
首ニキビは摩擦や汗などの刺激で発生しやすいですが、正しいケアをすれば改善が期待できます。硬いしこりに進行する前に、早めの対策でなめらかな肌を取り戻しましょう。
このページでは、首ニキビの原因から即効性のある治し方、日常で簡単に取り入れられるケア方法までを詳しくご紹介します。
当院では、イソトレチノインを用いた治療をオンライン診療でも提供しています。
首のニキビは髪や衣服の刺激を受けやすく、外用薬では改善が難しい場合があります。内服薬による治療でニキビの根本改善を目指しましょう。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
フィットクリニックのニキビ治療について見る部位別・首ニキビの原因
首ニキビが発生する主な原因は、汗や皮脂、衣類接触による摩擦や蒸れといった「外部刺激」です。
ただし、首の中でも部位によって発生原因は細かく分けられます。ここからは、首の後ろやうなじ周辺、首の上部・下部に分けて原因を詳しく解説していきます。
首の後ろやうなじ周辺のニキビ

首の後ろやうなじ周辺は皮脂の分泌が多く、汗や老廃物が溜まりやすい部位です。
これらが皮脂と混ざり合い角栓をつくり、毛穴が詰まることでニキビが発生しやすくなります。
さらに、以下のような原因でニキビの発生リスクがさらに高まります。

- 髪の毛による摩擦や汚れ
- 衣類(マフラー含む)や衣服のタグによる摩擦
- スタイリング剤などの残留物
- 寝具の汚れ
- 日焼けによる紫外線ダメージ
こうした外部刺激の影響を受けやすいため、首の後ろやうなじ周辺は、各部位の中でもニキビができやすいエリアです。
首の上部(喉仏より上)のニキビ

首の上部(喉仏より上)にできるニキビは、ホルモンバランスの乱れが原因とされています。
- 不規則な食生活や睡眠不足、過度な飲酒や喫煙
- 社会生活や生活環境での心身の負担
- 栄養不足によるもの
- 周期的なホルモンバランスの変動
首元はフェイスラインに近く、顔の皮脂分泌や汗の影響を受けやすい部位です。
他にも、マスクを下げた時の刺激や衣類の襟元の摩擦などの外部刺激がニキビの原因となります。
首の下部(喉仏より下)のニキビ

首の下部は汗や皮脂が溜まりやすい部位です。運動やストレス(自律神経の乱れ)により汗腺が刺激されると、汗と皮脂が混ざって毛穴詰まりを起こし、ニキビが発生しやすくなります。また、血行不良によってターンオーバーが乱れることも、毛穴詰まりやニキビの大きな原因です。
さらに首の下部は湿気がこもりやすいことから、肌の常在菌バランスも崩れやすく肌トラブルの原因になります。
タートルネックやスカーフなど、首に密着する衣類の摩擦も肌にとって大きな負担です。加えて、衣類やアクセサリーに汚れが蓄積すると、肌に触れた際にニキビを悪化させる原因になります。
首ニキビの即効性のある治し方は?
首ニキビを早く治したいなら、セルフケアに加え、医療機関での治療を組み合わせることを推奨します。
市販薬は炎症を一時的に抑えることはできますが、根本的な改善は見込めません。医師が処方する薬なら、ニキビの原因に合わせた治療が可能でより短期間での改善が期待できます。
加えて、市販薬は塗り薬のため摩擦を多く受ける首ニキビとは相性が悪いです。医療機関で内服薬を処方してもらい、体の内側から原因にアプローチしたほうが効率的に改善を目指せます。
自己判断によるケアがかえって悪化を招き「しこり」に進行することもあります。早めに医師に相談し、適切な治療を受けましょう。
医療機関で処方される首ニキビの薬
医療機関では、首ニキビの症状により外用薬と内服薬が処方されます。
首ニキビにおいては、内服薬を用いた治療が効果的です。
首は摩擦を受けやすく塗った薬が落ちてしまうため、外用薬では十分な効果を得にくい場合があります。
内服薬は体の内側から原因にアプローチできるため、炎症を抑えるだけでなく、肌のターンオーバーを促進して色素沈着を防ぐ効果も期待できます。
<内服薬>
名称 | 有効成分 | 効果・特徴 |
---|---|---|
イソトレチノイン
![]() |
ビタミンA誘導体 | 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ 重度のニキビに用いられる |
シナール | アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) | 肌のターンオーバーを整えて活性酸素を抑制する、ニキビ跡の色素沈着の予防・改善をサポート |
ハイチオール | L-システイン | 酸化ストレスを防ぎ、色素沈着の予防をサポート |
ユベラ | トコフェロール酢酸エステル | 肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕が薄くなる効果が期待できる |
Lypo-C Vitamin C
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アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) | 肌のターンオーバーを促し、ニキビによる色素沈着を防ぐ働きを持つ |
Lypo-C Vitamin C+D
![]() |
ビタミンC、ビタミンD | 肌のターンオーバー促進に加え、抗炎症作用によりニキビの悪化を予防 |
※スクロールしてご覧ください
医療機関で処方される治療薬は市販薬に比べ種類も豊富で、軽症から重症など症状の進行度を問わず治療が可能です。
肌の状態を安定させ、再発を防ぐ効果も期待できるため、首ニキビの悩みをより効果的に改善できます。
なお、フィットクリニックでも首ニキビの治療を行っております。
詳しくはこちらをご覧ください。
首ニキビの治し方・ケア方法
首ニキビを改善するためには、日常のケアが欠かせません。
首元はデリケートで、普段の過ごし方の影響を受けやすいため、しっかりとした対策が必要になります。
首ニキビの予防や改善のポイントは以下の通りです。
それぞれのケア方法を詳しく解説していくので、日々の生活に取り入れて首ニキビの改善を目指しましょう。
首のストレッチで血行を改善する
首元の血行不良はニキビの原因となることがあります。日常的なストレッチで首まわりの筋肉をほぐし、血行を改善しましょう。肌のターンオーバーが促進され、ニキビの予防につながります。

