重症ニキビが治らない原因と酒さとの違いを解説

重症ニキビは炎症を伴うニキビが悪化した状態で、「皮膚科に行ってもニキビが治らない」「何をしてもニキビが治らない」というお悩みも少なくありません。

セルフケアや保険診療だけでは根本改善が難しく、ニキビ跡になると治療も困難です。

本記事では重症ニキビの段階と、適切な治療薬の紹介をしています。
また、ニキビが治らない理由や「酒さ(赤ら顔)」との違いも解説します。

なお、当院では重症ニキビにも対応したニキビ治療薬のオンライン診療を行っております。
治らないニキビや重症ニキビでお悩みの方はご相談ください。

重症ニキビとは

重症ニキビとは以下のようなニキビを指します。

重症ニキビとは
  • 重症ニキビとは、炎症をともなう赤ニキビや膿んだ黄ニキビが多発している状態
  • 日本皮膚科学会のガイドラインでは、顔の片側に炎症性ニキビが21個以上ある場合を「重症」と分類
  • 市販薬やスキンケアだけでは改善せず、炎症が深部にまで及んでいる可能性がある
  • 長期間続く赤ニキビ、黄ニキビや痛み・しこりを伴う紫ニキビも重症ニキビにあたる

重症ニキビは適切に処置をしないと、クレーター状(陥凹性瘢痕)のニキビ跡や色素沈着、さらにはケロイド状の盛り上がりが長く肌に残ってしまいます。

こうしたニキビ跡は皮膚再生の施術やレーザーでの治療以外での改善はほぼ不可能となるため、悪化する前に早めに対処することが大切です。

重症ニキビ・治らないニキビの原因

重症ニキビや長引く治らないニキビには以下のような原因があります。

重症ニキビ・治らないニキビの原因
  • ホルモンバランスの乱れ
    生理周期やストレスの影響で男性ホルモンが優位になり、皮脂分泌が増えニキビが悪化しやすくなります。
  • 生活習慣の乱れ
    睡眠不足や不規則な生活は肌の回復力を低下させ、慢性的な炎症を引き起こす要因になります。
  • 誤ったスキンケア
    強すぎる洗顔や刺激のある化粧品は、肌のバリア機能を壊し、かえってニキビを悪化させます。
  • 偏った食生活や腸内環境の乱れ
    脂質や糖質の多い食事は皮脂の過剰分泌を引き起こし、腸内環境の悪化も肌トラブルに影響します。
  • 喫煙・過度な飲酒・ストレス
    血行やビタミン吸収に悪影響を及ぼし、肌のターンオーバーを妨げる要因になります。

特に大人ニキビは生活習慣や体の内側に原因が複雑に隠れている場合があり、上記の原因を知ったうえでそれぞれの改善を行うことも重要です。

ニキビと間違えやすい「酒さ」との違い

ニキビが治らない1つのケースとして、ニキビだと思っていた症状が、実は「酒さ(しゅさ)」だったという場合も少なくありません。

酒さとは
  • 毛細血管の拡張により、顔の赤みや炎症が目立ちやすくなる皮膚疾患
  • 皮膚の常在菌であるアクネ菌やニキビダニ(毛穴に常在のダニ)が原因の場合もある
  • 赤みやブツブツが慢性的に続き、「赤ら顔」とも称される
  • 特に間違えやすいのは「面皰様酒さ(めんぽうようしゅさ)」
    ⇒毛穴の詰まりや皮脂の分泌異常がみられ、白ニキビや赤ニキビと酷似した症状が出る

酒さは一般的なニキビと見た目が似ていますが、原因も治療法も異なります。
通常のニキビ治療が効かない、赤みが引かないと感じたら、酒さの可能性もあります。

なお、酒さ(赤ら顔)の種類や治療の詳細は以下のページをご確認ください。 酒さ(赤ら顔)の詳細

重症ニキビの種類とそれぞれに有効な治療薬について

重症ニキビを含め、ニキビは進行段階や炎症の有無によっていくつかの種類に分類され、それぞれ特徴や対処法が異なります。
一般的には、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビ(膿ニキビ)の4つが代表的です。
黄ニキビがさらに悪化すると、炎症が深部まで及んで紫ニキビへと進行します。

