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市販ダイエット薬「アライ」の効果や副作用について解説

市販ダイエット薬「アライ」の効果や副作用について解説 メディカルダイエット

内臓脂肪減少薬のアライは、2024年4月8日より薬局で市販を開始します。

このページではアライの効果や副作用について詳しく解説しています。

購入条件や服用上の注意事項などにも触れているので、ぜひご参考ください。

内臓脂肪減少薬「アライ」とは?

内臓脂肪減少薬アライとは、食事に含まれる脂肪の分解・吸収を抑えて便と一緒に排泄させる薬です。

一般的なダイエットによる食事制限の負担を軽減し、生活習慣の改善と並行しながら体重管理に活かせます。

アライの有効成分となるオルリスタットは、抗肥満薬として100カ国以上ですでに処方されており、市販薬としても70カ国以上で購入可能です。

日本でも2024年4月8日(月)に、医療用医薬品としてではなく、ダイレクトOTC(要指導医薬品)「アライ」として大正製薬から市販されます。

アライ(オルリスタット)のダイエット効果

アライ(オルリスタット)は、食事に含まれる脂肪の約25%の吸収を抑え、便と一緒に排泄させて体重管理をサポートする効果があります。

これは有効成分オルリスタットが、リパーゼという脂肪(トリグリセリド)の分解・吸収を行う酵素の働きを阻害する作用によるものです。

生活習慣の改善(食事・運動)を実施しながら行われたアライの国内臨床試験データによれば、以下のような結果が得られています。

<内臓脂肪面積の変化率
(長期投与試験)>
24週:マイナス16.47%
52週:マイナス21.52%
<ウエストの変化量
(長期投与試験)>
24週:マイナス3.59cm
52週:マイナス4.73cm

これらの結果から、アライは内臓脂肪とウエストサイズの両方を減少させる効果を持つことがわかっています。

アライ(オルリスタット)の副作用

アライ(オルリスタット)の副作用のほとんどは、薬理作用(脂肪の一部を便として排泄する作用)に関連しています。

<代表的な副作用>
  • 便が油っぽくなる
  • 便が近くなる
  • 下痢
  • 油漏れ、便漏れ
  • 便意をコントロールできなくなる
など

こうした消化器症状以外にも、稀ではありますが、以下のような重い副作用が生じることがあります。

<重篤な副作用>
  • ショック(アナフィラキシー)
    服用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁などが現れることがあります。
  • 肝機能障害
    発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振などが現れることがあります。
  • 腎結石
    結石が尿管を移動する時などに、激しい腹痛、吐き気、嘔吐を伴うことや、血尿が見られることもあります。

さらに、アライは食事に含まれる脂肪を分解・吸収を抑えることで、脂溶性ビタミンも排泄されてしまいます。

ビタミンの減少に伴い、身体の不調を招くこともあるのでご注意ください。

アライの注意事項

アライは1日3回の服用が基本となるので、毎食ごと(食事中または食後1時間以内)に服用します。
しかし、以下の場合にはアライの服用を控えてください。

  • 食事をしなかった
  • 脂肪をほとんど含まない食事

したがって、1日3回の服用は必須ではなく、食事回数や内容によっては服用をスキップしても構いません。

この他の注意事項については、以下のご参考ください。

併用禁忌

アライは誰でも服用できるわけではありません。
禁忌といって、健康状態や体質、特定の薬を服用中の方は、アライの服用がリスクになってしまうためです。

<併用禁忌>
  • アライに含まれる成分にアレルギーの経験がある人
  • 18歳未満の人
  • シクロスポリン製剤(免疫抑制剤)、抗HIV薬、ワルファリンなどを服用中の人
  • 吸収不良症候群または胆汁うっ滞と医師から診断を受けている人
  • 病気や薬による肥満の人(二次性肥満)
  • 妊娠または妊娠している可能性がある人
  • 授乳中の人
  • BMIが35以上またはBMIが25以上35未満で次のいずれかの診断を受けている人
    耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)、脳梗塞(脳血栓症・一過性脳虚血発作)、非アルコール性脂肪性疾患、月経以上・不妊、閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群、運動器疾患(変性関節症・変形性脊椎症、手指の変形性関節症)、肥満関連腎臓病

併用注意

以下の方は、アライを慎重に服用する必要があるため、購入前には医師または薬剤師にご相談ください。

<併用注意・服用注意>
  • 医師の治療を受けている人
  • 薬などによりアレルギーを起こした経験がある人
  • 膵炎、胆のう障害、腎臓病の診断を受けている人
  • アミオダロン製剤(心臓の薬)、レボチロキシン(甲状腺障害治療薬)、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗精神病薬(リチウム製剤を含む)、ベンゾジアゼピン系薬剤(抗不安薬、睡眠薬)、経口避妊薬のいずれかを服用している人
  • 健康診断において再検査または精密検査の必要性を指摘されている人

アライを薬局で購入する条件

アライは要指導医薬品であるため、薬局で薬剤師から購入するには3つの条件があります。

<アライを購入する条件>

①年齢
成人(18歳以上)

②腹囲(へその高さ)
男性:ウエスト85cm以上
女性:ウエスト90cm以上

③ライフスタイルの改善
服用3か月前~服用中、体重管理のために食事を見直したり、運動を行う。
初回購入前の1か月間からは生活習慣改善の記録も必要。

①~③の条件に当てはまれば、アライの購入が認められます。
ただし、購入は1回に1個までとなっているので、買い置きできないのでご注意ください。

また、事前にアライの購入条件を満たしているか知りたい場合、「ご購入前セルフチェックシート」で確認してみましょう。

アライの市販価格

アライの市販価格は、以下の通りです。

アライ市販価格
18カプセル(6日分) 2,530円(税込)
90カプセル(30日分) 8,800円(税込)

