性病

トリコモナスとカンジダの違いについてわかりやすく解説

こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
トリコモナスとカンジダの違いについてわかりやすく解説 性病

トリコモナス症とカンジダ症はどちらも性感染症(略称STD)の1つです。

この2つは女性に多く見られる性感染症です。

トリコモナス症とカンジダ症は症状が似ていると言われますが、早期発見、早期治療のためにはどちらに感染しているか早く知ることが重要です。

このページではトリコモナス症とカンジダ症との違いや症状についてわかりやすく解説します。

また、それぞれの特徴、男女それぞれの感染や特徴、これらに似た病気や、検査方法と治療方法も紹介します。

なお、フィットクリニックではトリコモナスとカンジダの検査・治療を行っております

便利なオンライン診療・処方も行っておりますので、ご希望の方は以下のボタンよりご予約をお願いいたします。

トリコモナスとカンジダの見分け方

まずはトリコモナスとカンジダについて、それぞれの違いと見分け方を解説します。

それぞれの違い

  トリコモナス カンジダ
原因 原虫
(アメーバのような生物)
カンジダ菌
(真菌・カビの一種)
寄生(感染)場所 男性:前立腺、精嚢、尿道
女性:膣内、子宮頚管、膀胱、尿道
男性:性器周辺の皮膚、尿道
女性:性器周辺の皮膚、膣内
症状 男性:痛み・かゆみ・排尿痛(尿道炎)、無症状
女性:おりものの異臭・かゆみ・下腹部の痛み(膣炎、膀胱炎、無症状)、子宮内膜症、不妊症、卵管炎
男性:違和感・かゆみ・排尿痛(尿道炎)、亀頭・包皮のかゆみ、赤み、ただれ
女性:性器周辺のかゆみ、酒粕状のおりもの、排尿痛、性交痛
感染経路 主に性行為、下着、便器、浴槽など 常在菌による自己感染、性行為はわずか
潜伏期間 男性:10日前後
女性:5日~14日
1日~1週間

こうして比較してみても、潜伏期間や感染箇所、症状には重複する部分もあり、患者さん自身で簡単に判別するのは難しいことがわかります。

それぞれの詳しい内容は以下の解説をご覧ください。

見分け方

トリコモナスとカンジダの見分け方について、女性に関しては「性器周辺のかゆみ」や「いつもと違うおりもの」といった多くの点で共通しています。

その中で、おりものの質に関しては以下のように違いが見られます。

●トリコモナスとカンジダのおりものの違い トリコモナス
  • 泡状の褐色や黄緑色のおりものに変化する
  • 強い腐敗臭
カンジダ
  • カッテージチーズ(酒粕状)のように変化する
  • 無臭かやや酸っぱい匂い

ただし、おりものに変化のない人、無症状の人、他の性病である可能性もあり、これだけでは確実な判断基準とはなりません。

また、男性はトリコモナス、カンジダともに無症状の割合が多い一方、自覚症状の違いは以下のような違いがあります。

●男性のトリコモナスとカンジダの自覚症状の違い トリコモナス
  • 尿道のかゆみ・痛み
  • 排尿痛、違和感
  • 尿道から泡状の分泌物(少量)
カンジダ
  • 亀頭周辺に白い垢
  • 亀頭周辺のかゆみ・痛み・赤み
  • 亀頭周辺の炎症

男性の場合も女性に比べれば違いがありますが、他の性病の可能性も含め、自己判断は難しいと言えます。

そのほかに似ているとされる性病

もし、性器やおりものに変化を感じているなら、トリコモナス症かカンジダ症かという2択だけでなく、他の病気である可能性もあります。

トリコモナスと区別がつきにくい疾患 カンジダと区別がつきにくい疾患
  • 細菌性膣炎
  • 性器ヘルペス
  • 接触性皮膚炎
  • 皮膚そう痒症
  • ビダール苔癬
  • 外陰部パジェット病

