メディカルダイエット

ダイエットを成功させる食事のとり方やレシピを紹介

こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
メディカルダイエット

ダイエットを成功させるためには、食事によるカロリーコントロールが大切です。
食事によるダイエット法はさまざま提唱されており、中には信憑性に欠けているものもあります。

このページでは健康的に痩せるための食事ダイエットのコツや、今日から使えるレシピもご紹介しています。
「痩せたいけど何をどう食べればいいかわからない」という方は、参考にしながら食事ダイエットに挑戦してみてください。

食事ダイエット成功させる為の大事なポイント

食事ダイエット成功させる為の大事なポイント

ダイエットの基本は食事とされてはいるものの、具体的にどうすればいいのかわからない方も多いと思います。
食事ダイエットを成功させるためには、次の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 長期的に計画する
  • 我慢しすぎない方法を考える
  • 軽い運動を取り入れる

長期的に計画する

短期間で効果を出そうとやってしまいがちなのが、無理な食事制限です。
好きなものを食べられない状況がストレスになってしまい、一時的に痩せはするものの、挫折やリバウンドの原因にもなってきます。

食事ダイエットは「ゆるく」が基本になり、長い目で見て体重を減らしていくのが健康にとっても理想的です。
目標としてはBMIによる肥満度を目安にして、3〜6ヶ月かけてじっくり体重を落としていきましょう。

<BMI=25以上(肥満)>

目標体重減少率:3%
例)70kg×3%=2.1kg

<BMI=35以上(高度肥満)>

目標体重減少率:5〜10%
例)100kg×5〜10%=5〜10kg

見た目が大きく変わることはありませんが、繰り返し続けていくことが大切です。
血圧や血糖、中性脂肪、コレステロールなどの数値が減少していけば、メタボリックシンドロームの改善にもつながります。

我慢しすぎない方法を考える

「ダイエット=我慢」とイメージされがちですが、我慢のしすぎは逆にダイエットの成功を遠ざけてしまいます。
ヘルシー志向にシフトすることは大切なことですが、「満腹感が得られない」「食べられない」といったストレスの反動が過食となって現れがちです。

ダイエットのモチベーションを維持するためにも我慢はやめて、次のようなことを実践してみましょう。

  • 自分へのご褒美としてチートデイを設ける
  • 普段の食事は量より質を意識する(脂質や糖質カット)
  • 小腹がすかないよう、食事はきちんと摂る

1日の摂取カロリーを見直すだけでも体重は減っていきます。
「痩せるぞ!」と意気込んでしまうのではなく、日々の食生活を上手くコントロールしていってみましょう。

軽い運動を取り入れる

ダイエット中に、つい食べすぎてしまう日もあるでしょう。
そんな時のために軽い運動をする習慣づけておくと、リカバリーもしやすくなります。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • サイクリング

こうした代表的な有酸素運動だけでなく、普段の生活の中で階段を使うだけでもカロリーを消費できます。

ダイエットは単純で、消費カロリーが摂取カロリーを上回れば自然と痩せていきます。
1日に合計20分以上となるように体を動かすだけで良く、まとまった時間を設ける必要はありません。
効率の良いダイエットするためにも、日頃から軽い運動を取り入れてみてください。

スグに取り入れられる食事ダイエットのコツ

食事ダイエットには、摂り方のコツがあります。
少し食べ方を意識して変えるだけで、太りにくい体づくりができ、ダイエットの天敵である空腹も抑えられます。
スグに取り入れられる食事ダイエットのコツを、ここからいくつかご紹介していきます。

3食しっかり食べる

1日1食や2食など食事回数を減らすと、体のコンディションが良いという方もいます。
しかし、ダイエットにおいてはデメリットも多いです。

  • 血糖値が上昇し体脂肪が増えやすくなる
  • 小腹が空いて、間食や夜食の原因になる
  • 1回の食事量が増える

脂肪を溜め込みやすい体質になったり、余計なカロリーを摂取してしまう原因にもなりがちです。
1日3食は食べるようにし、間食しがちな方であれば、摂取カロリーの範囲で4〜5回に小分けにしてみてください。

