黄ニキビの原因と治し方!パンパンな膿を潰すとどうなる?

更新日:2025/2/25
黄ニキビの原因と治し方!パンパンな膿を潰すとどうなる?

膿が溜まって黄色く盛り上がった黄ニキビは、目立つだけではなく痛みやかゆみなどの不快感が生じやすいです。

赤ニキビの段階を通り越して膿が溜まっているため、どのようにケアを行えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。実際、潰すことで早く治せるのか、逆に状態を悪化させてニキビ跡として残してしまうかなど、さまざまな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、黄ニキビの原因をはじめ、早めに治すための方法や再発を防ぐ予防策をわかりやすく解説していきます。
ニキビ跡の対策についても触れていますので、ご自身の肌状態に合ったケアを見つけて、黄ニキビによる悩みを軽減していきましょう。

黄ニキビの治し方 ニキビの種類と症状

黄ニキビとは?

黄ニキビは、赤ニキビの炎症がさらに進み、毛穴の奥で膿(うみ)がたまっている状態のニキビです。

黄ニキビの特徴
  • 「膿疱(のうほう)」や「膿疱性面皰(のうほうせいめんぽう)」とも呼ばれる
  • 赤く腫れたニキビの中央に膿が溜まっているのが透けて見える
  • 膿の蓄積量が増えると黄色く膨れていく
  • 潰れやすく、炎症が悪化しているので痛みが出やすい傾向にある
  • 通常のニキビは角質層にでき、黄ニキビは炎症が深い層(真皮層)にまで及ぶことがある

黄ニキビは肌へのダメージが大きく、ニキビが治った後も、ニキビ跡として肌に凹凸が残ってしまうことがあります。

黄ニキビの原因

黄ニキビは過剰な皮脂分泌やアクネ菌の増殖によってできたニキビが炎症を起こし、さらに悪化することが原因です。
以下のようなことが重なってしまうと、化膿が進んで黄ニキビが生じやすくなります。

■黄ニキビの原因
  • アクネ菌と黄色ブドウ球菌の増殖
    アクネ菌が増殖して炎症が起きると、黄色ブドウ球菌などほかの菌も繁殖しやすい環境になり、化膿が進行して膿を伴うニキビへと悪化します。
  • 深部(真皮層)への炎症拡大
    炎症が真皮層にまで及ぶと化膿がさらに進んで膿が溜まりやすくなり、痛みや腫れが一層強くなります。
  • 免疫力の低下や肌への刺激
    睡眠不足や過度なストレス、栄養不足によって免疫力が落ちると、細菌の増殖を抑えきれずに悪化しやすくなります。また、過度な洗顔や摩擦などで肌のバリア機能が低下すると、炎症が広がりやすくなります。

この他にも誤ったスキンケアを続けたことで、肌への刺激や乾燥が進んで黄ニキビを助長してしまうことがあります。

膿でパンパンの黄ニキビを放置・潰したらどうなる?

黄ニキビは真皮層まで炎症が進んでいるため、ニキビ跡として肌に残りやすいのが最大のリスクです。

◾️黄ニキビを放置すると・・・
炎症はさらに深部へと進みます。肌へのダメージが更に大きくなるため、よりニキビ跡として残りやすくなります。

◾️黄ニキビを潰すと・・・
毛穴や肌を傷つけ、雑菌が入り込みやすくなります。見た目を早く良くしたいからと、自分で潰すと悪化して紫ニキビになりかねません。

黄ニキビは意図せず潰してしまうことがあります。その場合は患部を清潔に保ち、なるべく触らないようにしましょう。ニキビ跡を作りたくない場合は、潰す前でも潰してしまった後でも、医療機関を受診して適切な処置を受けることが推奨されます。

即効性のある黄ニキビの治し方

炎症が強く膿を伴う黄ニキビは、できるだけ早い治療をすることで、ニキビ跡を残すリスクを最小限に抑えることができます。

ここからは皮膚科と美容皮膚科の処方薬、市販薬について紹介していきます。

皮膚科・美容皮膚科の処方薬を使う

黄ニキビの治療を受ける際、まずは一般の皮膚科を受診するのが一般的です。一般皮膚科では保険内の外用薬や内服薬によって症状の改善を目指します。

しかし、一度治ってもすぐにニキビを繰り返してしまう場合や、皮膚科の保険内の薬を使用しても効果が見られないこともあります。
そういった場合には、自由診療を行う美容皮膚科の国内外の先進的な治療や、イソトレチノイン内服による治療などを検討すると選択肢が広がります。

製品名 効果・特徴
イソトレチノイン(内服薬)
イソトレチノイン(内服薬)
(飲み薬)
皮脂の分泌や角化を抑制する
毛穴の詰まりを改善する
抗炎症作用でニキビの赤みを改善する
デュアックゲル(外用薬) アクネ菌を殺菌し、ニキビの炎症を抑える
エピデュオゲル(外用薬) アクネ菌を殺菌し、ピーリング作用により毛穴の詰まりを改善する

皮膚科で処方されるニキビ治療薬の詳細

黄ニキビにニキビパッチなどの市販薬は効く?

