20代でも、抜け毛が増えたり、分け目やつむじの地肌が目立ったりすることがあります。
髪のボリュームが減ったように感じ、「このまま薄毛が進むのでは」と不安になる方もいるでしょう。
20代女性の薄毛には、過度なダイエットによる栄養不足やストレス、生活習慣の乱れ、髪や頭皮への負担など、さまざまな原因が考えられます。
この記事では、20代女性に薄毛が起こる原因や症状、すぐにできるケアや対策などについて解説します。
髪の変化が気になっている方は参考にしてください。
女性の薄毛「FAGA」について詳しくは、以下のページで解説しています。 FAGAとは
20代女性でも薄毛・抜け毛が増えることはある
薄毛や抜け毛は年齢を重ねた方だけの悩みではなく、20代女性にも起こることがあります。
リクルートが全国の20代女性5,000人を対象に行った2024年の調査では、2.2%が自分を「薄毛である」と回答しています。
医師による診断結果ではありませんが、20代でも薄毛を自覚している女性が一定数いることが分かります。
髪には自然に生え替わる周期があるため、抜け毛があるだけで薄毛とは限りません。
ただし、以前より抜け毛が増えた、分け目が広がった、髪が細くなった、全体のボリュームが減ったといった変化が続く場合は注意が必要です。
20代女性の薄毛を予防・改善するセルフケア
20代女性でも薄毛になる主な原因
20代女性の薄毛は、生活習慣や頭皮環境、体質など複数の原因が重なって起こることがあります。
主な原因として以下があります。
原因1:過度なダイエット・栄養不足
過度なダイエットや食事制限は、髪の成長に必要な栄養が不足する原因になります。
髪の主成分はたんぱく質の一種であるケラチンです。
過剰なダイエットにより、髪の毛の成長に必要なケラチンが不足して薄毛になってしまいます。
その他、ビタミン・ミネラルなどの不足も、髪が細くなったり抜け毛が増えたりすることがあります。
原因2:ストレス・ホルモンバランスの乱れ
ストレスやホルモンバランスの乱れも、20代女性の薄毛に関係することがあります。
20代は就職、転職、人間関係、生活環境の変化などでストレスを感じやすい時期です。
ストレスが続くと自律神経が乱れ、頭皮の血流悪化、睡眠の質に影響することがあります。
また、ホルモンバランスの変化によってヘアサイクルが乱れると、抜け毛が増えたり髪が育ちにくくなったりする場合があります。
原因3:睡眠不足・過度な飲酒・喫煙(生活習慣の乱れ)
睡眠不足や過度な飲酒、喫煙などの生活習慣の乱れは、髪が育ちにくい状態につながります。
睡眠中は体の回復が行われるため、睡眠時間が不足すると髪や頭皮のコンディションにも影響します。
十分な睡眠時間が取れていないと、髪の毛の成長を促す成長ホルモンが分泌されません。
成長ホルモンは、毛母細胞の活動を促進するIGF₋1という物質の生成に大きく関係します。
アルコール分解で消費される栄養素は、髪の毛を成長させるために必要な栄養素です。
そのため、過度な飲酒は必要な栄養素を不足させ、健康な髪が育たなくなる原因になります。
喫煙は血管が収縮するので、髪の毛や頭皮に必要な栄養素が行き渡りにくくなる可能性があります。
薄毛が気になる場合は、まず睡眠時間の確保、飲酒量の見直し、禁煙など、できる範囲から生活習慣を整えていきましょう。
原因4:パーマ・カラー・紫外線による頭皮ダメージ
髪のパーマやカラー、紫外線対策をしていないことも、髪や頭皮への負担になることがあります。
パーマやカラーを短い間隔で繰り返すと、毛根や頭皮を傷つける場合があるので、髪の成長を妨げることにつながり、ヘアサイクルを乱してしまいます。
また、髪の毛の長さやボリュームを調整できるエクステも注意が必要です。
エクステを付けることで同じ部分の髪の毛が引っ張られ、毛根にダメージを与える可能性があります。
紫外線も、肌以外に髪や頭皮にダメージを与えます。
髪の毛や頭皮が紫外線を浴び続けると、光老化により頭皮が硬くなり、血行不良を招くことがあります。
外出時は帽子や日傘、頭皮にも使えるUVケア用品を活用するとよいでしょう。
原因5:間違ったヘアケア
間違ったヘアケアで頭皮が傷つくと、髪や頭皮への負担になることがあります。
主に以下のような場合、頭皮環境を悪化させる原因になります。
- 強い力で頭皮をこする
- 1日に何度もシャンプーをする
- すすぎ残しがある など
もし、過剰な皮脂分泌やフケなどの頭皮トラブルがある方は、今使っているシャンプーやトリートメントが肌に合っていない可能性があります。
