
ニキビは顔や背中にできるのが一般的ですが、アクネ菌のエサとなる皮脂の分泌量がもっとも多い「頭皮」は、実はニキビができやすい場所のひとつです。
皮脂の過剰分泌や毛穴のつまりだけでなく、整髪料の使用や頭皮の蒸れなども重なり、頭皮ニキビが発生しやすくなります。
本記事では、頭皮ニキビの詳しい原因や治療法、そして悪化を防ぐための日常的にできる対処法について詳しく解説します。
日常的なケアを通じて、健康で清潔な頭皮を保つポイントを一緒に確認していきましょう。
当院では、患者様一人ひとりの肌の状態を丁寧に診断し、イソトレチノインを用いた治療をオンライン診療でも提供しています。
ニキビに悩む日々を1日でも早く終わらせたい方は、ぜひ当院へご相談ください。
フィットクリニックのニキビ治療について見る頭皮ニキビの原因
頭皮ニキビが発生してしまう原因は、一般的なニキビと基本的に同じです。
毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖しやすい環境が整い、その結果ニキビが発生します。
ただし、頭皮ニキビは顔や背中などにできるニキビとは異なり、日常的なケアや生活習慣が大きく影響します。
主な原因としては、以下があげられます。
頭皮ニキビの主な原因
それぞれの原因について、次の章で詳しく解説していきます。
整髪料やシャンプーの洗い残し

整髪料やシャンプーが頭皮に残ると、毛穴が詰まりやすくなり、頭皮ニキビの原因となります。
特に、ワックスやスプレーなどの整髪料は、しっかりと洗い流さないと毛穴を塞ぎ、皮脂や老廃物、角質、汗などが混ざり合って角栓が形成されやすくなります。
洗髪も大切ですが、その後に十分にすすぐことは特に重要です。
頭皮に残った整髪料やシャンプーが毛穴を塞がないよう丁寧に洗い流すことが、角栓の形成を防ぐことにつながります。
ターンオーバーの乱れ

頭皮のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)が乱れると、自然に剥がれ落ちるはずの古い角質が蓄積され、毛穴にフタをしてしまいます。
その結果、皮脂がたまりやすくなり、毛穴が詰まって頭皮ニキビの原因となります。
ターンオーバーの乱れは、ストレスや睡眠不足、不規則な食生活といった要因によって引き起こされます。
健康な頭皮を保つためには、規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。
頭が蒸れやすい

髪が生えている頭皮は他の部位に比べて水分が蒸発しにくく、蒸れやすい環境です。
特に、帽子を長時間かぶったり、運動後などに髪を濡れたまま放置したりすると、頭皮の湿度が上昇し蒸れた状態が続いてしまいます。
髪の毛が湿気を閉じ込めてしまうことで、頭皮が常に湿った状態となり、アクネ菌が繁殖しやすくなります。
この蒸れた状態は頭皮ニキビの原因になるだけでなく、頭皮から嫌なにおいが発生する原因にもなります。
頭皮トラブルだけでなく、においのトラブルも引き起こす可能性があるので注意が必要です。
紫外線

紫外線によるダメージは、頭皮にも深刻な影響を与えることがあります。
長時間にわたって紫外線を浴びることで、頭皮が炎症を起こし、水分量が減り乾燥を招きます。
その結果、皮脂の分泌が過剰になり、毛穴づまりを起こすことで頭皮ニキビの原因となるのです。
特に、日差しが強い夏の時期には紫外線対策が不可欠です。
帽子をかぶる、日陰を利用するなどして、頭皮を紫外線から守ることで、頭皮ニキビの発生リスクを軽減できます。