ニキビパッチは、つい触ってしまうのを防ぐ保護や保湿目的で使用されるもので、ニキビそのものを治癒させる効果はありません。

ニキビパッチなど市販薬の特徴
  • ニキビパッチは保護・保湿目的で治癒効果はない
  • 黄ニキビは、潰れやすく滲出液(体液)が出やすいため、保護目的での利用の場合は、吸収性のあるハイドロコロイドタイプが良い
  • ニキビパッチによる密閉でアクネ菌が繁殖しやすくなり、悪化する可能性もある
  • パッチや市販薬は、使い方やタイミングを間違えると、症状を進行させる

適切に使用できる自信がない場合や、症状が重い場合は、できるだけ医療機関で診断を受けることを推奨します。

黄ニキビを繰り返さないための予防方法

黄ニキビは炎症が深い層にまで及んでしまうと、治りにくくなるだけでなく、ニキビ跡にもなりやすいです。
そのため今できている黄ニキビはニキビ治療薬で対処しつつ、同時に新しいニキビができにくい環境を整えることが大切です。

以下のポイントは、黄ニキビの悪化を防ぐだけでなく、今後の発生を抑えるうえでも役立ちます。

自分に合ったスキンケアをする

黄ニキビの化膿が進んでいると「乳液やクリームをつけるのは抵抗がある…」と思う方もいるかもしれません。しかし乾燥が進むと皮脂の分泌がさらに活発になり、ニキビを悪化させてしまう可能性が高まります。

以下のポイントを押さえつつ、ご自身の肌質やライフスタイルに合ったスキンケアを取り入れてみてください。

■スキンケアのポイント
  1. 優しい洗顔を心がける
    • 刺激の強い洗顔料や熱いお湯は避け、肌への負担を最小限にする
    • 朝と夜の1日2回を目安に適度に洗顔をする
    • 洗顔中はこすりすぎに注意し、すすぎ残しのないようにする
  2. 適度な保湿でバリア機能をサポート
    • 洗顔後は化粧水で潤いを補給し、乳液やクリームでうるおいを閉じ込める
  3. 肌質に合ったアイテム選び
    • アルコールや香料の強いアイテムは肌の刺激になりやすいので避ける。
    • 乾燥が目立つ時は高保湿成分(ヒアルロン酸、セラミド、グリセリンなど)を選ぶ
    • 新しいアイテムを使うときは、まずは目立たない部分でパッチテスト

化膿している黄ニキビは気になりますが、最低限の保湿をしないと乾燥によって肌のバリア機能が低下していき回復が遅れてしまいます。
肌状態をよく観察しながら、やさしい洗顔と適度な保湿を習慣化して肌トラブルを抑えていきましょう。

規則正しい生活習慣を心がける

黄ニキビの予防や改善を考えるうえで、スキンケアだけに注目しがちですが、実は生活習慣全般を見直すことも肌環境を整える大切なカギとなります。

ホルモンバランスや免疫力は、日々の過ごし方によって変化していくため、ちょっとした行動の積み重ねが、肌のコンディションに影響を与えます。

■生活習慣のポイント
  • 睡眠時間の確保
  • 栄養バランスの摂れた食事
  • 適度な運動
  • ストレスの解消
  • 禁煙、減酒

忙しい日々の中で、すべてを完璧に守るのは難しいかもしれませんが、1つひとつを意識し、黄ニキビができにくい環境づくりに繋げていきましょう。

皮膚への刺激を控える

黄ニキビは、ちょっとした刺激が他の習慣と重なって、さらなる悪化を招きやすい状態です。日常生活で無意識に与えている刺激をできるだけ減らして、ニキビの悪化を防ぎ、改善を早めましょう。

■刺激を抑えるポイント
  • できるだけ触らない
    黄ニキビは痛みや不快感からつい指で触ったり潰したりしがちですが、指先の雑菌が入り込むと炎症が広がりやすくなります。薬を塗るときは手を清潔にし、綿棒などを使うと直接触る機会を減らすことができます。
  • 紫外線対策をしっかりする
    紫外線は肌を乾燥させ、バリア機能を低下させるだけでなく、炎症を起こしている部分には強い刺激となります。外出時はSPFやPA表示がある日焼け止めを使用し、ノンコメドジェニック(ニキビの原因になりにくい)や低刺激処方のものを選びましょう。こまめに塗り直す、帽子や日傘を活用するといった対策も有効です。
  • 衣服や髪の毛が当たることにも注意
    衣服の襟元やマスクのゴム、タイトなトップス、長い髪の毛などが肌にこすれて刺激になる場合があります。通気性の良い素材の服を選んだり、髪型を工夫してこすれを軽減しましょう。寝具も枕カバーやシーツを清潔な状態で保つと、肌への負担を減らすことにつながります。

