
この記事では、ED治療の治し方や自分でできる対策を詳しく解説します。
ED治療は、ED治療薬の服用が第一選択とされており、高い効果が期待できる方法です。
さらに、心理療法や再生医療といった新しい治し方も登場しています。
原因や症状に合わせて適切な治療を行うためにも、ぜひご確認ください。
EDの症状について詳しくは下記のページで詳しく解説しています。 ED(勃起不全)とは
ED治療とは
勃起障害(ED:Erectile Dysfunction)は、性交に十分な勃起を得られない、または維持できない状態を指します。
EDの原因には以下のように多くの要因が関与します。
- 加齢
- 糖尿病
- 高血圧
- 心血管疾患
- テストステロンの低下
- 心理的ストレス
- 睡眠障害
など
ED治療は、原因や重症度に応じて、薬物療法・生活習慣の見直し・心理療法・外科的手法など多岐にわたります。
まずは専門医による診断を受け、適切な治療を選択することが重要です。
ED治療が必要な方
ED治療は、完全に勃起しない方だけでなく「たまに勃起しない」「硬さが不十分」と感じる方も治療対象になります。

ご自身がEDに当てはまるかわからない方は、「EDセルフチェック診断」をご活用ください。
- 完全に硬く硬直する
- 挿入には十分な硬さだが、完全には硬くはない。
- 硬いが、挿入に十分なほどではない。
- 大きくなるが、硬くならない。
- 勃起しない。
1/10
- ほぼいつも、または、いつも勃起する。
- しっかり勃起することが多いがたまに硬さが足りない。(60%以上)
- 挿入可能な硬さにならないことがある。(50%程度)
- あまり勃起しない。(30~40%程度)
- ほぼ勃起しない。
2/10
- ほぼいつも、またはいつも射精まで維持できる。
- 射精まで維持できることが多いがたまに中折れする。(60%以上)
- 時々中折れする。(50%程度)
- すぐに維持できなくなる。(30~40%程度)
- ほぼ性交できる硬さにならない。
3/10
- ほぼいつも勃起できる。
- 時々ある。(50%程度)
- ある。
4/10
- ない。
- ある。
5/10
- バランスのいい食事を摂るようにしている。
- たまに偏る。
- 不規則な食生活や偏った食事が多い。
6/10
- 毎日運動している。
- 週2~3日運動している。
- たまに思い立って運動する。
- まったくしない・ほぼしない。
7/10
- ほぼ飲まない。
- 週2~3回少量飲む。
- 週2~3回だがかなりの量飲む。
- ほぼ毎日飲み酒量も多い。
8/10
- まったく吸わない。
- 最近まで吸っていた。
- 1日10本程度。
- 1日10~20本程度。
- 1日20本以上。
9/10
- ない。
- 既往歴がある。
- 現在治療中。
10/10
◎EDの疑いはほぼありません(0~3点)
現在はEDの心配はありませんが、心理的な原因や加齢でもEDになることは覚えておきましょう。
◎EDの疑いあり、ED予備軍(4~7点)
EDが疑われる症状に該当しています。生活改善やEDサプリメントなどで体質改善で良化する可能性もあります。効き目のおだやかなED治療薬もおすすめです。
◎軽度EDの可能性(8~15点)
軽度EDは、性交に十分な勃起や維持が時々出来なくなる症状です。
◎中等度EDの可能性(16~30点)
中程度EDは、高頻度で性交に十分な勃起や維持が出来なくなる症状です。
◎重度EDの可能性(31点以上)
重度EDは毎回、性交に十分な勃起が得られない。また、維持もできないレベルのEDです。
フィットクリニックではEDのオンライン診療・処方を行っております。
治療薬の種類も豊富で、症状にあった処方が可能です。
全国どこでも同料金で診察~発送しております。
※診断結果はあくまでも予想される疑いであり、必ずしもそれが原因と断定するものではございません。
より正確なEDの診断をご希望の方はお気軽にご相談ください。
EDとは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が、持続または再発すること」と定義されています。
一般社団法人日本性機能学会の調査によると、日本人男性の約1,400万人(約3人に1人)がED(勃起障害)に該当するとされ、特別なものではなく多くの方に必要な治療です。
自分の勃起に満足できない…と感じたら、ED治療をご検討ください。 ED治療について
ED治療の種類
EDの治療は、第一選択としてED治療薬(PDE5阻害薬)の内服治療が行われます。
さらに、原因・重症度・患者の希望に応じて以下の治療があります。
ED治療薬

ED治療の第一選択は、ED治療薬(PDE5阻害薬)の服用です。
現在、ED治療薬として国内で承認されているPDE5阻害薬には、シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)があります。
これらの薬剤は性的刺激により一酸化窒素(NO)が放出された際の血流増加を助け、勃起を促進します。
服用のタイミングや効果の持続時間は薬剤によって異なり、個人の生活スタイルや重症度に応じて使い分けが必要です。
