こめかみニキビ・吹き出物の原因と治し方|発生を繰り返さないケア方法も解説

更新日:2024/11/15
こめかみニキビ・吹き出物の原因と治し方|発生を繰り返さないケア方法も解説

Tゾーンに近いこめかみは皮脂が多く分泌される場所で、特に10代後半の女性はニキビや吹き出物が発生しやすいです。

炎症を引き起こし、悪化すればしこりニキビになる可能性もあるため、早めにケアを始めましょう。

この記事では、こめかみにできるニキビの原因や治し方、さらに再発を防ぐための効果的なケア方法を解説しています。

正しい対処法を知ることで、肌トラブルを防ぎつつ美しい肌を保つことができます。ぜひ参考にしてください。

こめかみニキビの原因

こめかみニキビは、特に皮脂の分泌が活発な10代から20代前半の女性に多く見られます
主な原因は、以下の通りです。

これらの原因が重なることで、皮脂や汗が毛穴に詰まり、こめかみニキビができやすくなります。

ただし、こめかみニキビは大人になってからも発生することがあり、放置すると悪化してしまうこともあるため、年齢に関わらず注意が必要です。

ここからは、こめかみにニキビができるそれぞれの原因について詳しく解説していきます。

ターンオーバーの乱れ

ターンオーバーの乱れ

ストレスや睡眠不足、不規則な生活は、ホルモンバランスを乱し、肌のターンオーバー(新しい肌細胞に生まれ変わるサイクル)に影響を与えます。

本来、古い角質は約28日で自然に剥がれ落ちますが、ターンオーバーが遅れると古い角質が肌に残り、毛穴を詰まらせてしまいます。

これが原因でニキビ菌が増殖し、こめかみニキビができやすくなってしまいます。

髪の毛や帽子、ドライヤーの熱風などによる外部刺激

髪の毛や帽子、ドライヤーの熱風などによる外部刺激

こめかみニキビの原因となる外部刺激には、以下のようなものがあります。

<こめかみニキビの元となる外部刺激> 髪の毛の摩擦

前髪やサイドの髪がこめかみに触れると、摩擦で毛穴が詰まりやすくなり、皮脂や汚れが移ることでニキビが悪化する

帽子の圧迫と蒸れ

帽子を頻繁に被ると、こめかみ部分が圧迫され、摩擦や蒸れが生じてニキビの原因になる

ドライヤーの熱風

ドライヤーの熱風が直接こめかみに当たると皮膚にダメージを与え、皮脂の分泌が増えてニキビができやすくなる

普段の何気ない行動が、実はこめかみニキビの原因になることがあるため、外部刺激には注意が必要です。

整髪料やシャンプーの洗い残し

整髪料やシャンプーの洗い残し

整髪料やシャンプーがしっかり洗い流されていないと、やがて毛穴が詰まってしまい、こめかみニキビの原因となります。

刺激の強い成分が含まれる製品は、洗い残しがあると肌に負担がかかり、かゆみや炎症なども引き起こしやすくなります。

こめかみ部分は顔や髪の境目にあり、洗い残しが起こりやすいので注意が必要です。

整髪料やシャンプー、化粧品が体質に合っていない

整髪料やシャンプー、化粧品が体質に合っていない

整髪料やシャンプー、化粧品など、毎日使うアイテムが体質に合わない場合、こめかみニキビや肌トラブルの原因になることがあります。

たとえば、泡立ちが良く洗浄力が高い成分は、敏感肌や乾燥肌の方は肌に合わず、ニキビや肌荒れを引き起こすことがあります。

さらに、以下のような成分も刺激が強いため、アレルギーや肌トラブルを招くことがあります。

■肌トラブルの元となる成分

タール色素
防腐剤
石油系界面活性剤

これらの成分が含まれる製品は、肌質に合っていないとこめかみニキビの原因になる可能性があります。

汗による雑菌の繁殖

汗による雑菌の繁殖

汗をかくと、肌表面に雑菌が増えやすくなり、毛穴が詰まる原因になります。

特にこめかみは皮脂腺が多く、汗と皮脂が混ざり合いやすいため、雑菌が繁殖しやすい環境です。

さらに、汗をかいたまま放置すると、皮膚の表面がアルカリ性に傾き、通常は弱酸性で抑えられているニキビ菌が繁殖しやすくなります。

ニキビ菌は皮脂をエサとし、酸素を嫌う嫌気性細菌です。
湿度が高く、蒸れやすい環境を好むため、汗や皮脂が溜まることで増えやすくなります。

特に夏場は汗をかきやすく、肌も蒸れやすいためこめかみニキビができやすくなる季節です。肌の清潔をより意識しましょう。

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ニキビの原因・種類・症状

