産後ダイエットはいつからいつまでが勝負?おすすめの運動や注意点を解説

更新日:2024/09/10
産後ダイエットはいつからいつまでが勝負?おすすめの運動や注意点を解説

この記事では、出産後に体型を戻すためにはいつからダイエットを始めればいいのか、効果的な運動や食事管理の方法、成功させるポイントについて詳しく解説しています。

また、授乳を終えても体型が戻らない場合の対策の1つとして、メディカルダイエットにも触れています。

産後の体型にお悩みの女性は、ぜひ参考にしてみてください。

女性のダイエットについて

産後ダイエットはいつから始める?

一般的に、ダイエットは産後2~3ヶ月ごろからスタートするのが良いとされています。

産後6〜8週間は「産褥期(さんじょくき)」と呼ばれ、この時期に妊娠前の状態に体が少しずつ戻っていきます。

出産は交通事故に遭ったのと同じくらいのダメージを受けるとも言われているため、この期間中はしっかりと休息をとり、回復に努めることが大切です。

また、産後6ヶ月ごろまでは「ボディリターン期」と呼ばれ、出産のために蓄えていた脂肪や水分を減らそうとします。

そのため、この期間中はダイエット効果が現れやすいので、産褥期を過ぎた後から少しずつダイエットを始めるのが効果的です。

ただし、帝王切開をした場合は、傷口の状態が落ち着き、医師から問題なしと診断されるまでは、体を安静にすることが重要です。

また、授乳中は母乳分泌により消費エネルギーが増大するため、ダイエットしやすくなっています。

まずは産後6ヶ月を目安に、標準体重に近づけていきましょう。

おすすめの産後ダイエット方法

産後は痩せたという方もいれば、お腹の脂肪が残ったり、妊娠によってたるんだ体のラインが以前のように戻らなかったりと悩まれる方もいます。

ここからは、産後のダイエット方法としておすすめの、誰でも行える運動と食事の方法についてご紹介していきます。

運動

妊娠前の体型に戻すためには、少しずつできる範囲から運動を取り入れていくことが大切です。

ハードな運動を行う必要はまったくないので、体づくりも兼ねて以下のような運動を積極的に取り入れてみてください。

骨盤トレーニング

出産後は骨盤が緩んでいるため、骨盤底筋を鍛えるトレーニングが効果的です。

骨盤を安定させ、内臓機能を回復させることで、代謝を上げていきます。

◾️ケーゲル運動
骨盤底筋(PC筋)を引き締める運動です。

  1. 肛門をぎゅっと締めて3〜5秒キープ
  2. 3〜5秒かけてゆっくりと緩める
  3. ①②を10回繰り返す

ケーゲル運動は、尿失禁予防にも役立ちます。

1日3セット行うのが理想的です。

ウォーキング

外に出る時間を作れるなら、ウォーキングがおすすめです。

ベビーカーを押しながらでもできるうえ、外出で気分転換にもなるので、メンタル面にも良い影響が期待できます。

ベビーカーウォーキングのポイント

  1. 肘は直角に曲げて、ベビーカーのハンドルを持つ
  2. 手首はまっすぐ伸ばす
  3. 肘と身体があまり離れない状態を保つ
参考
ベビーカーで産後ウォーキング 忙しいママへ、ベビーカーを押している時間にビューティーアップ|たまひよ

楽しみながら取り組むのがポイントです。

日課とするためにも、最初は10分を目標にしてみてください。

体が慣れてきたら30分以上のウォーキングにも挑戦してみましょう。

ヨガやピラティス

ヨガやピラティスは、筋力をつけながらリラックス効果も得られるため、産後のダイエットに適しています。

特に、骨盤周りを整えられる以下のポーズがおすすめです。

◾️キャットカウポーズ

キャットカウポーズ

背中や腹筋を柔軟にし、骨盤周りをほぐします。

  1. 四つん這いになり、肩の真下に手を置く。足は腰幅に開く
  2. 息を吐きながら背骨を1つ1つ意識して丸める
  3. 反対に、息を吸いながら背骨を1つ1つ反らせる
  4. ②③を5セットほど繰り返す

