AGAとは?壮年性脱毛症や前髪が薄いなど症状や特徴・コロナ抜け毛について解説

更新日:2025/03/21
AGAとは?壮年性脱毛症や前髪が薄いなど症状や特徴・コロナ抜け毛について解説

AGAとはAndrogeneticAlopeciaの略で、「男性型脱毛症」のことです。
成人男性の3人に1人が発症するといわれ、30代から壮年性脱毛症に悩む方もいらっしゃいます。
最近では「コロナ抜け毛」「ワクチン抜け毛」と呼ばれる、新型コロナウイルスやワクチンによる薄毛や抜け毛も報告されており、髪の悩みはどの年代にも起こり得る深刻な問題です。

このページでは、AGAとはどのような症状か、進行パターンや特徴を詳しく解説します。
「生え際が後退してきた」「前髪が薄い気がする」など、少しでも悩みがあればご確認ください。

AGA治療の詳細

AGAとは

AGAとはAndrogeneticAlopeciaの略で、「男性型脱毛症」を意味しています。
現在、日本人の成人男性のうち約3人に1人がAGAに悩んでいると言われています。

40代以降の中年〜老年期の男性に多く見られるイメージですが、最近は若年層でのAGAも見受けられるようになりました。

脱毛の進行を意識する割合 20代:30.4% 30代:39.4% 40代:44.4%

出典:リーブ21 | 2017年『頭髪悩み度』調査発表 より, 2017/11/13

当院のAGA治療でも、20代〜30代の若い方の受診が増えています。AGAは中高年だけでなく若年層でも発症する症状です。

AGAのメカニズム

髪の毛の成長には、成長期(2~6年)、退行期(2週間)、休止期(3~4か月)の3段階を経て、髪が生え変わります。
これをヘアサイクルと呼びますが、AGAはヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなってしまう状態です。

それにより、脱毛や細く短い髪の毛が増え、生え際や頭頂部の髪の毛の密度が減ってしまいます。
密度が減ると頭皮が見えるようになり、ボリュームもダウンし薄毛が目立つようになります。

:AGAのメカニズム

AGAの症状・特徴

AGAの症状には、以下の特徴があります。

AGAの特徴
  • 額の生え際や頭頂部を中心に髪が細く抜けやすくなる
  • 髪の毛が細くなる・産毛のような細い毛が増える
  • 抜け毛が増える
  • 頭皮が見えるほど薄くなっている
  • 髪のハリやコシがなくなる

AGAは一度に大量の髪の毛が抜けるのではなく、額の生え際や頭頂部が少しずつ薄毛になり、その範囲が進行していきます。

次の項目で進行パターンを確認してみましょう。

AGAの進行パターンと特徴

AGAの進行パターンと特徴は以下の通りです。

AGAの進行パターン
I型 額の生え際が後退し始め、薄毛が見られる。
II型 I型が進行した状態。額の生え際が後退し、切れ込みが深くなる。
II型a I型が進行した状態。額の生え際と切れ込み共に後退。
II Vertex型 II型の進行に加え、頭頂部にも薄毛が見られる状態。
III型 II型がさらに進行、額の生え際の切れ込みがさらに深くなり、前頭部に髪の毛が残る状態。
III型a II型がさらに進行、額の生え際と切れ込みが全体的にさらに後退し、前頭部も薄毛になる。
III Vertex型 III型に加え、頭頂部にも薄毛が見られる。
IV型 III型よりさらに額の生え際が後退し、頭頂部に薄毛が見られる。
IV型a III型よりさらに前頭部が後退し、薄毛の頭頂部と繋がる。
V型 IV型がさらに進行し、額の生え際が頭頂部に向かい進行し、頭頂部の薄毛の範囲が広がる。
V型a IV型がさらに進行し、額の生え際と頭頂部が繋がり、薄毛の範囲がさらに広がる。
VI型 後退した額の生え際と頭頂部の薄毛が繋がり、側頭部と後頭部に髪の毛が残っている状態。
VII型 VI型がさらに進行。側頭部にも薄毛が進行し、後頭部も襟足に近い部分に髪の毛が残っている状態。

