バイアグラを服用したにもかかわらず、思ったほど勃起しなかったり、途中で勃起が弱くなったりすると、バイアグラが自分に合っていないのではないかと不安になることがあります。
効果を十分に感じられない背景には、服用するタイミングや食事、飲酒、性的刺激の有無、EDの状態など複数の要因が関係します。
また、正しく服用しても十分な効果が得られない場合もあるため、1回の服用だけで効果の有無を判断できるとは限りません。
このページでは、バイアグラが効かない主な原因や対処法、それでも効かない場合の対応や注意点について解説します。
バイアグラのED改善効果については以下で解説しています。 バイアグラの効果
バイアグラが効かない主な原因
バイアグラを服用しても十分な効果を感じられない場合、すぐに治療薬が自分に合っていないと判断する必要はありません。
バイアグラ(シルデナフィル錠)の添付文書では、食事の影響や用法・用量などが示されており、服用条件によって作用の現れ方が変わる場合があります。
また、性的刺激や心理状態、EDの程度など、治療薬そのもの以外の要素が関係するケースもあります。
主な原因を整理すると、以下のとおりです。
| 主な原因 | 効果を感じにくくなる理由 |
|---|---|
| 脂質が多い食事 | 有効成分の吸収が遅れることがある |
| 服用タイミングの ずれ |
作用しやすい時間帯と性行為が合わない |
| 性的刺激の不足 | バイアグラは性的刺激がある状態で作用する |
| 緊張や不安 | 性的興奮や勃起反応が妨げられることがある |
| 用量が合っていない | 症状に対して十分な反応が得られないことがある |
| EDの原因や重症度 | 血管や神経などの状態によって反応が異なる |
| 過度な飲酒 | 神経の働きが低下し、勃起しにくくなる |
| 偽造薬 | 有効成分や品質が保証されていない |
まずは、どの条件が当てはまるかを順番に確認しましょう。
以下ではそれぞれの原因について詳しく解説しています。
脂質が多い食事の後に服用している
バイアグラは、食事の影響によって体内への吸収が遅れ、効果が現れるまでに時間がかかることがあります。
とくに脂質の多い食事(焼肉・揚げ物など)をとった直後は、消化に時間がかかることで有効成分のシルデナフィルが吸収されにくくなるためです。
バイアグラを食後すぐに服用した場合は、空腹時と比べて最高血中濃度に達するまでの時間が遅れることが示されています。
そのため、想定していた時間に作用を感じにくくなります。
服用後に十分な効果を得られなかった場合は、食事内容と消化されるまでの時間を振り返ることが重要です。
服用するタイミングが合っていない
バイアグラは、服用した直後に作用が最大になる治療薬ではありません。
一般に、服用後しばらくして血中濃度が高まり、その後は時間の経過とともに低下していきます。
バイアグラは服用後30分~1時間程度で効果が現れ、その後、時間の経過とともに徐々に弱まっていきます。
そのため、性行為の直前に服用した場合や、反対に服用から長時間経過してから性行為を行った場合は、効果が現れやすい時間帯と性行為のタイミングが合わないことがあります。
効果を確認するには、処方時に説明された服用のタイミングを守り、性行為の時間を踏まえて服用することが大切です。
性的刺激や興奮が不足している
バイアグラは、服用するだけですぐに勃起を起こす治療薬ではありません。
性的刺激によって起こる陰茎への血流を促し、勃起をサポートする目的で使用されます。
そのため、性的刺激や興奮が十分でない状況では、治療薬を服用していても勃起が起こりにくいことがあります。
これは治療薬が効いていないというより、作用するための前提となる性的刺激が不足している状態です。
バイアグラの作用を確認する際は、服用しただけで勃起するものではないことを理解しておく必要があります。
なお、EDではない人がバイアグラを服用した場合の効果や注意点については、以下のページで詳しく解説しています。 バイアグラを普通の人が飲むと
緊張や不安によるストレスが強い
性行為に対する緊張や過去の失敗への不安が強い場合、バイアグラを服用していても十分な勃起が得られないことがあります。
勃起には血流だけでなく脳や神経の働きも関係しており、強いストレスがあると性的な興奮が妨げられるためです。
「今回は効くか」と意識しすぎることで緊張が高まり、結果として勃起しにくくなるケースもあります。
そのため、心理的な負担が繰り返し影響している場合は、EDの背景について医師へ相談することが重要です。
用量が自分に合っていない
バイアグラは、症状や年齢、体調などを踏まえて医師が用量を判断します。
国内では複数の用量が承認されており、同じ用量でも効果の現れ方には個人差があります。
現在の用量で十分な効果を感じられない場合でも、自己判断で増量せず、処方した医師に服用状況を伝えることが必要です。
