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抗菌成分アジスロマイシンの効能や副作用について解説

抗菌成分アジスロマイシンの効能や副作用について解説

アジスロマイシンはクラミジアをはじめとする、さまざまな細菌感染症に用いられる抗生物質(抗菌薬)の成分です。

構造式 アジスロマイシン構造式
成分名 アジスロマイシン
販売名 ジスロマック
用量 250mg/500mg
特記事項 お腹を下しやすい。

参考:KEGG DRUG Database:アジスロマイシン

「マイクロライド系」と呼ばれる種類の抗生物質になり、この系統の中でもアジスロマイシンは長時間効果が持続するのが特徴です。

このページでは、抗菌成分アジスロマイシンの効能や副作用について詳しく解説していきます。

なお、当院ではアジスロマイシン配合のジスロマックジェネリックの処方を行っております。

処方をご希望される方は、以下より診察をご予約ください。

参考サイト
ジスロマック錠250mg

アジスロマイシンの効能・効果

アジスロマイシンはタンパク質合成阻害作用のあるマクロライド系の抗生物質の1つで、細菌を原因とする性感染症の治療に用いられる成分です。

主に以下の働きがあります。

<アジスロマイシンが細菌に作用するしくみ>
アジスロマイシンが細菌に作用

細菌が分裂・増殖に必要なリボソーム(タンパク質を作る器官)の働きを阻害

細菌の増殖を抑える

アジスロマイシンの作用は細菌を直接殺すものではなく、細菌の分裂や増殖に必要なタンパク質を作る器官(リボソーム)の働きを阻害し、細菌の増殖を抑える効果を持つ成分です。

もちろん人間にもタンパク質を作るヒトリボソーム(60S+40S)はありますが、この成分は細菌リボソーム(50S+30S)のみ選択的に作用します。

アジスロマイシンの作用

これを「静菌作用」といい、増殖が阻害され減少した細菌を人が持つ免疫機能により死滅させます。

また高濃度で使用することで「殺菌作用」も示すことから、感染した菌種によって用量をコントロールしていきます。

アジスロマイシンの適応菌種・適応症

アジスロマイシンの適応菌種、適応症は以下となります。

<適応菌種>
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

さまざまな感染症に対して効果が認められているアジスロマイシンですが、すでに耐性(薬の効きが悪い)を持つ菌が報告されています

クラミジアに対しては依然として第一選択薬とされていますが、同じ性感染症に含まれる淋病については他の抗生物質での治療となります。

治療の確認に再検査を行う

アジスロマイシンは耐性菌が増えているため、感染した細菌の種類によっては一度の治療で完治しない場合もあります。
そのため治療を終えてから一定期間を空け、再検査(治癒確認検査)の結果によって完治を判断します。

ちなみにクラミジアを例にすると、再検査までの期間は以下のとおりです。

再検査までの期間
治療(1〜7日)+再検査(2週間ほどあける)=約3週間

検査までの期間を空ける理由は、検査精度の高さから死滅した菌を検出して「偽陽性」が出る可能性があるからです。

菌が体内に残ると再発・再燃の原因となってしまい、治療中に菌が減少しても感染力があればパートナーに感染させる恐れがあります。

薬を飲み終えたら治療が完了ではなく、再検査で陰性が出るまでが治療であるとお考えください。

アジスロマイシンの飲み方

アジスロマイシンの飲み方

クラミジアや咽頭クラミジアに対して、アジスロマイシンの飲み方は以下のとおりとなります。

アジスロマイシンの飲み方
⇒1,000mg(250mg×4錠)を1回服用

アジスロマイシンは、長時間体内にとどまるのが特徴の抗生物質です。
そのため1回に大量投与することで、原因であるクラミジア・トラコマティスを殺菌する効果が期待できます。

なお、医師から処方されたお薬は必ず飲み切ってください
症状が消えたからと服用を止めるなど中途半端に服用すると、薬の効かない耐性菌を発生させる原因となります。

耐性菌が広まると、アジスロマイシンでの治療が難しくなり、感染拡大や重症化のリスクが高まるのでご注意ください。

服用の注意事項

アジスロマイシンを服用するにあたり、以下の注意事項を守り服用してください。

服用タイミング 食事の影響を受けないので服用タイミングは問わない。
飲み忘れ 1日以内に気づいたのであれば、気が付いた時点で服用する。
1日以上経過した場合は、1回分をスキップする。
予防のため服用 感染症の治療は、感染原因を特定してから適用薬を処方するため、予防として服用してはいけない。
服用後の副作用 体内に成分が長くとどまるため、服用数日後に副作用が現れることがある。
アルコール 薬の効き目が必要以上に強まり、副作用が出やすくなるので控える。
薬やアルコールを代謝する肝臓に負担がかかる。

