鼻ニキビの原因と治し方|即効性あるケア方法や1日で治るのかについても解説

更新日:2024/11/20
鼻ニキビの原因と治し方|即効性あるケア方法や1日で治るのかについても解説

Tゾーンの中でも特に目立ちやすい鼻のニキビは、顔の印象を大きく左右するため気になる方も多いはずです。
皮脂分泌が活発な部位になるため、毛穴詰まりを起こしやすく、痛みを伴ってしまうこともあります。

本記事では、鼻ニキビの原因や効果的な治し方、さらに日常のケア方法について詳しく解説していきます。
早めに適切なケアを始めることで、鼻ニキビを解消して、不快な悩みから解放されましょう。

鼻ニキビの原因やNG行動

鼻ニキビは、さまざまな原因によって引き起こされます。
日々の生活習慣やスキンケアの方法が原因で、鼻や小鼻にニキビができやすい環境が作られてしまう場合もあります。

鼻ニキビの原因やNG行動は、以下のとおりです。

次の章で、これらの原因や行動について詳しく解説していきます。

ティッシュやマスク、毛穴パックなどの外部刺激が多い

ティッシュやマスク、毛穴パックなどの外部刺激が多い

鼻炎や花粉症の影響で、ティッシュを頻繁に使ったり、マスクを長時間着けていたりすると、肌と繊維がこすれ合って肌バリアが損なわれることがあります。

その結果、肌が乾燥して皮脂が過剰に分泌され、外部からの刺激に対して敏感になり、鼻周りにニキビができやすくなってしまいます。

加えて、毛穴パックを使いすぎたり、角栓を無理にピンセットで抜くといった過剰なケアにも要注意です。
これらの刺激は皮膚に大きな負担をかけ、炎症を引き起こし、ニキビが悪化する原因となります。

外部からの刺激が蓄積されると、肌トラブルが繰り返されるリスクが高まるので注意が必要です。

毛穴が広がって皮脂が溜まりやすい

毛穴が広がって皮脂が溜まりやすい

鼻は、皮脂分泌が特に活発なTゾーンに位置しているため、皮脂と古い角質が混ざり合い、角栓ができやすい部分です。

角栓が毛穴を塞ぐことで、毛穴は徐々に広がり、皮脂がさらに溜まりやすくなります。
この状態で皮脂が詰まったまま外に排出されないと、次のように鼻ニキビが進行します。

【ニキビの進行】

◾️白ニキビ

白ニキビ

ニキビの初期段階

◾️黒ニキビ

黒ニキビ

皮脂が酸化して黒ずんだニキビ

一度開いた毛穴はなかなか元に戻らないので、毛穴が開いたままになることも多いです。
そのため、鼻ニキビが繰り返されやすくなってしまいます。

無意識に触ってしまう

無意識に触ってしまう

汚れた手で無意識に鼻を触ることは、指に付着した細菌が毛穴に入り込む原因となり、ニキビを引き起こすリスクがあります。

手には日常的に雑菌や汚れが付いているため、こうした無意識の習慣が鼻ニキビのリスクを高めます。

また、頻繁に鼻に触れることで加わる物理的な刺激も、肌に大きな負担をかけるためニキビの原因となります。

無意識に顔や鼻を触る行為は、肌トラブルを増やしますのでご注意ください。

メイクや汚れを落とし切れていない

無意識に触ってしまう

鼻周りは顔の中でも皮脂分泌が活発です。そのためメイクや汚れをしっかり落とし切れていないと、皮脂と混ざり合い毛穴を詰まらせる原因となります。

角栓が作られてしまうと毛穴が広がりやすくなり、毛穴にメイクや汚れが蓄積されやすくなります。

こうした悪循環により、ニキビができやすい環境が作り出されます。

生活習慣が乱れている

生活習慣が乱れている

不規則な生活やストレスがかかった状態は、皮脂の過剰分泌につながることや、アクネ菌の増殖を助長してしまうことが鼻ニキビの原因になってきます。

◾️アクネ菌を増殖する生活習慣の乱れ

食生活の乱れ:糖質や脂質はアクネ菌のエサになり、常在菌のバランスを崩す
睡眠不足:肌のターンオーバーが乱れ、古い角質によって毛穴詰まりを引き起こす
ストレス:ホルモンバランスが乱れて皮脂分泌が過剰になる状態になりやすい

ニキビが生活習慣の乱れを知らせるサインになっている場合もあるので、鼻ニキビができる前の生活習慣を振り返ってみることも大切です。

即効性ある鼻ニキビの治し方は?