ここからは重症ニキビを含めたニキビの段階別の種類と、それぞれに有効な治療薬を紹介します。

ニキビの種類と治療薬
  • 白ニキビ(非炎症性ニキビ)
    毛穴の中に皮脂が溜まるが、炎症はない初期ニキビ。
    目立ちにくいが早めのケアが重要。
     ⇒市販薬で対応し、症状が長引く場合は医師に相談
  • 黒ニキビ(非炎症性ニキビ)
    毛穴が開き、中の皮脂が酸化して黒く見える状態。
     ⇒市販薬で対応し、症状が長引く場合は医師に相談
  • 赤ニキビ(炎症性ニキビ)
    赤ニキビ
    アクネ菌の繁殖が進行して炎症が起き、赤みや腫れが生じる段階。
    直径5mm以下でも押すと軽い痛みを感じる。
     ⇒イソトレチノインで改善が見込める
  • 黄ニキビ(炎症性ニキビ)
    黄ニキビ
    赤ニキビが悪化して化膿し、毛穴内部で膿が溜まった状態。
    痛みが強まり、黄色い膿が見えるのが特徴。
     ⇒イソトレチノインで改善が見込める
  • 紫ニキビ(炎症性ニキビ)
    紫ニキビ
    ニキビの炎症が真皮にまで達している段階で、特に重症の状態。
    化膿した部分に血液が混ざり、触れると激しい痛みを伴う場合もある。
     ⇒イソトレチノインで改善が見込める
  • しこりニキビ(炎症性ニキビの最終段階)
    膿や血液が皮膚の下に溜まり、患部が大きく腫れて硬くなる難治性のニキビ。
     ⇒イソトレチノインで改善が見込める

赤ニキビ以上は重症ニキビとされ、紫ニキビ以上は治療が困難になります

こうした重症化したニキビや難治性のしこりニキビにも効果的な医薬品がイソトレチノインです。
保険診療での治療は行われておらず、自由診療で処方を受けることができます

イソトレチノインの詳細(効果・治療期間・副作用・注意点など)は以下のページをご覧ください。 イソトレチノインの詳細

なお、肌質・性別・年代・特徴別など、さらに詳しいニキビの種類は以下のページで紹介しています。 ニキビの種類・症状

ニキビができる場所別で対策は異なる

ニキビは顔だけでなく、背中や胸、頭皮など全身にできる可能性があります。
場所ごとに原因や対処法が異なるため、症状に合わせたケアが必要です。

ニキビができやすい場所
  • 額、頬、あごなどの顔まわり
    皮脂分泌が多いTゾーンや、マスクや髪の刺激を受けやすいUゾーンは、特にニキビができやすい場所です。
  • 背中、胸などのからだ周辺
    汗や服の摩擦、ボディソープのすすぎ残しが原因に。蒸れやすい環境では特に注意が必要です。
  • 頭皮
    シャンプーの刺激や、毛穴の詰まりが関係します。炎症を放置すると痛みやかゆみを伴うことも。

顔・背中・頭皮など、部位ごとの原因と対策をもっと詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。 ニキビの場所別の原因と対策

ニキビの予防法

重症ニキビが治療できたあとも、ニキビを防ぐには日常的なケアの積み重ねが欠かせません。
スキンケアや生活習慣の見直しが、肌トラブルの予防につながります
今日から始められる基本の予防法を以下に紹介します。

ニキビの予防法
  • 正しいスキンケア
    やさしく洗ってしっかり保湿しましょう。ゴシゴシ洗いや強いピーリングは逆効果です。
  • 食生活と生活習慣の見直し
    脂っこい食事や甘いものの摂りすぎに注意。バランスの良い食事と睡眠が肌の再生力を高めます。
  • ストレス管理
    ストレスはホルモンバランスや皮脂分泌に影響を与えます。深呼吸や趣味の時間も大切です。

こうしたニキビ治療後の予防に加えて、体の内側からスキンケアをサポートする美容内服薬の処方を受けることも有効な方法です。

当院ではスキンケアの5つの有効成分が1錠に凝縮された「スキンマリア」を処方しています。
市販品よりも高濃度の有効成分が含まれた美容内服薬として選択されています。 スキンマリアの詳細