特にこの2つの性病と並べ紹介される細菌性膣炎の場合は、おりものの量が増加したり匂いもきつくなります。

ちなみに細菌性膣炎は性感染症(STD)ではなく、体内の細菌が何かのきっかけで異常繁殖し、膣内で炎症を起こす病気です。

このため、性病検査で陰性の場合、この細菌性膣炎を起こしている可能性があります。

トリコモナスかカンジダか分からない場合

トリコモナス症かカンジダ症かという判断は専門医でなくてはつきにくいのが実情です。

もし、なんらかの性病に感染していると考えられる場合は、少しでも早くクリニックで検査を受けましょう。

ただし、男性のトリコモナス感染症の場合は、精密検査をしても検出されない場合があります。

そのため、リスク行為の自覚がある際や、パートナーのトリコモナス症感染が認められた場合、検査よりも治療を優先するのも1つの方法です。

自然治癒はないため、いずれの場合も早いタイミングでクリニックを利用することをおすすめします。

詳しい検査方法については以下で解説しています。

トリコモナスとカンジダについて

ここからはトリコモナスとカンジダそれぞれの特徴や、検査、治療方法について簡潔に解説していきます。

トリコモナス

原生生物トリコモナスを原因に哺乳類や鳥類に感染する感染症です。

人間においては性感染症(STD)の一つである膣トリコモナス症・男性のトリコモナス感染症や大腸に感染する腸トリコモナス症などがあります。

特徴

トリコモナスは男女ともに感染する感染症で、世界で最も多い性感染症です。

尿によって流れるため、下着、便器、浴槽、プールなどから感染する可能性があることから、幼児など性行為経験がなくても感染するおそれがあります

症状

男性で4人中3人が無症状、女性は20%~50%で無症状といわれています。

一方で、トリコモナス症は自然治癒せず、治療しないまま放置すると以下のような深刻な病気に発展するおそれがあります。

トリコモナスを放置した場合のリスク 男性
  • 前立腺炎
  • 精巣上体炎
女性
  • 子宮内膜症
  • 卵管炎
  • 不妊症
  • 早産
  • 流産

検査方法

トリコモナスの検査方法は以下の通りです。男女とも感染から24時間以上経過すると検査が可能になります。

トリコモナスの検査方法 男性
精密検査(尿検査)
  • 結果:5日~7日後
即日精密検査(PCR法、TMA法)
  • 結果:当日~翌日
女性
精密検査(膣分泌液検査)
  • 結果:5日~7日後
即日精密検査(PCR法、TMA法)
  • 結果:当日~翌日

治療方法

トリコモナスの治療は抗原虫薬を服用するのが基本で、市販はしておらず処方を受ける必要があります。

●トリコモナスの治療方法
  • フラジール経口薬(メトロニダゾール)
    1回1錠(250mg)を1日2回、10日間続けて服用

基本は服用しての治療ですが、妊娠している場合は胎児の影響の観点から膣に直接フラジールを入れて治療します。

内服中の飲酒で嘔吐、頭痛、動悸などの症状が出る場合があります。

予防方法

トリコモナスの予防方法は以下の通りです。

トリコモナスの予防方法
  • コンドームの正しい着用
  • 不特定多数の性行為は避ける
  • 生理中の接触を避ける(女性は生理中にトリコモナスが繁殖しやすい)
  • 一緒の入浴やタオルの共有を避ける

