防風通聖散エキスのダイエット効果を徹底解説!
漢方薬の中には、ダイエット効果が期待できるものもあります。
その中でも代表的な防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)エキスの効果について、このページで詳しく解説していきます。
また医療用と市販の違い、防風通聖散エキスが向いている人などにも触れているので、これから使用を検討している方はぜひご参考ください。
防風通聖散エキスとは?
防風通聖散エキスとは、18種類の生薬からなる漢方薬で、主に腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな方の健康管理に用いられます。
体内で滞った気を巡らせ、余分な水分や老廃物を排出し、体質改善や代謝促進の効果が期待されるのでダイエットに有効です。
さまざまなメーカーから販売されており、代表的なところでは「ツムラ」や「クラシエ」があげられます。
これらの製品は、医療用医薬品として医師に処方されるほか、一般用医薬品として薬局やドラッグストアなどで市販もされています。
ただし、防風通聖散の使用には体質や症状に合わせた選択が推奨されています。
そのため、医師や薬剤師といった専門家に相談することが望ましいです。
防風通聖散エキスの成分
防風通聖散エキスに含まれる18種類の成分の一覧は、以下のとおりです。
- カッセキ
- オウゴン
- カンゾウ
- キキョウ
- セッコウ
- ビャクジュツ
- ダイオウ
- ケイガイ
- サンシシ
- シャクヤク
- センキュウ
- トウキ
- ハッカ
- ボウフウ
- マオウ
- レンギョウ
- 無水ボウショウ
- ショウキョウ
防風通聖散は数ある漢方薬の中でも生薬の種類が多く、主薬となっているボウフウ(防風)を処方名に用いているのが特徴です。
これら成分1つひとつが特定の効果を持ち、組み合わさることで相乗効果を発揮し、肥満に関連する幅広い健康問題にアプローチできます。
防風通聖散エキスのダイエット効果
防風通聖散エキスのダイエット効果を支えるのが、「ボウフウ(防風)」や「マオウ(麻黄)」、「カンゾウ(甘草)」になります。
ボウフウには、発汗作用や血行促進作用、さらに解熱作用も認められています。
こうした作用により、身体で余った水分や老廃物の排出を促し、むくみを解消することで身体を引き締める効果が期待できます。
また、解熱作用により体内にこもった身体の熱を放出し、過剰な胃熱(食欲)を取り除いて食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。
マオウに含まれるエフェドリンは、中枢神経を刺激することで過剰な食欲を抑えると同時に、脂肪燃焼を促す作用も期待できます。
これらの作用により、エネルギー消費量が増えることで体脂肪減少につながります。
また血行を促進する作用もあることから、体の冷えを改善したり、むくみの解消にも役立ちます。
カンゾウは抗炎症作用により、脂肪細胞の慢性的な炎症を取り除く効果があります。
これにより脂肪細胞の分解・燃焼が促され、お腹まわりをはじめ、全身の体脂肪が蓄積されるのを防ぐことが効果が期待できます。
また他の生薬は、排便をスムーズにしたり、肥満に伴う肩こりやのぼせといった諸症状の改善などに役立ちます。
市販と処方は成分量が違う
防風通聖散エキスには「医療用」と「一般用」があり、大きな違いは成分量にあります。
医療用と一般用の違い | |
---|---|
医療用(処方) | より高用量の生薬成分を含むため、最大効果が期待できる |
一般用(市販) | 医療用の50~80%ほどの成分量で作られる |
市販の防風通聖散は不特定多数の方が使用することが想定されているため、生薬の量を少なく調整して安全性を優先しています。
そのため医療用に比べると、効果もおだやかになっていることがほとんどです。
市販の防風通聖散の中には、「満量処方」といって医療用とほぼ同じ成分量で販売されているタイプもありますが、医療用と成分量が完全に一致するわけではなく、添加物にも違いが見られるので、医師や薬剤師に相談することが大切です。
防風通聖散エキスの副作用と注意点
防風通聖散エキスの副作用として、以下のような症状が報告されています。
発疹、かゆみ、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、興奮する、食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、腹痛、軟便、下痢、排尿障害 など
また、以下のような初期症状が見られた場合、服用をやめて医師にすぐ相談してください。
- 間質性肺炎
発熱、から咳、息切れ、呼吸困難 - 偽アルドステロン症
尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる - ミオパチー
体がだるくて手足に力が入らない、手足がひきつる、手足がしびれる - 肝機能障害、黄疸
