マイコプラズマ性病の治療方法とは?薬や治療期間・注意事項などを解説

更新日:2025/04/23
マイコプラズマ性病の治療方法とは?薬や治療期間・注意事項などを解説

こちらのページでは、マイコプラズマ(性病)の治療方法や使用する薬について詳しく解説しています。
完治まで期間や完治率、治療の流れについても触れているので、治療前の参考にしてみてください。

性病の治療やマイコプラズマの詳細については以下のページをご覧ください。

性病の治療について マイコプラズマの症状や原因について

※フィットクリニックではマイコプラズマの検査は行っておりません。治療薬の取り扱いのみとなります。

マイコプラズマの治療方法

マイコプラズマの治療方法は、細菌が原因となる性感染症のため、抗菌薬(抗生物質)を用います。
ただし、抗生物質も種類がいくつかに分けられます。
マイコプラズマ細菌は細胞壁を持たないことから、一部の抗生物質(ペニシリン系やセフェム系)では治療効果が得られません。

マイコプラズマ感染症に使用される抗生物質には以下のものがあります。

近年、マイコプラズマの菌には薬剤耐性(薬が効かない)を持った菌も確認され、一度の治療でなかなか治らないケースも少なくありません。
場合によっては抗生物質を変更しながら治療を続けることも十分考えられます。
以下では治療に用いる治療薬を解説していきます。

マクロライド系抗菌薬

マクロライド系抗菌薬は多くの細菌感染症で処方され、マイコプラズマと同じ性病である「クラミジア」の治療にも用いられることがある抗菌薬です。
当院でもこちらの治療薬を処方しています。

マクロライド系抗菌薬の特徴
(アジスロマイシン・クラリスロマイシン・エリスロマイシン)
効果 細菌の増殖に必要な「タンパク質合成」を阻害し殺菌効果を発揮する
副作用 胃腸症状(下痢、腹痛、悪心、嘔吐、腹部の不快感・膨満感など)
注意点 長期服用すると耐性菌が現れる可能性がある
妊娠中の
使用
胎児への影響がほとんどないため使用可能

マイコプラズマの治療では、マクロライド系抗菌薬が最も治療効果の高い薬とされてきました。
しかし、年々耐性菌の保有率が世界中で上昇しているため、必ずしも一度の治療で完治するとは限らないと覚えておいてください。

当院で処方するジスロマックジェネリックの成分は、マクロライド系抗菌薬のアジスロマイシンです。

テトラサイクリン系抗菌薬

テトラサイクリン系抗菌薬は、一度の治療でマイコプラズマを治癒できなかった場合の選択肢の1つとして処方される抗菌薬です。

テトラサイクリン系抗菌薬の特徴
(ミノサイクリン・ドキシサイクリン・テトラサイクリン)
効果 細菌の増殖に必要な「タンパク質合成」を阻害し殺菌効果を発揮する
副作用 めまい、吐き気、菌交代症(カンジダ症)、腹痛、悪心、嘔吐 など
注意点 アルミニウム,カルシウム,マグネシウム,鉄などを含有した制酸剤やサプリメントで薬の吸収が低下する
妊娠中の
使用
胎児の骨や歯の発育に影響を及ぼす可能性があるので服用不可

マイコプラズマに対しては2週間以上の長期服用が推奨されているため、飲み忘れなどにより治療効果を不安定にさせないことが大切です。

ニューキノロン系抗菌薬

ニューキノロン系抗菌薬は「合成抗菌薬」とも呼ばれ、化学的に作られた抗菌薬になります。
合成抗菌薬の中でもニューキノロン系は殺菌作用が強く、濃度依存型の薬になるので服用量が多いほど殺菌効果が高まります。

ニューキノロン系抗菌薬の特徴
(レボフロキサシン・オフロキサシン)
効果 細菌の「DNA機能」を阻害し殺菌効果を発揮する
副作用 発疹、頭痛、軟便、下痢、腹痛、肝機能数値の上昇 など
注意点 服用後に軟便や下痢が起こりやすい
妊娠中の
使用
妊娠中の使用は安全性が確立されていないため医師の判断による

なお、ニューキノロン系抗菌薬についても、マクロライド系抗菌薬と同じように耐性菌が今後増えてくると予想されています。
ただし、男性尿道炎の初期治療でニューキノロン系抗菌薬を使用したところ、マクロライド系抗菌薬の耐性率が明らかに減少したとの報告もあります。
こうした報告からも、どの抗生物質を使用するかは医師の指示に従うようにしてください。

