このページでは女性が淋病にかかった際に出る症状や、感染リスク、さらに日常的にできる感染予防の方法について詳しく解説しています。
もし身体に異常を感じていたり、不安があるようであれば、ここでの内容を参考にできるだけ早めに検査・治療を受けるようにしてください。
なお、フィットクリニックでは淋病を含む性感染症の検査キットを取り扱っております。
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淋病の基本情報
まずは、淋病の基本情報をおさえておきましょう。
女性の淋病の基本情報 | |
---|---|
主な症状 | 無症状、おりものの増加、不正出血、下腹部痛など |
感染経路 | 性行為、分娩時の母子感染 |
潜伏期間 |
2~7日 ※無症状が多いため、はっきりわかっていない |
治療方法 | 点滴、注射、内服薬 |
治療薬 | セフトリアキソン、アジスロマイシンなど |
予防方法 | コンドームの着用など |
淋病は無症状のケースが多いため、感染に気づかないことが多いです。
そのため感染から発症するまでの潜伏期間がはっきりしないのも特徴で、人によってはいつどこで感染したかがわからないことも珍しくありません。
女性に現れる淋病の症状
淋病は決め手になるわかりやすい症状はなく、感染部位も性器だけとは限りません。
性器、のど、肛門、さらには目にも感染するため、発症時に現れやすいとされる初期症状をチェックしておきましょう。
ほとんどが無症状
まず覚えておきたいことは、「淋病に感染した女性のほとんどは無症状」だということです。
特に子宮の入り口である子宮頸管のみで炎症が起きていると、その症状を自覚するのは難しいでしょう。
さらに時間が経つにつれて炎症は体の奥へと広がっていき、これを"上行感染"と呼びます。
悪化すれば不妊や子宮外妊娠の原因になる可能性もあるため、少しでも異常を感じる場合は検査してみてください。
「女性の方が淋病感染者が少ない」は本当?
厚生労働省が発表している淋病感染者数報告からは、感染している男女の人数は次のようになっています。
数字だけで見ると圧倒的に男性の感染が多く、女性の約4倍にものぼります。
一方の女性が少ないのは、無症状が多く、感染に気づいていないケースが多いためであるとも見られています。
そのため推定では感染者数は男性とそこまで変わらないという意見もあり、必ずしも数字どおりではありません。
女性器の症状
女性器に表れる淋病の症状は主に以下のとおりです。
- おりものの増加
- 黄色あるいは黄緑色のおりもの
- 不正出血(生理以外での出血)
- 下腹部の痛み
- 排尿痛
女性器に淋病が感染すると子宮頸管炎や、尿道炎を併発しているケースもあります。
またおりものの変化については、同じ性病である「クラミジアによる子宮頸管炎」とも似ているため、併せての検査がおすすめです。
ちなみに女性器の症状は、子宮の入り口や尿道の炎症だけではありません。
悪化すれば子宮内膜や卵管、卵巣といった妊娠に関わる部位にまで広がり、まれではありますが肝臓にまで炎症が達してしまうケースもあります。
のどの症状
最近になって増加しているのが咽頭淋病です。
性器に感染している人の10〜30%[1]はのどにも感染しており、その原因はオーラルセックスによるものとされています。
- のどのイガイガ、痛み
- のどの腫れ
- 発熱
のどからくる風邪のような症状がみられ、明らかな変化もないことから淋病と判断するのはまず難しいです。
自発的に検査を受けないと風邪として見過ごされてしまいがちで、悪化すれば咽頭炎や扁桃炎を起こすこともあります。
目立った症状はありませんが、オーラルセックスがあってから2~7日のうちにのどに違和感を覚えるようであれば検査してみましょう。
肛門の症状
淋病が肛門に感染してしまうと、直腸炎を起こすことが知られています。
主にアナルセックスが感染経路とされていますが、女性は膣分泌液や尿が肛門に流れてしまい自ら感染させてしまうケースもあります。
- 肛門のかゆみ、不快感、痛み
- 下痢
- 血便
- 膿性血便
- アナルセックス時の痛み
痛みの感じ方については個人差もあるため、便の異常が感染に気づく主なサインとなっています。
淋病が肛門に感染するシチュエーションは限られていますが、性器に感染が認められている女性は自分で感染部位を広げないよう注意が必要です。
目の症状
淋病は、陰茎や膣の分泌液の付いた手で目をこすったりしてしまうことで目にも感染します。
片方の目に症状が出るのが一般的とされています。
- 目の充血
- まぶたの腫れ、むくみ
- 膿状の目やに
他の感染部位と違い症状が出るまでが早く、感染後12〜48時間以内に発症するとされています。
