
フェイスライン(輪郭・エラ・ふち)に繰り返し現れるニキビは、大人にとって厄介な肌トラブルのひとつです。
フェイスラインは顔の中でも皮脂が少なく、乾燥や外的刺激に敏感な部位のためホルモンバランスの乱れや生活習慣の影響を特に受けやすい特徴があります。
さらに、治りにくく再発しやすいため、ケアが難しいと感じる方も少なくありません。
本ページでは、フェイスラインニキビの原因を詳しく解説するとともに、即効性のある治療方法や毎日のセルフケアまで分かりやすくご紹介します。
当院では、患者様一人ひとりの肌の状態を丁寧に診断し、イソトレチノインを用いた治療をオンライン診療でも提供しています。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
急にフェイスラインにニキビができる原因
急にフェイスラインニキビができる主な原因は、ホルモンバランスの乱れ、外部刺激、紫外線や乾燥によるダメージです。
これらの原因が単独で発生する場合もありますが、複数の要因が絡むことでニキビが治りにくくなり、悪化(長期化)する可能性もあります。
◾️急にフェイスラインにニキビができる原因
次の章から、それぞれの原因をひとつずつ詳しく解説していきます。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、フェイスラインにニキビができる原因のひとつです。
以下のような生活習慣や体調の変化が性ホルモンの乱れにつながり、ニキビができやすくなります。
- 生活習慣の乱れ(偏食、睡眠不足、過剰な飲酒や喫煙など)
- ストレスや疲労
- 過度なダイエット
- 生理周期
これらの影響で、プロゲステロン(女性ホルモン)やアンドロゲン(男性ホルモン)のバランスが崩れることがあります。
その結果、必要以上に皮脂が分泌されてしまい、フェイスラインにニキビが発生しやすくなります。
髪の毛や寝具、マスクなどの外部刺激
フェイスラインは皮脂が少なく乾燥しやすいため、天然の保護膜である「皮脂膜」が常に薄い状態です。
肌のバリア機能が弱まっていることが多く、デリケートな状態となっているため、普段の何気ない習慣や刺激がニキビの発生に繋がります。

- 髪の毛がフェイスラインに触れて刺激となる
- 頬杖をついたり、無意識に肌を触る
- ザラザラした枕カバーで寝ている
- 産毛処理の際に肌を傷つけてしまう
- サイズが合わないマスクによる摩擦
- タートルネックやマフラーによる摩擦
- 不衛生なタオルの使用
乾燥したフェイスラインでは、こうした摩擦が負担となって炎症やニキビができやすくなってしまいます。
紫外線や乾燥によるダメージ
紫外線は一年中降り注いでおり、フェイスラインにニキビを発生させる原因になります。
- 肌のバリア機能の低下(乾燥)
- 皮脂の酸化(活性酸素による影響)
- ターンオーバーの乱れ(肌の生まれ変わりを遅らせる)
紫外線によって毛穴詰まりを引き起こしたり、メラニン色素の排出が遅れることでニキビ跡(色素沈着)が残る原因になります。
また、ニキビを気にして洗顔をし過ぎてしまうと、必要な皮脂まで落としてしまい肌乾燥を招きます。
乾燥を防ごうと皮脂が過剰に分泌され毛穴詰まりを助長するため、過剰に皮脂を落とす行為はお控えください。
フェイスラインニキビの即効性ある治し方は?
フェイスラインニキビの改善に即効性を求めるのであれば、まずは医療機関への相談を推奨します。
なぜならニキビは慢性的な「炎症疾患」という位置づけのため、市販薬やニキビケア用の化粧品では根本改善にはつながらないからです。

