ダイエットの停滞期とは、ダイエット中に体重が一時的に落ちにくくなる時期のことです。
なかなか落ちない体重に不安を感じてしまいますが、停滞期は身体の正常な反応でダイエットがうまくいっている証拠。
停滞期を抜けると再び体重は落ち始めるので、諦めずにダイエットを続けることが大切です。
このページでは、「ダイエットの停滞期はなぜ起きるの?」「ツライ時期はいつまで続く?」といった疑問を詳しく解説。
停滞期を乗り越える方法も紹介しているので、なかなか体重が落ちずにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
ダイエットの停滞期はなぜ起きる?急に体重が落ちにくくなる原因
ダイエットを始めて順調に落ちていた体重が落ちにくくなる「停滞期」の原因は、食事制限による飢餓状態から体を守るための反応です。
食事制限によって一時的に飢餓状態になった体は、エネルギー消費を抑えようとするため、体重が落ちにくくなります。
この反応は「ホメオスタシス(恒常性維持)」と呼ばれ、体が省エネモードに切り替わるようなものです。
体重が変化しないためダイエットに失敗しているように思えますが、実はダイエットが順調にできているポジティブなサインとなります。
ダイエットの失敗だと諦めずに根気よく続けていくと自然と停滞期を抜け出せます。
基礎代謝の低下やホルモンバランスの変化も原因になる
食事制限によるダイエットは脂肪と一緒に筋肉も落ちてしまい、基礎代謝が低下して痩せにくくなります。
急激な食事制限がダイエットの停滞期につながるため注意が必要です。
女性の場合、生理が近づくと「プロゲステロン(女性ホルモン)」が増えて、食欲増加やむくみが起きやすくなるため、停滞期になったと感じるケースもあります。
ダイエット停滞期を判断する方法【簡単チェック】
以下の項目に当てはまる方は停滞期の可能性があります。
- 0.2℃以上体温が下がっている
- ダイエット開始から体重が約5%減った
- ダイエット開始から3週間以上が経過した
- 体脂肪率が2週間以上減らない
停滞期を判断するのに一番分かりやすい方法は体温の低下です。
通常よりも0.2℃以上体温が低下していれば、停滞期と判断していいでしょう。
その他にも、数週間体重が変わらないのであれば停滞期に入っている可能性があります。
ダイエット停滞期の時期はいつからどれくらい続く?
個人差がありますがダイエットの停滞期は、ダイエット開始から1ヶ月ごろから起こり、14〜60日ほど続くとされています。
- 停滞期の始まり:1ヶ月頃
- 停滞期を抜けるまでの期間:14~60日
1ヶ月間で体重が5%ほど減少すると、体が急激な減量を飢餓状態と判断して停滞期になりやすくなります。
そのため、食事を極端に減らしたダイエットをしていると停滞期が起こりやすく、長引きやすい傾向があり過度な食事制限には注意が必要です。
ダイエット停滞期を切り抜ける方法
ダイエット停滞期を乗り越えるには、停滞期中に体重を減らすのではなく増やさないようにすることが大切です。
少しでも早く停滞期を抜け出すには、日々の食事やトレーニングにもコツが必要になります。
停滞期を乗り越える食事
食事を取らなければ痩せるのは当たり前ですが、不調の原因や痩せづらい身体になってしまいます。
停滞期でもしっかりと食事を取ることが痩せやすい身体を作るので、カロリーに気をつけて食事を取りましょう。
具体的にどのような食事を工夫すればいいのか、詳しく説明します。
チートデイを取り入れよう
チートデイは、カロリーを気にせずにたくさん食事をしていい日のことです。
チートデイを設けることで体の飢餓状態が解け、ふたたび体重が落ちやすくなります。
基本的には何を食べてもいいですが、炭水化物を中心として食事を摂取することを心がけてください。
チートデイの頻度
⇨ 2週間に1回
摂取カロリー目安
⇨ 基礎代謝量×3kcal or 体重×40〜45kcal
食べるもの
⇨ 原則なんでもOK(ラーメン、カレー、焼肉、スイーツ、etc…)
食事制限は控える
停滞期に入っていても痩せたいという焦りがあり、これまで以上に食事を減らしたりする方もいるかと思います。
