加えて、精神的ストレスの多い方や肥満の方、喫煙者、アルコールを頻繁に摂取する方、生活習慣の乱れがある方も混合性EDとなるリスクが高いです。
混合性EDとは|原因や治し方を解説
こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
混合性EDは、精神・身体疾患やそれに伴うストレスなど複数の原因が合わさって起こるEDです。
本記事では、混合性EDについての具体的な説明や原因、治し方について解説しています。
混合性EDにお悩みの方や治療方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
混合性EDとは
混合性EDとは、器質性ED(身体的な問題によるED)と心因性ED(精神的な問題によるED)が合わさって発症するEDのことです。
生活習慣病(動脈硬化や糖尿病など)やその他疾病の発症により精神的な負担が増え、結果として心因性EDと合わさり、混合性EDに発展します。
混合性EDはEDの中でも比較的高い割合を占め、多くが50~60代の患者です。
その理由としては、生活習慣病が高齢になるにつれて発症しやすいことが挙げられます。
EDの種類は混合性EDを含め4つです。詳細は以下の表をご覧ください。
【EDを引き起こす4つの原因】混合性EDの原因
混合性EDは、まず神経性や血管性の障害によって器質性EDが発生し、その症状によってストレスを感じ心因性EDと合併するケースが多いです。
混合性EDの原因は、主に3つあります。
次の章で順に解説していきます。
精神的なストレス・トラウマ
精神的なストレスや過去のトラウマによって、混合性EDを発症する可能性があります。
ストレスやトラウマが引き起こされる主な要因は以下です。
- 人間関係(職場・家族など)
- 性に関するコンプレックス
- パートナーとの不仲
- 経済的不安
過去の失敗から「今度も失敗したらどうしよう」と無自覚にプレッシャーがかかってしまうケースも、EDの症状を悪化させます。
また、本人が気づいていない潜在的なストレスが蓄積している可能性もあり、原因の自己判断は困難です。
医師に自分の心の状態を確かめてもらうことによって、EDの要因が判明する場合もあります。
精神的・身体的な疾患
以下のような精神疾患、身体疾患にかかると、混合性EDを発症する可能性が高まります。
【EDを発症しやすい精神疾患】- うつ病
- 不安神経症
- 統合失調症
- パニック障害
精神的な疾患がEDを引き起こす理由は、ストレスや不安、うつなどの精神疾患が性的な興奮や性的機能に影響を与えるからです。
精神的な不安がある状態は、性的な刺激に対する興奮や意欲を低下させる可能性があり、EDの発症を促進します。 【EDを発症しやすい身体疾患】- 動脈硬化など血管障害
- 糖尿病など神経障害
- 脳出血、脳挫傷
- パーキンソン病
- 前立腺肥大症
身体的な疾患がEDを引き起こす理由は、その疾患が性器の血流や神経機能に影響を与えることがあるからです。
心臓病、高血圧、糖尿病などの疾患は動脈硬化にもつながり、血管や神経にダメージを与え、正常な勃起を妨げる可能性があります。
疾患に付随する肉体的なストレスや精神症状(うつ・不安・無感動)で心因性EDとなり、最終的に混合性EDに発展するケースも目立ちます。
また、これらの精神疾患・身体疾患の治療に使用する薬剤により、EDが生じる事例も多いです。
加齢による身体機能低下と男性ホルモンの減少
年齢を重ねるにつれ、身体機能は低下していきます。
身体機能の低下に比例して男性ホルモンの減少も進み、男性機能が衰えていくという仕組みです。
また、男性ホルモンの低下は「男性更年期障害」ともいわれています。
気分の落ち込みや、性欲の減退などが主な症状です。
混合性EDの治し方
混合性EDは心因性EDと器質性EDを合併しているため、
- 心因性EDの要因である「精神的ストレスやプレッシャーなどの軽減」
- 器質性EDの要因である「病気や身体的な異常の治療」
の両方を行っていく必要があります。
ただし改善には時間がかかるため、ED治療薬も併用することが望ましいです。
具体的には、以下のような改善方法があります。
【混合性EDを改善する方法】ED治療薬を服用する
ED治療薬は、性器の血管を拡張する作用があります。血流を促進することで勃起が促されるので、短期間でED改善の効果を得ることが可能です。
混合性EDでは心因性の問題も絡んでいますが、ED治療薬を服用することで成功体験を重ねることができると、心理的負担も減っていきます。
以下は、当院で処方しているED治療薬の一覧です。
バイアグラ |
レビトラ(※ジェネリックのみの取扱い) |
