女性の更年期症状が原因の抜け毛・薄毛は治るのか|40代からの対策と予防法

更新日:2026/06/18
女性の更年期症状が原因の抜け毛・薄毛は治るのか|40代からの対策と予防法

40代後半〜50代にかけて「抜け毛が増えた」「分け目や頭頂部が目立つ」「髪のボリュームが減った」と感じる女性は少なくありません。

女性の更年期は女性ホルモンの変化により、髪質や頭皮環境にも影響が出やすい時期です。原因に応じた治療やケアにより、改善が期待できる場合があります。

このページでは女性の更年期の抜け毛・薄毛の関係、考えられる原因、治療や対策・予防法、さらに治療費用についても詳しく解説していきます。

女性の薄毛「FAGA」について詳しくは、以下のページで解説しています。 FAGAとは

女性の更年期の抜け毛や薄毛の原因

女性の更年期の抜け毛や薄毛は、主に女性ホルモンの減少やホルモンバランスの変化によって起こりやすくなります。

更年期(プレ更年期も含む)は、閉経の前後に女性ホルモンの分泌が大きく変化する時期です。
女性ホルモンは髪の成長やハリ・コシにも関係しているため、ホルモンバランスの変化によって髪の状態に影響が出る場合があります。

また、更年期には睡眠不足、ストレス、自律神経の乱れ、月経不順、体調不良などが重なりやすく、頭皮環境やヘアサイクルが乱れることもあります。

その結果、抜け毛が増える、髪が細くなる、分け目が目立つ、髪全体のボリュームが減るといった変化を感じることがあります。

ご自身の年齢や次のような更年期特有の症状が現れている場合、更年期の薄毛を疑う1つの目安になります。

女性の更年期の主な症状
  • 精神的な症状
    ⇨ イライラ、意欲低下、気分の落ち込み、不眠 など
  • 身体的な症状
    ⇨ 頭痛、肩こり、めまい、動悸、腰や背中の痛み、月経不順 など
  • 血管に関係する症状
    ⇨ ホットフラッシュ、ほてり、発汗、のぼせ など
※更年期=閉経を迎える前後の各5年(合計10年)

更年期の抜け毛・薄毛に見られる症状

更年期の抜け毛・薄毛では、以下のような症状が見られることがあります。

更年期に見られる抜け毛・薄毛の症状
  • 抜け毛の本数が増えた
  • 髪全体のボリュームが減った
  • 分け目の広がりが目立つ
  • 頭頂部の地肌が透けて見える
  • 髪が細く、柔らかくなった
  • 髪にハリ・コシがなくなった
  • 前髪や生え際がスカスカに見える

更年期による一時的な抜け毛の症状の場合もありますが、分け目や頭頂部の薄毛が徐々に進行している場合は、FAGAが関係している可能性もあります。

抜け毛・薄毛が進行するとどうなるか

更年期の薄毛による精神的な影響|更年期の薄毛は見た目の変化だけでなく気持ちにも影響することがある

抜け毛が進んでいってしまうと容姿の変化にともなって、精神状態にも大きな影響を及ぼしかねません。

  • 地肌が見えて人前に出るのが恥ずかしい
  • 髪にボリュームが出なくなって、ヘアセットがうまくいかない
  • 毎日鏡を見るたびに気持ちが落ち込む

など

しかも更年期の症状として情緒不安定になることもあり、抜け毛がさらなる追い打ちをかけてしまうことも考えられます。

近年は「いつまでも美しく」と考える女性が増えてきています。

それだけに抜け毛の進行や更年期症状によってQOL(生活の質)が低下することは、見た目だけでなく女性のライフスタイルを変えてしまう恐れがあります。

更年期の抜け毛・薄毛と間違えやすい脱毛症

更年期の抜け毛・薄毛とその他の脱毛症の違いがはっきり区別できるわけではなく、FAGAの症状が更年期による体の変化で現れると考えられます。
そのため、外見に現れている初期症状だけでは違いを見分けるのが難しい場合があります。