よく噛むことで消費エネルギーが増える

東京工業大学の研究グループの発表によれば、食後の体重1kgあたりのエネルギー消費量には、次のような違いがあることがわかっています。

早食い ⇒ 平均7cal

よく噛んで食べる ⇒ 180cal

時間をかけて食べることで消化吸収が良くなり、エネルギー消費量の増加につながったと示唆されています。

また、よく噛むことで、普段よりも少ない食事量で満腹感を得られやすくなります。
いつもの食事でも味わうようにすると、自然と時間をかけた食事が楽しめるようになるはずです。

ベジファーストを心がける

ベジファーストは言葉どおり、はじめに野菜から食べ始めることです。

野菜 → タンパク質 → 脂質 → 炭水化物(糖質)

「汁物」があれば、胃や腸を温めて働きを良くしてくれるので、野菜よりも先に食べても問題ありません。

野菜に含まれる食物繊維は、その後に食べたものの消化・吸収をおだやかにしてくれます。
血糖値の急上昇を防ぐことで太りにくく、さらに満腹感も長続きしやすいので、野菜や汁物から食べることを心がけてみてください。

脂肪になりにくい時間に食事をする

bmal1の時間

脂肪を溜め込む働きのあるタンパク質「BMAL1(ビーマルワン)」は、22〜2時と日が落ちてから活発になります。
つまり夜遅くの食事は太りやすいため、できれば21時以降は食べないようにしたいところです。

逆にBMAL1の活動がもっとも弱まるのが、14時ごろ。
食べても太りにくい時間帯となるので、ランチ後にデザートやおやつを楽しみたいのでれば、この時間帯が狙い目です。

極端なカロリー制限をしない

「〇〇抜きダイエット」のように、極端なカロリー制限はダイエット失敗の原因になりがちです。
脂質や糖質は体に必要な栄養素です。
不足すれば、逆に代謝が落ちて痩せにくくなったり、体調を崩すこともあり、太るからといって抜いてしまうのは控えてください。

基本的には、あらゆる栄養をバランスよく摂ることが望ましいです。
我慢の結果がリバウンドを招くこともあるので、カロリー控えめなバランスの取れた食生活を心がけていきましょう。

食品表示について知っておく

毎日の食事を自炊するのは、生活リズムの関係から難しい方もいるでしょう。
出来合いの食品や飲料を購入する際には、思わぬカロリー摂取を控えるためにも食品表示を見るよう気をつけてみてください。

<カロリーゼロ>
  • 食品100gあたり5kcal未満
  • 飲料100mlあたり5kcal未満
<カロリーオフ / 低カロリー / ライト>
  • 食品で100gあたり40kcal未満
  • 飲料で100mlあたり20kcal未満

いずれもカロリーというフレーズを謳い文句にしていますが、まったくカロリーが含まれていないという意味ではありません。

特に飲料には注意です。
カロリーオフと思って安心していると、500mlペットボトル1本だけで100kcal近くも摂取してしまっていることもあります。
1日にどれだけ飲むかにもよりますが、ダイエット中はお茶や水にすると思わぬカロリー摂取を避けられるはずです。

ダイエットのオススメレシピ

食事ダイエットで困るのが、レシピのレパートリー。
「同じものでは飽きがくるし、かといって考えるのも面倒」となる方も多いはずです。
ここからはダイエットにオススメのレシピをいくつかご紹介していくので、食べてみたいものからレシピに加えてみてください。

ささみのなめたけ和え

ささみのなめたけ和え
材料
(2人前)
鶏ささみ 2本 料理酒 大さじ1/2 なめたけ 50g
片栗粉 大さじ1 塩 ふたつまみ 大葉 3枚
お湯 1000ml
準備 大葉の軸を切り落とし千切りにする
鶏ささみの筋を取り除き1㎝幅に、そぎ切りにする
鶏ささみに片栗粉をふり、全体にまぶす
作り方 1 鍋にお湯を入れ沸騰したところに、鶏ささみ、塩、料理酒を入れる
2 鶏ささみに火が通るまで3分程ゆでて、お湯を切る
3 ボウルに、鶏ささみとなめたけを入れてよく和える
4 器に盛りつけて、大葉を乗せる