カンジダ

カンジダはカンジダ属のカビ(真菌)によって起こる性感染症(STD)です。

カンジダ症を引き起こすものは主に「カンジダ・アルビカンス」という病原体です。

約15年前に日本で発見された致死性の「カンジダ・アウリス」のような薬剤耐性の真菌もアメリカで拡大していますが、一般的なカンジダは薬での治療が可能です。

特徴

皮膚や口腔・消化管・女性器(膣)などに存在するカンジダ菌という常在菌が、身体の抵抗力が低下した際に増殖して発症します。

男女ともに発症しますが、カンジダは女性にとって珍しくない病気で、5人に1人は経験する性感染症です。

体調の変化で免疫力が低下したり、蒸れやすいストッキングの着用といったことで再発するのも特徴で、女性感染者の7割が再発するという報告もあります。

女性の再発は以下のような状態の際に起こりやすくなっています。

女性のカンジダ再発の主な原因
  • 下着の蒸れ
  • ホルモン状態の変化
  • 抗生物質
  • 妊娠
  • 糖尿病
  • HIVウイルスへの感染

症状

カンジダの症状は以下の通りですが、男性は無症状や軽い症状が多い傾向です。

●カンジダの症状 男性
  • 亀頭包皮炎を引き起こし以下の症状があらわれる
  • 亀頭や冠状溝の赤み、小さな盛り上がり、水ぶくれ、白い苔状の垢
  • 亀頭皮膚表面のえぐれ、ふやけ
  • かゆみ、痛み
女性
  • おりものの変化(酒粕状、カッテージチーズ状、量が増える、酸っぱい匂い)
  • 膣周辺のかゆみ、激しいかゆみ
  • 膣に灼熱感、刺激感
  • 排尿痛
  • 性交痛

検査方法

カンジダの検査方法は以下の通りです。男女とも感染から24時間以上経過すると検査が可能で、検査結果が出るまでには約1週間を要します。

●カンジダの検査方法 男性
尿検査と皮膚ぬぐい検査
  • 結果:約1週間
    ※尿検査は2時間排尿しない状態で受けると精度が高くなる
女性
膣分泌液検査
  • 結果:約1週間
    ※生理中は検査ができない

治療方法

カンジダの治療は抗真菌薬を使用します。男女の治療方法は以下の通りです。

●カンジダの治療方法 男女とも抗真菌薬を用いて治療する
男性
  • 尿道の場合1週間服用
  • 皮膚カンジダは軟膏を使用
女性
  • 抗真菌薬の軟膏、膣錠、または内服薬を使用

カンジダは常在菌なので、菌の量を減らすのが目的です。

予防方法

カンジダの予防方法は以下の通りです。

●カンジダの予防方法 男性
  • コンドームの正しい着用
  • 包茎の場合は包皮を剥きしっかり洗い常に清潔にする
女性
  • ナプキンはこまめに交換
  • 入浴や水泳後に外陰部をしっかり乾かす
男女共通
  • ムレやすい下着、きつい下着の着用を避ける
  • 不特定多数の性行為は避ける
  • バランスの良い食生活
  • 十分な睡眠
  • ストレスをためない
  • かゆくても陰部をかかない
  • 性行為の後は陰部を洗い清潔にする

トリコモナスとカンジダの検査・治療はクリニックで

トリコモナスとカンジダは治療薬を取り扱うクリニックで処方を受けることができます。

特に、トリコモナスには市販薬がありません。

カンジダには市販薬もありますが、男女とも再発の際市販薬を使用することはあっても、初めての発症の際はクリニックで診断・処方を受けるのが一般的です。

更に、再発の際もカンジダと自己判断で断定はできないため、似た症状でもしっかり検査を受けることをおすすめします。

トリコモナスとカンジダの検査キット

フィットクリニックでは、トリコモナスやカンジダをはじめ各種性病に対応した検査キットを取り扱っております。

検査キット 価格 クラミジア 淋菌 咽頭クラミジア 咽頭淋菌 トリコモナス カンジダ HIV 梅毒 B型肝炎 C型肝炎
女性10項目セット 33,000円
女性8項目セット 29,000円
女性5項目セット 25,000円
女性4項目セット 23,000円
男性10項目セット 33,000円
男性7項目セット 28,000円
男性5項目セット 25,000円
男性4項目セット 23,000円
検査キット2個セット 10%引き
マイコプラズマ検査 +12,000円
送料 無料