頭皮ニキビは、頭皮が蒸れても乾燥しすぎても発生します。デリケートな部位のため、適度な保湿と清潔を保つよう心掛けましょう。
男性ホルモンの増加

特に思春期やストレスが多い時期には、男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌が増加しやすいです。
このホルモンは皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、頭皮にも影響を及ぼす場合があります。
過剰な皮脂によって毛穴が塞がれてしまい、その中でアクネ菌が増殖することで頭皮ニキビの原因となってしまうのです。
また、ホルモンバランスが乱れることで、頭皮の皮脂分泌がコントロールできなくなり、ニキビが悪化する恐れもあります。
頭皮ニキビの治し方
頭皮ニキビを効果的に治療するためには、その原因に応じた適切な治療法を選ぶことが大切です。
治療には主に以下の方法が用いられます。
■頭皮ニキビを治すために有効な方法
以下で、それぞれの治療方法について詳しく解説していきます。
外用薬(塗り薬)
頭皮ニキビの治療方法は、基本的には顔や背中などにできる一般的なニキビと同じです。
外用薬には、殺菌成分や抗炎症成分が含まれており、直接ニキビ部分に塗布して炎症を抑えたり、細菌の増殖を防いだりします。
医療機関では、頭皮ニキビの症状に応じて、以下のような効果的な外用薬を処方してもらうことができます。
薬剤名 | 効果・特徴 | 副作用 |
---|---|---|
クリンダマイシン | アクネ菌などの細菌の増殖を抑えて炎症を鎮める |
|
オゼノキサシン | アクネ菌や黄色ブドウ球菌に殺菌作用を持ち、炎症性のニキビに効果的 |
|
アダパレン | 毛穴詰まりの改善、皮膚のターンオーバーの促進によりニキビを防ぐ |
|
過酸化べンゾイル | アクネ菌を減少させ、毛穴詰まりを防ぐ効果も期待できる |
|
※スクロールしてご覧ください
外用薬(塗り薬)には市販薬も存在しますが、頭皮ニキビではない可能性も含めて、まずは医師に相談することが推奨されます。
内服薬(飲み薬)・サプリメント・漢方薬
頭皮ニキビが重症化した場合や広範囲にわたる場合、内服薬が使用されることがあります。これにより、体内からニキビの原因を抑えることが可能です。
主に抗生物質やホルモン調整薬などが処方されることがあり、症状に応じて選択されます。また、治療の補助的な役割としてサプリメントや漢方薬も併用されることがあります。
以下は、頭皮ニキビ治療に用いられる主な薬剤をまとめた表です。
薬剤名 | 効果 | 副作用 |
---|---|---|
イソトレチノイン | 皮脂分泌の抑制、角質の剥離を促進し、ニキビを改善する |
|
ミノマイシン | 抗菌作用によりニキビ菌の繁殖を抑える |
|
ビブラマイシン | 抗菌作用で細菌の増殖を防ぐ |
|
桂枝茯苓丸料加薏苡仁 (けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん) |
体内の血行を改善し、炎症を鎮める |
|
Lypo-C (リポシー)Vitamin C Lypo-C Vitamin C+D |
高濃度ビタミンCによる抗酸化作用で肌の健康をサポートする ビタミンDの抗酸化作用や抗菌ペプチド(病原菌を攻撃するタンパク質)の生成によって、ニキビを予防・改善する |
|
※スクロールしてご覧ください
フィットクリニックのイソトレチノインニキビ治療
当院でも、ニキビ治療に有効な「イソトレチノイン」のオンライン処方を行っております。
オンラインによる診療で来院の必要が無いため、忙しい方でも治療が可能です。
イソトレチノインは皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴詰まりや炎症などの根本原因に働きかけるため、繰り返すニキビや、保険診療でも治らなかった頑固なニキビにも効果が期待できます。
イソトレチノインは医師の診断と指導のもとで服用する治療薬です。効果や副作用については個人差がありますので、必ず医師の判断のもと服用ください。
イソトレチノインでの治療には一定の期間が必要ですが、継続することで着実に「肌が変わってきた」と実感できるようになります。
日常のニキビケアと併せて根気よく治療を行い、ニキビを繰り返さない美肌を目指しましょう。
ニキビの診断や治療はもちろん、毛穴トラブル(いちご鼻)・赤ら顔などの肌のお悩みにも柔軟に対応可能です。
どうぞお気軽に当院へご相談ください。最適な治療方法をご提案いたします。
頭皮ニキビの予防方法
頭皮ニキビは、適切なケアを行うことで発生や悪化を防ぐことができます。
普段の生活習慣やケア方法を見直すだけで、ニキビ予防に大きな効果が期待できるため、ぜひ試してみてください。
以下に、効果的な予防ポイントをまとめました。
■頭皮ニキビのケア方法
それぞれのポイントについて、次の章で詳しく解説していきます。
生活習慣を見直す

健康な頭皮を保つためには、生活習慣の見直しが欠かせません。
十分な睡眠とバランスの取れた食事を意識することで、ホルモンバランスが整い、頭皮のターンオーバーも正常に進みます。
これにより、頭皮の健康が保たれ、ニキビができにくい環境が整います。
さらに、ストレスを溜め込まないようにすることも大切です。
リラックスする時間を作り、心身ともに健康な状態を維持することで、健康な頭皮を保ちましょう。
- まとまった7時間前後の睡眠をとる
- 油物や甘いものは極力控える
- ストレス管理を徹底する
- 乾燥を防ぐ
頭皮の清潔を保つ

頭皮を健康な状態にするには、清潔を保つことが不可欠です。
たとえば、枕カバーを定期的に洗うことで、頭皮に汚れや皮脂が付着するのを防ぐことができます。
また、長時間帽子やヘルメットをかぶると頭皮の通気性が悪くなり、蒸れやすくなるため、できるだけ被り物の着用時間を減らすことも大切です。
頭皮をいたわることを少し意識するだけでも清潔な状態を保て、ニキビの予防に効果が期待できます。
シャンプーやスタイリング方法を見直す

健康な頭皮を保つためには、頭皮に合ったシャンプーを選び、1日1回の洗髪を心がけることが重要です。
ただし、頭皮ニキビが気になるからといって洗いすぎると、皮脂を取りすぎて乾燥を招き、かえって頭皮トラブルの原因になることがあります。
また、整髪料の使いすぎは毛穴詰まりの原因となるため、使用した際はしっかりと洗い流すよう心がけましょう。
さらに、洗髪時には頭皮ブラシを使うのも効果的です。
髪をとかすだけでなく、頭皮に溜まった皮脂や汚れを浮かせ、シャンプーの効果を高めることができます。
シャンプーのすすぎ残しにも注意して、頭皮を清潔に保つことが、頭皮ニキビの予防につながります。
紫外線を浴びないようにする