彩り野菜とささみのレモン南蛮

彩り野菜とささみのレモン南蛮
材料
(2人前)
鶏ささみ 200g 料理酒 小さじ1 塩 ひとつまみ
片栗粉 大さじ2 にんじん 40g 紫玉ねぎ 40g
黄パプリカ 1/4個 サラダ油 大さじ1
水 大さじ2 レモン汁 大さじ1 しょうゆ 大さじ1
酢 大さじ1 砂糖 小さじ2
準備 にんじんの皮をむき、長さ4cmの千切りにする
黄パプリカのヘタと種を取り除き縦に薄切りにする
紫玉ねぎを薄切りにする
鶏ささみの筋を取り料理酒と塩を揉みこみ、片栗粉をまぶす
水、レモン汁、しょうゆ、酢、砂糖を混ぜ合わせタレを作る
作り方 1 中火で熱したフライパンにサラダ油をひき、鶏ささみを焼き色がつき火が通るまで5分ほど焼く
2 タレを大きめの耐熱ボウルに入れラップし600wで1分程加熱する
3 鶏ささみとタレガ温かいうちに野菜と和える
4 盛り付けて完成

焼肉のたれでこんにゃくステーキ風

焼肉のたれでこんにゃくステーキ風
材料
(2人前)
こんにゃく 200g 焼肉のタレ  大さじ2
小ねぎ 適量 お湯 適量
準備 こんにゃくを5分ほど茹でて、湯切りし、粗熱を取る
コンニャクに格子状に切り込みを入れ4等分に切る
小ねぎを適量小口切りにする
作り方 1 フライパンを中火で熱し油をひかずにこんにゃくを痛める
2 こんにゃくの水分が飛んだら焼肉のたれを入れて炒め全体に馴染ませる
3 器に盛りつけ小ねぎを散らして完成

しらたきチャーハン

しらたきチャーハン
材料
(1人前)
しらたき 200g 溶き卵 1個分 長ネギ 10㎝
豚ひき肉 80g しいたけ 2個 すりおろしニンニク 小さじ1/2
ごま油 小さじ2 糸唐辛子 適量
しょうゆ 小さじ1 鶏ガラスープの素 小さじ1/2 塩こしょう 少々
準備 シイタケの軸を切り落とす
長ネギをみじん切りにする
しいたけをみじん切りにする
しらたきをみじん切りにする
溶き卵をボウルに入れておく
作り方 1 フライパンに白滝を入れ、中火で水気が飛ぶまで煎る
2 白滝をボウルに移し溶き卵と和える
3 フライパンにごま油を引いて、長ネギ・すりおろしニンニクを中火で炒め香りがたったら、豚ひき肉を入れる
4 豚ひき肉の色が変わったら、白滝を入れて中火で炒める
5 卵に火が通ったら、しょうゆ・塩コショウ・鶏ガラスープの素を加え、全体に馴染んだら火からおろす
6 器に盛りつけ、糸唐辛子を散らして完成

レタスの塩こんぶ和え

レタスの塩こんぶ和え
材料
(2人前)
レタス 1/2玉(約200g) 塩こんぶ 10g 白ごま 大さじ1
麺つゆ(3倍濃縮) 小さじ2 ポン酢 小さじ2 ごま油 小さじ2
砂糖 小さじ1
準備 レタスの水分はしっかり切っておく
混ぜ合わせる時の為にポリ袋に空気を入れておく
作り方 1 レタスを食べやすいサイズにちぎる
2 ちぎったレタスと調味料を全てポリ袋に入れ混ぜ合わせる
3 レタスがしんなり全体に馴染んだら器に盛りつけて完成

しらたきのキムチユッケ

しらたきのキムチユッケ
材料
(2人前)
しらたき 200g キムチ 80~100g しょうゆ 小さじ1
ごま油 小さじ1 白いりごま 適量 卵黄 1個
準備 しらたきを下茹でする
白滝を食べやすい長さにカットする
作り方 1 器にしらたき、キムチ、しょうゆ、ごま油、白いりごまを入れてよく和える
2 盛り付けて上に卵黄を乗せて完成

