ビブラマイシンとは？効果や副作用、各種飲み方について解説！

ビブラマイシンは、さまざま細菌に対して有効とされる抗生物質です。

このページでは、ビブラマイシンの効果や副作用、飲み方などについて詳しく解説していきます。

なお、フィットクリニックではクラミジア・梅毒・淋病の予防薬としてビブラマイシンを処方しています。

ご希望の方はこちらから診察をご予約ください。

性行為後の服用で性病の予防効果も

ビブラマイシンの基本情報

ビブラマイシンとは、幅広い細菌に対して有効な抗生物質です。

その有効成分であるドキシサイクリンはテトラサイクリン系に分類され、同じ系統の中では比較的耐性菌も少なく、腎機能の状態にかかわらず用量調整が不要な点が特徴です。

抗生物質として古くから利用されてきたビブラマイシンですが、最近では特定の性感染症に対して予防効果が明らかになり、その重要性が再認識されています。

この基本情報をもとに、ビブラマイシンの細菌に対する効果や副作用、使用方法などについて詳しく解説していきます。

ビブラマイシンの効果

ビブラマイシンには、炎症や痛みを引き起こす細菌の増殖を抑える効果があります。

この作用により、感染部位での菌の数が減少し、身体の免疫力が回復することで感染症を治療することができます。

特に、炎症を伴うニキビ治療薬として広く使われるほか、咽頭炎・扁桃炎、致死率の高いペストなどの細菌感染症にも有効です。

さらに、クラミジアに対しても高い効果を示しており、臨床試験では有効率が90%を超えています。

しかしビブラマイシンは、クラミジア治療での投与期間が原則14日間と長いです。

飲み忘れや自己判断での服用による耐性菌（薬の効きが悪い菌）の発生を避けるため、1回の服用で済むジスロマックが第一選択薬となっています。

性行為後の服用で性病の予防効果も

最近の研究により、ビブラマイシンには、クラミジア、淋病、梅毒のリスクを約1/3まで減少させる予防効果があることが報告されています。

この予防効果は、特にMSM（男性同性間性的接触者）やトランスジェンダーの女性に対して確認されています。

ただし、この予防法はコンドームなしの性行為を推奨するものではありません。

慢性的な抗生物質の服用は耐性菌を増やすリスクがあるため、医師の指導の下、適切にビブラマイシンを服用することが重要です。

フィットクリニックのビブラマイシン

ビブラマイシンの飲み方

ビブラマイシンによって細菌の増殖を抑えるためには、適切な方法で服用することが大切です。

感染した細菌の種類によって飲み方は異なりますが、通常、成人は以下の方法で服用します。

食事の影響を受けにくいとされているので、飲むタイミングに決まりはありません。

ただ、飲み忘れてしまうと効果が安定しないので、毎日決まった時間に服用するのがおすすめです。

飲み忘れた場合、1日以内であれば気づいた時点で服用します。

次の服用が近ければ忘れた分は飛ばし、次の分を通常通りに服用してください。

飲み忘れた分は副作用のリスクからまとめて服用するのは控えましょう。

性病予防を目的とした飲み方

性病予防のためのビブラマイシンの服用方法は、Doxy-PEP（ドキシペップ）と呼ばれています。

感染が疑われる不安な性行為後72時間以内に200mgを服用することで、クラミジアや淋病、梅毒に対して予防効果が期待できます。

また、予防のための服用は早ければ早いほど良く、不安な行為から24時間以内に服用できると、より効果的な予防が可能です。

ビブラマイシンの服用上の注意

ビブラマイシンを服用する上で、いくつかの注意点があります。

これらを守らないと、期待される効果が得られなかったり、副作用のリスクを高めたりしてしまうこともあります。

以下の注意点に従って、ビブラマイシンを正しく服用してください。

服用中の飲酒は控える

ビブラマイシンを服用している間は、飲酒を控えることが推奨されます。

これは、アルコールが薬の働きや体調面に影響を及ぼす可能性があるためです。

ビブラマイシンは肝臓で代謝されますが、同じようにアルコールも肝臓で代謝されます。

したがって、アルコールとの併用が有効成分の代謝を遅らせてしまい、必要以上に効果が増強されて副作用が出やすくなるリスクがあります。

また、飲酒が免疫力をさらに下げることがあります。

感染中は身体が弱った状態なので、余計に体調を悪化させないためにも飲酒は控えましょう。

乳製品は服用前後に口にしない

ビブラマイシンの服用前後2時間は、乳製品を口にするのは避けてください。

乳製品に含まれるカルシウムと有効成分が結合してキレートになってしまい、薬の吸収を妨げてしまうためです。

治療効果が得られなくなる可能性があるので、牛乳や乳製品を口にする際は服用のタイミングに注意してください。

安易な服用はしない

ビブラマイシンなどの抗生物質は、むやみな服用を避けなければなりません。

これは薬剤耐性菌といって、薬の効きが悪い、あるいは効かない菌を発生させる原因になってしまうからです。

治癒が遅れることはもちろん、将来的に治療が必要になった際の治療選択肢を狭めるリスクにもつながります。

通常の治療のための服用はもちろん、性病予防としてビブラマイシンを用いる際も、医師の指示があった時にのみ服用するようにしてください。

ビブラマイシンを服用できない人・飲み合わせ

ビブラマイシンは、健康状態や体質によっては服用できない人もいるため、感染症治療が必要なすべての人が服用できるわけではありません。

