カフェインで勃起改善できるのは本当か - カフェインとEDの関係

更新日:2026/09/03
カフェインで勃起改善できるのは本当か - カフェインとEDの関係

コーヒーなどに含まれるカフェインは、興奮・覚醒作用や血管、神経への作用から、勃起力に良い影響を与える可能性があると考えられています。

実際に、一定量のカフェインを摂取していた男性ではEDが少なかったとする研究や報告もあります。ただし、EDの予防・改善効果は確立されていません。

このページでは、カフェインが勃起にどのような影響を及ぼすか、その仕組みや摂取量、注意点について解説します。

なお、EDの治し方について、詳しくは以下のページで解説しています。 EDの治し方について

このページの要点

×

カフェインとED(勃起不全)の関係まとめ

カフェインの勃起への影響とは

米国男性を対象とした観察研究では、一定量のカフェインを摂取していた男性でEDが少なかったと報告されていますが、因果関係は明らかではなく、EDの予防・改善効果も確立されていません。

カフェインと勃起力に関する重要ポイント

末梢血管の拡張と血流への影響
カフェインは末梢血管を拡張し、陰茎への血流に好影響を与える可能性があります。ただし、勃起力の改善効果は未確立です。
神経覚醒作用と過剰摂取時のリスク
アデノシンの働きを阻害し興奮を高めますが、摂りすぎると過度な緊張や動悸を招き勃起を妨げる恐れがあります。
米国観察研究におけるEDとの関連性
米国の観察研究では、1日170〜375mgの摂取群でEDが少ない関連がみられましたが、因果関係は不明です。
健康成人における推奨摂取量
健康な成人の摂取量の目安は、1日400mg以下、1回200mg以下です。これは欧州食品安全機関(EFSA)が示した目安です。
摂りすぎによる亜鉛吸収阻害と胃腸への負担
カフェインの摂りすぎは、亜鉛を含むミネラルの吸収を妨げ、男性機能に影響する場合があります。また、空腹時の摂取では胃の不調が起こる場合があります。
既存のED症状に対する医療的アプローチ
すでに生じているEDをカフェインで治すことは難しいため、生活習慣の改善やED治療薬の処方を検討します。

カフェインとEDに関する詳細Q&A

玉露とお茶、コーヒーでカフェイン含有量に違いはありますか?
飲料によってカフェイン含有量は異なります。茶葉から淹れた玉露は100mlあたり160mgで、コーヒーの約2.5倍とされています。市販の『玉露入り』飲料は含有量が異なるため、パッケージの成分表示を確認してください。
研究で示されたEDリスク減少に関わるカフェインの摂取量はどの程度ですか?
米国の男性を対象とした観察研究では、1日あたり170〜375mg(コーヒー約2〜3杯相当)を摂取していたグループでEDの可能性が減少したと報告されています。
糖尿病を患っている場合でもカフェインによるED予防効果は見込めますか?
米国の調査では、肥満や高血圧の方にはEDリスク減少の傾向がみられたものの、糖尿病の方に対しては同様の関連性が確認されませんでした。
カフェインが神経を覚醒させる仕組みはどのようなものですか?
カフェインは、眠気に関係する「アデノシン」の働きを抑えることで中枢神経を刺激し、覚醒を促します。ただし、カフェインの覚醒作用が直接勃起を促すわけではありません。摂りすぎると交感神経が優位になり、不安や緊張、動悸などによって、かえって勃起しにくくなる場合があります。
カフェインの過剰摂取が男性機能に与えるマイナスの影響は何ですか?
摂りすぎると動悸や不安、緊張によって交感神経が過度に優位になり、勃起しにくくなる可能性があります。また、亜鉛を含むミネラルの吸収を妨げ、亜鉛不足によって性欲や生殖機能などの男性機能に影響する場合があります。

カフェインが勃起に良いとされる理由

カフェインが勃起に良いとされる理由は、主に以下の3つと考えられています。

いずれも勃起までのプロセスに関連してくる作用となっています。
ここからそれぞれの作用について、もう少し詳しく見てみましょう。

末梢血管の拡張作用

カフェインによる末梢血管の拡張作用

カフェインは血管に作用し、末梢血管を拡張させることがあります。
勃起には陰茎への十分な血流が必要であり、血管の状態は勃起機能にも関係する要素のひとつです。

一方、加齢や生活習慣などによって動脈硬化が進むと血流が悪くなり、ED(勃起不全)の原因となることがあります。
また、カフェインは脳の血管を収縮させたり、血圧を一時的に上昇させたりすることもあり、血管への作用は一様ではありません。

そのため、カフェインが陰茎への血流に良い影響を与える可能性はあるものの、勃起力を改善する効果は確立されていません。

なお、ED(勃起不全)については、以下のページで詳しく解説しています。 ED(勃起不全)とは

興奮(覚醒)作用

カフェインを摂ると眠気が覚めるのはカフェインのもつ興奮・覚醒作用によるものです。
カフェインは神経を落ち着かせるアデノシン(図1)という物質と構造が似ており、この物質の働きを抑えることで中枢神経を刺激し、交感神経の働きを高めることがあります(図2)。

