AGA・薄毛

更年期症状が原因の「抜け毛・薄毛」対策法と40代からの予防法

AGA・薄毛

更年期とはホルモンバランスが変化する時期であり、閉経を迎える前後の各5年(合計10年)を指します。

この時期に入ると心身に変化が現れることもあり、女性にとっては耐え難い「更年期抜け毛」を起こすことも。

人によっては抜け毛・薄毛が原因でQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を低下させてしまうため、その影響は大きいです。

このページでは更年期抜け毛の症状や見分け方をはじめ、乗り切るための予防法・治療方法、さらに治療するとどのくらいかかるのかについても詳しく解説していきます。

更年期抜け毛は大変つらいですが、FAGA治療で改善する可能性があります
女性の薄毛治療について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

更年期抜け毛の症状

40〜50代にかけて、女性のヘアトラブルが増えてきます。

ただ加齢によって髪がボリュームダウンを起こすのは、ターンオーバーの周期が28日から45日へと変化し代謝が落ちるため自然なことです。

そのため髪のボリュームダウンだけでなく、次のような症状もあれば更年期抜け毛を疑うようにしましょう。

  • 地肌が透ける
  • 分け目が広がり目立つ
  • うねりやパサつきなど髪質の変化
  • 抜け毛が多い
  • 1つの毛穴から生える髪の本数が減っている

こうした症状は、ヘアサイクルの乱れによって髪の成長が追いついていないために起こっています。

主な原因は女性ホルモンの低下によるものですが、他にも血流の低下や生活習慣の乱れ、ストレス過多といった別の原因が複雑に絡んでいることも。

また、遺伝の影響も少なからずあると考えられています。

女性は年齢を重ねても、男性と違って一定の毛量が保たれることが多いです。

しかし更年期に差し掛かると心身にさまざまな影響が現れやすく、抜け毛・薄毛もその典型的な更年期症状の1つであることは覚えておきましょう。

抜け毛が進行するとどうなるか

抜け毛が進んでいってしまうと容姿の変化にともなって、精神状態にも大きな影響を及ぼしかねません。

  • 地肌が見えて人前に出るのが恥ずかしい
  • 髪にボリュームが出なくなって、ヘアセットがうまくいかない
  • 毎日鏡を見るたびに気持ちが落ち込む

など

しかも更年期の症状として情緒不安定になることもあり、抜け毛がさらなる追い討ちになってしまうことも考えられます。

近年は「いつまでも美しく」と考える女性が増えてきています。

それだけに抜け毛の進行や更年期症状によってQOL(生活の質)が低下することは、見た目だけでなく女性のライフスタイルを変えてしまう恐れがあります。

更年期抜け毛の特徴

更年期抜け毛の特徴として毛量や髪質の変化があげられますが、はじめにもお伝えしたように40〜50代にみられる更年期症状の1つの症状である可能性もあります。

そのため次のような更年期特有の症状が現れているかも、更年期抜け毛を疑う1つの目安になってきます。

精神的な症状

⇨ イライラ、意欲低下、気分の落ち込み、不眠 など

肉体的な症状

⇨ 頭痛、肩こり、めまい、動悸、腰や背中の痛み など

血管に関係する症状

⇨ ホットフラッシュ、ほてり、発汗、のぼせ など

このようにこころと身体にさまざまな症状が現れ、症状の感じ方も個人差が大きいです。

またその中でも症状が重く生活に支障がでている場合には「更年期障害」となるので、お近くの婦人科にご相談ください。

更年期抜け毛とその他の脱毛症の違い

女性の薄毛は更年期抜け毛以外にもあり、外見に現れている初期症状だけでは違いを見分けるのが難しいです。

ほかにも以下のような脱毛症があります。

  • 円形脱毛症状
  • 病気に伴う脱毛症(甲状腺機能障害、鉄欠乏性貧血、婦人科系疾患(卵巣嚢腫や多嚢胞性卵巣など))
  • けん引性脱毛症

女性の薄毛の原因は複雑なことも多く、病気がきっかけとなっていることもあります。

治療方法も症状ごとで異なるため、まずはなぜ抜け毛が起きているのかをはっきりさせることが大切です。

  主な症状や具体的病名 治療方法
更年期脱毛症状 びまん性脱毛症・女性男性型脱毛症・休止期脱毛症 ミノキシジルなど医薬品による治療が有効(詳しくは次の項目を参照)
円形脱毛症 頭部や全身に脱毛症状が拡がる 短期間で治る場合と、長期的にステロイド剤やセファランチンの投与、局所免疫療法で治療
けん引性脱毛症 一定方向に髪を縛り上げたりすることで脱毛 髪型を変えるなどで回復する可能性がある
病気に伴う脱毛症 甲状腺機能障害、鉄欠乏性貧血、婦人科系疾患(卵巣嚢腫や多嚢胞性卵巣など) 各疾病ごとの治療法で行う