当院で処方しているED治療薬5種類の比較や特徴については、下記をご覧ください。 ED治療薬5種類を徹底比較
心理療法(カウンセリング・認知行動療法)
パフォーマンス不安・うつ病・ストレス・性的不一致など、心理的要因による心因性EDには、心理療法が有効です。
心理療法は、臨床心理士や精神科医によるカウンセリングや認知行動療法(CBT)などがあります。
CBTでは、不適切な思考パターンや不安を修正し、性的自信を回復させることを目指します。
心因性EDについて
CPAP(シーパップ)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)はEDのリスク因子とされており、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を行うことで勃起機能が改善する可能性が報告されています。
病態のすべてが解明されているわけではないものの、OSASは血管やホルモンの働きの乱れにより、勃起機能に悪影響を与える可能性があります。
CPAPによる治療は、これらの要因を複合的に改善することでED症状の軽減が期待されているためです。
特にED治療薬が無効、または併用が困難な症例においても、有効な治療選択肢のひとつとされています。
投薬中の薬の変更
医薬品の副作用によるED(薬剤性ED)の場合は、主治医と相談のうえで、投薬中の薬を変更する場合があります。
高血圧症・うつ病・前立腺肥大症などの治療薬の中には、EDを誘発または悪化させるものがあります。
代表的な例として、一部の抗うつ薬(SSRI、TCA)、抗精神病薬、降圧薬などです。
これらが原因と考えられる場合、主治医と相談のうえで薬剤の変更や用量調整を検討することが推奨されます。
ただし、自己判断での投薬中止は大変危険ですので、必ず主治医との相談が必要です。
血管再生治療
PDE5阻害薬で十分な効果が得られないEDに対して、血管新生を目的とした治療法が注目されています。
具体的には、低強度体外衝撃波療法(Li-ESWT)や幹細胞療法が挙げられます。
低強度体外衝撃波療法は、陰茎組織に低強度の衝撃波を照射することで、局所の血管新生や血流改善を促進する治療法です。
海外では複数の臨床試験で一定の効果が報告されています。
また、幹細胞療法は、前臨床および一部臨床研究において、血管や神経の再生を通じた勃起機能の改善が報告されています。
これらの治療は、EDの原因に直接アプローチする点で、根本的な改善が期待される治療法です。
ただし、いずれも保険適用外で、長期的な安全性と有効性に関する研究が継続中であるため、治療の選択には専門医との慎重な相談が必要です。
ED治療と並行して生活習慣の見直しが大切
自力で改善するには、まず生活習慣を見直すことが大切です。
6時間以上の睡眠をとる
不眠に悩んでいる方は睡眠不足によるEDの可能性もあるため、最低でも6時間以上の睡眠をとるようにしましょう。
睡眠不足になると、男性ホルモンである「テストステロン」の分泌が低下してしまい、結果としてEDに繋がりやすくなります。
適切な睡眠時間の目安は成人で6〜8時間とされているため、最低ラインとして6時間以上の睡眠を心がけてください。
また、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)もEDのリスク要因として挙げられるため、該当する場合は、CPAP(持続陽圧呼吸療法)が推奨されます。
ED予防に良い食材を摂る
EDは食生活の乱れも要因として挙げられるため、EDの予防に良いとされる食材を積極的に摂るように心がけましょう。
ED予防に 効果的な食べ物 |
効果 |
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鶏肉、大豆、 エビ、マグロなど |
血流改善の働きがある「アルギニン」が含まれている |
スイカ、メロン、 きゅうりなど |
血管拡張作用がある「シトルリン」が含まれている |
ナッツ類、鰻、 アボカドなど |
血行促進作用がある「ビタミンE」が豊富に含まれている |
牡蠣、アーモンド、 豚レバーなど |
性機能を高める「亜鉛」が含まれている |
サバ、イワシ、 サンマなどの青魚 |
青魚に含まれる「EPA」により血液をサラサラにする |
ニンニク、玉ねぎ、 ニラなど |
血流を高める「イオウ化合物」が含まれている |
ファストフードなど、脂質や糖質が多い食事は生活習慣病のリスクが上がります。
生活習慣病は血流の悪化を引き起こしやすく、勃起の悪影響になるため注意しましょう。
適度な運動をする
適度な運動は、血流改善やテストステロンの増加、ストレスの緩和を通じて、EDの改善に効果的だと考えられています。
特に効果を得やすい運動として、ランニングやウォーキング、水泳といった有酸素運動を1日20〜30分行いましょう。
また、血流改善には、股関節や下半身を鍛える筋トレも有効です。
具体的なトレーニング方法やEDに効果的な運動については、下記をご覧ください。
EDに効果的なマッサージ・運動・筋トレ
ストレスの解消法を見つける
ストレスを解消することで、心因性EDの改善に繋がる場合があります。