服用上のルールを守らなければ、体調不良などを招く原因になりかねません。
上記に加え、他にも気になることがあれば、必ず医師にご相談ください。

服用してはいけない・注意が必要な人

アジスロマイシンを服用してはいけない人は、以下のとおりです。

服用してはいけない方
  • アジスロマイシンにアレルギー(過敏症)の既往歴がある人

過去にアジスロマイシンにアレルギーを起こした経験を持つ方は、同じ成分が体内に再び入ることで「アナフィラキシー」を起こす可能性があります。

アナフィラキシーの症状には薬疹(発疹)がよく知られていますが、数分から数時間でアレルギー反応によるさまざまな症状が現れます。

場合によっては呼吸器や消火器、循環器、神経など全身に症状が現れ、命に関わる恐れがあるのでアジスロマイシンの服用はできません。

アナフィラキシーを回避するため、問診時に医師からアレルギーの有無は必ず確認されます。
アジスロマイシンにアレルギーの既往歴があれば、それ以外の抗生物質での治療となります。

服用に注意が必要な人
  • 過去に同種の薬(マクロライド系またはケトライド系製剤)で過敏症のある方
  • 心疾患、重度の肝機能障害のある方

アジスロマイシンの作用は、治療中の疾患や持病に影響が出る場合があるので、服用は医師の判断が必要になることもあります。

現在、妊娠中または授乳中の方、妊娠の可能性のある方の服用は問題無いと考えられますが、医師の判断をご確認ください。

併用禁忌・注意

アジスロマイシンは一緒に服用してはいけない併用禁忌はありませんが、併用に注意が必要な薬がいくつかあります。

併用注意薬
制酸剤
(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム)
有効成分アジスロマイシンの血中濃度の低下によって効果が得にくくなる。
ワルファリン ワルファリンの効果を増強させてしまう。
シクロスポリン シクロスポリンの効果が強くなってしまい、代謝も遅れることで副作用が出やすくなる。
ネルフィナビル ジスロマックジェネリックの効果が増強させることがある。
ジゴキシン ジゴキシン中毒の発現率が上昇する可能性がある。
ベネトクラクス ベネトクラクスの効果が減弱する恐れがあるため併用を避けるのが望ましい。

上記との飲み合わせは、効果や副作用のバランスに影響を及ぼすことがあります。
併用は医師の慎重な判断が求められるので、ご自身の自己判断で併用するのはお控えください

アジスロマイシンの副作用

アジスロマイシンの副作用

アジスロマイシンは医師の処方を必要とする医療用医薬品のため、いくつかの副作用が認められています。

しかし一過性の症状がほとんどのため、大きな心配はありません。
また稀に重い副作用が現れることが報告されているので、ここからは一般的な副作用と重い副作用とに分けて解説していきます。

一般的な副作用

アジスロマイシンの一般的な副作用は、主に胃腸症状となっています。

■アジスロマイシンの胃腸症状
  • 下痢
  • 腹痛
  • 悪心
  • 嘔吐
  • 腹部不快感
  • 腹部の膨満感(張り)
など

上記の症状の中でも、特に「下痢」は起こりやすいとされています。
これは細菌と共に腸内細菌まで攻撃してしまい、腸内のバランスが崩れるのが原因です。

また他の症状についても、身体にもともと存在している常在菌のバランスをアジスロマイシンの抗菌作用により崩してしまうことで起こります。

なお、こうした症状は服用当日だけでなく、翌日以降にも現れる場合があります。
長時間作用の薬のため、服用後数日は念のため体調の変化にもご注意ください。

稀に現れる重大な副作用

ごく稀に、アジスロマイシンが重大な副作用を引き起こすことがあります。
以下のような症状が現れた場合、直ちに医師にご相談ください。

アナフィラキシー
⇒呼吸困難、喘鳴、血管浮腫 など

中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症
⇒発疹、粘膜(口唇、眼、外陰部)のびらん、水ぶくれ など