わかめときのこのツナマリネ

わかめときのこのツナマリネ
材料
(2人前)
しめじ 1袋 乾燥わかめ 大さじ2 ツナ 1缶
酢 大さじ1 オリーブオイル 大さじ1 砂糖 大さじ1/2
塩コショウ 少々
準備 乾燥ワカメを水で戻し、水気を切る
しめじを手でさく
作り方 1 しめじにラップをかけて600wの電子レンジで1分半加熱する
2 しめじ、わかめ、酢、オリーブオイル、砂糖、塩コショウをよく和える
3 器に盛りつけて完成

カロリーが低くても満足度が高い食べ物

鶏むね肉 調理方法が多く食べ応えもあり、タンパク質がとても豊富に含まれている
玄米 よく噛むことで満腹中枢が刺激されやすく、ビタミン、ミネラル、酵素など他の栄養素も豊富
バナナ 血糖値を急激に上げる心配もなくコンビニなどで手軽に購入できる
たまご 血糖値が急上昇せず空腹感が訪れにくい
ナッツ類 消化がとてもゆっくりなので満腹感が得やすく、ちょっとした間食にオススメ
納豆 ヘルシーで腹持ちが良い
りんご 低カロリーで食物繊維が豊富
アボカド タンパク質と良質な脂質、食物繊維が豊富
ヨーグルト ヘルシーで腹持ちが良くタンパク質が豊富
こんにゃく 食物繊維がとても多く含まれており、カロリーがほとんど0
きのこ類 カロリーも低くて脂質もほぼ0
海藻類 ビタミン、カルシウム、食物繊維が豊富で、ヌメリ成分は免疫力を高めたりコレステロールを下げたりする
オートミール 白米の20倍、玄米の3.5倍の食物繊維が入っている
さつまいも ビタミンCが豊富で美肌効果や便秘解消にも良い

毎日の料理が大変な方にはメディカルダイエット

食事ダイエットは、時間に余裕がないと毎日の料理が挫折の原因になってしまうこともあります。
さらに体重をキープすることも考えれば期間は長期に及ぶので、人によってはメディカルダイエットに挑戦してみるのも1つです。
メディカルダイエットは、お薬を使ったダイエット方法になります。

  • 食欲抑制剤
  • 糖質吸収阻害剤
  • 脂肪吸収阻害剤

食欲そのものを抑えるお薬から、太る原因にピンポイントでアプローチできるお薬までさまざまです。
いずれも服用を続けるだけで自然に体重が落ちていき、太りにくい体質へと改善されていきます。
手軽に短期間で減量効果が期待できるので、ストレスフリーなダイエットを希望される方は検討してみてください。

よくある質問

何を食べたら一番痩せる?
カロリーが低いことから「痩せる食材」とされるのが、次のような食材です。
  • 野菜
  • 赤身肉
  • 鶏胸肉
  • 大豆製品や海藻類
など

「これだけ食べていれば痩せる」という便利な食材はないので、栄養が偏らないためにも1日3食をバランス良く食べましょう。

5キロダイエットするには何日かかる?
元の体重やダイエットの方法にもよります。
1kg痩せるためには、約7,200kcalの消費が必要です。
つまり1日の消費カロリーが240kcalを上回れば、1ヶ月で1kg痩せる計算になります。
健康面も考慮しながら5キロのダイエットを目指すのであれば、6ヶ月ほどを目安にしておくと良いでしょう。
ダイエット中に食べたらいけないものはある?
  • 冷凍食品
  • ファーストフード
  • 人工甘味料入りのドリンク
  • お得用サイズの飲食物
など
カロリーが高いとイメージできるものは、ダイエット中には控えるのが無難です。
食べないで痩せるとどうなる?
栄養バランスが偏ってしまい、不調を招く原因になります。
人によっては無理な食事制限による反動で、リバウンドによる肥満症や過食症といった重い健康被害に遭うことも。
健康的に痩せるためにも、食べながら痩せることを考えてみてください。