一方で、高用量にすれば必ず高い効果が得られるわけではなく、頭痛やほてりなどの副作用にも注意しなければなりません。
用量が適切かどうかは、安全性も含めて医師が判断します。
EDの原因によって十分な効果が得られない
EDには、血管や神経、ホルモン、心理面などさまざまな原因があり、背景によってはバイアグラだけでは十分な効果が得られないことがあります。
たとえば糖尿病による神経障害や血管障害、前立腺の手術後などが原因となる、いわゆる器質性EDでは、勃起に関わる機能が大きく低下している場合があります。
器質性ED
このようなケースでは、服用方法だけを見直しても十分に改善しないことがあるため、原因に応じた治療の検討が必要です。
正しく服用しても効果が乏しい状態が続く場合は、EDの背景を含めて医師に確認しましょう。
お酒を飲みすぎている
少量の飲酒であれば直ちにバイアグラの作用を失わせるとは限りませんが、過度な飲酒は勃起そのものを妨げる原因になります。
アルコールを多く摂取すると神経の働きが鈍くなり、性的な刺激が十分に伝わりにくくなるためです。
また、バイアグラには血管を広げる作用があるため、飲酒量が多い場合は血圧低下やめまいなどにも注意が必要です。
服用時に毎回多量の飲酒をしている場合は、その影響によって効果を判断しにくくなります。
バイアグラの作用を確認したい場合は、飲酒量を控えた状態で服用条件を整えることが大切です。
偽造薬を服用した可能性がある
個人輸入など、正規の医療機関を介さずに入手したバイアグラでは、有効成分の含有量や品質を確認できない場合があります。
厚生労働省や関連機関は、海外から個人輸入されたED治療薬などに偽造品が含まれる危険性について注意喚起しています。
偽造された治療薬には、有効成分が十分に含まれていないものや、表示とは異なる成分が含まれるものもあるため、効果だけでなく健康被害にも注意が必要です。
Webサイト上で見た目が正規品と似ていても、外観だけで品質を判断することはできません。
安全性と有効性を確認するためにも、ED治療薬は医療機関で診察を受けたうえで処方されたものを使用することが重要です。
バイアグラが効かない場合の対処法
バイアグラが効かなかった場合は、自己判断で治療薬を増やすのではなく、まず服用方法や当日の状況を確認することが大切です。
食事や服用時間などを見直すことで、本来の作用を確認しやすくなることがあります。
次回の服用時に確認したいポイントは、以下のとおりです。
それぞれの対処法を詳しく確認していきましょう。
空腹時に服用する
バイアグラの作用を得るには、食事の影響を受けにくい空腹時の服用が推奨されます。
とくに脂質の多い食事をとった直後は、有効成分が体内へ吸収されるまでに時間がかかりやすくなります。
食事を避けられない場合は、処方時に説明された服用方法を確認し、食後2〜3時間程度を空けてから服用することが重要です。
前回が食後の服用だった場合は、脂質の少ないものなど食事条件を変えることで効果の違いを確認しやすくなります。
バイアグラの飲み方については、以下のページでご確認いただけます。 バイアグラの飲み方
性行為のタイミングに合わせて服用する
性行為と服用の時間が大きくずれていた場合は、次回は処方時に指示されたタイミングに合わせる必要があります。
バイアグラは服用後に血中濃度が徐々に高まり、その後は時間とともに低下していくためです。
一般には性行為の約1時間前を目安として処方されることがありますが、実際の服用方法は医師の指示に従います。
早すぎる服用や直前すぎる服用では、作用しやすい時間帯と性行為が一致しないことがあります。
前回の服用時間を振り返り、適切なタイミングで使用できていたか確認しましょう。
お酒の量を控える
服用時に多量の飲酒をしていた場合は、次回はアルコール量を減らして効果を確認することが重要です。
お酒を飲みすぎると性的な興奮に関わる神経の働きが低下し、バイアグラの作用が十分でも勃起しにくくなることがあります。
さらに、バイアグラとアルコールはいずれも血圧に影響するため、ふらつきやめまいなどが起こる可能性にも注意が必要です。
普段より少ない飲酒量にするか、飲酒を避けた状態で使用すると、治療薬そのものの効果を確認しやすくなります。
体調が悪い場合や飲酒量が多い場合は、服用を見合わせるべきか医師や薬剤師に確認してください。
バイアグラの副作用については、以下のページでご確認いただけます。 バイアグラの副作用
性的刺激がある状態で効果を確認する
バイアグラは性的な刺激を受けることで効果を発揮するため、性行為や性的な刺激がある状態で効果を確認してみましょう。
作用の仕組みを理解したうえで使用すると、効果の有無をより適切に判断できます。
一度効かなかっただけで判断しない
バイアグラが一度の服用で効かなかったからといって、自分に合わないとは限りません。