手の力を使いながらゆっくり首を真横に倒します。
気持ちいいくらいの力加減で、首が伸びていることを感じましょう。

普段意識しない首の前の筋肉を伸ばすストレッチです。
頭をゆっくり下に向け、深呼吸しながら顎を突き出します。
ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスを整えるためには、以下のような規則正しい生活を意識することが大切です。
バランスの取れた食事

野菜や果物、動物性タンパク質を意識して摂取し、糖分や脂肪分の多い食品を控えることで栄養バランスが整います。
十分な睡眠

ホルモン調整には質の良い睡眠が不可欠です。7〜8時間のまとまった睡眠時間を取れるようにしましょう。質を落とさないためにも、就寝前にスマホやパソコンなどの強い光を浴びないようにしてください。
ストレス管理

趣味の時間や旅行など、自分の時間を大切にするとストレスの発散・解消につながります。ストレスの直接的な原因がわかっているのであれば、一旦距離を置くことも大切です。
適度な運動

1日トータルで20分以上の運動は、血行促進や基礎代謝が上がり、自律神経も整いやすくなります。ストレス解消にも効果的で、適度な運動がホルモンバランスを保つ助けとなります。
これらの習慣は数日で違いが現れるものではありませんが、毎日積み重なることで肌の調子が変わっていくのが実感できるようになります。
髪の毛や寝具、マスクなど外部刺激を避ける
外部刺激を完全に避けることは難しいですが、少しの工夫で肌への負担を減らすことができます。
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髪の毛
髪が首元に触れないよう、髪を縛ったりまとめることで摩擦を軽減できます。また、ヘアオイルなどのスタイリング剤は油分が多いため、使い方や製品を見直しましょう。また、シルクのナイトキャップを使うことで髪の毛の刺激から首元を守れます。 -
寝具
枕カバーやシーツなど、首に直接触れるものは清潔に保つことが大切です。またシルクやコットンといった肌触りの良い素材は肌への負担の軽減につながります。 -
マスク
マスク着用による蒸れや汗が首元にも影響を及ぼすため、通気性を意識した素材選びが大切です。コットンやシルクなどの肌に良い素材選びを意識しましょう。長時間の着用もお控えください。
日々の過ごし方を少し意識するだけで、首元へと外部刺激を減らすことができます。
首ニキビの予防や悪化防止にもつながりますので、ぜひ実践してみてください。
紫外線や乾燥から肌を守る
紫外線や乾燥から肌を守るためには、日焼け止めと保湿が欠かせません。
首元は紫外線を直接受けやすい部位のため、普段使いには「SPF30・PA++」程度の日焼け止めを選び、2〜3時間おきにこまめに塗り直すのが理想です。
特に首元は動きが多いため、ベタつかず伸びが良いテクスチャーのものが使いやすく、肌にも負担がかかりにくくなります。
また乾燥が気になる場合には、肌質と相性の良い保湿クリームを使用しましょう。
乾燥肌:持続的な保湿効果が期待できるヘパリン類似物質を配合したクリーム
脂性肌:皮脂を抑えるアゼライン酸、ナイアシンアミドなどを配合したクリーム
混合肌:肌の水分を保ちやすいセラミド配合クリーム
肌質を理解することで、肌の水分量を適切にコントロールできます。
入浴後は特に肌の乾燥が進みやすいため、タオルドライ後すぐに保湿剤を塗って水分をしっかり閉じ込めるようにしましょう。
フィットクリニックのイソトレチノインニキビ治療
日常のケアではなかなかニキビが治らない方に向けて、当院ではニキビ治療に有効な「イソトレチノイン」のオンライン処方を行っております。
オンラインによる診療で来院の必要が無いため、忙しい方でも治療が可能です。
イソトレチノインは皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴詰まりや炎症などの根本原因に働きかけるため、繰り返すニキビや、保険診療でも治らなかった頑固なニキビにも効果が期待できます。
内服薬は体全体に成分が行きわたるため、皮膚構造が顔と異なる首ニキビの改善にも適しています。

