ED治療の保険適用 ‐ 適用条件・対象となる薬・治療費について解説

更新日:2025/08/22
ED治療の保険適用 ‐ 適用条件・対象となる薬・治療費について解説

ED(勃起不全)の治療は、原則として自由診療に分類され、保険適用の対象外となります。
しかし例外的に、不妊治療を目的とする場合に限り、保険診療が認められます

厚生労働省は2022年4月より、ED治療薬「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」、「シアリス」を不妊治療目的に限り、保険適用の対象と定めました。

ED治療の保険適用について

このページでは、ED治療における保険適用の条件や注意点をわかりやすく整理し、自由診療との違いも含めて解説します。
当院ではオンライン診療によるED治療を行っております。
EDの症状で悩みを抱えている場合は、お気軽にご相談ください。 フィットクリニックのED治療

ED治療は「不妊治療」に限り保険適用

ED治療で健康保険が使えるのはごく一部のケースに限られています。
その代表例が「不妊治療目的」です。
性交がしっかり行われることが不妊治療に必要と判断される場合、ED治療に保険適用が認められることがあります。

ただし適用条件は細かく定められているため、通常の性生活改善を目的としたED治療には保険は使えず自由診療となります。

またこの保険適用は、不妊治療を望む既婚男性だけではなく、事実婚や未婚のカップルも対象です。
不妊治療を希望する夫婦やカップルの負担を軽減し、少子化に歯止めをかけるのが目的です。

なお、EDの症状について詳しくは下記のページで詳しく解説しています。 ED(勃起不全)とは

ED治療が保険適用となる条件・基準

ED治療が保険適用となるためには、以下の条件を満たす必要があります。

これらの条件・基準が満たされない場合は、ED治療の保険適用はできません。
つまり「不妊治療に直結するED治療」の場合のみ、保険が利用できる仕組みです。

詳しくは以下で説明をしていきます。

①泌尿器科で5年以上の経験がある医師から処方を受ける

原則として、ED治療薬の保険適用は泌尿器科で5年以上の経験を持つ医師からの処方が必要です。
運営歴の長い病院やクリニックでも、泌尿器科での経験が浅い医師が在籍している場合があるため、担当の泌尿器科医が必ずしも保険適用で処方できるとは限りません。
そのため、受診する医療機関へ事前に担当医の経験年数の確認がおすすめです。

ただし、
・近隣に要件を満たす医師がいない
・投与可能な他の保険医療機関に患者を紹介できない
といった場合は、一般不妊治療管理料に係る施設の届出を行っている保険医療機関に限り処方可能です。

②他の医療機関での不妊治療における必要な情報の共有を行う

保険の適用には、不妊治療を行う医療機関との間で必要な情報を共有する必要があります。
これは治療薬の投与の際に、紹介先が正確な情報を把握するためです。

他の医療機関で不妊治療を受けている場合、ED治療を保険適用で行いたいことを伝え、紹介状を書いてもらいましょう。

③ED診療ガイドラインに従い勃起不全と診断される

保険適用には、日本泌尿器科学会が作成したED診療ガイドラインに基づいた検査により、勃起不全と判断されるのが条件となります。
なお、その旨を診療録に記載する必要があります。

勃起不全(ED)と診断されるには、病歴確認、身体所見、臨床検査(血糖値やテストステロン値の検査)をする必要があります。
検査に対応していない医療機関もあるため、事前に確認しておきましょう。

④本人もしくはパートナーが6ヶ月以内に不妊治療をしている

ED治療の保険適用には、パートナーもしくは本人のどちらかが6ヶ月以内に不妊治療を受けている必要があります(医科点数表区分番号「B001」の「32」一般不妊治療管理料又は医科点数表区分番号「B001」の「33」生殖補助医療管理料に係る医学的管理を受けている)。

不妊治療を受けていない場合は、不妊の原因を確認するためにも専門の医療機関を受診しましょう。

なお、現在不妊治療を行っている場合は問題ありません。
不妊治療を中断している状態でも、最後の受診が6ヶ月以内であれば保険適用します。

⑤処方されるED治療薬の数量は1か月で4錠以下

女性の生理周期が約1ヶ月(タイミング法の1周期分)のため、ED治療薬を処方できるのは1ヶ月につき4錠以下です。
不妊治療におけるタイミング法とは、女性の生理周期に合わせ、排卵日付近で性行為を行って妊娠確率を高める方法です。

