
禁煙を始めてから2日目から肉体的にも精神的にも辛くなってきますが、3日目のピークを迎えれば1週間ほどで症状も治まってきます。
この1週間までの間を乗り越えられるかが禁煙成功の鍵を握っているといっても過言ではありません。
一方で離脱症状さえ乗り越えてしまえば、たった数日タバコを吸わないだけでも身体にはプラスの変化がみられます。
このページでは、時系列で禁煙から1週間までの体の変化についてご紹介していきます。
また、後半では禁煙成功率をUPさせる禁煙補助薬の種類や購入方法にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
禁煙1日目~1週間目までの体の変化
禁煙1日目から1週間までの体の変化を見ていきましょう。
■禁煙1日目
- 20分後:
- 血圧と脈拍が正常に戻り、手足の温度が上昇
- 8時間後:
- 血液中の一酸化炭素濃度が下がり、酸素濃度が上がることで呼吸が楽になる
24時間後:血液中の一酸化炭素濃度が正常になる
心筋梗塞や狭心症といった心臓発作のリスクが減る
離脱症状が強くなり始める
■禁煙2日目
- 48時間後:
- 味覚や嗅覚が元に戻りはじめる
■禁煙3日目
- 72時間後:
- ニコチンが身体から完全に抜けるが、離脱症状のピークとなる
気管支の収縮が治まり、肺活量が増加・呼吸が楽になる
■禁煙5日目
- 120時間後:
- 味覚や嗅覚が改善しますが、食事量が増加し始める
睡眠のリズムが戻りはじめる
■禁煙1週間目
- 168時間後:
- 睡眠の質が高まり活動時間のパフォーマンスが向上
禁煙1日目は血液中の酸素濃度が正常に戻り始めます。
そのため、離脱症状が強く表れ始め喫煙欲求が高まります。
禁煙2〜3日目は、離脱症状(禁断症状)がより高まりピークとなります。
禁煙5日目ではまだ軽い離脱症状が続きます。ここは禁煙を継続する大事な時期ですので、乗り切ることが重要になります。
禁煙1週間では離脱症状が落着きはじめ、タバコを吸いたいと思う頻度や間隔も落ち着いてくるので禁煙生活が安定しはじめます。
これに伴って禁煙開始からはじまる心身のプラスの変化も、更にはっきりと感じられるようになるため、次第に禁煙の良さを実感できるようになってきます。
禁煙してから1週間までの主な離脱症状
タバコを辞めにくくさせている原因が離脱症状です。
喫煙によりニコチンが吸収され、代謝されることで以下の症状が現れます。
しばらくの間ニコチンの吸収がないと、症状が辛く感じるようになります。
主な離脱症状
- 眠気
- イライラ・そわそわする
- 気分の落ち込み
- 集中力の低下
- 食欲亢進
- めまいや頭痛
- ねむけ
- 倦怠感
- 便秘
- 不眠
など
特に「ねむけ」については、日中に突然襲ってくることがあります。
車の運転は控え、高所、危険を伴うような作業を行う際は、十分に注意してください。
5日目を過ぎた頃から「タバコがない生活が当たり前」と感じる時間も増えていきます。
ただし、あくまでも禁煙1週間は「離脱症状の節目」であり、タバコを吸いたい気持ちはしばらく残り、ふとした時にタバコを欲してしまう可能性はまだまだ続きます。
禁煙時は「負の強化」に注意
上記のような辛い症状に耐えかねてタバコを吸ってしまうと、「負の強化」を起こすので注意が必要です。
『嫌なこと』から逃れるために起こした行動が成功(嫌なことがなくなる)してしまうことで、その行動がどんどん強化されていくこと。
⇒禁煙状態に耐えかねタバコを吸って離脱症状から逃げることが更なる喫煙を加速させる
<負の強化の流れ>
禁煙→離脱症状→喫煙→不快症状が消える→ニコチン依存が強まる
あらゆる不快症状が喫煙することで消えるのは確かなことであるため、ニコチンへの依存をより強めてしまいます。
