脂性肌(オイリー肌)によるニキビの原因は?治し方や効果的なスキンケアも解説

更新日:2025/1/7
脂性肌(オイリー肌)によるニキビの原因は?治し方や効果的なスキンケアも解説

脂性肌(オイリー肌)は皮脂の分泌が活発であることから、特にニキビができやすい肌質として知られています。

顔全体のベタつきや毛穴詰まりに悩まされる方も多く、間違ったスキンケアによって症状がさらに悪化してしまうケースも少なくありません。

このページでは脂性肌の方がなぜニキビに悩まされやすいのか、その根本的な原因を詳しく解説します。脂性肌によるニキビの改善にお役立てください。

ニキビの症状や種類について

脂性肌(オイリー肌)の人にニキビができやすい理由

脂性肌(オイリー肌)の人がニキビに悩まされやすい理由は、過剰な皮脂分泌が毛穴詰まりや炎症を引き起こしやすいためです。皮脂や汚れが肌に蓄積しやすい脂性肌は、ニキビをはじめとする肌トラブルのリスクが高まります。

脂性肌の方がニキビに悩まされやすい理由は、以下のとおりです。

次の章で、ポイントをひとつずつ解説していきます。

皮脂の分泌量が多い

脂性肌(オイリー肌)の方は皮脂腺が活発に働いているため、通常よりも多くの皮脂が分泌されます。
この過剰な皮脂は肌にベタつきやテカリを発生させるだけでなく、剥がれ落ちた角質などと混ざって、毛穴を詰まらせます。この過程でニキビが発生しやすくなります。

また脂性肌の方は肌の水分量も多いため、常にウェットな状態になりがちで、アクネ菌が繁殖しやすい肌環境です。
こうした肌のバランスの崩れが、ニキビトラブルの発生を助長します。

皮脂が毛穴に詰まりやすい

脂性肌(オイリー肌)の方は、過剰に分泌された皮脂と古い角質などが塊となって毛穴に蓄積しやすい状態にあります。

毛穴詰まりでニキビが発生するメカニズム

皮脂の過剰分泌

毛穴で古い角質を混ざり合う

塊(角栓)ができる

角栓が毛穴を塞いでニキビが発生しやすくなる

特に皮脂腺が集中する鼻は、黒ずんで酸化した角栓が目立ちやすいため見た目の悩みにもつながります。
また広がった毛穴ではトラブルも発生しやすく、新たなニキビができるリスクも高まるため、日常的なケアと適切な治療が肝心です。

汚れが皮膚に付着しやすい

脂性肌(オイリー肌)の方は、過剰な皮脂分泌によって肌が常にベタつきやすい状態にあります。
このベタつきが原因で、空気中のほこりや汚れが皮膚に付着しやすくなり、皮脂や古い角質と混ざり合うことで毛穴に詰まりを引き起こします。
またターンオーバーが乱れていると古い角質が剥がれ落ちずに肌に残ったり、メイクなどの残留物が毛穴に詰まったりしてニキビを悪化させる場合もあります。

ビタミンが不足している

脂性肌(オイリー肌)によるニキビは、ビタミン不足も一因となる場合があります。
その中でも脂質の代謝に関係するビタミンB群の一種である「ビタミンB2」は、皮脂量をコントロールする働きを持つビタミンです。このビタミンが不足すると脂質代謝がスムーズに行われず、皮脂のバランスが崩れて脂性肌に傾きやすくなります。
その結果、皮脂が過剰に分泌され、ニキビが発生しやすい環境が作られてしまいます。

ニキビに効果的なビタミンの成分(サプリ)

脂性肌によってニキビができやすい人の特徴

脂性肌によるニキビができやすい人には、「肌がベタつきやすい」「毛穴や黒ずみが目立つ」などの特徴が見られます。これらの特徴に当てはまる場合、脂性肌が原因でニキビを繰り返している可能性が高いです。