体がだるい、皮膚や白目が黄色くなる - 腸間膜静脈硬化症
腹痛・便秘・下痢・腹部膨満などを繰り返す
そのほか、下記に当てはまる場合は、防風通聖散の使用が医師の判断によってはNGとなります。
- 妊娠または妊娠している可能性がある人、授乳婦
- 小児や高齢者
- 下痢や軟便の症状がある人
- 胃腸が弱い人
- 食欲不振や吐き気、嘔吐がある人
- 病後の衰弱期や著しく体力が衰えている人
- 多汗症の人
- 今までに薬で発疹や発赤、かゆみを起こしたがある人
- むくみや排尿困難といった症状がある人
- 重症高血圧症、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害の診断を受けた人
防風通聖散エキスの飲み方
防風通聖散エキスの飲み方は、以下の方法を守って服用してください。
1日7.5gを2~3回に分割し、食前または食間に水またはぬるま湯で服用
用法用量については年齢や体重、症状により適宜増減するので、医師の指示に従って服用することが大切です。
また飲み忘れた場合、気づいたタイミングで服用します。
ただし、次の服用が2時間以内に迫っている場合はスキップし、その後は通常どおりに服用を続けてください。
1回に2回分を服用することはできないので、効果を安定させるためにも飲み忘れには注意です。
なお、下記の薬剤を併用する場合、医師への相談が必要になります。
- マオウ含有製剤
- エフェドリン類含有製剤
- MAO阻害剤
- 甲状腺製剤
- カテコールアミン製剤
- キサンチン系製剤
- カンゾウ含有製剤
- グリチルリチン酸およびその塩類を含有する製剤
これらの薬剤と防風通聖散は飲み合わせが悪く、副作用が現れやすくなることがあります。
安全に服用するためにも、自己判断での併用はお控えください。
防風通聖散エキスが向いている人
防風通聖散エキスは、旺盛な食欲を抑えたり、代謝の向上、便秘の改善など、肥満への効果が期待できるため以下のような方に向いています。
- お腹まわりの皮下脂肪が多い
- 便秘がち
- 食べ過ぎが気になる
- むくみがある
※1体力がある、筋肉質ががっちりしている、血色が良い、大きくて太い声、胃腸が強く便秘ぎみ、暑がり
防風通聖散エキスの価格・購入方法
ここからは、防風通聖散エキスの価格や購入方法についてお伝えします。
クリニックでの処方と市販購入する場合のどちらもご紹介するので、購入時にご参考ください。
市販
市販の防風通聖散エキスは「第2類医薬品」となるので、薬局やドラッグストアなどの店舗や、薬局薬店のオンラインショップでも購入が可能です。
価格はメーカーにより異なりますが、おおよその目安として以下をご参考ください。
市販の防風通聖散は医療用よりも生薬の含有量が抑えられており、その分効果はおだやかです。
手軽に購入できるメリットがある一方で、期待した十分なダイエット効果が得られないこともあるのでご注意ください。
クリニック
クリニック処方の防風通聖散は「医療用」となるので、より高用量の処方が受けられます。
直接クリニックに足を運ぶ以外にも、当院のようにオンライン診療を実施しているところであれば郵送処方も対応可能です。
フィットクリニックの防風通聖散 | |
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90包 | 5,800円 |
270包 (10%割引) |
15,660円 |
540包 (15%割引) |
29,580円 |
定期配送 (10%割引) |
5,605円/90包 |
漢方薬は体質により適したタイプがあり、医薬品と同様に副作用を起こすこともあります。
そのため高用量処方による高い効果を期待するだけでなく、安全に服用を続ける上でも医師に相談できるクリニック処方がおすすめです。
まとめ
防風通聖散エキスの概要について、ここまでの要点をまとめてお伝えします。
- 防風通聖散には医療用と市販の2つに分けられる
- 医療用と市販の違いは成分量
- 市販は用量が少ない分、効果もおだやか
- お腹まわりの皮下脂肪や便秘がちな方に向いている漢方薬
- 実証タイプの体質の方に適している
- 副作用や飲み合わせの注意点がある
防風通聖散エキスの効果は、体質や健康状態に適していることで最大限発揮されます。
安全かつ効率的なダイエットを行うためにも、処方を希望する方は医師までご相談ください。
よくある質問
市販は不特定多数の人が使用するため、成分量が少なく調整され、効果もおだやかになっています。
医療用であれば高用量処方となるので、ダイエットを効率的に進めたいのであれば医療用を選んでみてください。
- お腹まわりの皮下脂肪が多い
- 便秘がち
- 食べ過ぎが気になる
- むくみがある
マオウやエフェドリン類含有製剤など特定の成分は副作用が起きやすくなるので、必ず医師に判断を行ってもらうようにしてください。
- 発疹
- かゆみ
- 不眠
- 発汗過多
- 頻脈
- 動悸 など