鼻の中(鼻の穴)ニキビの原因と治し方|即効性あるケア方法も解説

更新日:2024/11/25
鼻の中(鼻の穴)ニキビの原因と治し方|即効性あるケア方法も解説

鼻の中(鼻の穴)にできるニキビは見た目には気づきにくいものの、痛みや違和感を伴い、日常生活に影響を与えることがあります。
原因は、ホルモンバランスの乱れや鼻の粘膜のダメージ、慢性的な鼻炎などさまざまです。

本記事では、鼻の中ニキビができる原因や即効性のあるケア方法や、基本的な治し方についても詳しく解説していきます。

適切なケアを行い、早期に症状を改善しましょう。

鼻の中ニキビの原因

鼻の中(鼻の穴)のニキビの原因は、鼻の粘膜のダメージだけでなく、疲労やストレスなどによるホルモンバランスの乱れや汚れの蓄積が関わっています。

以下で代表的な原因を知り、セルフケアを見直すきっかけにしましょう。

次の章で詳しく解説します。

ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れは、皮脂の分泌を過剰にしやすく、鼻の中にニキビができてしまう一因となります。

■ホルモンバランスを乱す主な要因 ●生理前後
●ストレス
●不規則な生活習慣
など

これらの要因が皮脂腺を刺激し、通常よりも多くの皮脂が分泌されてしまいます。
また、ホルモンの影響で肌のターンオーバーが乱れ、古い角質が残り毛穴が詰まりやすくなるため、結果として鼻の中のニキビの原因となる場合もあります。

鼻の中の粘膜ダメージ

鼻の中ニキビの原因

鼻の中の粘膜は非常にデリケートで、外部からの刺激によって傷つきやすく、ニキビの原因となることがあります。

■粘膜を傷つける要因
  • 鼻毛を抜く
  • 頻繁な鼻かみ
  • 指で鼻の中をほじる
  • 産毛処理用のカミソリ

普段のケアによって、知らず知らずのうちに鼻の中の粘膜を傷つけてしまい、傷口から雑菌が侵入・繁殖することでニキビができやすくなってしまいます。

慢性的な鼻炎

慢性的な鼻炎は鼻の中で常に炎症が起きているため、ニキビができやすい状態です。

炎症により粘膜のバリア機能が弱まると外部からの雑菌が侵入を許しやすくなり、それがニキビの原因になります。

また、頻繁なくしゃみや鼻水により、鼻の中にたまった湿気が雑菌の繁殖を促してしまうことでニキビリスクが高まります。

鼻炎を持つ人は頻繁に鼻をかむことで、鼻の中の粘膜を物理的に傷つけることも多いです。
その傷口から雑菌が侵入し、炎症やニキビが発生しやすくなります。

このような繰り返しの炎症や刺激が、慢性的な鼻の中のトラブルを引き起こし、結果としてニキビの原因になることがあります。

落としたメイクや汚れの蓄積

メイク落としや洗顔の際に、気づかないうちに鼻の中にメイクの残りや汚れが入り込むことがあります。
メイクや汚れが毛穴に詰まることで角栓ができ、鼻の中にニキビが発生する原因となります。

特にメイクの細かな粒子や皮脂の汚れは、鼻の中のデリケートな粘膜に蓄積しやすく、それが雑菌の繁殖や炎症を引き起こすことがあるので洗い残しには注意が必要です。

鼻の中ニキビの即効性ある治し方は?

鼻の中のニキビは、悪化する前に早めに対処することで治りが早くなります。
セルフケアでできる方法としては、患部を冷やすことで炎症を一時的に抑える方法や、体質改善によるサプリメント(ビタミン類など)の摂取が効果的です。

しかし、より早く確実に治すためには、医療機関処方の外用薬や内服薬、さらには専門的な施術治療を検討することが推奨されます。

詳しい治療方法については、次の章で詳しく解説します。

鼻の中ニキビの基本的な治し方

鼻の中にできたニキビはセルフケアで軽減できる場合もありますが、より効果的に治療するためには、外用薬や内服薬、サプリメントの使用を推奨します。
それぞれの治療法について、以下で詳しく解説します。

■鼻の中の治療に用いられるもの

次の章で、それぞれの治療法について具体的に見ていきましょう。

外用薬(塗り薬)

鼻の中にできたニキビに対して、外用薬は非常に効果的な治療法のひとつです。
以下は、外用薬として使用される薬の一覧になります。

名称 有効成分 効果・特徴 副作用
ベピオゲル 過酸化ベンゾイル 抗菌作用・角質剥離作用
炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
表皮のはがれ、肌の赤み、刺激感、乾燥など
ディフェリンゲル アダパレン 面ぽう(コメド)の発生を抑制。
炎症性ニキビ(軽症〜重症)に有効
皮膚の乾燥や不快感、皮膚剥脱、肌の赤み、かゆみなど
クリンダマイシンゲル クリンダマイシン 抗菌作用
炎症性ニキビ全般に有効
肌のつっぱり感、かゆみ、発赤、刺激感、ヒリヒリ感など
デュアックゲル クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル 抗炎症作用・抗菌作用
炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
乾燥、皮膚炎(接触皮膚炎、湿疹を含む)、皮膚剥脱、紅斑、適用部位反応(疼痛、皮膚刺激、発赤、変色を含む)、かゆみなど
エピデュオゲル アダパレン/過酸化ベンゾイル コメド発生を抑制・抗菌作用・角質剥離作用
炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
皮膚刺激、皮膚疼痛、アレルギー性皮膚炎など