脂性肌によるニキビができやすい人の特徴
  • 肌がベタつきテカリが目立つ
  • 毛穴や黒ずみが目立つ
  • 化粧崩れしやすい
  • (特に夏になると)皮脂が浮く
  • 高脂質・高糖質な食事が中心
  • 思春期にニキビが多かった

肌質は年齢などによっても変わりますが、基本的に上記に当てはまると脂性肌が原因でニキビを繰り返す可能性が高まります。

脂性肌ニキビに効果的な治療薬・サプリメント

脂性肌によるニキビの改善には、肌質を整えたり、ニキビの原因となる細菌や角質の異常を改善したりする内服薬や外用薬(塗り薬)が効果的です。

特に、脂性肌によるニキビにお困りの方には内服薬を推奨します。内服薬は体内から作用し、脂性肌の根本的な原因である「過剰な皮脂分泌」を調整するためです。

また、治療効果をサポートする目的でサプリメント(特に、皮脂分泌抑制作用のあるビタミンC)を取り入れることで、より効果的な肌ケアが期待できます。

<主なニキビ治療内服薬>

名称 有効成分 効果
イソトレチノイン ビタミンA誘導体 皮脂分泌を抑えてニキビの発生・再発や炎症を防ぐ
シナール アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) 肌のターンオーバーを整えて活性酸素を抑制する、ニキビ跡の色素沈着の予防・改善をサポート
ハイチオール L-システイン 酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート
ユベラ トコフェロール酢酸エステル 肌のターンオーバーにより色素の排出を促す
Lypo-C(リポシー) Vitamin C

Lypo-C Vitamin C+D
アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) ビタミンD3 肌のターンオーバーを促し、ニキビによる色素沈着を防ぐ 免疫機能の調整し、炎症反応の抑制

※スクロールしてご覧ください

脂性肌ニキビは症状や原因に応じて、適切な治療薬を選ぶことが重要です。

また見た目には治ったとしても再発のリスクもあるので、医師と相談しながら維持治療にも取り組むようにしてください。
根本的な改善を目指し、継続的なケアに取り組んでいきましょう。

日常生活でできる脂性肌ニキビの治し方・ケア

脂性肌のケアでは、肌のベタつきを完全になくそうとするのが逆効果になることがあります。
過剰に皮脂を取り除くと肌が乾燥し、それを補おうとして皮脂分泌がさらに増加する状態を招きます。
そのため、脂性肌特有のベタつきを適度にコントロールしながら、肌のうるおいを守るケアが重要です。

これらのケアを正しく行うことで皮脂バランスが整い、ニキビの予防や改善が期待できます。
次で、それぞれのケア方法について詳しく解説していきます。

しっかりと保湿をする

脂性肌の方も、保湿は欠かせません。保湿を怠るとバリア機能が低下し、肌を守るために皮脂分泌が活発になり、かえってトラブルを招きます。

ベタつきが気になる場合、油分が多い保湿剤ではなく、軽いテクスチャーの保水力に優れたアイテムを選ぶことがおすすめです。

また、以下の成分が含まれているものを選ぶと、皮脂を抑えたり、ターンオーバーが促進されることで毛穴詰まりの予防にも役立ちます。

脂性肌の人のスキンケアの選び方

以下の成分が含まれたものを選ぶ
(皮脂の抑制に効果的です)


  • ビタミンA誘導体
  • AHA(グリコール酸)
  • サリチル酸

適したアイテムを選ぶことで、脂性肌特有のトラブルも予防しやすくなります。

優しく洗顔する

脂性肌の方は皮脂をしっかり落とそうとゴシゴシ洗いをしてしまいがちですが、これは逆効果です。
過剰に皮脂を落とそうとすると肌が乾燥し、それを補うためにさらに皮脂分泌が活発になってしまうため、優しくこすらずに洗顔することを心がけましょう。