気になる鼻ニキビを「すぐにでも直したい」と思うかもしれませんが、1日で完治させることは難しいです。

しかし、適切なケアによりニキビ症状の回復を早められる可能性はあります。

ニキビ改善を早める可能性があるケア

◾️冷やす

冷やす

鼻ニキビを冷やすことにより、痛みや腫れ、かゆみといった症状を一時的に和らげることが可能です。

◾️ビタミンCの摂取

ビタミンCの摂取

ビタミンCは美肌成分として知られ、皮脂分泌をコントロールしたり、毛穴の開きや黒ずみにも効果が期待できます。

これらのケア方法を取り入れることで、鼻ニキビがひどくなるのを防ぎ、肌の自然治癒力を高めることができます。

また、最近のニキビ治療は、軽症の段階からでも医療機関での治療ができるようになっています。

外用薬や内服薬、さらに施術治療など症状に合わせた治療が選択できるので、1日も早い回復が期待できます。

鼻ニキビの基本的な治し方

鼻ニキビ治療には、以下の方法があります。

ニキビの状態に合わせた治療が選択され、施術治療についてはクレーターなどのニキビ後遺症にも効果的です。

次に、それぞれの治療法について詳しく解説していきます。

外用薬(塗り薬)

鼻ニキビの治療に使われる外用薬(塗り薬)の種類はさまざまです。

ニキビの状態によっては有効成分を2種類含んだ配合剤や、後ほど解説する内服薬と併用して治療を進めていきます。

名称 有効成分 効果・特徴 副作用
ベピオゲル 過酸化ベンゾイル 抗菌作用・角質剥離作用

炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
表皮のはがれ、肌の赤み、刺激感、乾燥など
ディフェリンゲル アダパレン 面ぽう(コメド)の発生を抑制。

炎症性ニキビ(軽症〜重症)に有効
皮膚の乾燥や不快感、皮膚剥脱、肌の赤み、かゆみなど
エピデュオゲル アダパレン/過酸化ベンゾイル コメド発生を抑制・抗菌作用・角質剥離作用

炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
皮膚刺激、アレルギー性皮膚炎など
クリンダマイシンゲル クリンダマイシン 抗菌作用

炎症性ニキビ全般に有効
肌のつっぱり感、かゆみ、発赤、刺激感、ヒリヒリ感など
デュアックゲル クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル 抗炎症作用・抗菌作用

炎症性ニキビ(中等症〜重症)に有効
乾燥、皮膚炎(接触皮膚炎、湿疹を含む)、皮膚剥脱、紅斑、適用部位反応(疼痛、皮膚刺激、発赤、変色を含む)、かゆみなど

※スクロールしてご覧ください

これらの薬はニキビの原因のひとつであるアクネ菌に直接作用する「外用抗菌薬」です。薬によっては古い角質を剥離させて、面ぽう(ニキビの初期症状)をできにくくする効果も期待できます。

内服薬(飲み薬)・サプリメント・漢方薬

鼻ニキビの治療では、赤ニキビや黄ニキビが多数見られる場合に内服薬(飲み薬)が使用されます。
ニキビができにくい体質への改善を目的にサプリメントを取り入れたり、治療で良い結果が得られない場合には漢方薬が選択肢となることもあります。

名称 有効成分 効果・特徴 副作用
イソトレチノイン ビタミンA誘導体 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ 全身の皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、吐き気、嘔吐など
ビブラマイシン ドキシサイクリン 抗菌作用でアクネ菌を増殖を抑える 吐き気・嘔吐、食欲不振、発疹、発熱、腹痛、下痢など
ハイチオール L-システイン 酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート 吐き気、下痢など
・Lypo-C Vitamin C+D

・Lypo-C Vitamin C
アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5)、ビタミンD 肌のターンオーバーを促し、ニキビによる色素沈着を防ぐ働きを持つ。 胃の不快感、吐き気・嘔吐、下痢など
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) ケイガイ・レンギョウ・トウキ・シャクヤク・センキュウなど 面ぽう(コメド)に他の治療が無効、または他の治療できない場合の治療として推奨 発疹・発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感など