更年期の抜け毛・薄毛とその他の脱毛症の違いについて、特徴は以下の通りです。

主な症状や
具体的病名
治療方法
更年期の抜け毛 びまん性脱毛症・FAGA・休止期脱毛症 ミノキシジルなど医薬品による治療が有効(詳しくは次の項目を参照)
びまん性脱毛症 分け目や頭頂部だけでなく、髪全体のボリュームが減る
(加齢・FAGA・ストレス・ホルモンバランスの乱れが原因)
休止期脱毛症 急激なダイエット、強いストレス、出産、疾患などにより、一時的に抜け毛が増える状態 原因が落ち着くと改善される場合がある
円形脱毛症 頭部や全身に脱毛症状が拡がる 短期間で治る場合と、長期的にステロイド剤やセファランチンの投与、局所免疫療法で治療
牽引性脱毛症 一定方向に髪を強く引っ張るヘアスタイルを続けることで起こる脱毛症 髪型を変えるなどで回復する可能性がある(ポニーテール・エクステ等はNG)
病気に伴う脱毛症 甲状腺機能障害、鉄欠乏性貧血、婦人科系疾患(卵巣嚢腫や多嚢胞性卵巣など) 各疾病ごとの治療法で行う

女性の薄毛の原因は複雑なことも多く、病気がきっかけとなっていることもあります。

治療方法も症状ごとで異なるため、まずはなぜ抜け毛が起きているのかをはっきりさせることが大切です。

更年期による抜け毛・薄毛は治るのか

更年期に伴う一時的な抜け毛であれば、生活習慣や栄養状態、睡眠、ストレスを整えることで落ち着く場合があります。

ただし、FAGAなど進行性の脱毛症が関係している場合は、自然に改善しにくいこともあります。

特に以下の症状が続く場合は、早めに原因を確認することが大切です。

  • 分け目が広がる
  • 頭頂部の地肌が透ける
  • 髪が細くなる

女性の薄毛治療は、始める時期が早いほど進行を抑えやすい傾向があります。気になり始めた段階で医師に相談しましょう。 FAGA治療について

更年期の抜け毛・薄毛対策

更年期抜け毛の対策法は市販のヘアケア製品から医薬品までさまざまですが、髪のボリューム改善を目指す場合、医薬品による治療が選択肢になることがあります。

この中でも特に「発毛をうながす治療」で使われるミノキシジルは発毛効果が証明されており、使用者の7〜8割は改善されます。

ここからは3つの治療方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。

治療薬での改善

更年期の抜け毛や薄毛の対策として、症状によっては治療薬を用いた改善が適する場合があります。

更年期抜け毛の治療は、男性のAGAのように「フィナステリド」や「デュタステリド」といった特定の男性ホルモンの発生を抑える飲み薬を使用することはできません。 これは女性に対しての有効性が認められていないのはもちろん、根本的な原因が異なるためです。

そのため、女性のライフスタイルや原因に合わせて、適切な治療薬の使い分けが必要です。 当院でも女性の薄毛治療薬を処方しています。

FAGA治療薬の選び方について詳しくは、こちらをご確認ください。 FAGA治療薬の選び方

ホルモン補充療法

更年期障害は閉経をはさんだ10年間で、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することで抜け毛をはじめ心身にさまざまな症状を起こします。

そのため不足した女性ホルモンを補う、HRT(ホルモン補充療法)で症状の回復が期待できます。

HRTの種類としては、

  • 内服薬
  • 経皮薬(貼り薬・塗り薬)

この2種類がありますが、いずれも薄毛に特化した治療方法ではありません。

あくまでも更年期障害の治療になるので、発毛を目的とした治療ではない点に注意が必要です。

HRTには乳がん・血栓症・不正出血などのリスクがあり、治療内容や投与期間、既往歴によって注意点が異なります。
HRTは更年期障害に対する治療の一つですが、薄毛に特化した治療ではありません。
治療を希望する場合は、婦人科で適応を確認してください。

治療以外の対処方法

医薬品を用いない対処方法としては、

  • ヘアウィッグ
  • かつら

こうした分け目や頭頂部の薄毛隠しに有効な方法もあります。

ヘアウィッグやかつらを使用した女性のQOLが向上したとの報告もあるので、一時的な対処として用いてみるのも1つです。

ただ注意したいのが、ヘアウィッグやかつらは根本的に更年期抜け毛を解決する方法ではありません。

あくまでも「隠している状態」になり、品質によっては蒸れなどが原因で頭皮環境が乱れ、薄毛が悪化することも。

ウィッグやかつらはメンテナンス費がかかる場合もあるため、費用面も含めて治療との違いを比較して検討するとよいでしょう。

更年期の抜け毛は原因や進行度によって、適切な治療により改善が期待できる場合があります。
放置せず、医師と相談しながら、 健康な髪を取り戻すためには何ができるか考えていきましょう。