また、特定の状況下では慎重な服用が必要となり、併用禁忌や注意が必要な薬も存在します。

これらのケースについて、以下で詳しく解説していきます。

服用してはいけない人

ビブラマイシンを服用してはいけない人は、以下のとおりです。

ビブラマイシンの服用に注意が必要な人は以下のとおりです。

心配な点がある場合は、必ず医師に確認しましょう。

併用禁忌

ビブラマイシンと併用が認められない併用禁忌の報告は、今のところありません。

併用注意

以下の薬は、ビブラマイシンとの併用に注意が必要です。

特に、経口避妊薬はビブラマイシンと併用すると、避妊効果が弱まるおそれがあります。

経口避妊薬は避妊だけでなく、月経トラブルの治療にも用いられることもあるので、併用を検討する際は医師にご相談ください。

なお、緊急避妊薬（アフターピル）の併用については特に問題は報告されていませんが、使用前には医師に服用の旨を伝えるようにしましょう。

ビブラマイシンの副作用

ビブラマイシンの服用中、一部の患者さんには副作用が発生することがあります。

一般的な副作用として報告されているのが、以下のような症状です。

副作用には個人差がありますが、特に消化器系に関連する副作用が目立ち、服用中に不快な症状を経験する方もいます。

重大な副作用として、頻度は不明ですがショックやアナフィラキシーなどが挙げられます。

心配な症状が起こった場合には、ただちに医師にご相談ください。

特に多い副作用は「吐き気」

ビブラマイシンの副作用としてもっとも報告が多いのが、吐き気などの消化器症状です。

国内で行われた9,505例を対象にした試験では、副作用の発現件数は1,077件（11.33%）となり、その大部分が吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状（10.93%）でした。

こうした副作用は、ビブラマイシンの抗菌作用が体内に存在する常在菌に及んでしまい、バランスを一時的に変化するために起こります。

服用を続けることで次第に軽快していくので大きな心配はありませんが、症状が悪化したり、他に気になる症状があれば医師にご相談ください。

ビブラマイシンの入手方法

感染症を疑うような症状が現れている場合、医療機関に相談してビブラマイシンの処方を受けるのが最も安全な入手方法です。

以下で、ビブラマイシンの入手方法について詳しく解説していきます。

医療機関で処方を受ける（おすすめ）

ビブラマイシンは、医療機関で処方を受けるのがおすすめです。

医療機関であれば、自分の症状にビブラマイシンが適切な治療薬であるかを医師に判断してもらえます。

また処方を受けるにあたって、副作用や飲み合わせ、服用方法など詳細なアドバイスも受けられます。

1日も早く感染状態から回復するためにも、感染症を疑う症状があれば医療機関に受診してください。

海外通販は危険

一部の方は、ビブラマイシンを海外通販を通じて入手しようと考えるかもしれません。

特に性感染症であれば尚更ですが、この方法には大きなリスクを伴います。

こうしたリスクマネジメントをすべて自己判断で行わなければならず、思わぬ健康被害が日常生活に支障をきたす恐れもあります。

安全性がまったく担保されていない入手方法になるので、海外通販でビブラマイシンを購入するのはお控えください。

ビブラマイシンは市販されていない

ビブラマイシンなどの抗生物質は、市販されていません。

自己管理で抗生物質を服用できてしまうと、耐性菌の発生によって本当に必要な時に薬が効かなくなる原因にもなる可能性があります。

したがって、ビブラマイシンは医師のコントロール下でのみ服用できる医療用医薬品に位置づけられています。

フィットクリニックのビブラマイシン

当院では、クラミジア・梅毒・淋病の予防薬としてビブラマイシンを取り扱っています。

ビブラマイシン錠　100mg
1回分	2,000円 / 2錠

オンライン診療によって処方しているため、受診しやすくなっています。

処方をご希望の方は、以下のボタンからご予約にお進みください。

オンライン診療の詳細はこちらからご覧いただけます。

ビブラマイシンとジスロマックの違い

ジスロマックとは、マクロライド系抗生物質の1つになります。

有効成分が長時間にわたって体内にとどまるため、1回の服用で抗菌効果が長く続くのが特徴の薬です。

ビブラマイシンとジスロマックは系統の異なる抗生物質ではありますが、それぞれに特有のメリットと用途があります。

ビブラマイシンは適応菌種の幅が広く、性感染症や皮膚感染症、呼吸器感染症など、さまざまな細菌に対して効果を発揮します。

一方のジスロマックは、クラミジアを1回のみの服用で治療できます。

これに対してビブラマイシンは14日間の服用が必要なので、飲み忘れや服用そのものが負担になってしまいがちです。

ビブラマイシンとジスロマックの選択は、感染症の種類や、服用する人の健康状態や体質によっても異なります。

適切な使用方法を理解し、抗生物質を正しく使い分けるには、医師から処方を受けることが効果的かつ安全な治療につながります。

まとめ

ビブラマイシンは、古くから幅広い細菌感染症に対して用いられる抗生物質になります。

また、最近の研究ではクラミジアや梅毒、淋病に対しての予防効果も確認されているため、抗生物質の使い分けがさらに重要になりつつあります。

不安な行為があったり、感染を疑うような症状が現れた場合、医師に相談して適切な処方を受けるようにしてください。

ビブラマイシンに関するよくある質問