このページでは、女性の肥満の基準やタイプについて詳しく解説しています。
さらに、健康リスクや肥満を防ぐための具体的な方法、そして運動や食事制限なしで痩せるための「メディカルダイエット」についてもご紹介します。
健康的かつ効率的に痩せるための情報が満載ですので、ダイエットの際に役立ててみてください。
肥満の基準とは
肥満は、体脂肪が過剰に蓄積された状態です。
どのくらいで過剰になるかの基準は国によっても異なりますが、日本では男女問わず「BMI25以上」の場合が肥満と判断されます。
●肥満の基準値BMI値 | 肥満レベル |
---|---|
BMI25以上30未満 | 肥満度1 |
BMI30以上35未満 | 肥満度2 |
BMI35以上40未満 | 肥満度3 |
BMI40以上 | 肥満度4 |
女性の体脂肪率が高い理由
女性の体脂肪率が男性よりも高めであるのには、いくつかの理由があります。
その主な原因としてあげられるのが、ホルモンバランスの変化です。
女性ホルモンの1つであるエストロゲンは、余分な脂肪を皮下脂肪として体に蓄える作用があります。これが女性の体脂肪率を高める要因です。
皮下脂肪は内臓脂肪に比べてエネルギーとして消費されにくく、減らすのが難しいため、男性よりも体脂肪率が高めになります。
さらに、女性は妊娠や授乳といったライフステージにおいても脂肪を蓄えることが重要です。このような生理的な働きによっても、体脂肪率は高くなる傾向があります。
また、更年期に差し掛かるとエストロゲンの分泌が減少し、その結果おへそを中心としたお腹まわりに内臓脂肪がつきやすくなります。
肥満のタイプ
肥満タイプは、大きく分けて「皮下脂肪型肥満」と「内臓脂肪型肥満」の2つがあり、それぞれ脂肪が蓄積される部位が異なります。
脂肪の落ちやすさも肥満タイプによって異なるため、ご自身の肥満のタイプを理解することは効率的なダイエットに繋がります。
以下で、それぞれの特徴と影響について詳しく見ていきましょう。
皮下脂肪型
皮下脂肪型は、皮膚のすぐ下に脂肪が過剰に蓄積されている状態です。
下半身を中心に、普段あまり使わない部位につきやすく、エネルギーとして消費されにくいので落ちにくいという特徴があります。
- 太もも
- おしり
- 下腹部
- 腰回り
- 背中
- 二の腕
- 頬やあご
皮下脂肪の蓄積が目立ってくると、身体つきも変化し、そのシルエットが洋ナシに似ていることから「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。
女性に多くみられる傾向があり、BMI25以上である場合は皮下脂肪型肥満である可能性が高いです。
皮下脂肪型は外見への影響が大きいため、脂肪がつく部位によって「下半身太り」「はみ肉」「浮き輪肉」などと表現されることもあります。
脂肪自体が柔らかいので、気になる部位を指でつまめるかどうかも目安の1つにしてみてください。
内臓脂肪型
内臓脂肪型は、内臓の周りに脂肪が過剰に蓄積される状態です。
このタイプの脂肪は蓄積されやすいですが、皮下脂肪よりも先にエネルギーとして消費されます。
特に腹部に集中して脂肪が溜まりやすく、お腹がポッコリと出てくる体型が特徴です。
一般的に「リンゴ型肥満」とも呼ばれ、男性に多く見られますが、女性でも閉経後にホルモンバランスが変化することで内臓脂肪型になることがあります。
内臓脂肪型は、お腹が出ているという外見的な変化だけでなく、健康リスクも高まります。
過剰に蓄積された内臓脂肪から分泌されるサイトカインにより、炎症を起こし、代謝異常を引き起こします。
これが原因で、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが増加します。
また、動脈硬化を進行させ、心疾患や脳卒中のリスクも高めます。
内臓脂肪型肥満を判断する上では、腹囲(ウエスト)が基準となります。
女性の場合、腹囲が90cm以上あると内臓脂肪型肥満である可能性が高いとされています。
女性の肥満による健康リスク
肥満は女性に限らず、その健康リスクは全身に及びます。
肥満の影響が「確実」「ほぼ確実」「可能性あり」とされているのが、以下のような病気です。
- 大腸がん
- 食道がん
- 子宮内膜がん
- 乳がん
- すい臓がん
- 腎臓がん
- 胆のうがん
- 肝臓がん
この他にもよく知られるのが、2型糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病です。
