精子は寿命が最長で1週間とも言われているため、生理のタイミングによっては子宮内に残った精子によって妊娠してしまうおそれがあります。
生理前や生理中に避妊せずに性行為を行うことは、誤った避妊法になりますので注意してください。
こちらの記事はフィットクリニック服部圭太院長が監修しています。
このページでは、中出し(膣内射精)後の妊娠確率を性行為の時期や状況に分けて詳しく解説しています。
安全日や危険日と分けて考えている人もいますが、性行為で100%妊娠しないと言える日は1日もありません。
そのため、妊娠を望まない場合は、中出し(膣内射精)後アフターピルの服用が必要です。
なお、当院ではアフターピルのオンライン処方を行っておりますので、今すぐ必要な方はお問い合わせください。
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※フィットクリニックでは来院処方も行っています。お急ぎの場合は来院もご検討ください。
膣内射精、いわゆる中出しで妊娠する確率は、状況によって異なります。
妊娠の確率 | |
---|---|
危険日付近での中出し | 約30~50% |
ピル服用中の中出し | 0.3~7% |
安全日での中出し | 不明 |
表を見るとわかるようにタイミングはもちろん、その他にも健康状態や年齢などさまざまな要素が妊娠に影響します。
ここからは状況ごとに、中出しで妊娠する確率について詳しくみていきましょう。
危険日に中出しをすると、妊娠する確率は30〜50%にもなるとされています。
危険日とは排卵日周辺のことを指しますが、排卵日は生理が終了してから約1週間後に訪れます。
その中でも特に、排卵日の2日前は妊娠しやすいという実験結果もあります。
これに大きく関係するのが、卵子と精子の寿命です。
卵子の寿命 |
精子の寿命 |
約24時間 | 約3日間 |
卵子の寿命は約24時間と短いですが、一方の精子は約3日間です。
精子の方が寿命が長い分、卵管内で卵子を待ち構えることができます。
あとは排卵を待つだけの状態になるため、排卵2日前付近の性行為はもっとも妊娠しやすいタイミングだと考えられています。
そのため妊娠を目的とする方は、この期間を狙うと良いでしょう。
危険日の中出しで妊娠する確率がもっとも高いのは、19〜26歳までの20代前半の女性です。
その確率は50%を超えるとされ、避妊具を使用しなければ2回に1回の確率で妊娠する可能性があります。
性交日と妊娠確率の関係
低用量ピルの妊娠率は以下となります。
正しい服用
⇒0.3%
※100人の女性が1年間低用量ピルで避妊した場合に妊娠する数
避妊率の高い低用量ピルですが、飲み忘れを含むと妊娠のリスクも上がります。
「ピルを飲んでいるから大丈夫」と安心しきるのではなく、毎日正しく服用できているかがとても大切です。
妊娠を防ぐだけでなく性感染症の予防のためにも、「低用量ピル+コンドーム」のデュアル・プロテクション(二重の防御)が理想的といえます。
安全日は排卵期以外の時期を指し、この時期は妊娠しづらいとされています。
人によっては避妊への意識が下がる時期とも言えますが、絶対に妊娠しない安全日というのは存在しません。
安全日の目安
このような目安はありますが、ホルモンバランスの乱れや生理不順などによってズレが生じます。
そのため毎月安定して同じタイミングで排卵日が訪れるとは限らず、絶対妊娠しないと言える日は1日もありません。
避妊せずに性行為を行えば、"いつでも危険日"であるということは覚えておきましょう。
排卵日を予測する考え方として、以下のものがあります。
ただし、これらは主に妊活で妊娠しやすい時期を予測するための考え方で、避妊法としては不確実です。
そのため危険日を避ければ中出し(膣内射精)できるという意味ではないので、危険日を予測できたとしても男女ともに避妊具は用いるようにしてください。
排卵日は生理予定日の14日前と考えられているため、生理予定日から14を引くことで排卵がいつ起こるのかおおよその時期が予測できます。
この予測方法は「オギノ式」と呼ばれます。
例えば、次の生理予定日が下の画像のように26日だとすると、
となります。
ただし排卵日は、健康状態やホルモンバランスによっても変化します。
そのため14日前後2日のズレを考慮して、生理予定日から12日〜16日前が排卵期と予測できます。
排卵期には、基礎体温が急激に下がります。
その後は高温期に入るため、体温を毎日測定することで排卵日を予測することができます。
女性の基礎体温は以下のように変化します。
ただし基礎体温の高低差がはっきりしなかったり、体調などによって体温が変化したりするので、排卵日を正確に予測するのは難しいです。
そのため、他の排卵日予測の補助的な方法として行ってみてください。
また基礎体温は「婦人体温計」といって、小数点第二位まで測定できる体温計を舌の下に入れて測ります。
測るタイミングは朝目覚めて横になったまま測定するので覚えておきましょう。
排卵検査薬は排卵直前に分泌量が増える、LH(黄体形成ホルモン)の量によって排卵日を予測します。
これはLHサージと呼ばれる現象で、この現象が起こってから約40時間以内に排卵が起こります。
排卵検査薬の使い方は簡単です。
数分待つだけで結果がわかり、陽性反応が出れば当日あるいは翌日が排卵予定日とわかります。
妊娠しない安全日は存在せず、中出しはもちろん、外出しや我慢汁(カウパー液)でも妊娠することがあります。
もし不安が残るようであれば、性行為後の避妊法としてアフターピルという選択があります。
すぐに服用すれば望まぬ妊娠を高い確率で回避できるので、万一の備えとして検討してみてください。
フィットクリニックでは、性行為後72時間・120時間以内に使える2種類のアフターピルを取り扱っています。
フィットクリニックのアフターピル
商品名 | 価格・有効時間 |
---|---|
レボノルゲストレル (海外製) |
7,000円/2錠 72時間 |
レボノルゲストレル (日本製) |
12,000円/1錠 72時間 |
エラ(ella) | 8,000円/1錠 120時間 |
予約不要な上、すべて自宅で完結するオンライン処方もできますので、ご相談ください。
妊娠を望んでいないのであれば、日頃から避妊意識を高く持つことが大切です。
避妊方法として最もポピュラーなのは、コンドームと低用量ピル。
望まない妊娠を避けるためにも、パートナーを想いやる気持ちをもって避妊具を正しく使用しましょう。