけではなく、電話でお薬が処方出来るオンライン診療も行っております。

以下の電話・WEB・LINEからご予約可能です。
ぜひご利用ください。

また、オンライン診療についてもっと知りたい方はこちらで詳しく解説しています。
気になる方は一度ご覧ください。

精子の質を下げる行為

普段の何気ない行動が、精子の質を下げる可能性があります。

・喫煙
たばこによって精子の数が減ったり、精子が傷ついたりすることがあります。
妊活期間中は禁煙するのがベストです。
・コーヒーの飲みすぎ
「コーヒーを過剰に飲むと妊娠率が下がる」という研究結果があります。
過剰に気にする必要はありませんが、「毎日3杯以上飲む」という方は減らすのが安全です。
・過剰な飲酒
日常的にお酒を飲む人の精子は、数や形に影響が出ることがあります。
時々飲む程度ならほとんど問題ありません。
・睾丸を温める行為
精子を作り出す精巣は、熱に弱いです。
長風呂やサウナ、膝上でのPC操作などは極力控えましょう。
・太りすぎ
肥満状態にあると、精子の形や数、運動性に影響が出ます。
そのほか、肥満は生活習慣病やEDにも繋がるため、改善が必要です。
・乱れた生活
睡眠不足やかたよった食事は精子の質を低下させます。
生活が整うと気分も明るくなるので、気になる方は見直してみましょう。
・下半身を圧迫する下着や行動
ピッタリした下着や自転車・バイクなどは、男性器付近の血流を圧迫してしまうため、精子にダメージを与えます。
下着はトランクスなどゆったりしたものにして、自転車等での長距離移動は控えると良いです。
・過剰なストレス
心に過剰なストレスがかかると、精子を作り出す精巣に悪影響を及ぼします。

ここまで読んできて、NG行動が多すぎてストレスを感じたかもしれません。
しかしストレスも精子に影響するという事実…。

楽しく生活するのが1番ですが、ストレス発散方法を用意しておくと良いでしょう。

妊活中の男性に効果的な栄養

妊活には栄養も大切です。
ポイントはバランスよく摂ることです。

妊活用のサプリも販売されているので、たりないものを補う気持ちで利用してみてください。

妊活に効果的な栄養素には以下のものがあります。

・葉酸

葉酸は、精子内部のDNAが傷つくのを防ぎます。
妊活には必須と言える栄養素です。
枝豆やほうれん草、焼きのりなどが葉酸を多く含みます。

・亜鉛

亜鉛は精子量を増やし、精子の運動率を高めます。
牡蠣や牛肉、納豆などが亜鉛の豊富な食材です。

・タンパク質

タンパク質は人体の基礎であり、妊活に関わらず必須の栄養素です。
鶏ささみ、いわし、卵などはタンパク質が豊富です。

・オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は良質な脂で、精子形成に関わっています。
くるみやサバ、いわしなどに多く含まれます。

・ビタミンB12

ビタミンB12は精子の形成に重要です。
しじみ、焼きのり、さんまなどに多く含まれます。

・ビタミンE

抗酸化作用のあるビタミンEは、精子の老化を防ぎます。 かぼちゃやナッツ類、うなぎなどがビタミンEの豊富な食材です。

・ビタミンC

ビタミンCも抗酸化作用があり、精子を強くします。
赤ピーマンや黄ピーマン、ゴールデンキウイなどに多く含まれます。

妊活中の男性が抱えやすい問題

妊活中はパートナーと意見が合わなかったり、性行為がうまくいかなかったりして、夫婦間でトラブルが発生することも少なくありません。

パートナーとの気持ちのずれ

特にタイミング法をとっていると、性行為が義務のようになってしまうケースがあります。
2人の気持ちに温度差が出てしまうと注意が必要です。

行為以外のスキンシップを取ったり、タイミングを自分から相談したりして、義務化は避けましょう。

お互いに、されて嫌なことは伝えるなど、もやもやすることはすぐ解消した方が良いです。
心の引っかかりを放置すると、たとえ子どもができてもその後の生活に響きます。

話し合いは不可欠ですが、その際は感情的にならないことがポイントです。

性行為が上手くいかない

妊活によるプレッシャーから、「妻だけED」になることがあります。
EDは心の問題から起こりうることも事実です。

性行為が上手くいかないと、自分だけでなくパートナーも気に病むことに繋がります。

その場合はED治療薬の利用も有効です。
心配な要素をなくして、気持ちを高められる環境を作りましょう。

まとめ

妊活を始める男性がまずすべき事

〇 妊活前の準備を整える

  • 精液検査
  • 風疹(ふうしん)抗体検査
  • パートナーとの話し合い

〇 精子の質を高める行動をする

  • 運動をする
  • 定期的に射精をする
  • 栄養バランスのとれた食事をする
  • ED治療薬を使用し勃起力を高める

〇 妊活に効果的な栄養素を摂る

  • 葉酸
  • 亜鉛
  • タンパク質
  • オメガ3脂肪酸
  • ビタミンB12
  • ビタミンE
  • ビタミンC

特に生活習慣に関わる内容は、パートナーと協力しながら行うと続けやすいです。

お2人のもとに、元気な赤ちゃんがやってくることを願っております。

Q&A

Q1
精液検査はどこで受けられる?
A1
男性不妊専門のクリニックのほか、専用の検査キットがあれば自宅でも調べられます。
35歳以上の方は、クリニックで検査することをおすすめします。
Q2
妊活に年齢は関係あるの?
A2
関係あります。特に35歳以上になると、男性も女性も妊娠率が下がると言われています。早めに医師へ相談することで、適切な対応が取りやすくなります。
Q3
勃起しない時がある。
A3
勃起をサポートするED治療薬で改善する可能性があります。
Q4
妊活中にコーヒーは飲んでも良い?
A4
飲みすぎなければ問題ありません。ただ、カフェインを多く摂るほど着床率・妊娠率・出産率が下がるといった研究結果もあるため、注意が必要です。
Q5
妊活中に酒は飲んでも良い?
A5
飲みすぎなければ問題ありません。ただし普段からよく飲む場合は、精子の量や形に影響が出るため、気を付けましょう。
Q6
サプリを飲むなら何に気を付けたら良い?
A6
バランスよく栄養を補給することが大切です。1つだけの成分を過剰に摂取しても妊活には効果が得られません。
Q7
コロナワクチンは妊活に影響ある?
A7
特に影響はないとされています。妊婦がコロナに感染した際に怖いのが重症化のリスクです。感染防止のため、夫婦ともに早めにワクチンを接種しておくことをおすすめします。

コロナワクチンによって精子に影響が出るか実験したところ、「目立った変化は見られなかった」というデータも残っています。