アデノシンとアデノシン受容体の結合

図1 アデノシンがアデノシン受容体と結合することで神経が落ち着き、眠気を感じる

カフェインとアデノシン受容体の結合

図2 カフェインがアデノシン受容体と結合することでアデノシンの結合を阻害し、神経が興奮・覚醒する

正常な勃起をする過程において、性的な興奮・刺激を陰茎に伝える神経の働きはとても重要です。

ただし、これは勃起機能に直接作用するものではありません。
カフェインを摂りすぎると、動悸や不安、緊張によって交感神経が過度に優位になり、かえって勃起しにくくなる可能性もあります。

疲労やストレスの緩和作用

カフェイン摂取によって気分や意欲の低下を防ぐことで、性行為に臨みやすいメンタルを整えてくれます。

ストレスや疲労といった精神的・肉体的な負荷がかかった状態では、頭が別のことに取られてしまい勃起に影響を及ぼすことがあります。
米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された動物実験では、カフェインが慢性ストレスによる気分や記憶への影響を抑える可能性が報告されています。
この研究はマウスを対象としたものであり、人でも同様の効果が得られるとは限りませんが、カフェインとストレス反応の関係を示す研究のひとつです。

カフェインとEDの関係

カフェインとEDの関係について、毎日のコーヒーがED予防の観点でプラスになる可能性はあります。
米国男性を対象とした観察研究で、カフェインとEDについての関連性を調査した際、以下の結果が出ています。

カフェインとEDについての関連性の調査結果

1日2〜3杯のコーヒー(1日170〜375 mgのカフェイン)を摂取していた人のEDの可能性が減少した

また、この結果はEDのハイリスク群である肥満や高血圧の人に顕著に現れたものの、糖尿病の方に対しては同じような効果が確認されませんでした。
また、この調査ではカフェインと勃起の因果関係までは明らかにされていません。

しかし、カフェイン摂取による血管拡張作用や疲労軽減の効果を考えると、個人差によってはプラスの影響を受ける可能性も考えられます。

なお、EDのお悩みに対して、フィットクリニック公式LINEでは、ED治療薬に関する限定情報やお得なご案内をお届けしています。
EDのお悩みについて情報収集から始めたい方も、お気軽にご登録ください。

公式LINEに登録する

※LINE登録後はオンライン診療の予約も可能です

カフェインの摂取量の目安

欧州食品安全機関(EFSA)では、以下のカフェイン摂取量までは安全性上の懸念がないとしています。

習慣的なカフェイン摂取量 400mg / 日以下
一回の摂取量 200mg以下

※健康な成人の目安

また最近ではカフェインを含んだ飲料も数多くあり、知らず知らずのうちに口にしていることもあるので摂りすぎには注意してください。

勃起に好影響なのはコーヒー2~3杯

カフェインを含む飲料として代表的なコーヒーの場合、勃起に好影響なのはコーヒー2〜3杯です。

勃起に良い影響を与えるコーヒーの摂取量

これは冒頭でも言及した実験の結果において、1日170〜375mg程度のカフェインを摂取していた男性で、EDを報告する割合が低い傾向がみられたためです。
もしコーヒーが苦手という人でも、カフェイン量を意識すれば他の飲料からでも摂取することができます。

カフェインが含まれる飲み物

カフェインが含まれる飲み物はコーヒーだけではなく、お茶やエナジードリンクにも含まれています。

それぞれ100ml中にどれくらいのカフェインが含まれているのか、飲む際の目安に使ってみてください。

カフェインが含まれる飲み物の100mlあたりのカフェイン量

※タップで拡大できます。

「カフェイン=コーヒー」のイメージが強いですが、日本では高級茶とされる玉露には意外にもコーヒーの約2.5倍のカフェインが含まれています(100mlあたり160mg)。

ただ市販される「玉露入り」という表記のものは、茶葉から淹れたものよりもカフェイン量は減るので、パッケージに書かれた成分表をもとに計算してみてください。

カフェインの注意事項

カフェインを摂る際の注意事項として知っておきたいのが、以下の3点です。

カフェインを摂る際の注意事項
  • 摂取しすぎによる中毒症状
    エナジードリンク類は、カフェインと同時に糖質を摂りすぎる可能性があり、肥満や生活習慣病はEDのハイリスク群とされている
  • 亜鉛の吸収の阻害作用
    カフェインやコーヒーの過剰摂取は、亜鉛など一部のミネラルの吸収や排泄に影響する可能性がある
  • 空腹時の摂取による胃の不調
    神経や消化器官がカフェインで必要以上に刺激されてしまうと、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠、さらには下痢、吐き気、嘔吐を起こす場合がある