シアリス |
ステンドラ |
ザイデナ |
|
---|---|---|---|---|---|
価格 (後発薬含む) |
270円~1,600円 | 900円~1,200円 | 700円~1,600円 | 1,300円 | 1,000円 |
主な特長 | 一番知名度の高いED治療薬 | 即効性と強い勃起力が特長 | 持続時間が他の治療薬より長め | バイアグラの効果はそのままに、より効果が持続 | アジア人向けに作られた新しいED治療薬 |
勃起の強さ | 強い | 最も強い | マイルド | 強い | やや強い |
副作用 | 出やすい | 出やすい | 出にくい | 出にくい | 出にくい |
効果持続時間 | 3~5時間 | 5~8時間 | 30~36時間 | 3~6時間 | 11~13時間 |
効果開始時間 | 30分~1時間 | 15~30分 | 1~4時間 | 15~30分 | 30分~1時間 |
食事の影響 | 受けやすい | やや受けにくい | 受けにくい | 受けにくい | 受けにくい |
有効成分 | シルデナフィルクエン酸塩 | バルデナフィル塩酸塩水和物 | タダラフィル | アバナフィル | ウデナフィル |
※スクロールしてご覧ください
※感じ方には個人差があります
ED治療薬の詳細に関しては、以下のリンク先を参照ください。
生活習慣を改善する
混合性EDの方に多い原因として「肥満」や「生活習慣病」などがあります。
このような症状を予防あるいは改善するためには、食生活の改善と運動による改善の、両方を行っていくことが望ましいです。
【食生活の改善】- 栄養バランスの良い食事を心がける
- 糖分や塩分を控える
- 間食を控える
- 過度のアルコール摂取は控える
- ジョギング
- ウォーキング
- ラジオ体操
- その他有酸素運動
身体活動量が多くなることでエネルギー消費量が増加し、内臓脂肪の燃焼が見込めます。
内臓の働きも活発となり、糖や脂質の代謝、血流や血管壁の伸縮性も改善可能です。
運動を行うことで体力・持久力が向上し、身体活動量を確保しやすくなります。
加えて、筋肉量が増えることで代謝が良くなることで、生活習慣病の予防も期待できるのです。
ストレスを解消する
ストレスを解消するための第一歩として、人間関係、仕事、疲れ、緊張などといったストレスの原因を特定することが大切です。
誰かに相談したり、向き合い方を変えることでストレスがこれ以上かからないようにしましょう。
以下の行動や習慣も、ストレスの解消に有効です。
- 適度な運動をする
- バランスの良い食事をとる
- 質の良い睡眠をとる
- コーヒーなど「カフェイン」を摂取する(リラックス効果が期待できるため)
なかなか悩みを吐露できないという場合、医師への相談も検討してみて下さい。
専門家の助言やサポートを受けることで、より適切な対処法を見つけることができます。
混合性EDについてまとめ
ここまで、混合性EDのメカニズムや改善方法について説明してきました。
最後に、記事の内容をまとめます。
- 混合性EDとは「精神的な要因と身体的な要因が合わさったED」のこと
- 混合性EDの原因の多くは、病気(糖尿病、動脈硬化その他生活習慣病)や日常生活での精神的ストレス、加齢によるもの
- 混合性EDは、ED治療薬の服用や生活習慣の改善により治る可能性がある
フィットクリニックでは、ED治療薬をオンラインでも処方できます。
当院の患者様の93%がオンライン診療です(※1)。家にいながら受診できるオンライン診療は、多くの患者様から好評をいただいております。
※1・・・2023年5月受診者
混合性EDについてよくある質問
加えて、精神的ストレスの多い方や肥満の方、喫煙者、アルコールを頻繁に摂取する方、生活習慣の乱れがある方も混合性EDとなるリスクが高いです。
混合性EDは病気によるストレスやその他人間関係のストレスなどが複雑に絡み合って発症するからです。
また、改善のためには健康的な生活習慣を確立しましょう。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠などは、身体の機能を正常に保つのに役立ちます。
併せて、医師の指示に従い適切なED治療薬を処方してもらうことで、混合性EDの症状を和らげることができます。
病気やストレスなど複数の要因が合わさって発症するEDのため、自分で原因を探ることが難しいからです。
医師の指導のもと、適切な治療法を選択する必要があります。また、医療機関での治療に加え、生活習慣を改善することで症状の緩和は可能です。
早めの対処と継続的なケアが、症状の改善や健康な生活の維持につながります。