また洗顔料は適量を使い、しっかりと泡立ててから「泡で洗う」ことを意識すると肌への負担を抑えられます。
特に皮脂が多いTゾーンは丁寧に、その他の部分は軽く洗う程度で十分です。過度な洗顔を避け、1日2回を目安に取り入れてみてください。

食生活を改善する

脂性肌の方は、食事の内容に気をつけなければなりません。
糖質を多く含む食事を摂りすぎるとインスリンの分泌が促進され、皮脂腺が刺激されて皮脂が増える原因となります。

また揚げ物など脂質の多い食品は代謝のために多くのビタミンB群が消費されるため、必要な栄養素が不足することで皮脂の分泌をさらに増やしてしまうことがあります。

糖質や脂質は身体に必要な栄養素ですが、摂りすぎに注意しながら以下の栄養素を積極的に摂取しましょう。

ニキビ改善のために積極的に摂りたい栄養素

ビタミンB群:皮脂の分泌量をコントロール

ビタミンB群が摂れる食品

ビタミンC:皮脂の過剰分泌を抑制

ビタミンCが摂れる食品

ビタミンD:抗炎症作用、肌のバリア機能改善

ビタミンDが摂れる食品

ビタミンE:過酸化脂質の生成を抑制

ビタミンEが摂れる食品

これらのビタミンを中心に、バランスの良い食事を心がけることで肌のベタつきを抑えやすくなります。

生活習慣を整える

脂性肌を改善するには、規則正しい生活習慣が重要です。
適度な運動や十分な睡眠、ストレスを溜めないことを意識するだけでも、肌の調子を整えるサポートになります。
運動は血行を促進し代謝を高め、睡眠は肌の修復やホルモンバランスの調整を助けます。
ストレスを溜めすぎると皮脂分泌が増えることもあるため、リラックスできる時間を作ることも大切です。
これらを日々の生活に取り入れ、肌の健康を内側からサポートしましょう。

ストレスによるニキビの原因

脂性肌もニキビも改善するなら医療機関への相談を推奨

脂性肌やニキビは、セルフケアだけでは改善が難しい場合があります。
特に、皮脂分泌が多い脂性肌は毛穴詰まりやニキビの原因となりやすく、適切なケアを行わないと悪化するため早期の治療が肝心です。

脂性肌によるニキビのまとめ
  • 皮脂と水分の量が多いのが脂性肌(オイリー肌)
  • 皮脂が多いと汚れが毛穴に蓄積されてニキビの原因になる
  • 脂性肌ニキビには医療機関での治療が効果的
  • 油っぽくても保湿は欠かせない

脂性肌やニキビは適切なケアと医療機関での治療を組み合わせることで、効果的に改善できます。
セルフケアに限界を感じている場合は早めに医師に相談し、症状に合った治療を受けることをご検討ください。

よくあるご質問

  • Q
    脂性肌は、ニキビができないのですか?
    A
    脂性肌は、むしろニキビができやすい肌質です。皮脂の分泌が多いと毛穴が詰まりやすく、汚れやアクネ菌が毛穴に溜まりニキビの原因となります。適切なケアを行うことで、脂性肌でもニキビの発生を抑制できます。お悩みの方は、自己判断せず医療機関でご相談ください。
  • Q
    脂性肌によるニキビは保湿しない方がよいですか?
    A
    脂性肌であっても保湿は欠かせません。保湿を怠ると肌が乾燥し、それを補うために皮脂分泌がさらに活発になり、ニキビが悪化するためです。油分が気になる場合は、軽いテクスチャーの保水力に優れたアイテムをお選びください。
  • Q
    脂性肌の人はどこにニキビができやすいですか?
    A
    脂性肌の方は、Tゾーン(額や眉間、鼻周りなど)にニキビができやすい傾向にあります。
    Tゾーンは皮脂腺が多いため皮脂分泌も多く、毛穴詰まりが起こりやすいため注意が必要です。

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その他よくある質問はこちらをご確認ください

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入手経路等の明示 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
  • ・FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。
  • ・胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。
  • ・妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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