毎日のケアや生活習慣の見直しで、ニキビは防ぐことができます。具体的な予防法は以下のページをご覧ください。 ニキビの予防法

ニキビの治し方

ニキビの治し方は「セルフケアでの治し方」と「治療薬での治し方」に分けられます。
重症化ニキビは治療薬、特に強力な成分の処方薬での治療が大変有効です。

ニキビの治し方

セルフケアでの治し方

日常生活でできるニキビケアの方法は、以下のとおりです。

日常生活でできるニキビの治し方
  • ニキビを触らない、潰さない
    無理に触れると炎症が悪化し、ニキビ跡になりやすくなります。
  • 刺激を与えないケアをする
    洗顔はやさしく、肌をこすらないことが大切です。
    摩擦や強い成分にもご注意ください。
  • 肌に合ったスキンケアを選ぶ
    乾燥しすぎず、ベタつかない保湿を心がけましょう。
    過剰な洗顔やオイル系のスキンケアはお控えください。
  • 紫外線対策を忘れない
    日焼けは炎症を悪化させ、色素沈着を残しやすくします。
    日焼け止めで予防を徹底しましょう。

ただし、セルフケアだけでは改善しない場合も少なくありません
赤みが強いニキビや繰り返しできるニキビには、治療薬を使ったアプローチが必要になることもあります。

治療薬での治し方

セルフケアで改善しないニキビの治療には、医師の判断による治療薬の使用が効果的です。
治療薬は大きく分けて、内服薬(飲み薬)・外用薬(塗り薬)・市販薬の3種類があり、症状の程度や体質に応じて使い分けられます。

治療薬での
ニキビの治し方
  • 内服薬で治す
    重症ニキビや治らないニキビにはイソトレチノインが有効とされ選択されることがあります(※医師の管理が必要)。
    その他、抗生物質(ミノマイシン・ビブラマイシン)や漢方薬、ホルモン療法として低用量ピルが用いられることもあります。
  • 外用薬で治す
    アダパレン(ディフェリンゲル)や過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)などが処方されます。毛穴の詰まりや炎症を改善し、初期ニキビや軽度の赤みがある症状に適しています。
    酒さ、ニキビダニには処方薬のイベルメクチンクリームが効果的です。
  • 市販薬で治す
    市販薬は軽度のニキビ向けに販売されています。
    成分や濃度が医療用とは異なるため、症状が長引く場合は早めに医療機関に相談することが大切です。

保険診療では使える薬に限りがあり、皮脂分泌の抑制など、根本的な改善を目指す治療が難しいケースもありますが、イソトレチノインの服用といった自由診療の治療で改善する場合があります。
ニキビ治療薬やイソトレチノインについての服用・使用方法の詳細は以下をご覧ください。 ニキビ治療薬の詳細

当院の「イソトレチノイン」ニキビ治療について

フィットクリニックでは、重症ニキビやなかなか治らないニキビに対し「イソトレチノイン」での内服薬治療を行っています。

イソトレチノインは皮脂の分泌を抑え、ニキビの再発を防ぐ作用があり、長期的な改善が期待できるお薬です。
海外では30年以上ニキビ治療の第一選択薬とされており、日本国内でも自由診療で使用されています。

イソトレチノイン10mg/20mg 基本情報
イソトレチノイン10mg/20mg
有効成分 ビタミンA誘導体
適応症 尋常性ざ瘡(ニキビ)・脂腺増殖症
主な効果 ・皮脂腺を縮小させて皮脂の分泌量を抑える
・毛穴の詰まりを防ぎ、アクネ菌の増殖を抑える
・ニキビの重症化と新しいニキビの発症を防ぐ
・治療後もニキビができにくい状態を維持する
主な副作用 皮膚や粘膜の乾燥、頭痛、目のかすみなど
用法・用量 1日 10mg~40mgを食後に服用(個人差があります)
その他注意点 妊娠中や妊娠の可能性がある場合の服用不可

重度ニキビに高い効果が期待できるイソトレチノインですが、副作用のリスクも伴います。
安全に治療を進めるためには、服用量や服用期間をしっかりと守って必ず医師の管理下で行いましょう。

当院のイソトレチノイン10mg
4,500円~8,800円/月

直接医院に足を運ばずに受診ができるオンライン診療にも対応していますので、お気兼ねなくご相談ください。

まとめ:重症ニキビをはじめとしたニキビには正しい対処が大切

ニキビは種類も原因もさまざまで、人によって最適な対処法は異なります。
この記事の大切なポイントを、改めて確認しましょう。

重症化ニキビのまとめ
  • 重症ニキビとは、炎症をともなう赤ニキビや膿んだ黄ニキビが多発している状態
  • 赤ニキビ、黄ニキビ、紫ニキビ、しこりニキビは重症ニキビ(炎症性ニキビ)に分類される
  • 市販の外用薬やセルフケアだけでは、重症ニキビの根本改善は難しい
  • 保険診療では使用できない薬もあり、治療に限界を感じるケースも少なくない
  • イソトレチノインは重症ニキビや治らないニキビにも対応し、皮脂分泌を抑え、再発しにくい肌を目指せる自由診療の治療薬
  • ニキビと酒さは違いがあり、酒さはニキビ治療薬で改善しない場合がある