当院での更年期の抜け毛・薄毛治療

当院で取り扱う女性の薄毛(FAGA)治療薬と価格は以下となります。

●フィットクリニックの女性薄毛治療

製品 税込価格/月
ミノキシジルタブレット2.5mg 2,700円~3,800円
ミノキシジル外用薬 10% 7,000円~10,000円
パントガール 7,200円~10,000円
HGPα 2,250円~3,000円

発毛治療は効果がわかるまでには少なくとも6ヶ月、薄毛の進行が著しい場合には1年以上かかることもあります。

長いと思われるかもしれませんが、

頭皮の血流を良くする → 栄養補給する → ヘアサイクルが整う → 発毛

このように順を追って改善されていき、さらに髪の成長スピードも考えると6ヶ月〜1年はどうしてもかかってしまいます。

数回の治療で終わりではないだけに、かけられる予算に応じて有効な治療方法を選んでいくのが大切です。

FAGA治療について詳しくはこちらでご確認いただけます。

更年期の抜け毛・薄毛の予防法

更年期抜け毛の予防法を身につけることで、抜け毛を防ぐだけでなく、将来生える髪を丈夫にするのにも役立ちます。

更年期の抜け毛・薄毛の予防法

こうしたことを毎日続けていき、身体の中からも髪の成長を助けてあげましょう。

また予防法は、治療と並行して行うとなお良いでしょう。
いくら治療によって髪が生えても、土台となる健康状態が疎かでは再び髪が弱っていく可能性もあります。
髪は健康のバロメーターでもあるだけに、インナーケアはしっかり行っていきましょう。

ここから3つの予防法について、具体的にどんなことをすればいいのかお伝えしていきます。

生活習慣の改善

生活習慣の改善の基本として、食事・睡眠・運動の3つは特に大切です。

食事に関して言えば、特に髪に良いとされているのが次のような栄養素です。

  • たんぱく質(動物性・植物性)
  • ビタミン(B群・A・D・E・K)
  • ミネラル(鉄・亜鉛)

たんぱく質は髪の材料となり、その他の栄養素は代謝をスムーズにしたり、女性ホルモンのバランスを整えるのに機能してくれます。
特に40〜50代は食も細くなってくるだけに、バランス良くとるためにも食事量も意識してみてください。

また髪の成長には欠かせない成長ホルモンの分泌は、睡眠時間と質が影響してきます。
少なくとも日付が変わる前には床につき、6〜7時間のまとまった睡眠を目指しましょう。

さらに週2〜3でも構わないので、1回20分くらいは身体を動かすのが理想的です。
代謝や頭皮への血流も良くなり、さらに睡眠の質も高めてくれます。

ヘアケア

「健康な髪は健康な頭皮から生まれる」と言われるほど、ヘアケアは重要です。
しかし闇雲にヘアケアグッズを買い込んで、なんでも試してみるというのはおすすめできません。
これはご自身に合ってないものだと、頭皮環境を悪化させる恐れがあるためです。

ヘアケアに大切なのは何を試すかではなく、髪や頭皮を清潔に保つためのシャンプー法を身につけることです。
シャンプー前には軽いブラッシングで汚れを浮かし、まずはお湯だけで「予洗い」してあげるとシャンプー時に力を入れなくても汚れが十分落ちます。
ちなみにお湯の温度は38〜42℃くらいが良く、熱すぎるお湯は頭皮に必要な水分や皮脂も取れてしまうので注意が必要です。

またシャンプーは頭皮をやさしくマッサージするように洗い上げるのがコツで、シャンプー液も手のひらで泡立ててから使うと頭皮への刺激を抑えられます。
最後のすすぎはシャンプーの約3倍の時間を目安に、流し忘れの多い襟足や後頭部は特に入念にすすぎを行いましょう。

ストレスをためない

「万病の元」と言われるくらい、ストレスは身体にさまざまな影響を及ぼします。
髪でいえば自律神経の乱れからくる頭皮への血流不足があげられ、抜け毛・薄毛はもちろん髪質などにも影響がでることも。

ストレスの原因がわかっているのであれば距離を取るのがベストですが、なかなかそうはいかない状況もあるでしょう。
そんな時はご自身の好きなことをして、定期的に発散するようにしてください。

