ちょっとしたことでニキビができてしまい、繰り返される肌トラブルに悩んでいる方は少なくありません。
ライフスタイルや環境の影響を受けやすい肌は、スキンケアだけでは肌の健康を取り戻すのが難しい場合もあります。
そんな時に注目されているのが、体の内側から健康的な肌づくりをサポートするサプリメントです。
ニキビの予防や改善に役立つビタミンやミネラルをうまく補うことで肌の調子が整い、普段のスキンケアにプラスするだけでより効果的なケアが可能になります。
このページでは、ニキビに効くとされる成分やその摂取方法について詳しく解説していきます。
サプリメントを賢く活用し、繰り返すニキビトラブルを回避していきましょう。
サプリメントはニキビの予防や改善に効く?
サプリメントは栄養補助食品になるため、医薬品のようにニキビに直接作用することはありません。
しかし、肌の健康を維持するために必要な栄養素を補うことで、ターンオーバーが正常に働くようサポートし、間接的にニキビの予防や改善に効果をもたらすことがあります。
ターンオーバーが正常に働くことで、古い角質がスムーズに排出され、毛穴の詰まりを防ぐため、ニキビができにくい環境を整えることが可能です。
また、ビタミンやミネラルといった栄養素は肌のバリア機能を強化し、炎症を抑える効果も期待できます。
ニキビに効く可能性があるサプリの成分
健康な肌は、生理機能が正しく働くことでその状態を保っています。
- バリア機能
- 知覚作用
- 体温調整
- 免疫機能
など
こうした機能が正常に機能することで、ニキビができにくい肌環境が保たれます。
肌の生理機能を維持するために欠かせないのが、ビタミンやミネラルなどの栄養素です。
これらの栄養素は食事から摂取できますが、サプリメントを利用すれば、不足しがちな栄養素をピンポイントで効率的に補うことができます。
以下で、どんな成分がニキビに効果をもたらすのか詳しく解説していきます。
ビタミンB群
ビタミンB群は全部で8種類で構成されており、糖質や脂質をエネルギーに変えるだけでなく、美肌を保つためにも大いに役立ちます。
肌のターンオーバーの促進、抗酸化作用、抗炎症作用など、さまざまな働きによってニキビができにくい肌環境をサポートします。
種類 | 主な働き |
---|---|
ビタミンB1 | 糖質の代謝を助ける |
ビタミンB2 | 皮膚や粘膜の代謝を助ける |
ビタミンB6 | タンパク質の合成を助ける 抗酸化作用 |
ナイアシン(ビタミンB3) | 抗炎症作用 |
パントテン酸 | 皮膚に栄養を与える |
ビオチン | 皮膚の健康を保つ |
ビタミンB12 | コラーゲンの生成を助ける |
葉酸 | 肌のターンオーバーを整える |
ビタミンB群は、それぞれが協力し合うことで、より効果的に働く栄養素です。
皮脂の分泌をコントロールし、肌のターンオーバーを正常化させることで、ニキビができにくい肌環境を整えるサポートをします。
バランスよく摂取することで、内側からニキビのない綺麗な肌を目指すための助けとなるでしょう。
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをする成分として知られています。
そのため、ニキビに対して以下のようなサポートが期待できます。
- 皮脂分泌を抑える
- 皮膚の潤いを保つ
- コラーゲンの生成を促進する
- 抗酸化作用
このように、エストロゲンの働きをサポートすることで、ニキビができにくい肌環境を整えるだけでなく、肌の弾力やハリを取り戻す効果も期待できます。
特にホルモンバランスの乱れによりニキビができやすくなっているのであれば、大豆イソフラボンは積極的に摂取したい栄養素です。
ビタミンE
「若返りビタミン」とも呼ばれるビタミンEは、強力な抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンのひとつです。
ニキビに対しては、以下のようなサポートが期待できます。
- 皮脂の酸化を防いで毛穴の詰まりを予防
- ターンオーバーを促進して古い角質が肌に残るのを防ぐ
アクネ菌が増殖しやすい環境を改善し、ターンオーバーのサイクルが正常になることで乾燥肌も防ぎます。
また血行促進作用もあり、肌への栄養供給がスムーズになることで健康な肌を維持しやすくなります。
ビタミンEは肌の土台づくりをサポートし、ニキビや肌トラブル(シミ、そばかすなど)の予防に最適な栄養素です。
亜鉛
皮膚や髪、爪のような細胞の生まれ変わりが活発な部位に必要になるのが亜鉛です。
鉄分についで多い微量ミネラルの1つで、コラーゲンの生成にも関わっているので皮膚にも存在しています。
細胞の成長と修復をサポートするため、肌の健康を維持・予防するような働きが期待できます。
- 抗酸化作用
- 免疫力UP
- ターンオーバーの促進