こめかみニキビの治し方

こめかみニキビは、適切なケアと治療を行うことで改善が期待できます。

以下では、一部の皮膚科や美容クリニックなどの医療機関で行われる、こめかみニキビを治すために有効な方法をいくつかご紹介します。

それぞれの方法について、次の章で詳しく解説していきます。

外用薬(塗り薬)

こめかみニキビの治療には、外用薬(塗り薬)が効果的とされています。

特に炎症を伴うニキビに対しては、適切な外用薬を使うことで炎症を抑え、肌の状態を改善できます。

以下に、一般的に使用される代表的な外用薬をご紹介します。

【ニキビ治療に用いられる主な外用薬】

製品名 有効成分 効果・特徴 副作用
ベピオゲル 過酸化ベンゾイル2.5% 角質剥離作用で毛穴の詰まりを防ぎ、ニキビ菌も抑制する
  • 表皮のはがれ
  • 肌の赤み
  • 刺激感
  • 乾燥など
デフェリンゲル アダパレン0.1% 毛穴の閉塞を防ぎ、炎症性、非炎症性どちらのニキビにも効果がある
  • 乾燥
  • 不快感
  • 肌の赤み
  • 表皮のはがれ
  • かゆみなど
ダラシンTゲル クリンダマイシン1% 抗菌作用でニキビ菌の増殖を抑える
  • つっぱり感
  • かゆみ
  • 肌の赤み
  • 蕁麻疹
  • 刺激感
  • ヒリヒリ感など
アクアチムクリーム ナジフロキサシン1% 抗菌作用でニキビ菌の増殖を抑える
  • 刺激感
  • 肌の赤み
  • 丘疹(きゅうしん)
  • 熱感
  • 乾燥など

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内服薬(飲み薬)・サプリメント・漢方薬

ニキビ治療には、外用薬だけでなく内服薬(飲み薬)を使用することもあります。

内服薬は体の内側から皮脂の分泌を抑えたり、ニキビ菌を減少させることで、炎症を和らげる効果が期待できます。

また、体質によってはサプリメントや漢方薬もニキビの予防をサポートする役割で用いられます。

以下に、一般的に使用される内服薬とサプリメント、漢方薬をまとめました。

【ニキビ治療に用いられる主な飲み薬】

製品名 有効成分 効果・特徴 副作用
イソトレチノイン ビタミンA誘導体 皮脂の過剰分泌を抑え、ニキビの発生を根本的に抑制する
  • 全身の皮膚や粘膜の乾燥
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 嘔吐など
ビブラマイシン ドキシサイクリン 抗菌作用により、ニキビ菌を直接減らし、抗炎症作用も期待できる
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 発疹
  • 発熱
  • 腹痛
  • 下痢など
ミノマイシン ミノサイクリン ニキビ菌の増殖を抑えると同時に、炎症反応を鎮める効果がある
  • めまい感
  • 吐き気、嘔吐
  • 食欲不振
  • 腹痛など
荊芥連翹湯
(けいがいれんぎょうとう)
  • オウレン
  • オウバク
  • ハッカなど
体内の熱を下げ、炎症を抑える作用があり、ニキビの改善に役立つ
  • 発疹
  • 食欲不振
  • 悪心、嘔吐、下痢など
清上防風湯
(せいじょうぼうふうとう)
  • オウゴン
  • キキョウ
  • サンシシなど
膿を排出し、かゆみや炎症を軽減する効果がある
  • 発疹
  • 蕁麻疹
  • 悪心
  • 腹痛、下痢など
十味敗毒湯
(じゅうみはいどくとう)
  • キキョウ
  • サイコ
  • センキュウなど
ニキビの化膿を改善し、かゆみを抑える
  • 発疹
  • かゆみ
  • 食欲不振
  • 悪心、下痢など
ハイチオール L-システイン 酸化ストレスを防ぐ。ニキビ跡の色素沈着予防に効果がある 吐き気、下痢など
シナール アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) 肌のターンオーバーを整えて活性酸素を抑制する、ニキビ跡の色素沈着を予防・改善する
  • 胃の不快感
  • 吐き気、嘔吐
  • 下痢など
Lypo-C Vitamin C
Lypo-C Vitamin C+D
ビタミンC
ビタミンD
活性酸素を抑制してニキビの炎症を抑える、肌のバリア機能を高める
  • 胃痛
  • 吐き気、下痢など