洗いすぎると頭皮にとって必要な皮脂も洗い流されてしまうので、洗髪は1日1回までとして、すすぎ残しがないようにしてください。
原因6:体質や病気による髪の変化
20代女性の薄毛では、髪全体のボリュームが減る以外に、以下のような体質や病気が関係している場合もあります。
- 貧血
- 甲状腺の病気
- 頭部の皮膚炎
- 過剰な皮脂分泌・フケ症
- 産後のホルモン変化
などが抜け毛に関係することもあります。
20代女性の主な薄毛症状
20代女性の薄毛には、主に以下の症状が見られます。
詳しくは以下で解説します。
①全体のボリュームが減る
髪全体のボリュームが減る状態は「びまん性脱毛症」と呼ばれます。
びまん性脱毛症とは、部分的な脱毛ではなく、1本1本の毛髪が細くなり髪全体のボリュームが減っていくのが特徴です。
びまん性脱毛症の「びまん」とは、「広がること・はびこること」を意味します。
生え際が後退するのではなく、全体的に髪の毛が抜けて密度が薄くなっていきます。
そのため進行に気がつきにくく、対処が遅くなってしまうケースが多いです。
20代といった若い世代でびまん性脱毛症になる原因としては、過剰なダイエットによる栄養不足や頭皮の血行不良、間違ったヘアケアなどが挙げられます。 びまん性脱毛症について
②頭皮の皮脂量が多い
頭皮の皮脂量が多いことで考えられる抜け毛や薄毛は「脂漏性脱毛症」と呼ばれます。
脂漏性脱毛症は、頭皮の皮脂の分泌量が過剰になることで頭皮環境が悪化し、抜け毛が増える症状のことを言います。
皮脂の過剰分泌がなぜ頭皮に悪影響かというと、皮脂が過剰分泌されてしまうと毛穴のつまりやフケ、炎症といった頭皮トラブルが起こります。
この状態を脂漏性皮膚炎といい、脂漏性皮膚炎が悪化することで抜け毛が増える脂漏性脱毛症へと進行します。
皮脂が過剰に分泌される原因は以下の通りです。 脂漏性脱毛症について
③フケによる脱毛
フケが多く見られる場合の抜け毛や薄毛は「粃糠(ひこう)性脱毛症」と呼ばれます。
粃糠(ひこう)性脱毛症とは、フケが大量発生することによって毛穴がふさがれ、抜け毛が増える症状です。
フケによって抜け毛が増える原因には以下が挙げられます。
肌が敏感な人ほど、粃糠(ひこう)性脱毛症になりやすいとされています。
フケが出るという点では、前述した脂漏性脱毛症と同じ症状ですが、両者には決定的な違いがあります。
脂漏性ではベタつきのあるフケが出て、粃糠(ひこう)性ではパサパサと乾燥したフケが出るのが特徴です。
④ポニーテールや編み込みによる脱毛
ポニーテールや編み込みなど、いつも同じ髪型にしている方に多く見られる症状に 「牽引性脱毛症」があります。
具体的には、力のかかる部分の髪の毛だけが薄毛になります。
髪を結んでいると頭皮に一定方向の力が加わります。
力の加わっている部分は血行不良になりやすいので、髪の成長に必要な栄養素が十分に行き渡らなくなり、薄毛となります。
また、帽子をかぶる機会が多い方は、頭皮が圧迫されないように帽子のサイズ選びには注意しましょう。
長時間かぶりっぱなしにせず、こまめに帽子を外すのも効果的です。
牽引性脱毛症について
⑤ストレスなどで発症する円形の脱毛
円形脱毛症は、前触れなくストレスなどで発症する円形の脱毛症です。
1か所だけに見られる単発型や2か所以上発生する多発型などがあり、重症化すると頭部全体の脱毛が見られることもあります。
円形脱毛症は免疫機能の異常やストレス、遺伝が原因との説が有力ですが、アトピー体質やホルモンバランスの変化で発症するという意見もあり、はっきりした発症原因は分かっていません。
円形脱毛症を発症してしまうと再発の可能性が高いので、日頃から生活習慣の改善やストレス対策を意識しましょう。
⑥産後の抜け毛・薄毛
産後一時的に抜け毛が増える症状を分娩後脱毛症といいます。
経産婦の8割近くが経験する脱毛です。
分娩後脱毛症は妊娠から出産でホルモンバランスが大きく変化することで起こります。
脱毛のピークは産後2~3か月です。
髪の毛がある程度成長するまでは短い毛が目立ちますが、普通に生活していれば徐々に症状は落ち着いてくるので心配いりません。
薄毛が気になる方はヘアスタイルを工夫したり、帽子を活用するなどして薄毛部分をカバーするのがいいでしょう。
産後の抜け毛について
20代女性の薄毛をチェックリストで確認
20代女性の薄毛は、抜け毛の量や髪質、分け目の変化から確認できます。
以下に当てはまる項目が多い場合は、髪や頭皮の状態が変化している可能性があります。