したがって、ニキビができたらまずは医療機関に相談し、処方された薬を正しく服用することがフェイスラインニキビを治す一番の近道であり、安全で効果的な方法と言えます。
なかなか治らないフェイスラインニキビには医療機関の薬を推奨
医療機関では、フェイスラインニキビの根本原因に直接作用する治療薬(外用薬・内服薬)を処方しています。
特に内服薬は、肌への摩擦を避けて内側からケアができるため、フェイスラインのようなデリケートな部位のニキビ治療に適しています。
適切な診断のもと服用すれば、セルフケアでは改善が難しいニキビも早期に改善することが期待できます。
<内服薬・サプリメント>
名称 | 有効成分 | 効果・特徴 | 副作用 |
---|---|---|---|
イソトレチノイン | ビタミンA誘導体 | 皮脂分泌を抑えてニキビの発生や炎症を防ぐ 重度のニキビに用いられる |
全身の皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、など |
ユベラ | トコフェロール酢酸エステル | 肌のターンオーバーにより色素の排出を促すことでニキビ痕が薄くなる効果が期待できる | 便秘、胃の不快感、下痢、発疹 |
Lypo-C Vitamin C | アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) | 肌のターンオーバーを促し、ニキビによる色素沈着を防ぐ働きを持つ | 胃の不快感、吐き気・嘔吐、下痢など |
Lypo-C Vitamin C+D | ビタミンC、ビタミンD | 肌のターンオーバー促進に加え、抗炎症作用によりニキビの悪化を予防 | 胃の不快感、吐き気・嘔吐、下痢など |
※スクロールしてご覧ください
ニキビの症状によっては外用薬のみでの治療や、内服薬と併用して治療する場合もあります。
また、外用薬はニキビの症状が改善した後も、肌の状態を安定させるための維持治療として使用することで再発を防ぐ効果が期待できます。
なお、フィットクリニックでもフェイスラインニキビの治療を行っております。
詳しくは次の章をご覧ください。

フィットクリニックのイソトレチノインニキビ治療
フェイスラインニキビにお困りの方に向けて、当院ではニキビ治療に有効な「イソトレチノイン」のオンライン処方を行っております。
オンラインによる診療で来院の必要が無いため、忙しい方でも治療が可能です。
フェイスラインニキビは長引いたり繰り返しやすいニキビですが、イソトレチノインなら根本原因に働きかけるため、保険治療でも治らなかった頑固なフェイスラインニキビにも効果が期待できます(再発抑制効果)。
また、イソトレチノインには「乾燥による皮脂の過剰分泌」も抑える効果があり、フェイスラインニキビの治療にも適しています。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
フィットクリニックのニキビオンライン診療 まずはイソトレチノインの効果を詳しく知るフェイスラインニキビやニキビ跡のケア方法
フェイスラインニキビやニキビ跡を改善し再発を防ぐためには、日常のケアが大切です。
治療と並行して生活習慣やスキンケアを見直すことで、肌の状態が安定しやすくなります。
毎日のケアの積み重ねが、ニキビやニキビ跡の改善や予防にもつながります。
それぞれのケア方法について、ひとつずつ解説していきます。
生活習慣を改善する
フェイスラインニキビは普段の過ごし方も影響するため、規則正しい生活習慣が肌の健康につながります。
十分な睡眠をとる

肌のターンオーバーが整いやすくなり、ニキビの改善と予防に効果的です。1日7〜8時間のまとまった睡眠を心がけましょう。
バランスの取れた食事を意識する

糖質や脂質の多い食事は控え、血糖値の急激な上昇を抑える低GI食品(全粒穀物、豆類、野菜など)や野菜、果物を積極的に摂りましょう。乳製品はニキビ悪化の可能性があるためお控えください。
ストレスを管理する

ストレスはニキビに影響するため、リラックスできる時間を作りましょう。趣味や旅行、適度な運動など、ストレスをためない工夫をしてみてください。
小さな習慣の積み重ねが肌の調子を整え、フェイスラインニキビができにくい状態を作ります。
無理のない範囲で、少しずつ生活習慣を見直してみましょう。
髪の毛をまとめる
髪の毛はゴムやバレッタでまとめるなどして、フェイスラインへの接触を防ぎましょう。
理由はフェイスラインニキビの原因のひとつが「髪の毛などによる外部刺激」にあるためです。 特にサイドの髪がフェイスラインに触れる髪型は、知らないうちに刺激を与えてしまうことがあるため控えましょう。髪の毛をまとめることで、整髪料による刺激も避けられます。
フェイスライン(患部)に触れる癖を直す
フェイスラインのニキビを悪化させないためには、肌に触れる癖を見直すことが大切です。無意識に頬杖をついたり、不用意に患部を触ることで手の雑菌や汚れが肌に付着し、炎症やニキビの悪化を引き起こす可能性があります。
また、誤ってニキビを潰してしまう原因にもなりかねません。
極力ニキビに触れる機会を減らし、肌への余計な刺激や負担を避けるよう意識してみましょう。
寝具やマスクなどを低刺激なものに変え清潔に保つ
フェイスラインのニキビを悪化させないために、肌に触れる寝具やマスクの素材にも気を配りましょう。