上記にあるように、初回は緊張が強かったり、食事や飲酒の影響を受けていたりすることで、本来の効果を十分に確認できないことがあるためです。
ED診療では、服用条件を確認しながら複数回使用したうえで、反応を評価することがあります。
ただし、回数を重ねれば必ず効果が現れるという意味ではなく、十分に試しても改善しない場合は医師による再評価が必要です。
服用した時間や食事、飲酒量、勃起の状態などを記録しておくと、診察時に状況を伝えやすくなります。
医師に用量や症状について相談する
服用方法を整えても十分な効果を得られない場合は、現在の用量やEDの程度について医師へ相談してください。
自己判断で服用量を増やすと、頭痛やほてり、血圧低下などの副作用が強く現れるおそれがあります。
医師は問診時に、これまでの服用回数や食事、飲酒、既往歴、使用中の治療薬などを確認したうえで、用量や治療方針を検討します。
診察では、服用時の状況を具体的に伝えましょう。
- 服用したバイアグラの用量
- 服用から性行為までの時間
- 服用前後の食事内容
- 当日の飲酒量
- 勃起の硬さや維持時間
- 副作用の有無
- 現在服用している医薬品
診察時に「効かなかった」という結果だけでなく、服用時の状況を具体的に伝えると状況を整理しやすくなります。
バイアグラの用量と選び方については以下のページでご確認いただけます。 バイアグラの用量と選び方
正しく服用してもバイアグラが効かない場合
空腹時や適切なタイミングを意識して服用しても、十分な勃起が得られないケースがあります。
この場合は、服用方法以外に原因がある可能性を考える必要があります。
ED治療では、治療薬だけにこだわらず、症状や背景に応じて治療方法を検討します。
主な対応は以下の3つです。
| 対応 | 確認する内容 |
|---|---|
| EDの原因を調べる | 血管、神経、ホルモン、心理面、基礎疾患など |
| 他のED治療薬を検討する | 有効成分や作用時間、食事の影響など |
| ED治療薬以外の治療法を検討する | EDの原因や重症度に応じた治療 |
それぞれの対応について確認しましょう。
EDの原因を詳しく確認する
適切に服用しても効果が乏しい場合は、EDの原因を詳しく確認することが重要です。
EDの背景に病気が関係することがあり、糖尿病、高血圧、脂質異常症などは血管の状態に影響することが知られています。
また、神経の障害やホルモン異常、心理的な問題、服用中の医薬品が関係する場合もあります。
日本性機能学会などのED診療ガイドラインでは、問診や既往歴の確認に加え、必要に応じて身体所見や検査を行うことが示されています。
他のED治療薬への変更を検討する
バイアグラで十分な効果が得られない場合、症状や健康状態に応じて医師の判断で別のED治療薬へ変更が検討されることがあります。
ED治療薬には有効成分や作用時間、食事の影響などに違いがあるため、同じEDでも治療薬によって使用感が異なります。
ただし、別の治療薬へ変更すれば必ず効果が得られるわけではなく、併用している医薬品や持病によって使用できないケースもあります。
そのため、変更を希望する場合は、自己判断で切り替えず医師に相談してください。
ED治療薬の種類や比較については以下でご確認いただけます。 ED治療薬について
ED治療薬以外の治療法を検討する
バイアグラを含むED治療薬(PDE5阻害薬)を適切に使用しても十分な効果が得られない難治性のEDの場合などは、他の治療法が検討されることがあります。
治療方法には、陰圧式勃起補助具などがあり、EDの原因や重症度に応じて医師が判断します。
ただし、すべての方に同じ治療が適するわけではないため、効果と安全性の両面を確認しながら、症状に合わせた治療を検討します。
※当院ではED治療薬以外での治療には対応しておりません
バイアグラが効かない場合の注意点
バイアグラが効かなかったとき、早く効果を得たいという気持ちから服用方法を変更すると、副作用や健康被害につながるおそれがあります。
とくに服用量や服用間隔は、安全性を考えて定められているため、自己判断で変更してはいけません。
避けるべき行為・注意点は、以下のとおりです。
注意点
効果が不十分なときほど、処方時の指示を守った対応が求められます。
自己判断で服用量を増やさない
バイアグラが効かなかったとしても、自分の判断で1回の服用量を増やしてはいけません。
用量を増やすほど効果が比例して高まるわけではなく、副作用が強く出る危険性があります。
また、年齢や肝機能、腎機能、併用している治療薬により適切な用量が異なることがあるため、現在の用量で効果が乏しい場合は、増量が可能かどうかを医師に確認してください。
24時間以内に追加服用しない
1回服用して効果を感じにくくても、24時間以内に追加で服用することは避けてください。