黄ニキビ治療後のニキビ跡の改善と予防方法

黄ニキビが落ち着いたあとの肌には、色素沈着や赤みが残る場合があります。
これらは肌のターンオーバーによって時間の経過とともに薄くなるケースが多いですが、炎症が強かったり、ケアが不十分だとニキビ跡として残る場合もあります。

そこで普段のスキンケアに加え、肌の再生力を高める美容内服薬やサプリメントを治療のアフターケアとして取り入れるのもひとつです。

一般名 期待される効果・特徴
スキンマリア
  • 5種類の美容成分が1つになった美容内服薬
  • 皮脂のバランスを整え、肌のターンオーバーをサポート
  • コラーゲン生成を促進し、跡が目立ちにくい肌へ導く
  • スキンケアだけでは対処しきれない内側からのアプローチ
  • ニキビの再発予防や肌の弾力向上にも役立つ
リポシー
  • ビタミンCをメインに配合したサプリメント
  • 内側から保湿や抗酸化をサポート
  • 乾燥やくすみといったニキビ跡を悪化させる要因を抑える
  • 継続的に補給し、凹凸の少ない、キメが整った肌状態へ導く

黄ニキビのまとめ:ニキビ跡になる前に対処しましょう

このページのまとめは以下の通りです。

黄ニキビのまとめ
  • 黄ニキビは赤ニキビが進行し、化膿している状態
  • 肌の奥深くまでダメージを与えるため、ニキビ跡として残りやすい
  • イソトレチノインは化膿した黄ニキビにも効果が期待できる
  • これまで色々試して、治らなかった人にも推奨
  • 繰り返さないためには、薬と同時に生活習慣やスキンケアを見直す
  • 黄ニキビの治療後は、跡が残る前に美容内服薬やサプリメントを活用

一度黄ニキビが落ち着いたように見えても油断は禁物です。適切なケアを継続し、中長期的にニキビに悩まされない肌を目指しましょう。

フィットクリニックでも黄ニキビに効果が期待できる「イソトレチノイン」によるニキビ治療をご提供しています。
当院のオンライン診療を利用すれば、イソトレチノインの処方を日本全国どこからでもお受けいただけます。
当院のニキビオンライン診療の詳細は、以下のページをご確認ください。

当院のニキビオンライン診療

黄ニキビのよくある質問

  • Q
    黄ニキビは時間の経過で自然に治りますか?
    A
    黄ニキビは炎症が深く進んで膿を伴っているため、時間の経過だけで自然に治る可能性は低いです。
    症状を長引かせたり、ニキビ跡を肌に残さないためにも、放置はせずに早めに適切な治療やケアを行うことが重要です。
  • Q
    かさぶたになった黄ニキビをとっても大丈夫ですか?
    A
    適切なケアや治療を進めると、黄ニキビがかさぶたになることがあります。
    かさぶたは治癒に向かっているサインなので、自然に剥がれ落ちるまで触らずに放置してください。
    無理に剥がそうとすると、そこから雑菌が入り込んでニキビが悪化する恐れがあるため注意してください。
  • Q
    黄ニキビは一晩で治せますか?
    A
    赤ニキビがさらに炎症して化膿している黄ニキビは、一晩で治すのは難しいとされています。 通常、数週間から数ヶ月をかけて徐々に治っていくため、根気よく治療・ケアを続けましょう。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

イソトレチノインについて
未承認医薬品等であることの明示 イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。
入手経路等の明示 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示 ・FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。
・胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。
・妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。
医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

黄ニキビの関連記事

関連記事

ニキビの種類と症状について 

ニキビは年代・肌質・性別などによって発症のしやすい種類や症状、特徴があります。またニキビの状態は、ニキビの色で進行度の区別ができるため、自分のニキビの種類に合わせて適切なケアをしましょう。

関連記事

ニキビ治療について 

ニキビ治療なら渋谷笹塚にあるフィットクリニック。笹塚駅から徒歩2分。オンライン診療によるイソトレチノインの即日発送も可能です。

関連記事

ニキビオンライン診療について

ニキビ治療はオンラインで始められます。フィットクリニックのオンライン診療の特徴やメリット・デメリット、料金、診療の流れなどを詳しく解説します。

関連記事

イソトレチノインの詳細

イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種を主成分とした内服薬です。イソトレチノインのニキビ治療薬としての効果や副作用、服用方法や辞めた後について解説しますので、これから服用を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

関連記事

皮膚科に行くべきニキビとは?

ニキビができたら皮膚科に行くべきか悩んでいる方は少なくないでしょう。自己判断でケアを続けても改善しない場合は医療機関で相談することで早く治す近道になります。この記事ではどんなニキビなら皮膚科に行くべきか、また皮膚科と美容皮膚科の違いは何かを解説します。

関連記事

重症ニキビの詳細

重症ニキビとは「結節性ニキビ」や「膿疱性ニキビ」、「嚢胞性ニキビ」とも呼ばれ、炎症が肌の深部にまで進行している状態を指します。この記事では重症ニキビの原因と治し方を解説します。