頭皮も肌の一部であり、紫外線からしっかりと保護する必要があります。
紫外線は頭皮にもダメージを与え、乾燥や炎症の原因になるため、日常的に対策を取ることが重要です。
蒸れの原因にならないためにも、通気性の良い帽子をかぶったり、日傘を使うことで、直接紫外線に当たるのを防ぎましょう。
特に夏場や日差しが強い日、また長時間の外出には、これらの対策が効果的です。
紫外線によるダメージを防ぐことで、頭皮の健康を守り、ニキビなどのトラブルを未然に防ぐことができます。
紫外線によるダメージを防ぐには、外からの対策だけでなく、内側からのケアも大切です。例えば、リポカプセル・リポCのようなビタミンCサプリメントを取り入れることで、紫外線の影響を軽減し、頭皮や肌の健康をサポートする効果が期待できます。ビタミンCが、紫外線のダメージを受けた肌のバリア機能を回復する作用を持っているためです。
当院では体内にビタミンCが長く留まる「Lypo-C Vitamin C(リポシー)」も取り扱っております。
頭皮ニキビがなかなか治らない場合
頭皮のニキビが長引いている場合、単なるニキビではなく、別の皮膚トラブルが潜んでいる可能性があります。
特に以下のような症状が現れている場合、頭皮ニキビと似た他の疾患である可能性が疑われます。
- 脂漏性皮膚炎
頭皮に赤みやかゆみが出て、フケが多くなることがあります。皮脂分泌が過剰になり、頭皮が炎症を起こすことが特徴です。 - 化膿性汗腺炎
汗腺が炎症を起こし、膿を持ったしこりができる疾患です。慢性化しやすく、放っておくと症状が悪化することがあります。 - 接触皮膚炎
シャンプーや整髪料の成分にアレルギー反応を起こし、かゆみや赤みが出ることがあります。
これらの炎症は頭皮ニキビと見分けがつきにくいことがありますが、適切な治療が必要です。
また、脂漏性皮膚炎や化膿性汗腺炎に対しては、内服薬であるイソトレチノインが効果的な治療薬として使用されることがあります。
頭皮はセルフチェックが難しい部位でもあるので、症状が治らない時や悪化しているように感じられる場合には医師の診察を受けることを推奨します。
まとめ:諸要因からなる頭皮ニキビ。適切なケアで清潔な頭皮を保とう
頭皮ニキビは、生活習慣や環境、ホルモンバランスなど、さまざまな要因で発生します。
そのため、ニキビをできにくくするには、適切なケアと予防を意識することが非常に重要です。
もし、頭皮ニキビが繰り返しできたり、治りにくい場合は、自己判断に頼らずに専門のクリニックで医師に相談することが望ましいです。
頭皮の状態に合った適切な治療を受けることで健康な頭皮を維持し、トラブルの再発を予防していきましょう。

頭皮ニキビのよくある質問
-
- Q
頭皮ニキビはどうしてできるのですか?
- A
頭皮ニキビは、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まり、汗や汚れが原因で起こります。
また、ホルモンバランスの乱れや不適切なヘアケア、ストレス、紫外線など、日々の過ごし方が頭皮ニキビを発生させやすくなることもあります。
- Q
-
- Q
頭皮ニキビは市販薬で治りますか?
- A
頭皮ニキビは、市販の抗菌作用のあるシャンプーや塗り薬でも改善が期待できます。
セルフケアの範疇で治療を行えますが、重症化したり長引いたりする場合は、医師の診断を受けて適切な治療を行うことが重要です。
- Q
-
- Q
頭皮ニキビはどれくらいで治りますか?
- A
頭皮ニキビは、通常1〜2週間ほどで治ることが多いです。
しかし、炎症がひどい場合や適切なケアが行われていない場合は、治療に時間がかかることがあります。
繰り返し発生したり、ケアしても一向に症状が改善されない場合には、医師への相談を推奨します。
- Q
-
- Q
頭皮ニキビが治らないのはなぜですか?
- A
頭皮ニキビが治らない原因として、間違ったケアや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスなどの問題が考えられます。
また、頭皮ニキビと似た、「脂漏性皮膚炎」や「化膿性汗腺炎」などの皮膚疾患が原因である可能性も考えられます。
頭皮はご自身でチェックするのが難しい部位になるので、治りが悪いようであれば医師にご相談ください。
- Q
イソトレチノインについて | |
---|---|
未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
・FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。 ・胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。 ・妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。 |
医薬品副作用被害救済制度について |
---|
万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |
当院では、患者様一人ひとりの肌の状態に寄り添いながら丁寧にカウンセリングを行い、治療後も安心していただけるよう継続的にサポートしています。