これらの病気は年齢よりも早く動脈硬化を進めてしまい、心臓や血管に障害を起こすことで心筋梗塞や脳卒中などの危険な病気を引き起こすおそれがあります。
また、体重の増加により、膝や腰などの負担が整形外科的疾患につながることもあります。
・肥満と発がんリスクとの関連|辻一郎
女性の肥満を防ぐ方法
肥満の主な原因は食べ過ぎと運動不足であり、対策のためには食事制限と適度な運動が不可欠です。
食事制限は短期間で効果を出そうしてもリバウンドの原因となるので、無理のない範囲で食生活を改善していくことを推奨します。
さらに、適切な運動を取り入れることで肥満を予防し、健康的な身体を維持することができます。
運動方法は大きく分けて以下の2つです。
■有酸素運動⇒体脂肪の燃焼に効果的
■無酸素運動(筋力トレーニング)⇒基礎代謝の向上に効果的
次の章で、具体的な運動方法について詳しく見ていきましょう。
体脂肪を燃焼するなら「有酸素運動」
有酸素運動は、糖質や脂肪をエネルギー源として消費することで、体脂肪を燃焼するのに効果的です。
有酸素運動は、「楽~ややキツイ」の範囲で継続することがポイントです。
1日30〜60分は身体を動かし、週150〜300分を目標としてみてください。
運動をはじめる際には、無理をせず自分のペースで行うことが大切です。
いきなり無理をすれば心身の負担になってしまうので、最初はウォーキングからスタートし、徐々に運動量を増やしていくことで継続しやすくなります。
基礎代謝を高めるなら「筋力トレーニング」
基礎代謝を高めるためには、筋力トレーニングが重要です。
筋肉が増えることで基礎代謝量が上がり、日常生活でも多くのエネルギーを消費するようになります。
筋量が増えて基礎代謝が上がれば、痩せやすい身体へと変化していき、さらに体が引き締まることで理想的なボディラインを作るのにも役立ちます。
ちなみに、筋力トレーニングは何分行うかではなく、回数に応じてセット数を決めることが基本です。
8~12回・2~4セット・週2~3回を目安にし、はじめは軽い負荷からスタートし、身体が慣れてきたタイミングで少しずつ負荷を重くしていくようにしてください。
運動・食事制限なしで痩せるなら「メディカルダイエット」がおすすめ
肥満は体型がだらしなく見えてしまうだけでなく、放っておくと病気のリスクも高めます。
これまで自己管理を通じてダイエットする方法をご紹介しましたが、生活習慣を変えたり、体型の変化を実感したりするまでには時間がかかります。
少しでも効率よく楽に痩せたい方には、医師のサポートを受けながら行う「メディカルダイエット」がおすすめです。
メディカルダイエットは、主に食生活にある肥満の原因にアプローチする痩身治療です。
健康状態や体質、食生活などを考慮して適切なダイエット薬を処方するため、無理に今までのライフスタイルを変えなくても痩せることが可能です。
また、自己流のダイエットで難しいとされる継続も、医師のサポートがある環境下で行うことで、孤独感を感じずに目標体重の達成までを容易にします。
運動や食事制限が難しい方や、より確実に減量したい方にとって、メディカルダイエットは非常に有効な選択肢です。
フィットクリニックならオンライン診療もできる
フィットクリニックではオンライン診療にも対応しているので、自宅で医師の診察を受けることができ、手軽にメディカルダイエットをスタートできます。
処方するダイエット薬も郵送で自宅に届くため、通院するのが億劫だったり、忙しい方でも、自分のペースで安心して取り組めるのが魅力です。
すぐにダイエットしたい方や手軽にダイエットしたい方は、フィットクリニックのオンライン診療をぜひ検討してみてください。
肥満の女性についてまとめ
これまでのまとめは以下となります。
- 女性はホルモンの影響から男性よりも体脂肪率が高い傾向にある
- 肥満には「内臓脂肪型」と「皮下脂肪型」がある
- 肥満を放っておくとさまざまな健康リスクの引き金になる
- 体脂肪を減らすには有酸素運動と筋肉運動がおすすめ
- 自己管理が難しい場合はメディカルダイエットも検討してみる
女性は男性に比べると体脂肪率が高くなりやすく、ライフステージによって肥満タイプが変化していくこともあります。
どの年代でも健康的な体重を維持するためには運動と食事管理が重要ですが、自己管理は簡単なことではありません。
場合によってはメディカルダイエットを活用して、医師のサポートを受けながらダイエットに取り組むことをおすすめします。