こうなると禁煙がますます難しくなってしまうので、「離脱症状には必ず終わりがある」と覚えておいてください。
禁煙継続の方法
禁煙から2~3日目が最も喫煙欲求の高まるピークとなり、5日目~1週間ではニコチンが体から抜け喫煙欲求は治まります。
ただし、喫煙者はタバコを吸うことが習慣化されていたり、心理的に依存していることがほとんどです。
そのため、習慣や心理に結びついた出来事をきっかけに、ふたたびタバコを吸いたい気持ちに駆られることもあります。
当院では、この最後のもうひと踏ん張りが禁煙継続を左右すると考えます。
どんな時でも「吸わない」を選べる意志を貫くためにも、タバコを欲した時に必要な禁煙継続の方法についてご紹介します。
行動による禁煙継続の方法
禁煙が何日目だから特別な対処法が必要ということはありません。禁煙1日目と同じように行動し、「吸いたい気持ち」のコントロールが大切です。
辛いと感じる時は、喫煙に紐づく「行動パターン」や「環境」を変えることが大切です。
喫煙欲求は長く続いても3〜5分なので、少しでも気を紛らわせることができれば吸いたい気持ちをコントロールしやすくなります。
行動による禁煙継続の方法 | |
---|---|
行動を変える |
|
環境を変える |
|
心理的対処法
心理的な禁煙継続の方法 | |
---|---|
2~ 3日間 |
たった1本とは思わない ⇒たった1本が依存を強め、元の喫煙者に戻ってしまう タバコ=ストレス ⇒喫煙はストレス解消にはならず、むしろストレッサーであることを思い出す 百害あって一利なし ⇒喫煙はお金を出して不健康を買っている状態であることを肝に銘じる 声に出す ⇒「吸わない」と声に出すだけでも喫煙欲求が和らぐ たった数日と言い聞かせる ⇒数日の我慢で得られるメリットの大きさは計り知れないことを再認識する |
5日~ 1週間 |
自己肯定感を高める ⇒禁煙を続けている自分自身にポジティブなメッセージを伝える 目標を思い出す ⇒禁煙をはじめた理由・目的・目標を再認識し、得られる長期的な利益も思い出す 思考を変える ⇒成功するビジョンを思い描き、実現には禁煙が必要であると思考を切り替える サポーターを増やす ⇒友人、恋人、家族など、禁煙をサポートしてくれるサポーターを周囲に増やす 経験の共有 ⇒近くに元喫煙者がいれば、経験を共有しアドバイスを求める |
禁煙中は、孤独感に苛まれることが多々あります。
そんな時に限ってモチベーションの維持が難しくなりがちなので、時には周囲の誰かに頼りながら禁煙意志を強く保てるようにしていきましょう。
離脱症状の多くは10日ほどで消える
禁煙スタートから10日ほどで、辛かった離脱症状のほとんどが消失します。
ニコチン依存度などの個人差もありますが、タバコの臭いを受け付けなくなってくる人もいるほどです。
また「タバコを吸いたい!」と思う頻度も減り、これまでの辛い日々が何だったのかと思えると同時に達成感も味わえます。
ただし、10日目を迎えても安心するには少し早いと言えます。気を緩めてしまうと「1本だけお化け」が出てくるのでご注意ください。
禁煙期間に関係なく、たった1本吸っただけでも元の喫煙者に戻ってしまうのがタバコの本当の恐ろしいところです。
離脱症状を乗り越えたことを自信につなげ、10日目以降も「吸わない」を選べるよう禁煙ライフを続けていきましょう。
禁煙補助薬を利用すると禁煙成功率は上がる
禁煙補助薬を使った場合の禁煙成功率は約60~70%だと言われています。
自力の場合の禁煙成功率は約10%のため、自力で禁煙を進めていくよりも禁煙成功率が高いことが証明されています。
いくつかの種類があり、自力での禁煙にくらべて禁煙成功率を大幅に上げられることから、禁煙時には積極的な使用が推奨されています。
