イソトレチノインの飲み方‐飲むタイミングや期間、飲み合わせも解説

更新日:2025/5/28
イソトレチノインの飲み方‐飲むタイミングや期間、飲み合わせも解説

イソトレチノインは正しい飲み方を守ることで、重症ニキビや繰り返すニキビ、酒さなどの治療効果をより高めることができます。

本ページでは、毎日の服用方法や飲み忘れた場合の対処法、併用に注意したい薬やサプリメントなど、服用中に押さえておきたいポイントを解説していますのでぜひ参考にしてください。

イソトレチノインの基本情報を知りたい方は以下のリンクからご確認いただけます。 イソトレチノインの詳細

イソトレチノインの
飲み方・服用に関する情報
飲み方 毎日同じ時間に1日1回服用
(通常は10〜40mg)
※医師の指示に従うこと
確認
飲む
タイミング
朝・昼・夜のいずれでも可
ただし食後の服用が望ましい
(吸収率が高まるため)

食後に摂取で成分の吸収率が2倍以上に
確認
お酒・
コーヒーなど
アルコール・カフェインは控える
(肝機能への負担や利尿作用による副作用の悪化のため)
確認
服用量
飲む
タイミング
10mg~40mg
服用の仕方は用量により異なる
確認
積算量 積算量を達成するとニキビの再発リスクが低下する 確認
飲み忘れた場合 気づいた時点ですぐに服用
次の服用時間が近い場合は1回分スキップ
確認
飲み合わせ テトラサイクリン系抗生物質、
ビタミンAサプリとの併用は避ける
確認
注意点
  • 紫外線や刺激の強い施術、
    アルコールなどに注意
  • 妊娠中・授乳中・妊娠の可能性
    がある女性は服用厳禁
確認

イソトレチノインの
正しい飲み方

イソトレチノインの基本的な飲み方は「1日1回、医師の指示に従って食後に服用」です。
正しく服用することで高い治療効果が期待できます。

脂溶性のため、空腹時よりも食後の方が吸収率が高まることが知られています。

用量は体重や症状に応じて10mg〜40mgが処方され、1回でまとめて服用することもあれば、必要に応じて朝晩に分けて服用するケースもあります。

副作用を避けるためにも自己判断での量やタイミングの変更は避け、必ず医師の指示を守って継続することが大切です。

イソトレチノインはいつ飲むのか

イソトレチノインは毎日同じ時間帯に服用することで体内濃度が安定しやすくなり、より効果的に作用します。

服用のタイミングは朝・昼・夜のいずれでも構いませんが、生活リズムに合わせて継続しやすい時間帯を選びましょう。

また、イソトレチノインはできれば食後に服用してください。
食事と一緒に摂取することで薬の吸収率が2倍以上に向上し、より効果的に作用します。

さらに、イソトレチノインは脂溶性の薬のため高脂肪食と一緒に服用することで吸収がさらに良くなります。

イソトレチノインと
アルコール、カフェインの関係

服用中はアルコールの摂取を控えるようにしましょう。
イソトレチノインは肝臓で代謝される薬のため、飲酒により肝機能への負担が増し、副作用が強く出るおそれがあります。

さらに、カフェインを含む飲み物(コーヒーやエナジードリンクなど)も過剰摂取は避けましょう。

カフェインの利尿作用によって体内の水分が失われやすくなり、イソトレチノインの副作用である皮膚や粘膜の乾燥を悪化させる可能性があります。

イソトレチノインの用量別の
飲み方(10mg・20mg・30mg・40mg)

イソトレチノインの用量は、体重や症状の重症度によって医師が判断します。
用量別の飲み方は以下のとおりです。

イソトレチノインの用量別の飲み方
10mg 体重が軽い方や副作用が出やすい方に用いられる
1日1回の服用が基本
20mg 標準的な用量
1日1回の服用で十分な効果が見込める
30mg 10mg+20mgの組み合わせで、
場合によっては朝晩2回に分けて服用
40mg 1日の最大量に近く、
体重が重い方や症状が重い方に用いられる
副作用に注意が必要