ストレスを感じると、緊張時に働く「交感神経」が優位になり、緊張状態から勃起しにくくなります。
自分でできる対策としては、入浴や運動、旅行など趣味に没頭することで、ストレスをため込まないようにしましょう。
心因性EDには、ED治療薬の服用や心理療法が有効とされています。 心因性EDについて
過度な飲酒は控える
アルコールを大量に摂取すると、男性ホルモンの分泌が低下し、性欲の減退やEDに繋がる可能性があるため適量を心がけてください。
過度な飲酒は酔いが回りやすく、神経伝達が鈍り勃起できない場合もあります。
この状態でED治療薬を服用しても、勃起が困難になるだけでなく、相互作用で普段よりもアルコールが回りやすくなるため、お酒は控えめにしましょう。
禁煙する
喫煙はEDのリスク要因として挙げられているため、禁煙を心がけましょう。
タバコに含まれるニコチンなどの有害物質が正常な勃起を困難にする場合があります。
また、喫煙は血流悪化やテストステロンの分泌に悪影響を及ぼし、EDや性欲減退につながる可能性があります。
日本泌尿器学会をはじめ、国内外の研究機関が喫煙とEDの関連について指摘しており、非喫煙者に比べて喫煙者のEDリスクが高いことを示しています。
喫煙により必ずEDになるわけではありませんが、リスクを避けるためにも禁煙は重要です。
パートナーに協力してもらう
EDの改善をおこなう上でパートナーの協力を得ることも大切です。
リラックスできる環境づくりや、スキンシップなどお互いを理解し共感を持ちながら、適切なコミュニケーションをとっていきましょう。
誤解や不安が生まれないように、思い切ってパートナーに相談してみるのもひとつです。
当院がED治療について女性に行った調査では、「パートナーがED(勃起不全)だった場合どう感じるか(複数回答可)」という質問に対し、「薬で治療してほしい(60.0%)」という回答が最も多く挙がりました。
さらに、ED治療薬を使用している男性に対しては「これからも使ってほしい(44.0%)」「EDを放置するよりは使っている方がいい(36.5%)」との回答が続き、ED治療薬を使用することに肯定的な意見が多く、継続的な使用を望む声も見受けられました。 ED治療に関する女性のイメージ・男性の実態調査
ED治療のまとめ
ED治療の第一選択は、ED治療薬の服用です。
原因や重症度に応じて、心理療法やCPAP、投薬中の薬の変更、血管再生治療などが行われます。
自分で行えるEDの対策としては、生活習慣の改善や運動が挙げられますが、即効性があるわけではありません。
症状を長引かせて心理的な負担が大きくなる前に、ED治療やED治療薬の服用をご検討ください。
当院のED治療はオンライン診療も行っており、患部を見せることはありません。 ED治療(オンライン診療)について
当院では特徴の異なる5つのED治療薬をご用意しているため、ご希望に合わせて処方いたします。 ED治療薬5種類を徹底比較
少しでも気になる症状があれば、ぜひご相談ください。
ED治療のよくある質問
-
- Q
ED治療は何科を受診すればいいですか?
- A
ED治療は泌尿器科やED専門のクリニックを受診しましょう。当院では治療薬によるED治療を行っています。
- Q
-
- Q
ED治療は保険適用になりますか?
-
A
不妊治療を目的としている場合に限り、保険適用の対象になります。
ただし、保険適用には条件があり、基準を満たしていない場合は自由診療になります。
当院では保険適用の治療は行っていません。 ED治療の保険適用について
- Q
-
- Q
ED治療の費用はどれくらいですか?
- A
当院のED治療は、初診料や診察料はかからず、薬代の340〜1,200円になります。
初診でも1錠から処方しておりますので、お気軽にご相談ください。
- Q
その他よくある質問はこちらをご確認ください
参考サイト
- 日本泌尿器科学会・日本性機能学会「ED診療ガイドライン 第3版(2018年改訂)」
- Erectile dysfunction in sleep apnea and response to CPAP
- Testosterone Deficiency and Sleep Apnea
- Safety and Potential Effect of a Single Intracavernous Injection of Autologous Adipose-Derived Regenerative Cells in Patients with Erectile Dysfunction Following Radical Prostatectomy: An Open-Label Phase I Clinical Trial
- Advances in stem cell therapy for erectile dysfunction: preclinical evidence and emerging therapeutic approaches
- Recent advances in stem cell therapy for erectile dysfunction: a narrative review