市販薬や保険診療だけでは解決が難しいケースには、自由診療による根本的な治療という選択肢があります。
イソトレチノインをはじめとした医療的なアプローチで、これまで改善できなかった重症ニキビの治療も期待できます。

フィットクリニックのニキビ治療(オンライン診療)は以下のページをご覧ください。 フィットクリニックのニキビ治療

重症ニキビとニキビに関するよくある質問

重症ニキビに関するよくある質問に服部院長が回答します。

  • Q
    重症ニキビとはどのようなニキビですか?
    A
    A
    重症ニキビとは、皮膚深部まで炎症や化膿を起こしているニキビです。
    日本皮膚科学会のガイドラインでは、顔の片側に炎症性ニキビが21個以上ある場合を「重症」と分類しています。
    炎症を伴う赤ニキビ、黄ニキビや痛み・しこりを伴う紫ニキビが重症ニキビにあたります。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    重症のニキビはどうやって治しますか?
    A
    A
    重症のニキビには、医療機関で処方される内服薬や外用薬を使用した治療が一般的です。
    皮膚科の保険診療では抗生物質が中心ですが、それでも改善されない場合には、通常の保険診療では扱われない治療も選択できる自由診療を検討するのもひとつの選択肢です。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    重症ニキビが痛みを伴う原因はなんですか?
    A
    A
    重症ニキビが痛くなる主な原因は、毛穴で起こる炎症が進行するためです。
    皮脂腺から過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まり、毛穴内でニキビの原因菌であるアクネ菌が増殖します。それによって炎症が引き起こされ、間違ったケアや放置をすることにより重症化し、痛みを伴う可能性が高まります。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    痛みが悪化ししこりになった重症ニキビの対処法はありますか?
    A
    A
    既にしこりニキビまで症状が進行している場合、セルフケアだけでの改善は難しくなります。
    放置したままにするとニキビ跡が肌に残ってしまう可能性も高くなるので、医療機関で肌の状態を確認してもらい、医師のアドバイスに従った適切な治療を行いましょう。
    皮脂の分泌を抑えることで炎症を和らげ、重症化したしこりニキビにもイソトレチノインは効果が期待できます。 イソトレチノインの詳細
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    ニキビに似た症状はありますか?
    A
    A
    「酒さ」や「ニキビダニによる肌荒れ」などがニキビと間違えられやすいです。
    どちらも赤みやブツブツが特徴ですが、原因も治療法も異なります。セルフケアで悪化するケースもあるため、症状が長引く場合は医療機関への受診を推奨します。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    ニキビが1ヵ月経っても治らないのはなぜですか?
    A
    A
    通常、ニキビは数週間〜1ヶ月ほどで治ります。
    それ以上ニキビが改善されない場合は、ライフスタイルや誤ったケアが影響している可能性が高いです。
    長期間治らないとニキビ跡などのリスクも出てくるので、早めに皮膚科や美容皮膚科に相談することをおすすめします。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    大人になってからのニキビが全然治らない原因は何ですか?
    A
    A
    大人のニキビが全然治らない原因には、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、乾燥、生活習慣の乱れ、誤ったスキンケアなどさまざまあげられます。
    思春期ニキビとは異なり原因も複雑なので、大人ニキビは自然治癒やセルフケアでの改善を難しくしてしまいます。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
  • Q
    皮膚科に行ってもニキビが治らない場合はどうすればいいですか?
    A
    A
    皮膚科で処方される抗生物質(内服薬・外用薬)やビタミン剤を使用してもニキビが治らない場合、重症化している可能性が高いです。
    重症ニキビは健康保険でカバーできる薬では改善されないこともあるので、海外の治療も取り扱う自由診療に相談するのも選択肢のひとつです。
    服部院長
    服部院長
    服部院長
イソトレチノインについて
未承認医薬品等であることの明示 イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。
入手経路等の明示 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
  • FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。
  • 胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。
  • 妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。
医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

この記事の監修

服部圭太院長画像
服部 圭太
(はっとり けいた)医師

【略歴】

平成17年
医療法人財団 河北総合病院 勤務
平成29年
ゴリラクリニック 池袋院 管理者
令和5年~
フィットクリニック院長 勤務