◾️ブリッジポーズ

ブリッジポーズ

腹筋や背筋を鍛え、体幹を安定させます。

  1. 仰向けになり、膝を曲げて足を床につける
  2. お尻を持ち上げ、手を組む
  3. 数秒間保持して呼吸した後、息を吐きながらお尻をゆっくり下ろす

骨盤周りのインナーマッスルを整えることは、出産で開いた骨盤を元に戻すという意味でも大切です。

無理のない範囲で日常的に行いましょう。

食事

産後の食事は、しっかり3食、バランスよく食べることが大切です。

産後に必要な食事

  • エネルギーとなる主食
  • 身体を作るタンパク質
  • 身体を温める根菜類
  • 水分補給の汁物

また、ごはんをしっかり食べた方が基礎代謝が上がり、痩せやすい身体が作られます。

健康づくりのためにも、ごはんはしっかり食べましょう。

食べた方が痩せる理由

産後の食事管理は、体重減少だけでなく、健康維持のためにも非常に重要です。

痩せたいからといっても、産後は体力も衰えているので、しっかり食べながらでも痩せられる食習慣を身につけていきましょう。

ダイエットを成功させる食事

授乳中の食事

授乳中の母親は、1日あたり350キロカロリーほど多く摂取することが推奨されています。

これは、授乳による消費エネルギーを補うためです。

ダイエットとは真逆に聞こえるかもしれませんが、赤ちゃんは1日平均約800mlの母乳を飲み、授乳で約480kcalのエネルギーが消費されるので心配はありません。

授乳中は特に余分に摂取するべき栄養素があるため、意識しながら食事を摂りましょう。

食事で摂取するのが難しい場合は、サプリも取り入れると良いです。

授乳中に余分に摂取するべき栄養素

  • タンパク質
  • ビタミンA
  • ビタミンC
  • ナイアシン
  • 葉酸
など

このほかにも、鉄分、カルシウム、ビタミンD、オメガ3脂肪酸が豊富な食材を選びましょう。

産後ダイエットを成功に導くポイント

産後ダイエットを成功に導くポイントは、以下のとおりです。

産後ダイエットのポイント

  • 過度な食事制限をしない
  • しっかり睡眠する日をつくる
  • ダイエットの開始時期は体の回復状態に合わせる

育児をしながら産後ダイエットも頑張るというのは簡単ではないため、その日の体調とも相談しながらスローペースを心がけることが成功への近道です。

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。

過度な食事制限をしない

過度な食事制限は、一時的に体重が減少するものの、体重が落ちるスピードが早いと筋肉もいっしょに落ちてしまいます。

体はたるみやすくなり、食べられないストレスの反動が過食につながることもあります。

また、産後の体力回復を妨げるほか、授乳中なら母乳の質や量にも悪影響を及ぼしかねません。

食べずに痩せることはNGのため、食事内容をコントロールして健康的に痩せることを目指しましょう。

しっかり睡眠する日をつくる

産後ダイエットを成功させるためには、十分な睡眠時間が欠かせません。

睡眠不足は、食欲を抑えるホルモン(レプチン)の減少と、食欲を増進させるホルモン(グレリン)の増加を引き起こします。

その結果、食欲が増し、過食に陥りやすくなります。

また、睡眠不足そのものがストレスを増大させ、これも過食の一因となります。

とはいえ、夜泣きや育児に追われて十分な睡眠が取れないことも多いはずです。

疲弊してしまわないためにも、家族やパートナーの協力を得て、休息時間を確保しましょう。

また、赤ちゃんが昼寝のタイミングでいっしょに寝たり、細切れ睡眠でも取るようにしてみてください。

睡眠時間が取れるようになってくると、ホルモンのバランスも整い、食欲のコントロールもしやすくなります。

育児と休息のバランスを取りながら、無理なく産後ダイエットを進めることが成功のポイントです。

ダイエットの開始時期は体の回復状態に合わせる

産後のダイエットを始める時期は、体の回復状態に合わせることが重要です。

無理をすれば、それだけ健康を損なうリスクが高くなります。

特に、帝王切開後や出産による骨盤の状態が回復していない場合のダイエットを控えましょう。

育児のためにも、体が完全に回復するまでは無理をせず、安静にすることが最優先です。

時には主治医にも相談しつつ、体調に合った最適なタイミングでダイエットを実施すれば効率も高まります。

またダイエットができるようになっても、痩せたいからといって体への負担が大きいハイペースな体重管理はおすすめできません。

健康であることが何より大切なので、ゆっくりと楽しみながら体重管理を行うようにしてみてください。

産後になかなか痩せない原因

産後になかなか痩せない主な原因として、以下の4つがあげられます。

  • ホルモンバランスの変化
    妊娠・出産に伴うホルモンバランスの変化が、体重の減少を妨げる
  • 骨盤のゆがみ
    妊娠・出産による骨盤の歪みが、血流やリンパの流れを悪化させ、新陳代謝を低下させる
  • 生活習慣の乱れ
    出産後のストレスや疲れから食べすぎたり、不規則な生活習慣が続いたりすると太りやすくなる
  • 運動不足
    育児に追われて運動不足が続くと筋肉が落ちてしまい、基礎代謝も低下するので痩せにくくなる