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■ビタミンDはニキビにも有効

抗酸化作用や抗菌ペプチド(病原菌を攻撃するタンパク質)の生成によって、ニキビの予防や改善に効果的とされています。

施術治療

施術治療は、医療機器や薬剤を用いて、ニキビに対して直接的に効果を与える治療法です。

多くの場合、一部の皮膚科や美容クリニックで行われ、ニキビの状態や肌質に合わせてさまざまな施術が選ばれます。

以下に、代表的な施術治療をご紹介します。

【ニキビ治療でおこなわれる主な施術】

名称 効果・特徴
レーザー 毛穴に詰まった膿や余分な皮脂を熱で溶解し、さらに抗菌作用も期待できる治療。炎症を抑え、皮膚の再生を促進する。
ケミカルピーリング 特殊な薬剤を使って、古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促す治療。これにより、肌の調子を整え、ニキビを防ぐ効果が期待できる。
イオン導入 微弱な電流を用いて、美白や抗炎症成分を肌の深層まで浸透させる治療。特にニキビによる色素沈着や炎症後の赤みを改善する効果が期待できる。

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ニキビ治療について

こめかみニキビのケア方法

こめかみニキビを予防・改善するためには、普段の生活習慣やスキンケアの見直しが欠かせません。
日常的なケアを丁寧に行うことで、ニキビの発生を防ぎ、肌の調子を保つことが可能です。

それぞれのポイントについて、次の章で詳しく解説していきます。

生活習慣を見直す

生活習慣を見直す

こめかみニキビを改善するには、まず生活習慣を見直すことが大切です。

体の健康状態は肌にも反映されるため、生活習慣が乱れたサインとしてニキビや肌トラブルが現れることもあります。

バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、肌のターンオーバー(新陳代謝)を正常に保ちましょう。

また、栄養バランスの補助として、サプリメントの活用も効果的です。

たとえば、Lypo-C(リポシー)のようなビタミンCサプリメントは抗炎症作用と抗酸化作用があり、肌の新陳代謝を促進します。

生活習慣の改善と併用することで、ニキビの予防や改善を効果的にサポートできます。

そのほか、見直したい生活習慣は以下の通りです。

■見直したい生活習慣の例
  • まとまった7時間前後の睡眠をとる
  • 油物や甘いものは極力控える
  • ストレス管理を徹底する
  • 乾燥を防ぐ

日常生活のちょっとした改善が、ニキビの予防に繋がります。
健康な肌を維持するためにも、規則正しい生活習慣を大切にしましょう。

髪の毛や帽子の清潔を保つ

髪の毛や帽子の清潔を保つ

髪の毛が皮脂や汚れで不衛生な状態だと、こめかみに触れることでニキビができやすくなります。

特に、髪の長い方や前髪がこめかみに頻繁に触れる場合は、髪を常に清潔に保つことが大切です。

定期的にシャンプーを行い、頭皮ブラシを使ってしっかりと汚れを落とすよう心がけましょう。

さらに、汗をかいた後はこまめに拭き取ってください。
蒸れや汗がこもると、ニキビ菌が増殖しやすい環境が整ってしまうためです。

帽子を頻繁にかぶる方は、こまめに洗濯して清潔を保つことでニキビの予防につながります。

外部刺激を少なくする

外部刺激を少なくする

こめかみニキビを予防・改善するためには、肌への外部刺激を減らすことが非常に重要です。

特に、ヘアケア製品やスタイリングの際の外部からの刺激が、肌に負担をかけていることがあります。

以下のポイントに注意することで、こめかみニキビを防ぐことができます。

<外部刺激を避けるポイント> ■ヘアケア製品を低刺激のものに変更する

整髪料やシャンプーには、刺激の強い成分が含まれている場合があります。肌に合わない成分は、炎症や肌トラブルを引き起こすことがあるため、低刺激で無香料の製品を選ぶことが推奨されます。
特に敏感肌の方は、ラウリル硫酸ナトリウムやアルコールが含まれていない製品を選ぶと良いでしょう。