⑥保険適用は6か月

不妊治療目的のED治療では、保険が適用される期間は6ヶ月です。
6ヶ月を超えてED治療を継続する場合は必要性が検討され、原則として治療初期から1年以内とします。

ED治療を開始して6ヶ月経っても妊娠しない場合、治療の継続が可能です。
その際「必要と判断した理由」「初回投与の年月」を診療録・診療報酬明細書の摘要欄に記載することが必須条件です。

⑦処方箋の備考欄に保険診療との旨を記載

保険適用でのED治療では、処方箋の備考欄に保険診療である旨を記載が必要となります。
処方箋の備考欄に記載がない場合は、医療機関にお申し出ください。

ED治療で保険適用を利用する流れ

ED治療の保険適用を希望する場合は、まず不妊治療を受けている医療機関での管理が必要です。
そのうえでED治療薬が必要と判断されると、処方が可能になります。

診療録や明細書への記載も条件となるため、手続きはやや複雑です。
一般的な外来で「保険でED治療薬を処方してほしい」と申し出ても、対象外となるケースがほとんどですので注意が必要です。

ED治療で保険適用されないケース

保険が適用されないケース
  • 勃起機能の改善
  • 性生活の満足度向上
  • 不妊治療と関係ないED(加齢・生活習慣病など)

一方で、単なる勃起機能の改善や性生活の満足度向上など、パフォーマンス目的でのED治療は、保険適用の対象になりません。
また、加齢や生活習慣病などによるEDも、不妊治療と関係がなければ自由診療となります。

多くの患者さんはこのケースに該当するため、ED治療薬の処方を希望する場合は、自由診療での受診を前提に考える必要があります。

ED治療で保険適用の対象となる薬

ED(勃起不全)治療で保険適用となるED治療薬は「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」「シアリス」の3つです。
(2022年4月より、男性不妊治療も保険適用となりました)

それぞれ、用量と薬価は以下の通りです。

薬品名 用量 薬価/錠 成分名
バイアグラ錠 25mg 914.6円 シルデナフィルクエン酸塩
50mg 1,214.8円
バイアグラODフィルム 25mg 974.6円
50mg 1,404.1円
シアリス錠 5mg 1,118.9円 タダラフィル
10mg 1,233.5円
20mg 1,300.6円

※薬価は2023年(令和5年)4月1日適用の薬価改定後の価格(2025年2月現在)

保険適用の医薬品を処方される際には、自治体から送付される書類「医療費のお知らせ」に詳細が記載されます。
いつどこで、どれくらいの量を処方されたのか、保険による負担、支払った金額等が確認できます。

自由診療の場合は、保険適用外となるため記載されません。 バイアグラの詳細 シアリスの詳細

保険適用の対象に選ばれた理由

バイアグラやシアリスなどのED治療薬が保険適用の対象に選ばれた理由は、日本生殖医学会のガイドラインにおいて男性不妊の治療で、レベルA「強く推奨する」に該当しているためです。

推奨される男性の不妊治療
日本生殖医学会の推奨レベル 主な治療・検査
レベルA
(強く推奨)
●体外受精
●EDなど勃起障害を伴う男性不妊への薬物治療
レベルB
(推奨)
●射精障害に対する抗うつ薬の治療

なお、レベルB「推奨」と評価されている抗うつ薬も、早漏などの射精障害が原因となる不妊治療に限り保険適用となっています。

ED治療薬の自費診療での相場

保険適用とならない一般的なED治療は自費診療のため、自己負担となります。
自己負担での費用の相場は以下のようになります。

バイアグラ シルデナフィル錠
25mg   
約1,200〜1,500円前後
50mg   
約1,400〜2,000円前後
25mg   
約400〜700円前後
50mg   
約500〜900円前後
レビトラ バルデナフィル錠
メーカー都合により
現在生産中止
10mg    
約   800 〜1,300円前後
20mg   
約1,000〜1,700円前後
シアリス タダラフィル錠
10mg   
約1,400〜1,800円前後
20mg   
約1,600〜2,200円前後
10mg   
約600〜1,000円前後
20mg   
約800〜1,200円前後