産後に痩せない原因は、身近なライフスタイルに潜んでいることが多いです。

しかし、自分ではどうにもできない、出産の影響やホルモンバランスの乱れが痩せにくさの原因になっていることもあります。

生活習慣の改善などできるところから、気長に続けてみるようにしましょう。

授乳期が終わっても体型が戻らないならメディカルダイエットも選択肢のひとつ

自己流のダイエットで痩せない場合、メディカルダイエットも選択肢のひとつです。

メディカルダイエットは医師の指導のもとで行う痩身治療で、人それぞれの体質やライフスタイルに合わせたダイエットプランが提供されます。

メディカルダイエットとは

以下は、メディカルダイエットに用いられる一般的な治療方法です。

メディカル
ダイエットの種類
使用する薬・マシン 概要
自己注射薬 サクセンダ、オゼンピックなど 体内にあるホルモンを補い食欲をコントロール
飲み薬 リベルサス、フォシーガ、ゼニカルなど 食欲のコントロール、摂り過ぎた脂質や糖質の体外への排泄など
サプリメント BBXサプリなど 脂肪燃焼を促進してダイエットをサポート
医療痩身マシン クールスカルプティング®など 脂肪を冷却して脂肪細胞を体外に排泄
注射剤 脂肪溶解注射 脂肪細胞を溶かして老廃物として体外に排泄

食欲そのものを抑えたり、太りやすい原因として知られる脂質や糖質の摂り過ぎを防いでカロリーコントロールをサポートします。

また、脂肪に直接アプローチする方法もあるので、お腹まわりの脂肪をピンポイントで落とす部分痩せも可能です。

なお、メディカルダイエットは、授乳期間中の使用は基本的にNGです。

そのため、授乳を終え、その後の健康状態に問題ない場合にのみ使用することができます。

産後太りをよりスムーズに解消したい場合、医師の指導を受けながらメディカルダイエットに挑戦してみてください。

ダイエット薬の種類や効果

まとめ:産後ダイエットは2~3ヶ月後から始めてOK

産後ダイエットについてのまとめ

  • ダイエット開始時期は産後2〜3ヶ月してから
  • 食事はバランス良くしっかり食べる
  • 運動はできる範囲から少しずつ実践してみる
  • 授乳期が過ぎればメディカルダイエットもひとつの手

産後太りは体のラインが崩れやすいため、悩みの種になる方も少なくありません。

とはいえ、体に大きな負担がかかった後になるので、開始時期に注意しながら、スローペースで無理せず計画的にダイエットに取り組むことが大切です。

また、育児に追われ、忙しくてエステやジムに通うことが難しい場合は、医師のサポートを受けながらメディカルダイエットもご検討ください。

よくある質問

  • Q
    母乳で育てているのに痩せないです。
    A
    授乳は、1日で約480kcalほど(授乳量約800ml/日として)のエネルギーが消費されます。
    そのため母乳で育てていても痩せない場合、個人差はありますが、それ以上の食事量や高カロリーな食生活が続いてしまっている可能性が考えられます。
    身体の回復が大切なので、無理のない範囲で食事の見直しをしてみましょう。
  • Q
    産後ダイエットはいつまでが勝負ですか?
    A
    産後ダイエットはいつまでが勝負かについては、一般的には産後6ヶ月までとされています。
    この期間は妊娠前の状態に体が戻ろうとするので、出産のために蓄えていた脂肪や水分を減らそうとするためです。
    ただし、体力がどの程度回復しているかや、母乳育児の状況などにもよるので、楽しめる範囲で無理なくダイエットを行うようにしてください。
  • Q
    産後忙しくてジムに行けません。すぐできるダイエットはありますか?
    A
    産後の育児に追われてジムにいくのが難しいのであれば、すぐにできる選択肢としてメディカルダイエットがあげられます。
    お薬を使って、太る原因に直接アプローチして体重管理・維持を実現できるため、産後の体型戻しにも効果的な痩身治療です。
    ただし、授乳中の場合はダイエット薬は基本的に使えないため、状況に合わせて利用してみてください。

    すぐ痩せるダイエット方法

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