※スクロールしてご覧ください

特に炎症性ニキビには、抗菌作用や角質を剥がす効果のある薬が処方されることが多く、ニキビの原因である菌の繁殖を抑えることができます。

症状の程度やニキビの種類に応じて使用する薬も異なるため、適切な薬を選ぶことが大切です。

内服薬(飲み薬)・漢方薬

内服薬や漢方薬は、鼻の中のニキビに対して、体の内側からアプローチする効果的な治療法です。
抗菌作用や皮脂分泌の抑制、肌のターンオーバーを促進するなどの効果が期待でき、重症のニキビや慢性化したニキビに有効です。
また、漢方薬は自然由来の成分を用いており、体質改善を目指した治療が可能です。

名称 有効成分 効果・特徴 副作用
イソトレチノイン ビタミンA誘導体 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ。重度のニキビに用いられる 全身の皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、吐き気、嘔吐など
ビブラマイシン ドキシサイクリン 抗菌作用でアクネ菌を増殖を抑える 吐き気・嘔吐、食欲不振、発疹、発熱、腹痛、下痢など
ミノマイシン ミノサイクリン アクネ菌の数を減らし、炎症を抑える めまい感、吐き気、食欲不振、腹痛、嘔吐など
ハイチオール L-システイン 酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート 吐き気、下痢など
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) ケイガイ・レンギョウ・トウキ・シャクヤク・センキュウなど 面ぽう(コメド)に他の治療が無効、または他の治療できない場合の治療として推奨 発疹・発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感など

※スクロールしてご覧ください

内服薬は飲むだけなので手軽ですが、副作用のリスクだけでなく、耐性菌(薬の効果に耐性が付く細菌)が増殖する影響で治療効果が得にくくなる場合もあります。

症状や体質に合わせて、医師の指導の下、安全に服用することが大切です。

ニキビ治療の薬について 

サプリメント

ニキビの予防や改善には、体質をサポートするビタミン類の補給が効果的です。

特に以下の成分がニキビケアに役立ちます。

●ニキビケアに役立つ栄養素● ●ビタミンB群

皮脂の分泌をコントロールし、肌の健康を保つために重要な成分です。ニキビの原因となる過剰な皮脂分泌を抑える働きがあります。

●ビタミンC

抗酸化作用があり、肌のダメージを修復し、ニキビ跡の改善をサポートします。また、コラーゲンの生成を促進し、肌の再生を助けます。

●ビタミンD

免疫機能を調整し、炎症を抑えることでニキビの発生を予防する働きがあります。

●ビタミンE

強い抗酸化作用により、肌の老化を防ぎつつ、血行を促進することで肌のターンオーバーを正常に保ちます。これにより、ニキビの発生を防ぎ、肌の回復をサポートします。

これらの栄養素の中でも、特にビタミンB群やビタミンCは体内に貯蔵しておくことができないため、食事から定期的に摂取しなければなりません。

不足が気になる場合は、「マルチビタミン」や「Lypo-C Vitamin C/Lypo-C Vitamin C+D」などの高濃度ビタミン製剤を取り入れるのも選択肢のひとつです。

鼻の中ニキビのケア方法

鼻の中にできるニキビは、日常的なケアによって予防・改善が期待できます。

生活習慣を見直し、鼻粘膜への刺激を減らすことで、ニキビができにくい環境を作ることが大切です。

以下の方法を実践して、ニキビの発生を防いで鼻の中の健康な状態を保ちましょう。

次の章で、これらのケア方法を詳しく解説します。

食事・睡眠・運動でホルモンバランスを整える

ホルモンバランスを整える習慣としては、規則正しい食事や十分な睡眠、適度な運動などが挙げられる。

ホルモンバランスを整えるためには、以下の生活習慣が重要です。

■ホルモンバランスが整う生活習慣 ●規則正しい食事

栄養バランスを考えた食事は、肌に良いとされるビタミンB群やミネラル、タンパク質を効率的に摂取することができます。また、脂質や糖質の摂りすぎを防ぐことで、皮脂の過剰分泌を抑えられるためニキビの予防・改善にも役立ちます。

●十分な睡眠

睡眠中に成長ホルモンが分泌され、肌の修復や再生を促進します。
睡眠不足による皮脂の過剰分泌を防ぐためにも、7~8時間のまとまった質の良い睡眠を確保するのが理想的です。