※スクロールしてご覧ください

これらの内服薬やサプリメント、漢方薬は、それぞれ異なるアプローチで鼻ニキビの改善をサポートします。

症状に応じた適切な治療法を選択することで、より効果的な結果が期待できます。
ニキビの原因や体質は人それぞれのため、治療を続けながら最適な方法を見つけることが大切です。

ニキビ治療の塗り薬・飲み薬の詳細

施術治療

施術治療は、鼻ニキビの効果のある有効成分を直接肌の奥に注入することで、炎症を抑えて肌回復を早めます。
また、毛穴開きの引き締め効果や、ニキビ後遺症であるニキビ跡や色素沈着にも効果が期待できます。

◾️鼻ニキビに用いられる施術治療
  • レーザー治療
    炎症を抑え、肌のターンオーバーを促進。アクネ菌の除去や皮脂腺の縮小により、ニキビを減少させる。毛穴引き締めにより肌の凹凸改善にも効果がある。
  • ケミカルピーリング
    トリクロロ酢酸や高濃度グリコール酸などを用いて、皮膚表面の古い角質を取り除き、毛穴詰まりの改善によりニキビの発生を防ぐ。ニキビ後遺症であるクレーターや色素沈着にも有効。
  • イオン導入
    ビタミンCやアミノ酸など、美白や抗炎症成分を肌の奥に浸透させてニキビ跡や炎症を抑える。敏感肌にも適した治療法。
  • ダーマペン
    極細の針で肌表面に無数の細かい穴をあけ、美容成分を浸透させることで肌の自然治癒力を促す。ニキビによる色素沈着やクレーター、ケロイドなどの後遺症にも効果的。

施術の種類によって得られる効果は異なりますが、それぞれが鼻ニキビやニキビ跡、毛穴トラブルに対してアプローチできます。

ご自身の症状や肌質に合った施術を選ぶことで、より効果的な結果が期待できるため、施術を受ける際は医師に相談して最適な治療法を見つけることが大切です。

ニキビ治療について

鼻ニキビと間違われやすい症状

鼻にできるニキビは、他の皮膚疾患と間違われやすいです。

特に、「酒さ(しゅさ)」や「鼻瘤(びりゅう)」は、その見た目がニキビと似ているためしばしば混同されます。
これらの症状はニキビと同じケアでは改善が難しく、別のアプローチが必要です。

◾️鼻ニキビと間違われやすい症状
  • 酒さ
    酒さは「赤ら顔」とも呼ばれ、赤みやほてりといった症状が現れる原因不明の病気です。鼻や頬、額などに症状が現れ、中年以降に発症しやすく、特に女性に多いと言われています。
  • 鼻瘤(びりゅう)
    鼻瘤は、酒さが重症化した状態です。鼻が赤みを伴い、皮膚が厚くなることで、だんご鼻のように大きく変形していくのが特徴です。

鼻ニキビがなかなか治らなかったり、症状がひどくなっていると感じる場合は、これらの皮膚疾患の可能性も考えて医師に相談することが重要です。

鼻ニキビのケア方法

鼻ニキビを効果的にケアするためには、日常の生活習慣やスキンケアを見直すことが非常に重要です。
日々の小さな習慣が肌の状態に大きく影響を与えるため、正しいケア方法を取り入れることでニキビの予防や改善が期待できます。

次の章で、それぞれのケア方法について詳しく解説していきます。

生活習慣・スキンケアを見直す

鼻ニキビの予防には、日々の生活習慣やスキンケアの見直しが効果的です。
規則正しい食事や十分な睡眠、ストレス管理を心がけることで、皮脂の過剰分泌や、ターンオーバーの乱れを防ぐことができます。

また、ニキビの改善だけでなく、肌の調子を整えてニキビを予防するという意味でも、特に以下の栄養素を積極的に取り入れましょう。

◾️ニキビケアで積極的に取り入れたい栄養素
ニキビケアで積極的に取り入れたい栄養素
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • たんぱく質
  • ミネラル
  • 食物繊維

ビタミン類(特にビタミンC)は、体に溜め込むことはできず、体内でつくることもできません。
食事からその都度摂る必要があるので、難しい場合には「Lypo-C Vitamin C」や「Lypo-C Vitamin C+D」といった高濃度ビタミンサプリを取り入れるのも選択肢のひとつです。