マイコプラズマの治療期間

マイコプラズマの治療期間は、以下を目安にしてください。

マイコプラズマの治療期間(目安)
  • マクロライド系抗菌薬:1日のみ
  • ニューキノロン系抗菌薬:7日間
  • テトラサイクリン系抗菌薬:14日間以上

1日で治療を終えられることもありますが、再検査の結果次第では追加で7~14日ほどの治療が必要です。
その後の再検査後の治療も考慮すると、1ヶ月前後かかる場合もあるとお考えください。

マイコプラズマの治癒率

マイコプラズマ感染症の治癒率は、適切な抗菌薬(抗生物質)使用の場合およそ80~90%だと言われています。
ただし、マイコプラズマには薬剤耐性菌が増えており、一度の治療では完治しないケースがあります。

以下は耐性菌の保有率です。

抗菌薬(ジスロマック)への耐性菌保有率
  • 国内での耐性菌保有率
    72%
  • 東京のMSM(男性同性間性的接触者)を対象とした耐性菌保有率
    90%ほど

このため治療後の再検査が非常に重要になり、検査結果に基づいて薬の種類を変更するなど適切な対処が必要になります。

またマイコプラズマは、パートナー間で感染させ合うピンポン感染のリスクもあります。
どちらか一方が未治療あるいは完治していない場合、一度治療により完治した人でも性行為によりふたたび感染します。
パートナーと共に治療することで再感染のリスクを抑えられるので、検査・治療はペアで受けましょう。

マイコプラズマは自然治癒しない

マイコプラズマの菌は、ご自身の免疫力で死滅させることはできません。
性感染症におけるマイコプラズマの症状は、無症状や風邪に似た症状など軽度な場合もあるため放置する方も少なくありません。
自然治癒は期待できず、放置により感染状態が続いてしまうと悪化するリスクを伴います。
マイコプラズマは放置すると、男女ともに不妊の原因になることや、妊娠中であれば早産・流産のおそれもあるのでご注意ください。

マイコプラズマ性病を放置するとどうなる?
  • 男性の場合:精巣上体炎、前立腺炎に進行し、尿道狭窄になることがある
  • 女性の場合:子宮頸管炎から病状が進行して卵管炎や腹膜炎などを起こす

=男女ともに放置すると不妊に繋がるため、早期発見と早期治療が大切!

マイコプラズマの早めの検査・治療はご自身だけでなく、パートナーの身体を感染から守ることにもつながります。
性器やのどに違和感があり、少しでも不安に思う気持ちがあればフィットクリニックまでご相談ください。

マイコプラズマ性病の治療の流れ

マイコプラズマ性病の治療の流れは以下になります。

マイコプラズマ治療の流れ

検査
 症状がクラミジアや淋病と似ているため、同時に3種類の性病検査を推奨

薬による治療
 検査で陽性が出た場合、症状に合わせた抗菌薬(ジスロマックなど)を服用

再検査で完治を確認
 治療薬を服用後、2~4週間後に再検査を行う
 (すぐ検査すると死滅した細菌に反応するため、時間をおいてから検査)

ネットで購入できる検査キットを利用すれば、個人でも簡単に検体を採取できます。
専門機関に送り検査が完了すれば、ネット上で結果を確認できます。

当院では細菌感染に有効な抗菌薬として、ジスロマックジェネリックを処方しています。
治療はジスロマックジェネリックを1度に4錠(1,000mg)を服用します。

再検査により感染部位に細菌がいないことが確認されれば、マイコプラズマの治療は完了です。
マイコプラズマは薬剤耐性菌が増えており、治療後の再検査が非常に重要となるので、必ず再検査を受けるようにしてください。

※当院でのマイコプラズマの検査は行っておりません

当院で処方するマイコプラズマ治療薬

フィットクリニックのマイコプラズマ治療薬
ジスロマックジェネリック
  • 薬の系統:マクロライド系抗菌薬
  • 薬名:ジスロマックジェネリック
  • 用法用量:1,000mgを1日1回、1回のみ服用

マイコプラズマは耐性菌が増えているため、まずは正しく薬を服用することが大切です。
その上で、服用したら2~4週間後に治癒確認の検査を受けましょう。

フィットクリニックでは、オンライン診療によりジスロマックジェネリックの処方を行っています。
オンライン診療については以下のページをご覧ください。

性病治療薬のオンライン診療

マイコプラズマ治療の注意事項

マイコプラズマ治療中は、注意事項がいくつかあります。
感染を広げず、お互いに感染させ合い治療を長引かせてしまわないためにも、以下より解説することを守って正しい治療につなげるようにしてください。