●適度な運動

運動によって全身の血流が良くなることで、栄養素や酸素が体内の細胞にスムーズに運ばれて肌代謝が活発になります。肌に残る古い角質や老廃物が排出されやすくなり、肌の健康を保ちやすくなります。

規則正しい生活の積み重ねが肌のコンディションを整え、ニキビの予防・改善に役立ちます。

ティッシュを天然素材など低刺激なものに変える

慢性的な鼻炎や花粉症で鼻を頻繁にかむ人は、使用するアイテムの素材にこだわるのがおすすめです。

肌に優しいオーガニックコットンなど、天然素材のティッシュを使用することで、粘膜や肌への負担を軽減することがニキビ予防につながります。

特に、肌当たりの良い低刺激なティッシュを選ぶことで、鼻をかむ際の摩擦や刺激を最小限に抑えることができます。

むやみに鼻の中に触れない

鼻の中を無意識に触る習慣は、ニキビを悪化させる一因となります。

指先にはさまざまな雑菌が付着しているため、頻繁に触ってしまうと菌が鼻の中に入り込み、炎症を引き起こしやすくなります。

そのため鼻を触る癖がある場合、まずはその習慣を改めましょう。

また、手をこまめに洗うことや爪を短く保つといったケアも大切です。

清潔な状態を保ち、爪で粘膜を引っ掻いて傷つけるリスクが減るので、ニキビの悪化を防ぐことができます。

鼻うがいをする

鼻うがいは、鼻の中の雑菌や汚れを洗い流し、清潔を保つために効果的です。

鼻の中にたまった細菌や汚れを取り除くことで、炎症やニキビの予防につながります。

また、鼻うがいを習慣にすることで、鼻づまりが軽減し、鼻をかむ回数が減るため、鼻への負担も軽減されます。

特に、アレルギーや鼻炎を持つ方にとって、鼻うがいは負担を減らすためにおすすめです。

その他のニキビケア方法

鼻の中ニキビに似ているできもの

鼻の中にできる「できもの」は、鼻の中ニキビと似た症状を持つできものがいくつかあります。

■鼻の中ニキビに似ているできもの ●めんちょう(鼻せつ)

めんちょうとは、毛穴に細菌が侵入し毛嚢炎が悪化し「せつ」という状態に移行したものです。ドーム状のしこりができ、膿や腫れ、痛みなどを伴います。

●鼻ポリープ(鼻茸)

鼻ポリープ(鼻茸)は、鼻の中にできる柔らかい腫瘍で、垂れ下がってキノコ状になるので鼻茸とも呼ばれています。親指サイズまでふくらむことや、複数できることもあります。

ご自身で鼻の中を確認するのは難しく、無理に鼻の穴を広げたりすると症状を悪化させてしまうこともあります。

これらのできものはニキビと混同されやすいですが、それぞれ異なる原因や治療法が必要です。

気になる症状がある場合は、医師に相談することを推奨します。

まとめ:鼻の中はニキビができやすいため早期治療が大切

ここまでの内容を簡潔にまとめると、以下のポイントが重要です。

  • 鼻の中は湿気も多く、雑菌が繁殖しやすい環境である
  • ホルモンバランスやアレルギーなどの影響で鼻の中にニキビができる
  • 外用薬や内服薬、サプリメントで改善が期待できる
  • 生活習慣を見直すことが予防・改善に役立つ
  • めんちょう(鼻せつ)や鼻茸など似た症状もあるので注意する

鼻の中はデリケートであり、湿気も多いことから菌が繁殖しやすい環境です。

日々の適切なケアはもちろん、早期治療がニキビの改善や悪化を防ぐことにもつながります。

症状が気になる場合は放置せず、医師にご相談ください。

服部院長

鼻の中ニキビのよくある質問

  • Q
    鼻の中ニキビは潰していいですか?
    A
    鼻の中のニキビを潰すのはお控えください。潰してしまうと炎症が増し、傷口から細菌や汚れが侵入して悪化するリスクがあります。
  • Q
    鼻の穴の白ニキビの原因はなんですか?
    A
    鼻の穴の白ニキビは、皮脂や汚れで毛穴が詰まってしまうことが原因です。また、皮脂の過剰分泌だけでなく、ホルモンバランスの乱れ、清潔に保てないことなどもニキビ発生に影響します。
  • Q
    鼻の中ニキビが1ヶ月以上治りませんが病気ですか?
    A
    1ヶ月以上、鼻の中ニキビが治らない場合、他の病気の可能性があります。めんちょう(鼻せつ)や鼻ポリープなどのニキビに似た疾患がありますので、不安な場合は医師にご相談ください。
  • Q
    鼻の中のニキビが痛いのですがどうしたらいいですか?
    A
    痛みがある場合は、医師に相談すると安全です。セルフケアでは悪化する可能性があるため、外用薬や内服薬など症状に合わせた治療薬を提案してもらいましょう。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

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