更年期抜け毛の対策法

更年期抜け毛の対策法は市販のヘアケア製品から医薬品までさまざまですが、髪を増やすには医薬品がもっとも有効な方法となります

  • 発毛をうながす治療
  • ホルモン補充療法
  • 治療以外の対処方法

この中でも特に「発毛をうながす治療」で使われるミノキシジルは発毛効果が証明されており、使用者の7〜8割は改善されます。

ここからは3つの治療方法について、もう少し詳しく見ていきましょう。

発毛をうながす治療

更年期抜け毛の治療は、男性のAGAのように「フィナステリド」や「デュタステリド」といった特定の男性ホルモンの発生を抑える飲み薬を使用することはできません。

これは女性に対しての有効性が認められていないのはもちろん、根本的な原因が異なるためです。

一方で1つ前に触れたミノキシジルであれば、男女関係なく発毛効果が認められていることから更年期抜け毛にも用いることができます。

数日程度では効果はありませんが、半年ほど使い続けることで発毛・育毛や抜け毛の減少といった効果を実感できます。

●ミノキシジルタブレットについて

市販品はミノキシジルの塗り薬のみですが、クリニックの処方薬ならミノキシジルタブレットの内服療法を選択できます。

内服薬は世界的に発毛実績があり、日本国内でもほぼすべての薄毛治療クリニックでミノキシジルタブレットを取り扱ってます。

また他にも副作用のほとんどない栄養素を中心とした医薬品などもあります。

これらはクリニックオリジナルの調合による処方となり、ミノキシジルと併用して効果を高めることもできます。

もし興味がある方は、以下よりご予約・お問い合わせください。

ホルモン補充療法

更年期障害は閉経をはさんだ10年間で、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することで抜け毛をはじめ心身にさまざまな症状を起こします。

そのため不足した女性ホルモンを補う、HRT(ホルモン補充療法)で症状の回復が期待できます。

HRTの種類としては、

  • 内服薬
  • 経皮薬(貼り薬・塗り薬)

この2種類がありますが、いずれも薄毛に特化した治療方法ではありません。

あくまでも更年期障害の治療になるので、発毛が期待できる治療ではないことに注意です。

またHRTにはリスクもあり、乳がんや子宮体がんなどのリスクが高まることがあります。

もし治療を検討しているのであれば、定期的に乳房や子宮の検査を受けるようにしてください。

治療以外の対処方法

医薬品を用いない対処方法としては、

  • ヘアウィッグ
  • かつら

こうした分け目や頭頂部の薄毛隠しに有効な方法もあります。

ヘアウィッグやかつらを使用した女性のQOLが向上したとの報告もあるので、一時的な対処として用いてみるのも1つです。

ただ注意したいのが、ヘアウィッグやかつらは根本的に更年期抜け毛を解決する方法ではありません。

あくまでも「隠している状態」になり、品質によっては蒸れなどが原因で頭皮環境が乱れ、薄毛が悪化することも。

また思っている以上にメンテナンス費がかかるため、結果的に医療機関での治療の方が安く済むということも珍しくありません。

更年期抜け毛を治療すれば、年相応の毛量を取り戻すことが十分に可能です。
見て見ぬふりはせず、医師と健康な髪を取り戻すためには何ができるか考えていきましょう。

更年期抜け毛の治療価格相場

更年期抜け毛の治療にかかる費用は、治療内容・治療期間によって個人差があります。
一体どのくらいの治療費がかかるのか、目安として治療価格相場をお伝えしておきます。

●フィットクリニックの女性薄毛治療

製品 価格 / 1か月分
ミノキシジルタブレット2.5mg 6,000円
ミノキシジルタブレット5mg 7,000円
Reborn Neo -Women- A
オリジナル発毛サプリ(ZINC・HGPα)
7,000円
(初回限定6,500円)
Reborn Neo -Women- B
オリジナル発毛サプリ(ZINC・HGPα)
ミノキシジル2.5mg
14,400円
(初回限定12,500円)

※初診料・問診料は無料

製品 1ヵ月分 6ヵ月 12ヵ月
ミノキシジル外用薬 8%
【男性】
12,000円/4本 10%offにより
64,800円/24本
20%offにより
115,200円/48本
ミノキシジル外用薬 8%
【女性】
6,000円/2本 10%offにより
32,400円/12本
20%offにより
57,600円/24本