また稀に合併症として、角膜の潰瘍や膿瘍、穿孔(穴があく)、全眼球炎、最悪のケースでは失明することもあります[1]。
もし淋病が目に感染した場合、受診先は眼科となるので覚えておきましょう。
出産時の感染による新生児の症状
淋病の目への感染は新生児がもっとも多く、妊娠中の女性が淋病に感染していれば、母子感染(産道感染)によって新生児に感染させてしまうおそれがあります。
もし感染すれば生後2〜5日後に症状が現れ、治療しなければ失明してしまうことも[2]。
また血液や関節などに合併症を起こし、最悪のケースでは命を落とすことにもなりかねません。
必ずブライダルチェック(妊娠前検査)で淋病に感染していないか確認するとともに、妊娠中でも性行為があれば検査を受けるようにしてください。
淋病を放置すると不妊に繋がることも
女性が淋病の感染を放置してしまうと、炎症によって子宮につながる卵管(卵子の通り道)が閉塞したり癒着するおそれがあります。
すると妊娠するための機能に影響が出てしまい、将来的に不妊症や子宮外妊娠の原因になりかねません。
また妊娠中に感染してしまうと、早産や流産の原因になる可能性も考えられます。
淋病に感染したすべての女性に起こるわけではありませんが、重症化させるとリスクは高まってしまいます。
そのため妊娠の予定がなかったとしても定期的に検査を受け、早期発見・早期治療につなげていきましょう。
淋病かな?と思ったときにすること
もし「淋病かも…」と不安を感じた時や、パートナーの感染が発覚した際には、対応が早ければ早いに越したことはありません。
感染の可能性がある場合、どのような手順を踏めばいいのか確認しておきましょう。
①検査する
淋病は、感染のおそれがある部位から検体を採取し検査します。
性器
⇨ 綿棒で膣内をぬぐう
のど
⇨ うがい液を使う
肛門
⇨ 肛門内に綿棒を入れてぬぐう
こうした検体の採取は医療機関でも行えますが、もし抵抗があるという人は検査キットを使って自分で採取する方法もあります。
どちらの方法で検査しても精度は同等とされているので、ご自身にあった方法を選んでみてください。
ただし、生理中は検査精度が落ちることがあります。
もし生理がきてしまった場合は、生理終了後に検査を受けるようにしましょう。
フィットクリニックの性感染症検査キット
フィットクリニックでは、淋病を含む性感染症の検査キットを取り扱っております。
検査キット | 価格 (税込) |
クラミジア | 淋菌 | 咽頭クラミジア | 咽頭淋菌 | トリコモナス | カンジダ | HIV | 梅毒 | B型肝炎 | C型肝炎 |
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女性10項目セット | 33,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
女性8項目セット | 29,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
女性5項目セット | 25,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
女性4項目セット | 23,000円 | ● | ● | ● | ● | ||||||
女性2項目セット | 6,000円 | ● | ● | ||||||||
男性10項目セット | 33,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
男性7項目セット | 28,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
男性5項目セット | 25,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
男性4項目セット | 23,000円 | ● | ● | ● | ● | ||||||
男性2項目セット | 6,000円 | ● | ● |
検査キット2個セット | 10%引き |
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マイコプラズマ検査 | +12,000円 |
送料 | 1万円以上で送料無料 ※一部例外有り(セット商品/代引き) |
検査キットを2個セットで購入すると合計から10%引きとなります。
もしご自身が感染している可能性がある場合、パートナーも感染している可能性が高いため、2個セットで購入されることをおすすめします。
購入にはオンライン診療が必要なため、ご希望の方は以下のボタンからご予約ください。
②治療する
検査結果が「陽性」であれば、必ず治療が必要になります。