- 傷の治癒や肌の再生を促す
亜鉛はさまざまな栄養や酵素に関係しているので、体内で不足しないよう意識することがニキビの予防・改善につながります。
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は、必須脂肪酸のひとつです。
一般的に「良質な油」として知られ、体内で作れないことから定期的に摂取する必要がある栄養素となります。
- 角質層のうるおい保持
- 肌のバリア機能の強化
- 抗酸化作用
このオメガ3脂肪酸は、セラミドの生成を促進をサポートする働きを担っています。
セラミドは肌のバリア機能を強化し、乾燥や外部刺激によるダメージから肌を守るため、ニキビやその他の肌トラブルの予防にも役立ちます。
また抗酸化作用もあることから、酸化ストレスから肌を保護して健康な状態へと導くサポートが期待できます。
DIM(ジインドリルメタン)
DIM(ジインドリルメタン)は、ブロッコリーやケール、キャベツなどのアブラナ科野菜に含まれる成分です。
この成分はホルモンバランスの調整に関わっており、ホルモンが原因となるニキビの改善に有効である可能性があるため注目を集めています。
- エストロゲンの代謝促進
- ホルモンバランスの調整
DIMはエストロゲンの代謝をサポートし、ホルモン変動による過剰な皮脂分泌やニキビの発生を抑える働きが期待されます。
ホルモンバランスの乱れによってニキビに悩んでいる方には、インナーケアとして有効な選択肢です。
ただし、DIMは科学的なエビデンスが十分でないことから、使用前には医師にアドバイスを求めることが推奨されます。
レスベラトロール
レスベラトロールは、ポリフェノールの一種です。
主にブドウの皮やピーナッツなどに含まれており、抗酸化作用により肌を酸化ストレスから守り、老化や炎症を抑える効果が期待されています。
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 抗酸化作用
アクネ菌などのニキビの原因となる細菌の増殖を抑える働きが期待でき、ニキビの悪化を防いで肌トラブルを予防するサポートが期待できます。
ビタミンC・ビタミンD
ビタミンCは、ビタミンAやビタミンEと共に「抗酸化ビタミン」として知られています。
美容面でさまざまな働きが期待できるため、美肌づくりに欠かせない成分です。
- 抗酸化作用により皮脂の酸化を防いでニキビの発生を予防
- コラーゲン合成により肌に弾力やハリをもたらす
- 毛穴の引き締め
- メラニンの生成を抑えてニキビ跡(色素沈着)を防ぐ
- 肌細胞の修復を早める
ニキビに対してはもちろん、健やかな肌を育てるためにも日々のケアに欠かせません。
また、ビタミンDは肌のバリア機能を強化する働きがあり、乾燥などから肌を守る役割を果たします。
肌の保湿力が高まり、ビタミンCと同様に抗酸化作用も持っているため、肌トラブルに負けない肌作りをサポートします。
それぞれのビタミンは異なるアプローチで肌を守るため、組み合わせて摂取すると相乗効果が期待できます。
特にリポC(Lypo-C Vitamin C+D・Lypo-C Vitamin C)は、ビタミンCとビタミンD両方を効率よく体内に吸収できる優れたサプリです。一般的なビタミンCサプリと異なり、リポソーム技術により体内でのビタミン吸収率が高く、胃への負担も少ないため、継続しやすくなっています。
ニキビケアだけでなく、美肌のために手軽にビタミンを補給したい方にも推奨したいサプリです。
ニキビサプリの効果的な摂取タイミング
ニキビサプリをより効果的に摂取するためには、成分の特性に合わせて摂取することが大切です。
◾️水溶性ビタミン(ビタミンB群、ビタミンC)+亜鉛
水溶性ビタミンは体内に貯めておけないので、摂りすぎても尿と一緒に排泄されてしまいます。そのため一度に多くを摂取するのではなく、1日の中で複数回(朝・晩など)に分けるのがポイントです。また、亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップします。セットで摂取することを意識しましょう。
◾️脂溶性ビタミン(ビタミンD、ビタミンE)、オメガ3脂肪酸脂溶性ビタミンは、油分を多く含む食品の後に摂取すると吸収率がアップします。
◾️大豆イソフラボン、レスベラトロール、DIM(ジインドリルメタン)いつ飲んでも問題はないとされています。続けることで機能するので、朝食後など決まった時間に飲むのがおすすめです。
なお、サプリは食品ですが、医薬品と飲み合わせが悪いケースもあります。
服用中の薬がある場合は、医師に相談してから飲み始めるようにしてください。
より美肌を目指すならサプリと処方薬を併用する
サプリメントは、体質改善を通じてニキビを発生させにくくする予防的な役割を果たします。