AGAの進行の段階を判断する指標として、I~VII型に分けられた「ハミルトン・ノーウッド分類」がありますが、こちらは欧米の方を対象にした分類です。
現在では、日本人に多い頭頂部から脱毛するパターン(ⅡVertex)を加えた「高島分類」が広く利用されています。
ご自身の悩みに近い型や、タイプを確認してみましょう。

また、薄毛のタイプはアルファベットの形に見えることから、以下の3タイプに分けられています。

  • M字型:額の生え際から進行するタイプ
  • O字型(Vertex):頭頂部から進行するタイプ
  • U字型(a):前頭部全体から進行するタイプ

「壮年性脱毛症」もAGAと同じ症状

30〜50代の壮年期にみられる薄毛は「壮年性脱毛症」とも呼ばれており、名前こそ違いますがAGA(男性型脱毛症)と同じ症状です。

ヘアサイクル(毛周期)が乱れることで抜け毛や薄毛が進行する脱毛症で、年齢が上がるほど発症する割合が増えていきます。

壮年性脱毛症は年代によって区別され、以下のように呼び名が変わることが特徴です。

  • 10~20代
    ⇒若年性脱毛症
  • 30~50代
    ⇒壮年性脱毛症
  • 60代~
    ⇒老人性脱毛症

いずれも原因や症状はAGA(男性型脱毛症)との違いがないため、AGAと同じ症状として扱われています。

ただし、壮年性脱毛症は男性だけでなく、女性の脱毛症でもあります。

女性の壮年性脱毛症の主な原因は、ホルモンバランスの変化です。
20代後半を境に女性ホルモンの分泌が減少していき、更年期の前後で男性ホルモンの働きが強くなり起こります。
また、ダイエットや血流の低下、頭皮トラブルなどホルモンバランスに限らず身近な原因が複雑に絡み合って引き起こされる場合もあるようです。

前髪が薄い・薄くなってきたらAGAの可能性あり

男女ともに前髪の薄さに悩む方がいらっしゃいますが、男性の場合はAGAを発症している可能性が考えられます。

以下の項目から、以前の状態と比べて前髪が薄くなっているか確認してみましょう。

☐前髪の隙間から肌色が透けてきた
☐前髪の毛量が減った
☐生え際が後退した(男性)

おでこが広がる・生え際のうぶ毛の量が減った場合は、黄色信号と見て良いでしょう。
男性特有の原因とされるAGAは、活性化した男性ホルモンで、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる悪玉男性ホルモンが頭皮に増えるために起こります。
生え際や前頭部分、後頭部から進行するため、前髪が薄くなってきたと感じる場合は、AGAの可能性も十分に考えられます。

反対に、女性特有の原因としては、加齢や出産、生活習慣の乱れによるホルモンバランスの乱れが一般的です。
また、過剰なストレスがあると、身体が女性ホルモンよりもストレスホルモンの分泌に集中してしまうため、抜け毛に繋がりやすくなります。

AGA以外で考えられる原因【男女共通】

AGA以外で考えられる前髪が薄い原因は以下の通りです。

【男女共通】前髪が薄くなる原因
  • 頭皮環境の悪化
  • 生活習慣の乱れ
  • ストレス
  • 栄養不足
  • 長期間変えていない髪型
  • 病気や薬の副作用

頭皮環境を悪化させるものとして皮脂やフケなどがあげられ、こうした汚れが頭皮にたまっていくと頭皮環境は次第に悪化していきます。

さらに、運動不足や睡眠不足といった生活習慣の乱れは、髪にも悪影響を与えます。また、ストレスは、自律神経の乱れにより血流の悪化を招き、前髪の薄毛に繋がることも。
前髪が薄くなってきたと思ったら、睡眠や運動、食事など生活習慣を見直しましょう。

ポニーテールやオールバックなど、一定方向に負担をかけ続けるヘアスタイルによって、気づけば前髪が後退していたというのは珍しい話ではありません。
普段から一定方向に負担のかかるヘアスタイルや決まった分け目でセットしている場合は、髪型をこまめに変えて対処しましょう。

また、円形脱毛症や梅毒など、男女共に脱毛症状がみられる病気もあります。体の異変や急な脱毛症状が現れた場合は医療機関を受診してください。

コロナ抜け毛・ワクチン抜け毛とは?