以下より禁煙補助薬の種類をご紹介しますので、これからの禁煙の選択肢としてご活用ください。
禁煙補助薬の種類
禁煙補助薬は大きく2種類に分けられ、ニコチンを含んでいるかで区別します。
ニコチン製剤 | 非ニコチン製剤 | |
---|---|---|
薬の種類 | ニコチンパッチ・ニコチンガム | チャンピックス |
禁煙成功率 | 約20~30% | 約60~70% |
市販薬としての販売 | 〇 | × |
ニコチンを含んでいるガムやパッチタイプの薬は市販薬になるので、購入しやすさがメリットです。
ただし、タバコよりも少量ながらもニコチンを継続的に摂取するため、タバコを吸っているのと変わりがなく、ガムに依存するケースも報告されています。
一方のチャンピックスは市販薬として購入できないものの、ニコチンを含んでいないので依存の心配がありません。
更に、離脱症状を和らげるだけでなく、喫煙欲求そのものを低下させる作用も魅力です。
そのため、禁煙効果や安全性の面からもチャンピックスは禁煙治療の第一選択薬となっています。
禁煙補助薬の大本命となったチャンピックスですが、先発薬の出荷ロットのひとつから発がん性物質が検出されたことをきっかけに、現在も出荷が停止されております。
そこで現在はチャンピックスのジェネリック医薬品が世界の主流となっています。
フィットクリニックのチャンピックスジェネリック

フィットクリニックでは、1人でも多くの方の禁煙をサポートするためにチャンピックスジェネリックの処方を行っております。
禁煙スタート時からはじめられる禁煙プログラムをいくつかご用意し、個々のニーズに合わせた最適なプランを選択できます。
先発薬チャンピックスの一部出荷ロットに発がん性物質が認められて以来、先発薬チャンピックスは出荷を停止されています。
対して、世界中で利用されているチャンピックスジェネリックには発がん性物質の混入はないため、現在「チャンピックスでの禁煙治療」という場合「チャンピックスジェネリック」が選択されます。
また、当院では禁煙治療のオンライン診療も実施中です。
予約からチャンピックスジェネリックの処方までをオンライン上で完結でき、国内であれば全国どこからでもご利用いただける診療サービスです。
すき間時間を利用してスマホなどで受診できるので、通院のストレスなく禁煙治療を続けやすい環境が整っています。
チャンピックスジェネリックの料金
当院のチャンピックスジェネリックの処方プランは、以下の表にまとめております。
●チャンピックスジェネリック(0.5mg・1mg)の処方プラン
処方プラン | 価格 | 1日あたり |
---|---|---|
12週間禁煙 プログラム |
36,000円 | 429円 |
24週間禁煙 プログラム |
64,800円 | 387円 |
処方薬 | その他費用 |
---|---|
チャンピックスジェネリック(0.5mg・1mg)
|
0円 (診察料・送料なし) |
※オンライン処方・来院診療どちらにも対応しております。
●服用方法

一般的な12週間の治療プログラムに加え、より継続的に禁煙をサポートする24週間禁煙プログラムもございます。
また、診察料やオンライン診療の利用時の配送料など、別途費用は一切頂戴しておりません。
「薬代のみ」のシンプルな料金体系となっておりますので、通院してみたら料金が違ったなどの心配もございません。
なお当院のチャンピックスジェネリックは、安全が確認された海外医薬品を認可を受けて輸入し処方しております。
ご相談・ご予約は以下より承ります。
オンライン診療をご希望される方は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
まとめ:禁煙開始から1週間経過しても禁煙初日と変わらない気持ちが大切