- シルク
- オーガニックコットン
これらの素材は肌への摩擦や刺激を減らしてくれます。
肌に直接触れる時間が長い枕カバーは、週に2〜3回の交換が理想です。
また、マスクは使い捨てか、こまめに洗うことで肌トラブルのリスクを軽減できます。
特に不織布マスクは使い捨てが基本となり、長時間の使用や再利用は避け、清潔な状態を維持しましょう。
肌を紫外線や乾燥から守る
フェイスラインのニキビやニキビ跡を悪化させないためには、紫外線対策と保湿が欠かせません。
紫外線は一年中降り注いでいるため、曇りの日や冬であっても日焼け止めを忘れずに使いましょう。
日焼け止めを選ぶ際は、低刺激タイプや保湿成分配合、さらっとした使用感など、肌質に合った製品を選ぶことで負担を減らせます。
また、フェイスラインは乾燥しやすいので、保湿ケアも忘れずに行ってください。
こまめな保湿により肌のバリア機能の低下を防げるので、季節や環境に合わせた保湿を心がけましょう。
フェイスラインニキビがしこりになった場合の対処法
しこり状のニキビは、自己判断でのケアが難しい場合があります。粉瘤など他の疾患の可能性も考えられるため、早めに医療機関へ相談しましょう。
必要に応じて内服薬や外用薬、施術治療が行われます。放置すると悪化や痕(あと)の原因になるため、早期の対応が重要です。
まとめ:フェイスラインニキビは繰り返し発生し治りにくい。根本治療するなら医療機関へ
フェイスラインニキビは、以下のポイントを押さえることが大切です。
- フェイスラインニキビの原因はさまざまで、長引いたり再発しやすい
- 早期改善は医療機関での治療が効果的
- 医師処方の治療薬はニキビの原因に直接作用する
- 治療と平行して日常的なケアを行うことで肌の状態が安定しやすくなる
セルフケアだけでは再発を繰り返したり、長引くようであれば、ニキビ跡ができるリスクも高まります。
綺麗な肌を保つためにも必要に応じて医療機関での相談を検討し、適切な治療により根本からの改善を目指していきましょう。
フェイスラインニキビのよくある質問
-
- Q
フェイスラインに急にニキビができた原因は何ですか?
- A
急にフェイスラインにニキビができる原因は、ホルモンバランスの乱れやストレス、寝具やマスクなど外部からの刺激、乾燥や紫外線の影響などです。
フェイスラインは乾燥しやすいため、環境や外部の刺激の影響が重なることでニキビがより発生しやすくなります。
- Q
-
- Q
フェイスラインに大量にニキビができました。なぜですか?
- A
フェイスラインに大量にニキビができる原因としては、過剰な皮脂分泌が考えられます。
ホルモンバランスの乱れや、寝具やマスクの摩擦や衛生状態が原因となることも多いです。
またフェイスラインは乾燥しやすく、肌のバリア機能が低下しやすい部位のため、外部からの刺激を受けやすくなっています。
こうした要因が重なり、大量にニキビが発生する可能性があります。
- Q
-
- Q
フェイスラインのニキビがかゆい時はどうしたらいいですか?
- A
フェイスラインのニキビがかゆい時は、できるだけ患部に触れないようにすることが大切です。
つい触ってニキビを悪化させたり、誤って潰してしまったりすることを避けるためにも、以下の方法をお試しください。
- 冷やす
- 保湿する
- 医薬品を使用する
- Q
イソトレチノインについて | |
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未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
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医薬品副作用被害救済制度について |
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |
ニキビの初期症状から治療は受けられるので、フェイスラインのニキビが気になる時は医師への相談も検討してみましょう。