まず、EDは決して珍しい症状ではなく「多くの男性の悩みの一つ」であることを理解してあげてください。
その上で彼を責めずに寄り添って、安心感を与えてあげましょう。
ただ、EDはストレスや体調などデリケートな問題によって起こる症状なので、医療機関でEDの治療を受けてもらう、という選択肢も視野に入れることを推奨します。
「彼氏がEDで最後まで性行為ができない」
「自分に魅力がないせいで彼氏がEDになった気がする」
「このまま彼氏がEDなら別れたい」
このような辛い悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
EDは心因性(ストレスなどが原因)であることが多く、必ずしもあなたの責任でEDになっているわけではないのです。
自分のことを責める必要は全くありません。
本記事では、EDとはそもそもどのような症状なのかや、EDを治すためにパートナーとしてできる対策法を解説していきます。
彼氏のEDを少しでも改善したい、と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
EDとは、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または勃起を維持できない状態のことです。「勃起障害」「勃起不全」と称されることもあります。
勃起というものは非常に繊細です。
具体的には以下の流れで勃起が起こります。
性的刺激を受けてから、脳・神経・血管すべてがスムーズに働くことで勃起が起こります。
どれか一つでも調子が悪いと上手く勃起しないため、勃起の状態は時に健康状態のバロメーターになるのです。
また、EDの初期症状に関しては以下のページで紹介しています。
20代~30代では、EDの原因は主に心の状態からきています。
前述の繰り返しとなりますが、勃起は脳や血管、神経の状態が関係する非常に繊細な現象です。
リラックス状態でなければ上手く勃起できません。
彼氏がEDになってしまうと、つい「自分のせいではないか」「浮気しているのではないか」と不安に思ってしまうものです。
しかし、必ずしもそういった理由からEDになっているわけではないので、必要以上に考え込まないようにしましょう。
2023年に、日本性機能学会による男性の性機能についての全国調査が25年ぶりに行われました。
グラフからもわかるように、20代での有病率が高いことがわかります。
EDの症状を、勃起高度スコア(EHS)でのグレード2以下とした場合、表のように30代、40代に比べ20代の有病率が高く、どちらかといえばEDになりやすい50歳代の数に近い結果が出ました。
このように、若い男性のEDは特に珍しい症状ではないと覚えておきましょう。
勃起にはリラックス状態が必要なので、パートナーのあなたがEDを受け入れる姿勢を見せ、安心感を与えてあげることが大切です。
「勃起させなくては」といったプレッシャーから、さらに勃起ができなくなるという悪循環はしばしば起こります。
男性もパートナーの反応は気になるため、「(勃起しなくても)大丈夫」という気持ちが伝われば、彼が必要以上に傷つくこともありません。
性行為が上手くいかなかったときに一番やってはいけないことは、相手を責めることです。
これでは男性にさらなる追い打ちをかけてしまいます。
ED症状の進行や、二人の関係悪化にも繋がる可能性もあるのです。
上手くいかなかったときには責めるのではなく、寄り添いの姿勢を見せて丁寧なスキンシップをとりましょう。
「受け入れてもらえている」という安心感は、パートナーのあなたにしか作り出せないものです。
生活習慣の改善によって血管の状態が良くなると、EDが改善されることがあります。
EDは生活習慣病の前兆とも言われるほど健康状態と密接な関係がある症状です。
実際に「EDになってから約3年で心筋梗塞になってしまう人が多い」とも言われています。
陰茎の血管は身体の中でも特に細いため、悪くなった血管の影響がいち早く表に出てくるのです。
血管の状態が悪くなって起こるEDは、もはや陰茎だけの話にはとどまりません。
血管の硬化が陰茎のみならず脳や心臓にも及ぶと、大きな病気に繋がってしまうのです。
肥満や糖尿病、運動不足の男性をパートナーに持つ方は、相手の健康状態を常に確認しましょう。
本人は自分の健康習慣がEDに関わっていることに気付いていない可能性もあります。
彼氏の生活習慣を整えるために、健康な暮らしに繋がる行動を一緒に実行してみましょう。
規則正しい生活を送ることで、健康状態もよくなり、気持ちも上がります。
ED改善に効果的なことは間違いありません。
今までと違うシチュエーションで新しい刺激を生み出すのも一つのED対処法です。
「もともとは毎回性行為ができていたのにな」という方は、マンネリ化によってEDになってしまった可能性があります。
いつも自宅の寝室で就寝前に行う、という方は明るい時間のリビングにしてみると新鮮な気持ちになるはずです。 ほかにもマンネリを脱する方法はたくさんあります。
ちょっとした変化でも、お二人の関係の良いスパイスになるのでぜひ参考にしてみて下さい。
日々の関係に刺激が無くなると、性行為自体が「義務化」してしまう可能性もあります。
お互いにマンネリを防ぐ工夫をし続けることが、性生活を良好に保つ秘訣なのです。
ED治療薬は「勃起のサポートをしてくれる薬」です。心因性・器質性EDの改善に一定の効果があります。
性的刺激を受けた際に、陰茎の血管を広げて血流量を増やすことで勃起しやすくするという仕組みです。
ED治療薬は精神面から起こるEDや加齢によるEDにも効果があります。