発毛治療は効果がわかるまでには少なくとも6ヶ月、薄毛の進行が著しい場合には1年以上かかることもあります。

長いと思われるかもしれませんが、

頭皮の血流を良くする → 栄養補給する → ヘアサイクルが整う → 発毛

このように順を追って改善されていき、さらに髪の成長スピードも考えると6ヶ月〜1年はどうしてもかかってしまいます。

数回の治療で終わりではないだけに、かけられる予算に応じて有効な治療方法を選んでいくのが大切です。

更年期抜け毛の予防法

更年期抜け毛の予防法を身につけることで、抜け毛を防ぐだけでなく、将来生える髪を丈夫にするのにも役立ちます。

  • 生活習慣の改善
  • ヘアケア
  • ストレスをためない

こうしたことを毎日続けていき、身体の中からも髪の成長を助けてあげましょう。

また予防法は、治療と並行して行うとなお良いでしょう。
いくら治療によって髪が生えても、土台となる健康状態が疎かでは再び髪が弱っていく可能性もあります。
髪は健康のバロメーターでもあるだけに、インナーケアはしっかり行っていきましょう。

ここから3つの予防法について、具体的にどんなことをすればいいのかお伝えしていきます。

生活習慣の改善

生活習慣の改善の基本として、食事・睡眠・運動の3つは特に大切です。

食事に関して言えば、特に髪に良いとされているのが次のような栄養素です。

  • たんぱく質(動物性・植物性)
  • ビタミン(B群・A・D・E・K)
  • ミネラル(鉄・亜鉛)

たんぱく質は髪の材料となり、その他の栄養素は代謝をスムーズにしたり、女性ホルモンのバランスを整えるのに機能してくれます。
特に40〜50代は食も細くなってくるだけに、バランス良くとるためにも食事量も意識してみてください。

また髪の成長には欠かせない成長ホルモンの分泌は、睡眠時間と質が影響してきます。
少なくとも日付が変わる前には床につき、6〜7時間のまとまった睡眠を目指しましょう。

さらに週2〜3でも構わないので、1回20分くらいは身体を動かすのが理想的です。
代謝や頭皮への血流も良くなり、さらに睡眠の質も高めてくれます。

ヘアケア

「健康な髪は健康な頭皮から生まれる」と言われるほど、ヘアケアは重要です。
しかし闇雲にヘアケアグッズを買い込んで、なんでも試してみるというのはおすすめできません。
これはご自身に合ってないものだと、頭皮環境を悪化させる恐れがあるためです。

ヘアケアに大切なのは何を試すかではなく、髪や頭皮を清潔に保つためのシャンプー法を身につけることです。
シャンプー前には軽いブラッシングで汚れを浮かし、まずはお湯だけで「予洗い」してあげるとシャンプー時に力を入れなくても汚れが十分落ちます。
ちなみにお湯の温度は38〜42℃くらいが良く、温度の上げすぎは頭皮に必要な水分や皮脂も取れてしまうので注意です。

またシャンプーは頭皮をやさしくマッサージするように洗い上げるのがコツで、シャンプー液も手のひらで泡立ててから使うと頭皮への刺激を抑えられます。
最後のすすぎはシャンプーの約3倍の時間を目安に、流し忘れの多い襟足や後頭部は特に入念にすすぎを行いましょう。

ストレスをためない

「万病の元」と言われるくらい、ストレスは身体にさまざまな影響を及ぼします。
髪でいえば自律神経の乱れからくる頭皮への血流不足があげられ、抜け毛・薄毛はもちろん髪質などにも影響がでることも。

ストレスの原因がわかっているのであれば距離を取るのがベストですが、なかなかそうはいかない状況もあるでしょう。
そんな時はご自身の好きなことをして、定期的に発散するようにしてください。

  • 気心の知れた人とのコミュニケーション
  • からだを動かす
  • 気分転換に映画や読書をしてみる
  • 旅行する

など

なんでも構わないので趣味や楽しみを作り、ストレス解消に役立ててみてください。

まとめ

女性によって更年期は、やがて訪れる避けられないものです。
抜け毛・薄毛を起こすかどうかは個人差がありますが、生活習慣や正しいヘアケアによってその症状を穏やかにすることもできます。

それでも気になると感じるなら更年期の治療や、毛髪外来(クリニック)への受診を考えてみてください。

お薬を使った治療では80%近くの方が年相応の毛量を取り戻しているだけに、更年期抜け毛は改善できるということは忘れないでください。