| 薄毛チェックリスト | ||
|---|---|---|
| 抜け毛が以前より増えた | ||
| つむじや分け目が薄くて気になる | ||
| 前髪がスカスカして見える | ||
| 髪が細く、ハリやコシがなくなった | ||
| 髪全体のボリュームが減った | ||
| ヘアセットが決まりにくくなった | ||
| 頭皮の赤み、かゆみ、フケが気になる | ||
| 過度なダイエットや食事制限をしている | ||
| 睡眠不足やストレスが続いている | ||
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合計:0
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20代女性の薄毛を予防・改善するセルフケア
20代女性の薄毛対策では、髪が育ちやすい体と頭皮環境を整えることが大切です。
薄毛の悩みは、男性や40代以上の女性の方に多く見られる悩みですが、実は若い世代の薄毛である「若年性脱毛症」も増えています。
20代は若いため髪の毛の成長が止まる年齢ではないので、以下のような適切なケアを行えば薄毛の予防・改善が期待できます。
方法1:食生活を見直す
髪のためには、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを意識して摂ることが大切です。
たんぱく質は肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などに多く含まれます。
ビタミンやミネラルは野菜、果物、海藻、ナッツ類などから摂取できます。
- たんぱく質:大豆、乳製品、卵、肉類、魚介類 など
- ビタミンB群:レバー類、肉類、緑黄色野菜、ナッツ類 など
- 亜鉛:牡蠣、胚芽、納豆 など
丼ものや菓子パンだけで済ませる食事が多い場合は、主食・主菜・副菜のある食事を意識しましょう。
無理な食事制限ではなく、必要な栄養を摂りながら体調を整えることが薄毛対策につながります。
ダイエットは過度な食事制限をするのではなく、きちんと1日3食食べて運動することを意識してみましょう。
方法2:ストレスをためない
20代女性に限らず、ストレスを完全になくすことは難しいため、こまめに発散する習慣を持つことが大切です。
軽い運動や入浴、十分な睡眠、趣味の時間など、自分がリラックスできる方法を取り入れましょう。
これらは血行促進や自律神経の調整にもつながります。
ストレスが続くと睡眠の質や食生活にも影響しやすいため、髪だけでなく体調全体のためにも早めのケアが必要です。
方法3:シャンプー方法・ヘアケアを見直す
頭皮への負担を減らすには、やさしい洗髪と適切なヘアケアが大切です。
シャンプー前にブラッシングをして髪の絡まりを取り、指の腹で頭皮をやさしく洗いましょう。
すすぎ残しはかゆみやフケの原因になるため、生え際や耳の後ろまでしっかり洗い流してください。
市販のシャンプーは、製品によって洗浄力が強いものもあるため、育毛シャンプーなど頭皮に低刺激で負担の少ないシャンプーを選択してください。
ヘアサイクルを保つためにも、カラーやパーマは短期間で繰り返さず、頭皮に違和感がある時は控えることも必要です。
方法4:睡眠や飲酒・喫煙の生活習慣を見直す
健やかな髪を育てるためには、睡眠や飲酒・喫煙などの生活習慣を整えることも大切です。
必要な睡眠時間には個人差がありますが、毎日できるだけ同じ時間に就寝・起床し、十分な睡眠を確保しましょう。
就寝前はスマートフォンの使用やカフェインの摂取を控え、照明を暗くする、入浴や軽いストレッチで身体をほぐすなど、眠りやすい環境を整えることも有効です。
また、過度な飲酒は睡眠の質や栄養バランスを乱す原因になるため、適量の摂取に抑えてください。
喫煙も血流に影響を与えるため、可能であれば禁煙に取り組みましょう。
無理にすべてを変えようとせず、続けやすい習慣から改善することが大切です。
方法5:紫外線対策を万全にする
紫外線対策を万全にすることも、薄毛の対策になります。
肌へは日焼け止めを塗っていても、髪や頭皮への紫外線対策は忘れがちではないでしょうか。
髪や頭皮の紫外線対策には帽子や日傘、UVカット効果のあるヘアスプレーの使用が効果的です。
方法6:髪型や分け目を変えて薄毛を目立ちにくくする
髪型や分け目を変えることで、薄毛を目立ちにくくできる場合があります。