コロナ抜け毛とは「後遺症やコロナ禍の環境によるストレスからくる抜け毛」とされています。
2019年に発生した新型コロナウィルス(COVID-19)によって、男性や女性、年齢を問わず抜け毛症状を訴える人が増えました。

コロナ抜け毛の研究をしているオックスフォード大学では、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)発症の疑いも示唆しています。
なぜコロナウィルスに感染すると抜け毛が増えるのか、原因はまだ未解明なものの身体への負担が髪に影響しているとも報告されています。

コロナ抜け毛については、コロナウィルスの全貌がわかっていないため、自然に治るかなど詳しくは解明されていません。
答えがないだけに、地肌が透けたり、生え際の毛量が気になる方は、将来の毛量も考えて発毛治療を検討するのも1つです。

ワクチン抜け毛の特徴

コロナ抜け毛だけでなく、ウィルスへの感染を防ぐために打つコロナワクチンの影響で、「抜け毛が増えた」と相談に駆け込む人も増えています。

現時点では医学的にコロナワクチンと抜け毛の関連性はわかっておらず、副反応による体力・免疫力の低下や栄養不足が影響するという意見が多いです。

ワクチン抜け毛の特徴
  • ワクチン接種後すぐ(数日程度)に突然かなりの抜け毛がはじまる人が多い
  • 接種後一か月で頭頂部の皮膚が露見するほどの脱毛例も報告されている
  • ワクチン接種の副反応で脱毛していると考えられているが、まだ詳細は不明
  • 男性・女性ともに脱毛症状がある
  • 年齢を問わず脱毛が起こる可能性がある

ワクチン抜け毛の治療に関しては、まず体調をワクチン接種以前の状態に戻すことを推奨しております。

ワクチンの副反応は多くの場合、1ヶ月程度で収まるとされていますが、脱毛してしまった髪はすぐに元には戻りません。
かなり薄毛が進行した場合、薄毛を取り扱うクリニックなどでは一般的な薄毛治療によって対応している状況です。

AGAは薬で治療が可能

現在AGAの治療において、一番効果的なのはAGA治療薬の服用です。
当院では、以下のAGA治療薬を取り扱っています。

製品 プロペシア
(フィナステリド プロペシア(フィナステリド)
ザガーロ
(デュタステリド) ザガーロ(デュタステリド)
ミノキシジル
(服用・外用) ミノキシジル(服用・外用)
成分 フィナステリド デュタステリド ミノキシジル
特徴 抜け毛を抑える 抜け毛を抑える 発毛を促す
価格 1,500円~3,000円/月 3,500円~7,000円/月 ミノキシジルタブレット:6,000円~7,000円/月
ミノキシジル外用薬
9,600円~12,000円/月

プロペシア(フィナステリド)は、多くのクリニックでAGAの第一選択薬とされています。 抜け毛の原因となる男性ホルモン(DHT)を生成する「5αリダクターゼ(還元酵素)」を阻害し、抜け毛を食い止めるAGA治療薬です。

プロペシアの次に誕生したザガーロ(デュタステリド)は、同じく抜け毛を防ぐ働きがあり、プロペシアよりも効果が強いといわれています。

「ミノキシジル」のみ、頭皮の血行促進作用や乱れたヘアサイクルを整え、毛母細胞を活性化させ発毛を促す効果が期待できます。

当院ではオンライン診療でそれぞれのお薬を処方しておりますので、お気軽にご相談ください。

AGA治療薬の種類や比較

その他のAGAの改善方法

AGA治療以外にAGAを改善する方法として、以下の改善方法があります。

AGAの改善方法
  • 食生活の改善
  • 適度な運動
  • ストレスの解消

いわゆる「塩・糖・脂」の多いものばかり食べていると、皮脂の過剰分泌や血管への負担となるうえに、頭皮の血行が不十分になるため、脱毛が起きやすくなってしまいます。
主食、主菜、副菜、汁ものと、様々な食材を少しずつ食べ、栄養を補給するのが理想の食事です。