治療中の性行為は禁止

マイコプラズマに感染し治療中の場合は、性行為は禁止です。
抗生物質を服用しても菌がすぐに死滅するわけではなく、感染力を失うまでには時間がかかります。
わずかでも菌が残っていれば感染させるリスクがあるため、ご自身が感染源にならないためにも治癒が終わるまで性行為はお控えください。
さらに咽頭(のど)にも感染することから、感染部位を広げないためにもオーラルセックスもお控えください

また、すでに咽頭への感染が確認されている場合、キスやディープキスにより唾液を介した感染リスクもあります。
そのため医師に完治と診断されるまでは通常の性行為だけでなく、それに類似するような性的な接触にも注意が必要です。

パートナーと一緒に検査をする

パートナーと再感染のループに陥らないためにも、どちらか一方の感染がわかった時点で、お二人で検査・治療を受けるようにしてください
マイコプラズマは一度治療して完治しても、細菌に対して免疫がつくことはありません。
治療後に感染機会があれば何度でも再感染するので、お互いが完治しなければピンポン感染により細菌をうつし合ってしまう状況が起こりかねません。

マイコプラズマに感染した妊婦の治療について

妊娠中やその可能性がある女性や授乳中の治療については、「治療のメリットがリスクを上回る場合」に限ってジスロマックが処方されます。
胎児や乳児への影響も考慮した上での慎重な判断が必要になるので、かかりつけの主治医の指示に従うようにしてください。

まとめ:マイコプラズマの治療はフィットクリニックで!

最後に、マイコプラズマの治療についての要点をまとめます。

マイコプラズマ治療のまとめ
  • マイコプラズマは細菌によって引き起こされる性感染症
  • 治療には抗菌薬を用いる
  • 薬の効果を示さない耐性菌が増えているので、一度の治療で完治しないことがある
  • 治療期間は1週間~1ヶ月前後を目安とする
  • 治療後は2~4週間空けてからの再検査が必須
  • 自然治癒はしない

マイコプラズマ性病は、似た症状を起こすクラミジアや淋病を疑われることが多く、見過ごされがちです。
また感染していても無症状であったり、自覚できないほど軽い症状のこともあれば、重いこともあるなど人によってさまざまです。
正しい治療により完治させるために、まずはマイコプラズマの検査を受け、少しでも気になることがある場合は、早期発見・治療につなげるようにしてください。

フィットクリニックでは、ジスロマックジェネリックをオンライン診療にて処方しています。

診察料無料ですので、気になる方はお気軽にご相談ください。

ドクターイラスト

性感染症のオンライン診療

マイコプラズマ性病でよくある質問

  • Q
    マイコプラズマの治療薬はなんですか?
    A
    マイコプラズマの治療薬は、細菌感染に効果のある抗菌薬を使用します。
    • マクロライド系抗菌薬
    • ニューキノロン系抗菌薬
    • テトラサイクリン系抗菌薬
    当院では、マクロライド系抗菌薬のジスロマックジェネリックの処方を行っています。
    ただ、耐性菌といって薬の効果が十分に得られない菌が増えているので、一度の治療では完治が難しいことがあります。
  • Q
    マイコプラズマは自然治癒しますか?
    A
    マイコプラズマが自然治癒することはありません。
    放置してしまうと症状の悪化や、パートナーへの感染リスクを高めてしまうので、必ず適切な治療を受けるようにしてください。
  • Q
    マイコプラズマは何回もなりますか?
    A
    マイコプラズマは、何度でも感染します。
    感染経験があるからといって免疫がつくことはないので、日頃から予防のためのセーフセックスを心がけるようにしてください。
  • Q
    マイコプラズマが治りにくいのはなぜ?
    A
    マイコプラズマが治りにくいのは、「多剤耐性化」といって細菌が複数の抗生物質に耐性をつけてしまっているためです。
    まったく治療効果が得られないということはありませんが、1種類の抗生物質だけでは完治しないケースも珍しくありません。
    1日も早く完治させるためにも、必ず医師の服薬指導に従って治療を続けるようにしてください。
  • Q
    マイコプラズマの市販薬はありますか?
    A
    マイコプラズマの治療に用いる抗生物質は、いずれも「医療用医薬品」となります。
    そのため市販薬として販売はされておらず、検査結果に基づいて原因菌に最適な抗生物質の処方を受ける必要があります。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

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