淋病は自然に治ることはなく、もし無症状だとしても菌が存在しているかぎり治療しなければなりません。
淋病は、ヒトからヒトへと感染していきます。
パートナーとのピンポン感染によって治りを悪くしたり、蔓延させないためにも、放置しないようにしてください。
また感染経路がわかるのであれば、相手にも検査・治療を受ける必要があることを伝えるようにしましょう。
淋病の治療方法
淋病の治療方法は、内服薬、点滴、注射の3種類があります。
治療にかかる期間は1日~7日ほどと人によって異なるため、医師の指示に従って治療を進めます。
治療に使われるお薬として代表的なものは、以下のとおりです。
治療方法 | 治療薬 |
---|---|
内服薬 |
など |
点滴 |
|
注射 |
|
なお、体質や感染箇所によって適切な治療方法は変わります。
- 点滴薬にアレルギーがある場合は飲み薬で治療
- 咽頭感染は筋肉注射だと効果が薄いので、点滴で治療
治療方法は医師の指示に従って適切なものを受けるようにしてください。
③再検査する
淋病は、再検査で陰性が確認出来て初めて「完治」と言えます。
検査のタイミングとしては、治療後2週間以上が目安です。
ただし症状の程度にもよるため、医師の指示通りのタイミングで再検査を受けてください。
また、薬に耐性があった際は一度の治療で完治しないことがあります。
完治しなかった場合には、治療を継続する必要があることは覚えておきましょう。
薬が効かない…「スーパー淋菌」とは
スーパー淋菌とは、治療薬が効かない淋菌の俗称です。
とても厄介な菌で、現在淋病治療の軸となっている「セフトリアキソン(ロセフィン)」「アジスロマイシン(ジスロマック)」ですら効かない菌がすでに見つかっています。
これまで淋病の治療は耐性菌との戦いでもあり、新しい抗生物質がつくられては急速に耐性をつけています。
これは世界的にも問題視されており、WTO(世界貿易機関)は「淋病がやがて制御不能になるおそれがある」とも。
今後、淋病治療が難しくなるケースもありえるため、感染しないためにできる正しい予防方法を1人ひとりが身につけることが望まれます。
女性にできる淋病の予防方法
女性にもできる淋病の予防方法があります。
男性の協力も必要になりますが、もし協力を得られないようであれば性行為を断る勇気も必要です。
できそうなことから始めて、感染リスクを減らしましょう。
①コンドームを付けるよう男性に頼む
もっとも手軽に淋病を予防できるのがコンドームです。
性器同士が直接触れるのを防げるため、大幅に感染リスクを下げられます。
また淋病はのどに感染することから、オーラルセックス時にも使用するのが理想的です。
感染箇所の拡大を防ぐため、オーラルセックスで使用したコンドームは性行為前に付け替えられるとなお良いです。
コンドームを付けたがらない男性に頼むのは勇気が必要なことですが、ご自身の身体を守るためには正しいことなので、伝えてみましょう。
②不特定多数の男性と性行為しない
不特定多数の男性と性行為をすると、それだけ淋病に感染するリスクは高まります。
また、いつどこで感染したのかわからなくなってしまうため、蔓延させる原因にもなりかねません。
淋病は自然発生する菌ではないため、感染していない人同士であれば感染する可能性はありません。
そのため、信頼できる特定のパートナーとのみ性行為をするのが予防につながると言えます。
③相手に検査を促す
パートナーとうつしうつされを繰り返さないためにも、1度は相手にも検査をお願いしてみてください。
なにもなければお互いに安心でき、相手が変わらない限りは淋病の感染は防げます。
注意点として、相手だけにお願いするとトラブルに繋がる可能性があります。
自分が検査を受けてからお願いするか、いっしょに検査を受けてみると、スムーズに話が進むはずです。
まとめ:不安な場合はまずは検査を
性病検査は、自分自身や大切なパートナーを守るためにはとても大切です。
淋病は無症状のまま進行し、悪化してから気づいた末に、運悪く薬に耐性のある菌でなかなか治らないということもあります。
不妊症になると将来が悪い方に変わってしまうおそれもあるため、不安な場合はまず検査をしましょう。
その上で、日頃からセーフセックスを心がけるようにしてみてください。
なお、フィットクリニックでは淋病を含む性感染症の検査キットを取り扱っております。
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よくある質問
またかなり稀なケースではありますが、大衆浴場のイスやタオルの使い回しといった性行為以外でも感染することもあります。
これは見た目の症状が治っていても同様です。
感染を広げたり、症状を長引かせないためにも、性行為は治療後に再検査を受けて陰性の結果が得られるまでは控えてください。