同じ分け目を続けていると、その部分の地肌が目立ちやすくなることがあります。
定期的に分け目を変えたり、トップにボリュームが出やすい髪型にすると、自然にカバーしやすくなり、薄毛を目立ちにくくなるメリットがあります。
強く結ぶ髪型やエクステなどは頭皮に負担がかかることがあるため、薄毛が気になる場合はゆるめのヘアスタイルやヘアアクセサリーを組み合わせるのもおすすめです。
セルフケアで改善しない薄毛は医療機関へ
セルフケアを続けても薄毛や抜け毛が改善しない場合は、医療機関への相談を検討しましょう。
とくに、抜け毛が長期間続き、薄毛が進行している方や、頭皮のトラブル(赤み・かゆみ・フケ)がある場合は、原因を確認し適切に対処することが大切です 。
生活習慣の見直しだけでよい場合もあれば、治療薬を使った治療が検討される場合もあります。
自己判断で市販薬などを使うと、希望する効果が得られない場合や、ご自身に適さない成分が含まれていることもあるため注意が必要です。
20代女性の薄毛でも必要な場合は早めに対策
20代女性の薄毛は、早めに原因を知ることで対策しやすくなります。
「まだ20代だから大丈夫」と放置していると、症状が進行したり、改善までに時間がかかったりする場合があります。
一方で、原因が生活習慣や頭皮環境にある場合は、早い段階で見直すことで悪化を防ぎやすくなります。
もし、
・セルフケアを続けても薄毛や抜け毛が改善しない
・早く効果的に薄毛を改善したい
とお考えの場合は、医療機関への相談も選択肢の一つです。
薄毛の悩みは人に相談しにくいものですが、一人で抱え込む必要はありません。
気になる薄毛が続く場合は、早めに当院までご相談ください。
20代女性の薄毛に関するよくある質問
実際に患者様から当院に寄せられるよくある質問に服部院長が回答します。
-
- Q
20代女性の薄毛は治りますか?
-
AA原因によっては改善を目指せます。
栄養不足や睡眠不足、ストレス、頭皮環境の乱れが原因の場合は、生活習慣やヘアケアの見直しで改善することがあります。ただし、進行性の薄毛や病気が関係している場合は治療が必要になることもあります。
服部院長
- Q
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- Q
20代女性の薄毛は自然に戻ることがありますか?
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AA一時的な抜け毛であれば自然に落ち着くこともあります。
ただし、抜け毛が長く続く、分け目やつむじが目立つ状態が進んでいる場合は、自然に戻るとは限りません。気になる状態が続く場合は早めに相談しましょう。
服部院長
- Q
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- Q
病院は皮膚科と薄毛クリニックのどちらに行くべきですか?
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AA頭皮の赤み、かゆみ、フケなどがある場合は皮膚科、薄毛やボリューム低下の相談をしたい場合は薄毛治療に対応したクリニックが選択肢になります。
どちらを受診すべきか迷う場合も、まずは相談して原因を確認することが大切です。
服部院長
- Q
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- Q
育毛剤やシャンプーだけで改善できますか?
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AA頭皮環境の改善には役立つ場合がありますが、薄毛の原因によってはそれだけでは不十分なこともあります。
育毛剤やシャンプーを使っても変化がない場合や、抜け毛が続く場合は、医療機関で原因を確認しましょう。
服部院長
- Q
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参考サイト
この記事の監修
(はっとり けいた)医師
【略歴】
- 平成17年
- 医療法人財団 河北総合病院 勤務
- 平成29年
- ゴリラクリニック 池袋院 管理者
- 令和5年~
- フィットクリニック院長 勤務


一時的な抜け毛か、治療が必要な薄毛かは自己判断が難しいこともあります。
気になる状態が続く場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。