ダイエットの計画に合わせて購入できるようになっており、より長期的な使用を検討するのであれば90カプセルが経済的です。

ダイエット薬を使用するならクリニックが安心

ダイエット薬の使用を考える際は、クリニックでの処方を推奨しています。

これらの薬は効率的な体重管理をサポートするものの、副作用のリスクを伴い、健康状態や体質などによっては特別な注意が必要になるためです。

市販薬は条件さえ満たせば購入しやすいのがメリットですが、その後の服用は自己判断に委ねられがちです。

効果を適切に判断しないまま長期的に服用してしまうと、望ましくないリスクのみが高まる可能性もあります。

そのため、安全かつ健康的に体重を減らすには、クリニックで医師による定期的な診察を受けながらの服用がリスクを最小限に抑えることに繋がります。

フィットクリニックのダイエット薬

フィットクリニックではさまざまなダイエット薬を処方しており、肥満の原因に合わせた治療薬の処方が可能です。

また、アライの医療用に位置付けられるゼニカルジェネリック(オルリファスト)の取り扱いもあり、用量も60mgに加え120mgの処方も行っています。

  60mg オルリファスト 60mg 120mg オルリファスト 120mg
42錠 5,800円 7,800円
126錠
(10%割引)
15,660円(5,605円/42錠) 21,060円(7,405円/42錠)
252錠
15%割引
29,580円(4,930円/42錠) 39,780円(6,630円/42錠)
定期配送
(10%割引)
5,605円/42錠 7,405円/42錠

※オルリファストは基本1日1錠ですが、脂質を多く摂った日は2錠服用可能です
※42錠・定期配送の場合別途385円の送料がかかります

ダイエットの進捗に合わせて用量をコントロールできるので、より効率的な体重減少が期待できる点は市販薬にはない大きなメリットです。

当クリニックでは、患者さま1人ひとりの健康状態やダイエット目標に合わせた最適な治療薬の提案を行っています。

ゼニカルジェネリック以外にも、ダイエット薬の選択肢は豊富です。
以下のページで種類について詳しく解説しているので、ご興味がある方はぜひご参考ください。

オンライン処方で手軽に購入可能

当院で処方するダイエット薬は、オンライン処方で購入可能です。
面倒な手続きは不要で、オンラインで医師の診察を受けるだけで、ご希望のダイエット薬が直接お手元に届きます。

<オンライン診療の流れ>

予約
予約電話・WEB・LINEから可能
オンライン診療
オンライン診療5~10分
ダイエット薬を郵送処方
ダイエット薬を郵送処方最短即日発送

3つのプロセスはスマホ1つで完結します。

最短即日発送にも対応しており、早ければ翌日にはお手元に届くので、ダイエットの決心が揺らいでしまう前に治療をスタートさせられます。

市販薬(要指導医薬品)の場合、薬剤師による対面指導が必要になり、購入の1か月前から記録を取らなくてはいけません。

一方、オンライン処方なら、自宅や職場などからスキマ時間にすぐに相談・処方が可能です。

薬剤師の在籍を気にすることなく、通販のように手軽にダイエット薬を入手できるのが大きなメリットです。

市販ダイエット薬「アライ」についてまとめ

市販ダイエット薬「アライ」について、ここまでの重要なポイントをまとめてお伝えします。

  • 脂肪の吸収を約25%カット
  • 主な副作用は便の油漏れなどの消化器症状
  • 稀に重い副作用が起こる
  • 18歳以上が服用可能
  • ウエストサイズ(男性:85cm以上/女性:90cm以上)の条件あり
  • 服用3か月前~服用中は食事を見直したり、運動を行う。
  • 初回購入前の1か月間からは生活習慣改善の記録が必要。
  • 薬剤師の対面指導が必要

アライは、自己管理の一環としてダイエットをサポートする新しい選択肢ではあるものの、特有の副作用や専門家の指導が不可欠な薬になります。

誰でも服用できるわけではないので、肥満の悩みがある方は医療機関に相談して、ご自身にあったダイエット薬を見つけるのも1つです。

よくある質問

アライは痩せますか?
アライは、臨床試験から体重減少やウエストのサイズダウンが確認されています。
食事からの脂肪吸収を約25%カットし、未消化のまま便と一緒に排泄することでカロリー摂取量を抑えられます。
ただし、生活習慣改善(食事・運動)と組み合わせる必要があることは覚えておいてください。
アライは毎日飲む薬ですか?
アライは、1日最大3回を基本として毎日服用する薬です。
服用のタイミングとしては、食事中または食後1時間以内となっています。
なお、脂肪の吸収を抑える薬なので、食事を摂らなかったり、脂肪をほとんど含まない食事内容であれば服用はスキップしてください。
アライの副作用を教えてください。
アライは、薬の作用に伴った消化器症状が副作用として現れやすいです。

  • 便が油っぽくなる
  • 便が近くなる
  • 下痢
  • 油漏れ、便漏れ
  • 便意をコントロールできなくなる
  • など
未消化となった油が漏れ出すこともあるので、必要であれば便漏れパッドや生理用品を使用するようにしてください。
アライは誰でも購入できますか?
アライは要指導医薬品にあたるため、購入には薬剤師の判断が必要です。
また購入には、以下の3つの条件を満たしている必要があります。

  • 18歳以上
  • ウエストサイズ(男性:85cm以上/女性:90cm以上)
  • 生活習慣改善に取り組んでいる
  • 服用1か月前から生活習慣改善の記録をする
肥満の改善が必要な方のみ購入できる薬なので、市販薬だからといって誰でも服用することは認められていません。