また、頭皮の毛細血管まで栄養が届くようになり髪の毛の成長にも繋がるため、ランニングやジョギング、水泳やサイクリングなどの有酸素運動を行いましょう。

また、ストレスが溜まると自律神経の働きが乱れて、血流の悪化やホルモンバランスの乱れが頭皮環境に悪影響を及ぼす場合があります。
グルメ、レジャー、スポーツ、旅行、趣味に没頭するなど、ご自身に合ったストレス解消法
を見つけてみてください。

AGAとは?まとめ

AGAについてのまとめは以下となります。

  • AGAとは「男性型脱毛症」のこと
  • 日本人の成人男性の3人に1人がAGAに悩んでいる
  • 額の生え際や頭頂部が少しずつ薄毛になり、その範囲が進行する
  • 壮年性脱毛症はAGAと同じ症状
  • 前髪が薄い・薄くなった場合もAGAの可能性がある
  • コロナ抜け毛もAGA発症の疑いを示唆しているとの研究もある

男性でお悩みの方が多いAGAは、改善が可能な症状です。
当院では、患者様1人1人の症状に合わせ、最適な治療法をご提案いたします。

当院へアクセスが困難な方や、なるべく人との積極を避けたい方でも、オンライン診療が可能です。
WEB・LINE・電話からご予約頂ければ、混雑に関係なく希望する時間にスムーズに受診することができますので、ぜひご活用ください。

AGAとは?よくあるご質問

  • Q
    若ハゲが気になります。若ハゲの改善方法はなんですか?
    A
    若ハゲが気になる方はAGA(男性型脱毛症)を発症している可能性が高く、AGA治療薬で改善できます。
  • Q
    つむじが薄いのですがAGAでしょうか?
    A
    つむじはげが気になる際に疑われるのは、AGA(男性型脱毛症)です。
    AGAは放っておくと悪化してしまう可能性が高く、「つむじが薄いかも…」と思ったら早期に対策することが重要です。
  • Q
    生え際が後退した気がするのですがAGAでしょうか?
    A
    「生え際が後退したかも…」と思った際に疑われるのがAGA(男性型脱毛症)です。
    タイプでいうとM字型と言われる症状です。
    放置すると生え際の後退が悪化し、U字型(前頭部から頭頂部までの広い範囲)にまで進行することもあります。
    気になる方は早めの対処をおすすめします。
  • Q
    テストステロンが減るとAGAになりやすくなりますか?
    A
    テストステロンが減ると、ジヒドロテストステロン(DHT)が生成されやすくなるため、薄毛になりやすいといわれています。
    テストステロンと薄毛の関係について知りたい方は以下の記事をご覧ください。 テストステロンと薄毛の関係
  • Q
    現在前髪が少し薄いだけですが、ここからAGAになることはあるのでしょうか?
    A
    一概には言えませんが、細く短いうぶ毛のような髪(軟毛)が増えていればAGAの可能性も十分に考えられます。
    男性ホルモンを原因とする薄毛なので、まずは医師の診察を受け、必要があれば適切な治療を受けるようにしてください。
  • Q
    コロナ抜け毛とはどういったものですか?
    A
    新型コロナウイルス感染症による後遺症の1つと考えられています。そのため通常の脱毛症と違い、年齢や男女関係なく脱毛症状が報告されています。
  • Q
    ワクチン抜け毛とはどういったものですか?
    A
    新型コロナウイルスワクチンを接種した際の副反応の1つと考えられています。ただし、ワクチンと脱毛の因果関係は現段階では未確定です。
  • Q
    壮年性脱毛症とAGAは呼び方が違うだけですか?
    A
    壮年性脱毛症とAGAは、呼び方が違うだけで基本的には同じです。
    軟毛化した髪(細く短い産毛のような髪)が増えたり、頭頂部や生え際、前頭部の後退といった特有の脱毛パターンが見られるようであれば、疑った方がいいかもしれません。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

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