なお、スキンケアについては、特別な方法は必要ありません。
過剰な洗顔や刺激の強い成分を配合した製品の使用は控え、肌にやさしいノンコメドジェニック処方のメイク用品やスキンケア用品を選んでみてください。

洗顔後は忘れずに保湿を行い、乾燥から肌を守りましょう。

ティッシュやマスクを天然素材のものに変える

鼻周りは敏感で摩擦に弱いため、毎日使うティッシュやマスクの素材選びが、肌の健康に大きな影響を与えます。

普段使用しているものを、オーガニックコットンやシルクなどの天然素材のアイテムに切り替えることで肌に優しいケアが可能です。

これらの素材は通気性が良いため蒸れにくく、肌への刺激が少ないため、ニキビの悪化を防ぐことが期待できます。
さらに、ウレタン製のマスクも肌当たりが優しく、鼻への摩擦を最小限に抑えることが可能です。

素材選びに気を配ることで肌への負担を減らし、鼻ニキビの予防につながります。

むやみに鼻に触れない

無意識に鼻を触る癖がある場合、ニキビの改善を妨げる場合があります。触る癖を直すことで、ニキビの改善や悪化の防止が期待できます。

対策のひとつとして、ニキビパッチの使用が効果的です。
患部にニキビパッチを貼ることで物理的な刺激から肌を守り、無意識に触ってしまっても雑菌が付着するのを防ぐことができます。

パッチ自体には治療効果はないものの、肌の保護には役立ち、ニキビも目立ちにくくなる効果があります。

メイクや汚れをきちんと落とす

ニキビ予防の基本は、「その日の汚れはその日のうちに落とす」です。
メイクや汚れ落とさず寝てしまうと、皮脂や汚れと混ざった角栓によりニキビができたり、毛穴開きも目立ったりします。

毎日のクレンジングでは、ぬるま湯(人の体温ほどの温度)を使って優しく丁寧に洗うことが大切です。
ゴシゴシ洗うのではなく、泡で鼻を包み込むように洗い、余分な皮脂やメイク、汚れをしっかりと落としましょう。

ニキビの治し方とニキビケア

まとめ:鼻はニキビができやすいため早めにケアしよう

ここまでの内容を簡潔にまとめると、以下のポイントが重要です。

  • Tゾーンにある鼻はニキビが発生しやすい部位
  • 気づかずに鼻ニキビができやすい環境を作っていることがある
  • 症状がよくならない場合、酒さや鼻瘤の可能性もある
  • 鼻ニキビは外用薬や内服薬が治療の基本
  • ニキビ跡などの後遺症には施術治療が有効
  • 日々のケアを積み重ねることでニキビはできにくくなる

鼻はニキビができやすい部位なので、早めにケアを始めることが重要です。
適切なスキンケアや規則正しい生活習慣に加え、早期から治療を始めることで治りも早まり、悪化も防ぐことができます。

また、ニキビの状態によっては毛穴開きが目立ったり、クレーターになることもあるので、必要に応じて医療機関への相談もご検討ください。

鼻ニキビのよくある質問

  • Q
    鼻ニキビは一晩で治せますか?
    A
    鼻ニキビを一晩で完全に治すことは難しいです。
    ニキビが自然に治るには通常、数日から1週間程度の時間がかかります。
    ただし、正しいセルフケアや医療機関でニキビ治療を受けることで、回復を早めたり、悪化を防ぐことにつながることもあります。
    軽症のニキビでも治療可能なので、気になる場合は医療機関にご相談ください。
  • Q
    女性の鼻ニキビの原因は何ですか?
    A
    女性の鼻ニキビは、以下のような原因が考えられます。
    • 生理前後
    • メイクやスキンケアの残留物
    • 肌に合っていないスキンケア
    • 食生活の乱れ
    生理前後のホルモンバランスの変化に合わせて、スキンケア(保湿)や食事、睡眠の質を上げるなど工夫することが大切です。
  • Q
    鼻ニキビはキズパワーパッドで治りますか?
    A
    キズパワーパッドは、ニキビに使用できないとの記載があります。
    鼻ニキビも例外ではなく、ニキビ治療全般に適していません。
    湿潤環境を作ることで傷の保護・治癒を促す製品なので、湿気はニキビに逆効果となるので使用はお控えください。

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