しかし、停滞期に過度な食事制限をすると筋肉も同時に落ちてしまうので禁物です。
筋肉が落ちると基礎代謝も落ちてしまうため、結果として痩せづらい身体になってしまいます。
筋肉を落とさないためには、炭水化物とタンパク質は必ず必要なので脂質を少なめにして炭水化物を中心に食事を行いましょう。
食事の栄養バランスを整える
停滞期中は栄養バランスを意識してみましょう。
食事制限を伴うダイエットは栄養が不足することが多く、肌や体調などに悪影響を及ぼすこともあります。
栄養バランスの偏りがあると、便秘や腸内環境の乱れにもつながります。
炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂取できる食事を意識しましょう。
トレーニングを工夫して停滞期を克服する
有酸素運動・筋トレはいつも同じメニューだと、同じ刺激に身体が慣れてしまいます。
身体が慣れてしまうと筋肉がつきにくくなる傾向があり、基礎代謝や消費カロリーも伸びにくくなります。
ランニングの場合、同じ距離を同じ速さで毎日行っても徐々に身体が慣れ消費カロリーが減っていくので変化を加えることが必要です。
ここからは、トレーニングを工夫して停滞期を克服する方法をいくつか紹介していきます。
トレーニングの種類を変えてみる
同じ刺激に身体を慣れさせないためには、トレーニングの種目を変えたり、負荷を上げたりすると効果的です。
筋トレであれば1部位を数種類のやり方で鍛える、有酸素運動であれば全身運動を行うというようなやり方であれば身体も慣れづらくなります。
- バーピージャンプ
- マウンテンクライマー
- 縄跳び
さらに、休憩と交互に複数の短期集中型の中〜高強度のトレーニングを行うインターバルトレーニングを取り入れると効果的です。
- バーピージャンプ
- ハイニー
- ジャンピングスクワット
- ジャンピングジャック
- マウンテンクライマー
- バイシクルクランチ
心肺機能や身体への負荷が大きいので、はじめは無理のない範囲でチャレンジしてみてください。
筋肉量を増やす運動をする
筋肉量が増えると、同時に基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になります。
筋肉量を増やしていくためには、筋繊維を壊す・修復を繰り返すことが必要になるので、高強度のトレーニングを行いましょう。
特に下半身は大きい筋肉が集中しているため、太もも周りを鍛えることで代謝の向上が期待できます。
心理的アプローチで停滞期を克服する
変化のない日々でモチベーションが下がらないように、心理的なアプローチもダイエット停滞期を克服するために重要です。
- ダイエット目標の見直し
- ポジティブな考え方
停滞期は体重が落ちにくくなるため、「減らす」ではなく「増やさない」を目標にしましょう。
体重の変化が現れないこの時期は、過度な食事制限やハードな運動へと行きがちですが効果はあまり望めません。
停滞期に合わせて目標を変えることでモチベーションを維持しやすくなります。
また停滞期中は思うように体重が落ちないためストレスを感じてしまいますが、下記のようにポジティブに考えてみましょう。
- チートデイが楽しみになる
- 停滞期はより痩せるために必要な体の準備期間
- ダイエットが順調なサイン
- 停滞期には必ず終わりがある
停滞期が過ぎれば再び体重は落ち始めるので、停滞期との向き合い方や目標を見直して停滞期を乗り越えましょう。
ダイエット停滞期にやってはいけない行動
食事制限を厳しくする
⇨ 体がさらに飢餓状態になりやすく、停滞期を抜けにくくしてしまう可能性がある
運動量を無理に増やす
⇨ 筋肉は損傷と修復を繰り返しで大きくなるため、十分な休息が必要
暴飲暴食
⇨ チートデイ以外のいわゆる「ヤケ食い」はリバウンドの元になる
停滞期中は無理な食事制限や運動はやめましょう。
逆効果となる場合も多く、ダイエットにはいい影響を及ぼしません。
また、暴飲暴食を防ぐにはチートデイの日を決めて、その日を楽しみに食事制限を行ってみましょう。