1日に何本もエナジードリンクを飲んだり、大量のお茶やコーヒーを飲む生活は控えるのが望ましいです。

カフェインだけではEDの改善に繋がらない場合がある

最後にカフェインとEDの関係についてまとめてお伝えします。

カフェインとEDの関係についてのまとめ
  • EDとの関連を示した研究はあるが、予防・治療効果は確立していない
  • 興奮・覚醒作用や血管・神経への作用が、勃起に影響する可能性がある
  • 摂取量はコーヒーで1日2~3杯(ED予防の推奨量ではない)
  • すでにEDの症状に悩んでいる場合、カフェインだけでの改善は難しい
  • EDが続く場合は、原因に合わせた治療や生活習慣の改善が必要
  • ED治療薬は効果時間など、生活スタイルに合わせて選択可能

カフェインは、覚醒作用や血管・神経への作用から、勃起に良い影響を与える可能性があります。
ただし、EDの予防・改善効果は確立されておらず、コーヒーなどを飲むだけで症状が改善するとは限りません。

EDはさまざまな原因で起こるため、症状が続く場合はカフェインだけに頼らず、原因に合わせて生活習慣の見直しや運動、ED治療薬などの治療を検討することが大切です。 EDと運動・筋トレ・マッサージ

EDの症状に合った治し方は以下のページで解説しています。当ページと合わせてぜひご覧ください。

カフェインとEDの関係に関するよくある質問

  • Q
    カフェインでEDは治りますか?
    A
    カフェインでEDが治ることはありません。
    あくまでも健康増進の一環として、血管の健康維持によってED予防につながるにとどまります。
    EDの改善を目指すのであれば、悪化させないためにも医師に相談し、原因に応じた治療を検討してください。
  • Q
    毎日カフェインを摂取するのは身体に悪いですか?
    A
    健康な成人の場合、推奨量の範囲であれば毎日カフェインを摂取しても問題ありません。
    ただし飲料の種類によって濃度も異なり、摂取量を超えてしまうと好ましくない症状が現れるので注意してください。
    また、あくまでも食品の一成分になるため、すぐに変化を感じられるものではないことは覚えておきましょう。
  • Q
    妊活中の男性はカフェインを摂っても問題ないでしょうか?
    A
    カフェインが精子に影響するという報告は少ないものの、研究結果の中には妊娠率の低下を示すデータもあります。
    摂取量に不安がある場合は、パートナーとも相談した上で、必要に応じて医師へご相談ください。
  • Q
    セックス前にコーヒーを飲むと勃起しやすくなる?
    A
    カフェインによって勃起しやすくなるとは限りません。
    コーヒーには眠気や疲労感を一時的に和らげる作用がありますが、性欲や陰茎への血流を高める効果は確立されていません。飲みすぎると動悸や不安、緊張が強まり、かえって性行為に影響する場合があります。
  • Q
    エナジードリンクで勃起力は上がる?
    A
    エナジードリンクによる勃起力の改善効果は確認されていません。
    カフェインの覚醒作用で元気になったように感じることはありますが、EDを改善するものではありません。製品によってはカフェインや糖質が多いため、過剰摂取を避け、含有量を確認して飲みましょう。
  • Q
    玉露とお茶、コーヒーでカフェイン含有量に違いはありますか?
    A
    飲料によってカフェイン含有量は異なります。茶葉から淹れた玉露は100mlあたり160mgで、コーヒーの約2.5倍とされています。市販の『玉露入り』飲料は含有量が異なるため、パッケージの成分表示を確認してください。
  • Q
    研究で示されたEDリスク減少に関わるカフェインの摂取量はどの程度ですか?
    A
    米国の男性を対象とした観察研究では、1日あたり170〜375mg(コーヒー約2〜3杯相当)を摂取していたグループでEDの可能性が減少したと報告されています。
  • Q
    糖尿病を患っている場合でもカフェインによるED予防効果は見込めますか?
    A
    米国の調査では、肥満や高血圧の方にはEDリスク減少の傾向がみられたものの、糖尿病の方に対しては同様の関連性が確認されませんでした。
  • Q
    カフェインが神経を覚醒させる仕組みはどのようなものですか?
    A
    カフェインは、眠気に関係する「アデノシン」の働きを抑えることで中枢神経を刺激し、覚醒を促します。
    ただし、カフェインの覚醒作用が直接勃起を促すわけではありません。摂りすぎると交感神経が優位になり、不安や緊張、動悸などによって、かえって勃起しにくくなる場合があります。
  • Q
    カフェインの過剰摂取が男性機能に与えるマイナスの影響は何ですか?
    A
    摂りすぎると動悸や不安、緊張によって交感神経が過度に優位になり、勃起しにくくなる可能性があります。また、亜鉛を含むミネラルの吸収を妨げ、亜鉛不足によって性欲や生殖機能などの男性機能に影響する場合があります。

関連記事

この記事の監修

フィットクリニック院長 服部圭太
フィットクリニック院長
服部 圭太
(はっとり けいた)

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務

参考サイト