中には「ED治療薬を持っているだけで安心してEDが改善された」という人もいる程です。
ED治療薬には、有名なバイアグラのほか、シアリスやレビトラなどさまざまな種類が存在しています。
勃起力 | 効果の持続時間 | 副作用の強さ | |
---|---|---|---|
バイアグラ | 強い | 3~5時間 | 出やすい |
レビトラ | 最も強い | 5~8時間 | 出やすい |
シアリス | マイルド | 30~36時間 | 出にくい |
ステンドラ | 強い | 3~6時間 | 出にくい |
ザイデナ | やや強い | 11~13時間 | 出にくい |
選ぶ際は、目的や体質のことを考えると選択肢を絞りやすくなるでしょう。
当院でも「パートナーに言われて診療を申し込んだ」という男性が実は結構いらっしゃいます。
オンライン診療でも、ご本人がパートナーの方と相談しながら受診するという場面も珍しくありません。
ご本人とご相談のうえ、ぜひお気軽にお申込みください。
「対処法が分かったところで、どう進めたら良いかわからない!」
そんな方のために、タイプ別のアプローチ方法をご紹介いたします。
男性を以下3つのタイプに分けて、どんな態度で声をかければ良いか詳しく解説いたします。
なお、EDの初期症状について知りたい方は以下で紹介しています。
彼自身がEDを自覚していて、改善の意志がある場合は基本的に見守りの姿勢で十分です。
彼が迷ったときにそっと背中を押せるよう、準備をしておきましょう。
特に、男性はEDの治療で使用が推奨される「ED治療薬」について、一度は考えます。
たとえ効果的だと知っていても、男性はEDで病院にかかったりED治療薬を使ったりするのに抵抗を感じやすいものです。
もし彼が迷っている場合は、きちんとクリニックで処方されること、不安な点は医師に相談できることを教えてあげるとよいでしょう。
当クリニックではパートナーとともに診療を受ける方も多いので「一緒に受けることもできるよ」などの言葉もあると心強いかもしれません。
もしお薬のことでご相談がありましたらこちらからお問い合わせください。
EDを自覚しているのに改善の意志が見られない場合には、あなたが得た知識を教えてあげましょう。
「何も行動を起こさない」というのは、具体的にどうすればいいのかわからなかったり、面倒だったりするのが大きな理由です。
具体的な解決策のイメージが湧けば、より行動しやすくなります。
現在、EDを治療するにあたって一番ポピュラーなのはED治療薬です。
風邪薬で風邪を治すように、ED治療薬は飲むだけでEDが改善されます。
このことを教えて、迷っている彼の背中を押してあげましょう。
当院のオンライン診療は、ご本人でなくてもご予約可能です。
パートナーのあなたが予約までしてあげて、ご本人は診療を受けるだけの状態にするとさらにハードルが下がります。
※ご予約の際はご本人と必ずご相談ください
また、彼の生活習慣に問題がある場合にできることは、運動や体質改善を一緒にしてあげることです。
楽しむことが継続のコツです. おしゃべりしながらジョギングしたり低カロリーで好きな食べ物を探したりするなど、二人で取り組むことで絆も深まります。
性行為に関することがタブー化してしまってなかなか話し合うことができない場合、まずは彼との関係改善を優先してください。
「仲は良いけど性行為の話題には触れられない」という場合もあるかと思いますが、その場合は真剣に話し合える場を設けることも重要です。
もし彼の気持ちを聞いて納得がいかなくても、頭ごなしに否定したり途中で遮ったりしてはいけません。
あくまで「彼との時間が大切だから話している」という気持ちは忘れないようにしましょう。
道のりは長くなるかもしれませんが、今のうちに改善できないと後々さらに大きな問題になりかねません。
気長にひとつひとつ行動を積み重ねていきましょう。
EDの問題は、一方の気持ちでどうにかなるものではありません。
お互いの協力があってこそ少しずつ改善に向かっていくものです。
中には彼氏のEDに悩まされ、別れを考えている方もいらっしゃるでしょう。
「彼氏がEDでつらいから別れる」というのは決して悪いことではありません。
しかし、もしあなたが彼のことを大切に思っていて、
彼にも改善の意欲があるのであれば、一緒に改善を目指していけるのが理想です。
ED改善のためには、スキンシップを多めにとったりシチュエーションを変えるなどして二人のコミュニケーションを楽しむことが大切になります。
何より、あなたが穏やかな気持ちでそばにいてくれることが、彼の安心に繋がるのです。
お互いの気持ちを思いやって毎日を過ごしましょう。
どうしてもあなた一人で抱えきれない問題だと感じたら、無理せず医療機関へ相談することを推奨します。
とは言え、彼本人の気持ちが動かないことには何も始まりません。
もし彼が医療機関でED治療薬の処方を拒んでいる場合は、前述したオンライン診療を提案してみて下さい。
オンライン診療は、他の患者と顔を合わせる必要もなく、予約制で待ち時間もありません。ED治療の「はじめの一歩」として大変試しやすい受診方法です。
ED治療が恥ずかしい、と考える男性は多いですが、約3人に1人がEDの症状があると言われています。
男性のEDは、何も珍しいことではないのです。
また、すべての患者がパートナーが原因でEDを発症しているわけではありません。
ですから、必要以上に自分を責めるのはやめましょう。
EDには、仕事のストレスやプレッシャーなどさまざまな原因があるのです。
当院も、お二人の絆をより深める一助となれたら幸いです。