ここまでの重要なポイントをまとめてお伝えします。
- 離脱症状のピークは禁煙3日目まで
- 禁煙5日目は離脱症状が軽くなる
- 禁煙1週間目は離脱症状が終わり始める時期
- 禁煙10日ほどで離脱症状はある程度消える
- 心身に余裕が出てくるのでプラスの変化も実感しやすくなる
- 吸いたくなったら行動を変えたり、心理的アプローチで上手くコントロールする
- 吸いたくなった時の対処法は禁煙初日と変わらず行う
- 禁煙補助薬を用いれば禁煙成功率は上がる
- チャンピックスジェネリックはオンライン処方による受け取り可能
禁煙2~3日目に起こる離脱症状は強く現れやすく抗しがたいため、自力での禁煙が難しいと言われるのもこのためです。
実際、自力での禁煙成功率は10%程度であるため、辛い症状を意志だけで乗り越えられるのは10人に1人いるかいないかの狭き門です。
それだけ離脱症状は辛く、喫煙行動・習慣・心理的依存が禁煙をさらに難しくしています。
少しでも楽に禁煙を成功させたいのであれば、必要に応じてチャンピックスジェネリックの使用なども検討してください。
禁煙から5日~1週間が経過するとタバコがないのが当たり前になり、ニコチン切れに左右されてきた生活も終わりに近づきます。
ただし、タバコを吸いたいと思う気持ちは残っているので、元の喫煙者に戻ってしまわないためにも禁煙初日と変わらず意識していきましょう。
禁煙継続によくある質問
-
- Q
禁煙3日目でタバコを吸いたくなったらどうすればいいですか?
- A
禁煙する前に、タバコの代わりになるものを見つけておくのがおすすめです。
例)
タバコを吸うシチュエーションを避ける、ガムを噛む、歯を磨く、軽い運動、etc…
また、行動だけではなく、禁煙のモチベーション維持には「タバコを吸わないぞ!」と声に出すことも効果的です。
もしタバコを吸いたい気持ちのコントロールが難しいようであれば、必要に応じて禁煙治療薬の使用も検討してみてください。
- Q
-
- Q
禁煙成功率を高めるおすすめの方法は?
- A
禁煙成功率を高めるには、禁煙治療薬の使用がおすすめです。
自力での禁煙成功率は10%前後と低いため、薬によって喫煙欲求を低下させたり、離脱症状を和らげることでスムーズな禁煙が可能になります。
特にチャンピックスやそのジェネリックは禁煙成功率が65.4%と高いため、禁煙失敗を繰り返したくない方は積極的な使用が望ましいです。
- Q
-
- Q
禁煙をはじめて何日目から楽になってきますか?
- A
ほとんどの方が禁煙2〜3日目で、タバコを吸えない辛さのピークを迎えます。
禁煙5日目に入ってくると、イライラやだるさ、頭痛などの症状も和らぎ、タバコなしの生活にも次第に慣れ始めます。
また禁煙継続に自信を持てるようになり、タバコを吸わない日常が快適だと気づく方も多いです。
- Q
-
- Q
5日目で吸ってしまったら?
- A
禁煙5日目でタバコを吸ってしまったら禁煙失敗です。我慢した分もあり、以前にも増してニコチン依存度が強まる可能性もあります。
こういったことも踏まえ、禁煙初日から禁煙補助薬を利用するのも有効です。
ただし、覚えておきたいのが禁煙失敗になったとしても、何度でも挑戦できるということです。
- Q
-
- Q
禁煙1週間を達成した後、継続のためにモチベーションを保つ方法は?
- A
辛い離脱症状を乗り越えたことを自信に、「やればできる!」と自己評価を高めることが大切です。
また頻度は少ないものの、タバコを吸いたい気持ちはしばらく続きます。
そんな時は禁煙によるメリットや、これまでの努力を振り返り、「吸わない」を選べるようメンタルをコントロールしていきましょう。
- Q
その他よくある質問はこちらをご確認ください