どの用量でも、医師の指示に従って正しく服用しましょう。

イソトレチノインはいつまで飲むのか

イソトレチノインの服用期間は、一般的に4〜6か月が目安とされています。

ただし「いつまで飲むか」は単純な期間だけでなく、体重に応じた「累積投与量(以下 積算量)」を基準に判断されます。

途中で症状が改善しても、積算量に達する前に服用をやめてしまうと再発のリスクが高まるため注意が必要です。

なお、積算量を超えた量を服用しても再発率が下がることはありません。 医師と相談しながら適切なタイミングで治療を終えましょう。

次に、具体的にどのくらいの積算量・服用期間を目安にすればよいのかを解説します。

イソトレチノインの服用期間と積算量の目安

イソトレチノインには理想の「積算量」があり、一般的な服用期間(4~6ヶ月)にかかわらず、この積算量を達成するとニキビの再発リスクが低下するとされています。

ニキビの再発を防ぐ積算量の計算方法

服用期間(日) = 必要な積算量(mg) ÷ 1日の服用量(mg)

一般的に、体重1kgあたり120~150mgの積算量が推奨されます。

※体重1kgあたり、イソトレチノインの積算量が120mgは最小限の量です。
また150mg以上を服用したからといって、ニキビがより再発しにくくなるというデータはありません。

具体的な積算量と服用期間の目安は以下のとおりです。

イソトレチノインの
体重別積算量・服用期間の目安
(1日20mgの場合)
体重 目標積算量 服用期間
(20mg/日)
50kg 6,000〜7,500mg 300〜375日
(約10ヶ月〜
1年1ヶ月)
55kg 6,600〜8,250mg 330〜413日
(約11ヶ月〜
1年1ヶ月)
60kg 7,200〜9,000mg 360〜450日
(約12ヶ月〜
1年2ヶ月)
65kg 7,800〜9,750mg 390〜488日
(約13ヶ月〜
1年4ヶ月)
70kg 8,400〜10,500mg 420〜525日
(約14ヶ月〜
1年5ヶ月)

※服用期間は1日20mgを継続した場合の目安です。体調や副作用により医師が調整することがあります。
※月換算は30日/月として概算しています。

症状が改善しても、途中で服用をやめてしまうと再発リスクが高まるため、最後までしっかり服用し続けることが大切です。

また2クール目を行う場合は、2か月以上の休薬期間を空ける必要があります。
医師と相談しながら、服用期間と服用量を決めましょう。

イソトレチノインを飲み忘れた場合の対処法

イソトレチノインを飲み忘れた場合、気づいた時点で2回分をまとめて飲むことは避けましょう。

過剰摂取により副作用のリスクが高まるため、基本的には「次回の服用時に、いつも通りの量を飲む」ことを忘れないでください。

イソトレチノインの血中濃度は比較的安定しているため、1回の飲み忘れで効果が大きく損なわれることはありませんが、頻繁に忘れると治療効果に影響する可能性があります。

毎日の服用を習慣づけましょう。

イソトレチノインの飲み合わせに注意が必要な薬やサプリ

イソトレチノインとの飲み合わせに注意が必要な薬としては、テトラサイクリン系抗生物質、ビタミン類、経口ステロイド薬などが挙げられます。

具体的な薬や成分は以下のとおりです。

イソトレチノインの
注意したい飲み合わせ
  • テトラサイクリン系抗生物質
    (ミノマイシンなど)

    併用禁忌頭蓋内圧亢進のリスク
  • ビタミンA・レチノール含有のサプリ
    成分の過剰摂取による副作用リスク
  • 経口ステロイド
    (プレドニゾロンなど)

    骨密度低下(骨粗鬆症)のリスク
  • セントジョーンズワート
    イソトレチノインの血中濃度低下のリスク
  • 抗てんかん薬
    (カルバマゼピン、フェニトインなど)

    精神症状やけいれんのリスク

併用禁忌や注意が必要な薬は事前に把握することが重要です。
市販薬やサプリを服用する際も、必ず服用前に医師にご相談ください。

イソトレチノイン服用中に
避けた方が良いこと

イソトレチノインの服用中は、レーザー治療を受けたり紫外線対策を怠ったりなど、肌の負担になる行為は控えましょう。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

イソトレチノイン服用中に
避けた方が良いこと
  • 刺激の強いスキンケアや施術
    ピーリング、スクラブ、レーザーなど
  • 紫外線対策をせずに外出すること
    肌が敏感になっており、日焼けしやすくなる
  • アルコールの摂取
    肝機能への負担が増すおそれがある
  • カフェインの過剰摂取
    利尿作用により乾燥が悪化する
  • 妊娠・授乳中の服用
    奇形児リスクがある
    ※治療中〜終了後も一定期間は避妊が必要
  • 自己判断での服用中断や用量変更
    副作用リスクや再発率に影響する