薬剤性過敏症症候群
⇒発疹、発熱、肝機能障害、リンパ節腫脹 など

肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全 など
⇒発熱、倦怠感、咽頭痛、頭痛 など

急性腎障害
⇒乏尿、無尿 など

偽膜性大腸炎、出血性大腸炎
⇒腹痛、頻回の下痢、血便 など

間質性肺炎、好酸球性肺炎
⇒発熱、咳嗽、呼吸困難 など

QT延長、心室性頻脈
⇒動悸、軽いふらつき、失神 など

白血球減少、顆粒球減少、血小板減少

横紋筋融解症
⇒筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇 など

アジスロマイシンの入手方法

アジスロマイシンの入手方法は、以下の2つに限られています。

■アジスロマイシンの入手方法
・医療機関
・海外通販

最も一般的で安全な入手方法は医療機関での処方です。

医師の検査や問診・診察に基づいた適切な処方が受けられ、副作用のリスクも最小限に留められます。

一方の海外通販は個人の判断で海外から薬を輸入する方法になるので、グレーゾーンな入手方法と言えます。

アジスロマイシンは「医療用医薬品」となり、医師の処方が必要な薬です。
そのため、個人使用は認められておらず市販薬としても購入はできません。
海外通販はさまざまなリスクを個人で負うため、安易に利用するのはお控えください。

当院では、アジスロマイシンを主成分とするジスロマックジェネリックの取り扱いがございます。

当院のジスロマックジェネリックの処方価格

薬品名 価格
ジスロマックジェネリック 250mg ジスロマックジェネリック 250mg 6,980円/4錠

性病をセルフチェックできる検査キットとのセット購入も可能なので、クラミジアを疑うような症状がある場合にはお気軽にご相談ください。

海外通販のリスクについて

海外通販の利用には、さまざまなリスクを伴います。
性感染症を人に知られず病気をこっそり治療できるため、一見便利なサービスのようにも見えるはずです。

さらに国内処方に比べ低価格なため、秘匿性や価格の魅力から手を出してしまう方が後を絶ちません。

しかし、海外通販の魅力の裏にはリスクが潜んでいることは覚えておいてください。

海外通販のリスク
  • 偽造薬や粗悪品
  • 詐欺(スキミング・支払いをしても届かないなど)
  • 届くまでに2週間以上かかる
など

代表的なリスク例をあげましたが、性病はクラミジアなどの細菌感染だけでなく、ウイルスや真菌(カビの一種)などの感染でも似たような症状が現れます。

そのため自己判断でアジスロマイシンを購入・服用しても治らないばかりか、症状が悪化する可能性もあります。

安全な治療を望むのであれば海外通販は利用せず、検査や治療の環境が整った医療機関でアジスロマイシンの処方を受けてください

まとめ

最後は、アジスロマイシンの重要なポイントについてまとめてお伝えします。

アジスロマイシンのまとめ
  • マクロライド系の抗生物質
  • クラミジアをはじめ、さまざまな細菌感染症に用いられる成分
  • 治療後は再検査(治癒確認)が必要
  • 耐性菌を増やさないためにも自己判断で飲み方を変更しない
  • 副作用として胃腸症状(特に下痢)が起こりやすい
  • ごく稀に重大な副作用が現れる
  • 海外通販はメリットよりもデメリットが多いので利用は控える

抗菌成分アジスロマイシンは、さまざまな菌種に適応があり、特に性感染症のクラミジアは1回の治療で完治する場合が多いとされています。

デリケートゾーンに違和感がある場合や、感染の不安がある行為のあった方などは当院までお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

Q1
薬局で購入できますか?
A1
アジスロマイシンは「医療用医薬品成分」のため、薬局やドラッグストアなどでは購入できません。
感染症の疑いがある場合は症状に基づいた処方が必要となるため、医療機関にご相談ください。
Q2
アジスロマイシンを飲み忘れた場合はどうすればいい?
A2
アジスロマイシンを飲み忘れた場合、1日以内であれば気づいたタイミングで服用してください。
もし気づくタイミングが遅れて1日を超えている場合は、飲み忘れた分はスキップして通常どおり服用を続けてください。
Q3
薬を飲み切った方がいいのはなぜ?
A3
抗生物質を飲み切った方がいい理由は、耐性菌の発生を防ぐためです。
耐性菌は完治せず体内に残った菌から生まれます。
薬が効かない、あるいは効きが悪い菌となり、さまざまな感染症で発生の報告があります。
耐性菌が増え過ぎると、効果のある治療薬での効果が得られず、十分な治療とならない可能性があります。
そのため医師に処方された分は、必ず飲み切るようにしてください。
Q4
服用後にお酒を飲んでもいいですか?
A4
アジスロマイシンを服用する期間は、お酒をお控えください。
1回の服用で1週間ほど効果が持続するため、お酒と薬の代謝で肝臓にも負担がかかりやすくなります。
副作用である下痢も、お酒の併用で現れやすくなる可能性もあるのでご注意ください。
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