  • 気心の知れた人とのコミュニケーション
  • からだを動かす
  • 気分転換に映画や読書をしてみる
  • 旅行する

など

なんでも構わないので趣味や楽しみを作り、ストレス解消に役立ててみてください。

女性の更年期症状の抜け毛は適切なケアで改善

このページのまとめ
  • 更年期は女性ホルモンの変化により、抜け毛・薄毛・髪質の変化が起こりやすい時期
  • 抜け毛や薄毛の原因は更年期だけでなく、FAGAや他の疾患が関係している場合もある
  • 生活習慣やヘアケアの見直しで改善が期待できるケースもあるが、進行性の薄毛(FAGA)は適切な治療が必要になることもある
  • 分け目や頭頂部の薄毛が気になり始めたら、早めに医師へ相談する

更年期は、多くの女性に訪れるライフステージです。
抜け毛・薄毛を起こすかどうかは個人差がありますが、生活習慣の改善や適切なケアによってその症状を穏やかにすることもできます。

更年期に伴う抜け毛は、原因に合わせた適切な治療や生活習慣の見直しによって、改善を目指せる場合があります。
自己判断での治療や放置はせず、気になる場合は医師に相談しましょう。

更年期の抜け毛・薄毛のよくある質問に対する医師の回答

実際に患者様から当院に寄せられるよくある質問に服部院長が回答します。

  • Q
    女性の更年期の抜け毛・薄毛は治りますか?
    A
    A
    一時的な抜け毛であれば、生活習慣や栄養状態、睡眠、ストレスを整えることで落ち着く場合があります。
    ただし、FAGAなど進行性の脱毛症が関係している場合は、自然に改善しにくいこともあります。
    抜け毛や薄毛が続く場合は、原因を確認するためにも医師へ相談しましょう。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    女性の更年期の抜け毛はいつまで続きますか?
    A
    A
    更年期の抜け毛が続く期間には個人差があります。
    一般的に抜け毛のピークを閉経を挟む前後2〜5年として、閉経後から3〜5年ほどで次第に落ち着く傾向があります。
    一時的なホルモン変化や生活習慣の乱れが原因であれば、数ヶ月単位で落ち着くこともあります。
    閉経後も薄毛が進行する場合は、FAGAなど別の原因が関係している可能性があります。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    閉経後に抜け毛・薄毛が進行することはありますか?
    A
    A
    閉経後は女性ホルモンの分泌が減少するため、髪が細くなったり、分け目や頭頂部の薄毛が目立ちやすくなったりすることがあります。
    また、FAGAなど進行性の脱毛症が関係している場合は、閉経後も薄毛が進行する可能性があります。抜け毛や地肌の透け感が続く場合は、早めに医師へ相談しましょう。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    50代から薄毛治療を始めても遅くありませんか?
    A
    A
    50代から薄毛治療を始めても遅すぎることはありません。
    更年期以降の50代では髪が細くなり、薄毛が目立ちやすくなりますが、治療によって抜け毛の進行抑制や、ボリューム低下の改善が期待できる場合があります。気になり始めた段階での相談がおすすめです。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    更年期の薄毛に女性ホルモン補充療法は有効ですか?
    A
    A
    女性ホルモン補充療法は、更年期症状に対する治療であり、薄毛治療を主な目的とするものではありません。
    薄毛にはFAGAや他の脱毛症が関係している場合もあるため、まずは原因を確認することが大切です。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    更年期の抜け毛とFAGAはどう見分けますか?
    A
    A
    更年期の抜け毛とFAGAは、自己判断では見分けにくいことがあります。
    更年期の抜け毛は一時的に増えることがありますが、FAGAは分け目や頭頂部を中心に徐々に薄毛が進行しやすいのが特徴です。薄毛が半年以上続く、地肌が透けて見える場合は医師に相談しましょう。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    若年性更年期でも抜け毛・薄毛は起こりますか?
    A
    A
    若年性更年期のように、20〜30代で更年期に似た症状がある場合でも、ホルモンバランスの乱れによって抜け毛や薄毛が起こることがあります。
    ただし、若い年代の抜け毛は、ストレス、過度なダイエット、睡眠不足、FAGA、甲状腺疾患、貧血などが関係している場合もあります。 20代女性の薄毛
    服部院長
    服部院長
    服部院長

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この記事の監修

服部圭太院長画像
服部 圭太
(はっとり けいた)医師

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務