服用に関して不安や疑問がある場合は、事前に医師へご相談ください。

イソトレチノインを継続して
飲み続けるコツ

イソトレチノインの効果を最大限に引き出すには、毎日の服用を継続することが大切です。

特に飲み忘れが起こりやすい方は、食後にすぐ飲む、アラームを設定する、服用記録をつけるなど工夫しましょう。

また副作用が気になる場合も急に中断せず、まずは医師に相談することが大切です。
無理のない継続が治療の成功につながります。

イソトレチノインの飲み方に関するまとめ

イソトレチノインは正しい服用方法や注意点を守ることが大切です。

食後に飲む、毎日同じ時間に服用する、決められた期間服用を続けるなど、基本を押さえるだけでも効果は高まります。

併用禁忌薬や飲み合わせについても自己判断せず、医師の判断を仰ぎましょう。

フィットクリニックでもイソトレチノインを取り扱っております。
イソトレチノインの飲み方に不安のある方は、お気軽にご相談ください。 イソトレチノイン通販での購入の流れ

イソトレチノインの飲み方に関するよくある質問

  • Q
    イソトレチノインはいつまで服用すればいいですか?
    A
    イソトレチノインの服用期間は体重や重症度により異なりますが、一般的には4〜6か月間の継続が推奨されます。

    治療には「服用期間」だけでなく「累積投与量(積算量)」も重要で、体重1kgあたり120〜150mgが目安とされています。

    たとえ症状が改善しても、積算量に達する前に服用をやめると再発のリスクが高まるため、最後まで医師の指示に従って服用を続けることが大切です。
  • Q
    イソトレチノインは朝と夜どっちに飲みますか?
    A
    イソトレチノインは、食後であれば朝・昼・夜のどの時間に服用しても構いません。

    大切なのは、毎日できるだけ同じタイミングで服用を続けることです。生活リズムに合わせて飲みやすい時間帯を選びましょう。

    なお、脂質を含む食後に服用することで吸収率が高まるため、食事のタイミングと合わせて習慣化するのがおすすめです。
  • Q
    イソトレチノインは飲み過ぎたらどうなりますか?
    A
    イソトレチノインを過剰に服用すると、頭痛・吐き気・めまい・皮膚の過度な乾燥・肝機能障害などの副作用が強く現れる可能性があります。

    特にビタミンA過剰症に似た症状が出ることがあり、重篤化するおそれもあります。

    決められた用量を超えて服用してしまった場合は、自己判断せず、速やかに医師へ相談してください。
  • Q
    イソトレチノインの服用タイミングはいつですか?
    A
    イソトレチノインの服用タイミングは食後です。
    イソトレチノインは脂溶性の薬のため、とくに「脂質を含む食事の後」に服用することで吸収率が高まります。
    脂質が極端に少ない食事の後に服用すると、成分が十分に吸収されない可能性があります。
  • Q
    イソトレチノインは市販薬と併用してもいいですか?
    A
    市販の風邪薬やサプリメントの中には、イソトレチノインと相性の悪い成分を含むものがあります。
    特にビタミンA配合製品には注意が必要です。服用中の薬やサプリは、事前に医師にご相談ください。
  • Q
    イソトレチノインの10mgと20mgで飲み方の違いはありますか?
    A
    飲み方自体に大きな違いはありません。
    イソトレチノインは、体重や症状の重さに応じて10mgや20mgなどの用量が処方されますが、いずれも基本は1日1回、脂質を含む食後に服用します。

    10mgは副作用が出やすい方や体重が軽い方に使われることが多く、20mgは標準的な用量として幅広く使われています。
    医師の判断により、10mgと20mgを組み合わせて1日30mgや40mgとするケースもあります。
  • Q
    イソトレチノインの40mgの飲み方は?
    A
    服用方法は1日1回40mgを食後にまとめて飲む場合と、20mgずつ朝晩の2回に分けて飲む場合があります。
    40mgはイソトレチノインの中でも比較的多い用量で、体重が多い方や症状が重い方に処方されることが多いです。

    どちらの方法になるかは体調や副作用の有無によって医師が判断しますので、自己判断で分けたりせず、必ず医師の指示に従って服用してください。

その他よくある質問はこちらをご確認ください

参考サイト

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この記事の監修

服部圭太院長画像
服部 圭太
(はっとり けいた)医師

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務