■ドライヤーの温度を調整する

ドライヤーの熱風は、こめかみにダメージを与えることがあります。高温の風は肌乾燥を招いてしまい、皮脂分泌が促進されることでニキビを発生させたり、悪化する原因になることがあります。
ドライヤーの温度を低めに設定し、できるだけ距離を保ちながら乾かすことで肌への負担を軽減できます。

■髪の摩擦を減らす

前髪やサイドの髪がこめかみに触れると、摩擦が起き、毛穴が詰まりやすくなります。こめかみに直接髪が触れないようにヘアスタイルを工夫したり、定期的に髪を洗って清潔を保つことでニキビの発生を予防できます。

スキンケアの見直しをする

スキンケアの見直しをする

こめかみニキビの予防や改善には、スキンケア製品の見直しも重要です。
特に、ニキビを引き起こしにくい製品である「ノンコメドジェニック製品」を選ぶことが効果的です。

これらの製品は、毛穴を詰まらせにくいことがテストで確認されており、一般的なスキンケア用品に比べてニキビができにくいことが特徴です。

日常的に使用している化粧水や乳液、クリームを、ニキビ予防に特化したノンコメドジェニック製品に切り替えることで、ニキビの発生リスクを減らすことが期待できます。

肌に合った製品を選び、過剰な皮脂分泌や毛穴詰まりを防ぐことが、こめかみニキビを防ぐための一歩となります。

ニキビの治し方とニキビケア

まとめ:こめかみニキビは諸要因から発生する。我慢せず医療機関へ相談を

こめかみニキビは、皮脂の分泌や外的な刺激、生活習慣の乱れなど、さまざまな原因が重なって発生します。

これまでの記事で紹介した要点を以下にまとめます。

  • こめかみニキビの原因は、生活習慣の乱れや毛穴の詰まり、シャンプーの洗い残しなどがある
  • ニキビ治療には内服薬や外用薬、施術治療などもある
  • スキンケアや日々の過ごし方を少し意識するだけで予防につながる

こめかみニキビが悪化すると炎症や化膿を起こすだけでなく、誤ったケアによりニキビ跡が残るリスクもあります。

再発を繰り返したり、普段のケアだけでは一向に改善されない場合には、早めに医療機関にご相談ください。

肌の状態にあった適切な対処法で、健康で美しい肌を保ちましょう。

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こめかみニキビのよくある質問

  • Q
    こめかみニキビが痛いのはどうしてですか?
    A
    こめかみニキビが痛いのは、炎症を伴っているためです。
    こめかみ部分は顔の他の部分に比べて皮膚が薄く神経が集まっているため、炎症が進むと痛みを感じやすくなります。腫れや赤みも生じやすくなります。
  • Q
    こめかみニキビで頭痛がするのは病気ですか?
    A
    こめかみニキビによる頭痛は通常ありませんが、ニキビが深部で炎症を起こしたり、神経に影響を与えたりすると痛みが「頭痛」として感じられる場合もあります。
    ただし、頭痛が頻繁に続く場合は、帯状疱疹などの別の病気が隠れている可能性があるため医療機関での診察が望ましいです。
  • Q
    こめかみにしこりがありますが、ニキビですか?
    A
    こめかみにしこりがある場合、ニキビ以外の可能性も考えられます。
    しこりは深い炎症を伴う、しこりニキビの可能性がありますが、粉瘤などの皮膚疾患や、感染症の影響によるものもあります。
    しこりが長期間続いたり、痛みがひどい場合は、皮膚科での診察を受けることをおすすめします。
  • Q
    こめかみのニキビや吹き出物は内臓疾患と関連していますか?
    A
    こめかみニキビや吹き出物が内臓疾患と関連しているという医学的根拠はありません。
    しかし、東洋医学では内臓の不調が皮膚に表れることがあるとされています。
    特に、ストレスが消化器官にダメージを与え、間接的に肌荒れやニキビに影響すると考えられています。
  • Q
    こめかみニキビが治らないのはなぜですか?
    A
    こめかみニキビが治らない理由には、生活習慣やスキンケアの見直し不足、外的刺激の継続などが考えられます。
    また、慢性的なストレスやホルモンバランスの乱れも関係している場合があります。
    自己ケアだけで改善が見られない場合には、皮膚科などの医療機関での治療を受けることが効果的です。

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