当院のオンライン診療については以下のリンクをご覧ください。
フィットクリニックのニキビオンライン診療首にしこりニキビができた場合の対処法
首のしこりニキビは通常のニキビよりも治りにくく、悪化すれば色素沈着やクレーター状のニキビ跡が残るリスクが高まります。
皮膚の深いところまで炎症が進んでいる状態になるため、人によっては硬く大きな腫れを伴うこともあるほどです。
自己判断でのケアには限界があるため、医療機関に相談することを強くおすすめします。
まとめ:首ニキビは刺激を受けやすい。日常的なケアと薬の服用で早く治そう
首ニキビについて、これまでのまとめをお伝えします。
- 汗、皮脂、摩擦や蒸れといった外部刺激が原因になりがち
- 首ニキビは根本を改善できる医療機関への相談がおすすめ
- 普段の過ごし方が影響するため規則正しい生活がケアとして有効
- 首のしこりニキビはニキビ後遺症のリスクがあるため早期治療がポイント
首ニキビで悩んでいる場合、セルフケアには限界があります。
特に首は生活中でも動かすことが多いため治りにくく、痛みを伴ったり、悪化を招いてしこりとなるリスクもあります。
早期改善と再発予防のためにも、積極的に医療機関にご相談ください。

首ニキビのよくある質問
-
- Q
首のニキビが大きいのはなぜですか?
- A
首は顔ほどではありませんが皮脂腺が分布しているため、皮脂が毛穴に詰まりやすく大きなニキビができる可能性があります。また、首のニキビは衣服などの摩擦により炎症が広がり、大きくなりやすいため気になる場合は早めに医療機関にご相談ください。
- Q
-
- Q
女性の首ニキビの原因は何ですか?
- A
女性の首ニキビの原因としてあげられるのは、以下のようなことです。
- ホルモンバランスの乱れ(生理周期、更年期、妊娠など)
- 不規則な生活習慣
- 無理なダイエット
- 外部刺激(髪の毛やスタイリング剤など)
- Q
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- Q
首ニキビと肝臓の疾患は関係ありますか?
- A
一般的には、首ニキビと肝臓の疾患との直接的な関係は認められていません。
しかし、肝機能が低下すると体内の解毒作用が弱まり、老廃物が毛穴に詰まってニキビが発生する可能性はあると考えられています。
肝臓の疾患が間接的に首ニキビを引き起こすケースがあることは覚えておくとよいでしょう。
- Q
-
- Q
急に首にニキビができた時の対処法はありますか?
- A
急に首にニキビができた場合、以下のような対処法をお試しください。
- 患部を清潔に保つ
- 髪の毛などが当たらないようにする
- 保湿
改善がみられない、または悪化していると感じる場合には、早めに医療機関にご相談ください。
- Q
-
- Q
首ニキビによく効く市販薬はありますか?
- A
首ニキビに効果的な市販薬は、抗炎症作用や抗菌作用のある成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
- イソプロピルメチルフェノール
- サリチル酸
- グリチルリチン酸ジカリウム
- ビタミンC誘導体
ただし、市販薬は一時的に症状を和らげるものがほとんどなので、軽度症状以外には効果が期待できないこともあります。
炎症や化膿がひどくなったり、しこりができているようであれば、医師への相談もご検討ください。
- Q
イソトレチノインについて | |
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未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
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医薬品副作用被害救済制度について |
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |
紫外線や乾燥ケアには、日頃のスキンケアと併せてビタミンCの摂取をプラスすると相乗効果が期待できます。