加えて、肌質改善などニキビ以外の肌トラブルにも効果的です。
しかし、サプリだけではニキビの根本的な原因にアプローチするのが難しいため、医療機関で処方されるニキビ治療薬との併用が推奨されます。
以下に、主に医療機関で処方される内服薬・外用薬をご紹介します。
<外用薬>
名称 | 有効成分 | 効果・特徴 | 副作用 |
---|---|---|---|
デュアックゲル | クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル | 抗炎症作用・抗菌作用 炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効 | 乾燥、皮膚剥脱、紅斑、かゆみなど |
エピデュオゲル | アダパレン/過酸化ベンゾイル | コメド発生を抑制・抗菌作用・角質剥離作用 炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効 | 皮膚刺激、皮膚疼痛、アレルギー性皮膚炎など |
ゼビアックスクリーム・ローション | オゼノキサシン | 抗菌作用 炎症性ニキビ全般に有効 | 乾燥、刺激感、かゆみなど |
※スクロールしてご覧ください
<内服薬>
名称 | 有効成分 | 効果・特徴 | 副作用 |
---|---|---|---|
イソトレチノイン | ビタミンA誘導体 | 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ。 重度のニキビに用いられる。 | 全身の皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、など |
ビブラマイシン | ドキシサイクリン | 抗菌作用でアクネ菌を増殖を抑える | 吐き気・嘔吐、食欲不振、下痢など |
ユベラ | トコフェロール酢酸エステル | 肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕が薄くなる効果が期待できる | 便秘、胃の不快感、下痢、発疹 |
※スクロールしてご覧ください
医療機関の処方薬なら、アクネ菌や皮脂の分泌といったニキビの発生過程に直接アプローチでき、ニキビの初期症状であるコメドの段階から改善が見込めます。
ニキビの状態によって適切な処方が受けられるため、悪化させないためにも積極的にニキビ治療をご検討ください。
まとめ:ニキビ改善に有効なサプリはあるが、根本的にケアしたいなら医療機関への相談も視野に入れよう
最後に、本記事の内容をまとめます。
- 健康的な肌づくりをサポートするのがサプリ
- 普段のケアにプラスするとより効果的
- サプリはニキビの根本的な原因には効かない
- 処方薬と組み合わせると相乗効果が期待できる
サプリメントは薬ではないものの、栄養バランスを整え、ニキビ改善に向けた体質改善や肌の健康をサポートします。
しかし、ニキビの原因は複雑なケースもあるため、セルフケアだけでなく医療機関が処方するニキビ治療薬の使用も視野に入れましょう。
ひとりで悩まず、まずは医師にご相談ください。
ニキビサプリのよくある質問
-
- Q1
ニキビの悪化に効くビタミンサプリは何ですか?
- A1
ニキビの悪化を防ぐためには、以下のビタミンが効果的です。
・ビタミンB群(特にB2、B6)
・ビタミンA
・ビタミンC
・ビタミンD
これらの栄養素は、皮脂の分泌をコントロールしたり、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促す働きがあるビタミンとなっています。
また、炎症を抑えたり、肌のバリア機能を強化したりする働きもあるため、ニキビの悪化を防ぐサポートとなります。
- Q1
-
- Q2
ビタミンCのサプリはニキビに効果的ですか?
- A2
ビタミンCはニキビに効果的な成分として知られ、以下のような働きがあります。
・皮脂の酸化を予防
・コラーゲン合成により肌に弾力やハリをもたらす
・毛穴の引き締め
・メラニンの生成を抑えてニキビ跡(色素沈着)を防ぐ
・肌細胞の修復を早める
ニキビ予防・改善はもちろん、健やかな肌作りにも役立つ栄養素です。
- Q2
-
- Q3
ニキビ跡や赤みに効くサプリは何ですか?
- A3
ニキビ跡や赤みに効果的なサプリメントには、以下の栄養素が推奨されています。
・ビタミンC
・ビタミンE
・L-システイン
・亜鉛
ただし、サプリメントだけでニキビ跡や赤みを完全に改善するのは難しいです。
医療機関での治療も併せてご検討ください。
- Q3
その他よくある質問はこちらをご確認ください
ただし、亜鉛の摂りすぎは逆効果となり、吐き気や嘔吐、胃痛、下痢といった消化器症状が現れることがあります。過剰摂取や長期的な使用はお控えください。