ジェネリック薬は先発薬に比べ価格が抑えられています。
先発薬と同等の効果を期待できるため、費用を抑えたい場合はジェネリックをぜひご検討ください。

なお、その他レビトラ、ステンドラ、ザイデナといったED治療薬の種類と比較について、以下のページで詳しく解説しています。 ED治療薬の種類と比較

一般のED治療(保険適用外)で費用を抑える方法

不妊治療を行っていない場合、保険適用でのED治療薬の処方は難しいとお考えください。

一般的なED治療(保険適用外)で費用を抑えたい方には、先発薬と同等の効果があり、安価なジェネリック医薬品(後発医薬品)の選択をおすすめします。

フィットクリニックでは、バイアグラ・シアリスのジェネリックを取り扱っており、自己負担を抑えたい方に最適です。 ED治療薬の種類と比較

まとめ:ED治療の保険適用には条件がある 

このページのまとめ
  • 基本的にED治療は保険適用外のため自由診療となる
  • 不妊治療や特定の疾患、手術後の治療などは、保険適用となる場合がある
  • ED治療の保険適用には7つの条件・基準を満たす必要がある
  • 不妊治療で使用するED治療薬では「バイアグラ」「バイアグラODフィルム」「シアリス」の3種類が保険適用
  • 一般のED治療で費用を抑える場合はジェネリックの選択がおすすめ

通常のED治療は保険適用外ですが、不妊治療目的に限り保険適用となります。
保険適用には以下の条件・基準を満たす必要があります。

① 泌尿器科で5年以上の経験がある医師から処方を受ける
② 他の医療機関での不妊治療における必要な情報の共有を行う
③ ED診療ガイドラインに従い勃起不全と診断される
④ 本人もしくはパートナーが6ヶ月以内に不妊治療をしている
⑤ 処方されるED治療薬の数量は1か月で4錠以下 
⑥ 保険適用は6か月
⑦ 処方箋の備考欄に保険診療との旨を記載

対象となる方はED治療薬の「バイアグラ」「バイアグラODフィルム」「シアリス」を選択し、ED治療を行うことができます。
しかし、保険適用には7つの条件を満たす必要があり、使用できるED治療薬の種類も限られています。

フィットクリニックでは、種類が豊富で保険適用外(自由診療)でも費用が抑えられるジェネリックのED治療薬を取り扱っています。

  • 不妊治療目的でない
  • 保険適用の条件を満たさない
  • ED治療の費用を抑えたい

という方は、ぜひフィットクリニックにご相談ください。 フィットクリニックのED治療

バイアグラの保険適用についてよくある質問

  • Q
    泌尿器科でバイアグラの保険適用はされますか?
    A
    泌尿器科でバイアグラの処方を受けることができ、「不妊治療目的」に限り保険適用されます。厚生労働省は2022年4月より、ED治療薬である「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」、「シアリス」を不妊治療目的に限り、公的医療保険の対象と定めました。
  • Q
    70歳以上でもED治療は保険適用になりますか?
    A
    男性の不妊治療目的のED治療には、女性の不妊治療(43歳未満が対象)のような年齢制限はありません。
    ただし医療機関により、50歳を超えるとED治療は保険適用されず自由診療になるなど、年齢制限を設けている場合もありますので、治療前に確認が必要です。
    ※当院でのED治療は自由診療のみとなります
  • Q
    保険適用の虚偽申告をしたらどうなりますか?
    A
    不妊治療を偽り、保険適用での処方が行われると、医療保険制度や法律に違反する行為になります。発覚すると、医療費の返還義務が生じます。一般のED治療の場合は自由診療で行ってください。
  • Q
    男性不妊の治療は保険適用になりますか?
    A
    男性不妊の治療の場合、保険適用となります。
    ED治療薬の処方では「バイアグラ」、「バイアグラODフィルム」、「シアリス」が対象となります。
    また、男性不妊の原因である精管閉塞、先天性の形態異常、逆行性射精障害、造精機能障害などに対する手術療法や薬物療法も保険適用となります。
  • Q
    ED治療は医療費控除の対象になりますか?
    A
    不妊治療のために行うED治療の場合は、医療費控除が受けられます。
    ただし、自由診療でのED治療の場合は医療費控除を受けることはできませんので、ご注意ください。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

参考サイト

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この記事の監修

服部圭太院長画像
服部 圭太
(はっとり けいた)医師

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務