ダイエット停滞期がツライならメディカルダイエットも選択肢のひとつ
せっかく食事制限ダイエットをしても停滞期で挫折してしまう、モチベーションが下がってしまう方はメディカルダイエットも選択肢のひとつです。
メディカルダイエットとは、科学的根拠にもとづいたダイエット方法で、食事制限や運動などセルフコントロールはほとんど必要なく体重減少が期待できます。
※各処方薬の詳細ページへ移動します
安全性についても、国内外で行われている臨床試験に基づいた治療のみが行われているので、健康的に理想の体重・体型に近づけることが可能です。
ダイエットへのモチベーションが下がってきたり、変化のなさに挫折してしまいそうになったりしているのであれば、メディカルダイエットを受けることも検討してみてください。
停滞期を克服するための食材やアイテム
停滞期を乗り越えるのをサポートしてくれる食材やアイテムはいくつもあります。
うまく取り入れられれば停滞期を脱しやすくなり、中には減量期にも役立つものもあるので、ダイエットをよりスムーズにしてくれるでしょう。
より効率的に痩せたい方は、ここからご紹介する物を取り入れてみてください。
代謝を上げる食材
代謝を上げるためには、「体温を上げる」「血流が良くなる」「筋肉の材料になる」、この3つのポイントを抑えた食材選びが大切です。
<体温を上げる食材>
ショウガや、玄米、黒豆、黒胡麻、黒砂糖といった色の黒い食材は、体温を上げる代表的な食材になります。
また、白湯や温かいお茶なども体温UPには◎
<血流が良くなる食材>
納豆をはじめとした大豆製品や、玉ねぎ、ニンニク、らっきょう、果物などに含まれる成分には、血流を促す効果があるとされています。
他にも青魚は「DHA」や「EPA」が豊富なため、血管の老化を防ぎ、脂質の吸収も妨げるので積極的に取りましょう。
<筋肉の材料となる食材>
筋肉はタンパク質を材料としているので、牛・鶏・魚といった肉類や、大豆製品、チーズ・牛乳といった乳製品に豊富です。
ただし、ダイエットの妨げになる脂質もいっしょに取りやすいため、脂身を少ない部位や製品を選ぶようにしましょう。
停滞期に効果的なサプリメントとは?
停滞期に効果的なサプリメントとしてあげられるのが、いわゆる燃焼系と呼ばれるものです。
代謝をUPさせたり、トレーニングのパフォーマンスを向上させたりしてくれるので、トレーニング前に摂取するのがおすすめです。
HMB
⇨ 筋タンパク質の合成・分解の抑制
カプサイシン
⇨ 体脂肪を燃焼させてエネルギー消費を促す
クエン酸
⇨ クエン酸回路を活性化させて代謝をUPさせる
ビタミンE
⇨ 血管を広げて代謝を促す
リコピン
⇨ 強い抗酸化作用によって血流を良くして代謝を高める
いずれも「食品」になるので、ダイエットをサポートするものです。
サプリメントとして飲むだけで勝手に痩せることはないので注意してください。
ダイエットに停滞期はつきもの!乗り越えて痩せよう
ダイエットによる停滞期は、誰しもが通る道です。
体重によって停滞期を経験する回数や期間には個人差こそありますが、ダイエットは止まって進んでの繰り返しが基本です。
体重の落ちるペースが一定ではないので、停滞期のタイミングでこそ何をするかがとても大切になってきます。
停滞期は必ず抜けるので諦めずにうまく克服することがダイエット成功につなげましょう。
もし停滞期でダイエットを失敗してしまうのであれば、メディカルダイエットもご検討ください。
ダイエット停滞期によくある質問
- おかゆ
- うどん
- 汁物
- 水や炭酸水
消化に時間がかかる脂質の多いものは避け、カロリーが低いものも食べ過ぎには注意してください。
- 野菜
- こんにゃく
- きのこ類
- 海藻
- 発酵食品(ヨーグルトや納豆など)
また、肉類も鶏胸肉や魚であれば脂肪になりにくいため、タンパク質が豊富な食材を選んでみましょう。
- 和菓子
- 高カカオチョコレート
- ヨーグルト
「空腹で食べるのは避ける」「12〜15時の間に食べる」の2つを意識すれば太りにくくなります。
ただし、甘い物はカロリーが高い物も多いので、食べ過ぎないように注意しましょう。