検査キットを2個セットで購入すると合計から10%引きとなります。

もしご自身が感染している可能性がある場合、パートナーも感染している可能性が高いため、2個セットで購入されることをおすすめします。

ご予約は以下のボタンより承っております。

なお、検査キットに関する詳しい内容については、以下のページをご確認ください。

トリコモナスとカンジダの治療薬

フィットクリニックで処方しているトリコモナスとカンジダの治療薬についてご紹介します。

トリコモナスには、「フラジール(メトロニダゾール)内服薬」、カンジダには「オキナゾール膣錠・クリーム」を処方しています。

当院のトリコモナス治療薬
製品 フラジール内服薬
フラジール内服薬
処方数/日 20錠 / 10日間
費用 10,000円
※併せて検査キット購入の場合は2,000円引き
用法用量 1回250mgを1日2回、10日間経口投与する
副作用 末梢神経障害 、 四肢のしびれ 、 四肢異常感 など
当院のカンジダ治療薬
女性 オキナゾール膣錠 600mg
オキナゾール膣錠 600mg
女性・男性 オキナゾールクリーム 1% 10g
オキナゾール膣錠 600mg
処方数/日 膣錠:1錠 / 1日間
クリーム:1本 / 7日間
費用 各7,000円
※併せて検査キット購入の場合は2,000円引き
用法用量 膣錠:1週1回1錠を膣深部に挿入
クリーム:1日2~3回患部に塗布
副作用 膣錠:局所発赤、皮膚刺激感 など
クリーム:発赤、過敏症、発疹 など

フィットクリニックは、オンラインでの診療・処方が可能なため、ご自宅にいながらトリコモナスやカンジダを治療できます。

フィットクリニック受診のご予約は以下のボタンよりお願いいたします。

まとめ

最後にトリコモナスとカンジダの違いについてのまとめをお伝えします。

●トリコモナスとカンジダの違いについてのまとめ
  • トリコモナス症とカンジダ症はどちらも性感染症(略称STD)の1つ
    ⇒早期治療のためにはどちらに感染しているか早く知ることが重要
  • 寄生(感染)箇所や症状に違いはあるが、潜伏期間や症状の重複もあり自己判断は難しい
  • 女性の膣トリコモナスとカンジダの違いはおりものの違いが判断基準の1つ
  • 男性はどちらも無症状が多い
  • 男性のトリコモナスとカンジダの違いは自覚症状と感染場所の違いが判断基準の1つ
  • トリコモナスに似ている疾患に「細菌性膣炎」「クラミジア」「淋病」「マイコプラズマ」「ウレアプラズマ」がある
  • カンジダに似ている疾患に「細菌性膣炎」「性器ヘルペス」「接触性皮膚炎」「皮膚そう痒症」「ビダール苔癬」「外陰部パジェット病」がある
  • トリコモナスかカンジダかわからない場合はクリニックで検査を受ける(検査キットを利用する)

フィットクリニックのオンライン診療・処方ならご自宅にいながらスムーズにトリコモナスとカンジダの検査・治療を行うことができますので、ぜひご利用ください。

よくある質問

トリコモナスかカンジダになっているようですが、どちらか知るにはどうすればよいですか
どちらかの判断は検査キットなどの利用で判明します。どちらでもない場合もあるので、どのような検査を受けるかあらかじめクリニックに相談しましょう。
トリコモナスやカンジダになったら、いつから性行為を再開できますか?
性行為で相手に感染させてしまうと、ご自身が完治させても相手が感染している場合、再感染させあってしまいます。この状態をピンポン感染といいますが、再発をループさせないためには「パートナーとの同時治療」と「治療後の検査で陰性を確認する」という2点が重要です。
トリコモナスやカンジダ治療は自分でできますか?
カンジダは男女とも治療薬がありますが、初めての発症はクリニックでの検査・治療が基本です。再発の場合でも検査でカンジダであることを確認するのは必須です。トリコモナスに関しては市販薬はありませんので、クリニックでの検査・治療となります。