国内の添付文書では、シルデナフィルの服用は1日1回とされ、投与間隔を24時間以上空けることが定められています。
短い間隔で追加すると体内の有効成分が増え、副作用や血圧低下のリスクが高まるおそれがあります。
次の服用までの間隔を守り、効果が不十分だった理由は診察時に医師へ相談しましょう。
他のED治療薬と併用しない
バイアグラと別のED治療薬を自己判断で同時に服用してはいけません。
複数のPDE5阻害薬を併用した場合の安全性や有効性は確立されておらず、副作用が強まるおそれがあります。
それぞれ作用時間や特徴が異なりますが、効果を強める目的で重ねて使用する方法は推奨されません。
別のED治療薬を試したい場合は、前回の服用時刻や症状を医師に伝えたうえで切り替え方法を確認する必要があります。
治療薬の変更は、安全な服用間隔を含めて医師の指示に従ってください。
安全性を確認できない薬を使用しない
バイアグラが効かなかったことを理由に、インターネット上で販売されている安全性の確認できないED治療薬へ切り替えることは避ける必要があります。
厚生労働省は、個人輸入された医薬品について、品質や有効性、安全性が国内で確認されていない場合があると注意喚起しています。
偽造品では、表示された成分量と実際の含有量が異なるほか、不純物や別の成分が含まれている危険性もあります。
ED治療薬を変更する場合は、医療機関で診察を受けたうえで、医師の指示に従って使用することが重要です。
バイアグラの効果を正しく理解して服用する
バイアグラで十分な効果を得るには、治療薬の性質を理解したうえで正しい条件で服用することが重要です。
バイアグラは性的刺激に伴う勃起反応を補助する治療薬であり、服用すれば必ず勃起するものではありません。
また、食事や飲酒、服用時刻、心理状態などによって、作用の感じ方が変わることがあります。
服用時に確認したいポイントをまとめると、以下のとおりです。
| 確認項目 | ポイント |
|---|---|
| 食事 | 脂質の多い食事直後を避ける |
| タイミング | 医師から指示された時間を守る |
| 飲酒 | 過度な飲酒を避ける |
| 性的刺激 | 性的刺激がある状態で効果を確認する |
| 用量 | 自己判断で変更しない |
| 服用間隔 | 24時間以上空ける |
| 効果が乏しい場合 | 医師に服用状況や症状を相談する |
一度効果を感じなかった場合は服用条件を振り返り、正しく使用しても改善しない場合には、用量やEDの原因を医師へ相談してください。
自己判断で増量や追加服用を行わず、診察を受けながら治療方法を調整することが、安全にED治療を続けるための基本です。
バイアグラの効果について詳しくは以下のページをご確認ください。
バイアグラの効果
バイアグラが効かない原因についてよくある質問
実際に患者様から当院に寄せられるよくある質問に服部院長が回答します。
-
- Q
バイアグラを飲んでも途中で萎えるのはなぜですか?
-
AA途中で勃起が弱くなったからといって、必ずしもバイアグラがまったく作用していないとは限りません。
性的刺激の変化や緊張、飲酒、疲労、EDの程度などによって、勃起の硬さを維持しにくくなることがあります。
同じ状態が繰り返される場合は、服用条件や症状を医師へ伝え、治療内容を確認しましょう。
服部院長
- Q
-
- Q
バイアグラは何回試しても効かないことがありますか?
-
AA適切に服用しても、十分な効果が得られない方はいます。
EDの程度や原因、基礎疾患などによっては、シルデナフィルへの反応が乏しいことがあるためです。
複数回正しく服用しても効果が乏しい場合は、回数だけを重ねるのではなく医師へ相談してください。
服部院長
- Q
-
- Q
バイアグラが効かない場合は用量を増やせますか?
-
AA効果が不十分な場合は、自己調整せず処方した医療機関へ相談してください。
用量の変更は副作用のリスクにも関わるため、現在の服用量や健康状態を確認したうえで医師が判断します。
また、使用している治療薬や持病によっては増量できないことがあります。
服部院長
- Q
-
- Q
バイアグラが効かない場合は別のED治療薬に変更できますか?
-
AA医師の判断により、別のED治療薬へ変更することがあります。
ED治療薬は成分ごとに作用時間や食事の影響などが異なるため、症状や生活状況を踏まえて選択されます。
ただし、持病や併用中の医薬品によっては使用できないED治療薬もあるため、医師にご相談ください。
服部院長
- Q
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この記事の監修
(はっとり けいた)
【略歴】
- 平成17年
- 医療法人財団 河北総合病院 勤務
- 平成29年
- ゴリラクリニック 池袋院 管理者
- 令和5年~
- フィットクリニック院長 勤務

