
耳にできるニキビは、顔や体と同様に毛穴の詰まりや汚れが主な原因です。
さらに、イヤホンの雑菌やアクセサリーなどの外部刺激が耳ニキビを引き起こす要因になることも少なくありません。
本ページでは耳ニキビの原因や治し方に加え、潰れてしまった場合の対処法や、ニキビ以外の可能性についても詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
当院ではイソトレチノインを用いたニキビ治療を行っております。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
フィットクリニックの
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耳ニキビの原因
耳は複雑な形状をしているため、見えないところにも汗や皮脂が溜まりやすく、他の部位と比べてもニキビができやすいです。
耳ニキビができやすい部位と原因 | |
---|---|
耳たぶ | アクセサリーの摩擦 |
耳の中 | イヤホンの雑菌繁殖、耳掃除のしすぎ |
耳の裏 | 皮脂や汗の蓄積 |
耳の横 | 髪の毛との接触 |
耳の下 | 髪の毛や整髪料の刺激 |
部位ごとの原因に加え、共通する要因も存在します。
耳ニキビの主な原因
次の章で、これらの原因について詳しく解説します。
生活習慣の乱れ
日常生活の中での不規則な食事や睡眠不足、ストレスは、耳ニキビの原因となることがあります。
これらの原因は肌のターンオーバーを乱し、皮脂の分泌を過剰にさせることで、ニキビが発生しやすい環境を作ります。
耳ニキビを引き起こす生活習慣の乱れ | |
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暴飲暴食や偏食
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不規則な食事や栄養バランスの乱れが、皮脂分泌を増やし、耳ニキビを誘発 |
睡眠不足
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睡眠が不足すると肌のターンオーバーが乱れ、ニキビができやすい状態に |
ストレス
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ホルモンバランスを崩し、皮脂の分泌を増加させ耳ニキビを誘発 |
このように、生活習慣の乱れが続いてしまうと、耳ニキビができやすく、場合によっては再発を繰り返すこともあるので注意が必要です。
イヤホンやマスク、アクセサリーによる刺激
イヤホンやマスク、ピアスなどのアクセサリーが長時間耳に接触すると、摩擦や圧迫による刺激が原因で耳ニキビができやすくなります。
特にイヤホンには皮脂や汗、雑菌が付着しやすく、清潔に保たれていない場合毛穴が詰まりやすくなります。その結果、アクネ菌や雑菌が繁殖し、炎症を引き起こしやすい状態になります。
さらに、マスクの紐による摩擦や耳周辺の蒸れも、皮脂分泌を促すためニキビの原因となります。これらの刺激は皮膚を敏感にするため注意が必要です。耳の後ろや内側など、洗い残しやすい部分は意識して洗うようにしてください。
耳掃除のしすぎ
頻繁に耳掃除を行ったり、強く耳かきをし過ぎたりすると、皮膚に刺激が加わり、小さな傷ができやすくなります。
この傷ついた部分から雑菌が入り込むことで炎症が発生し、耳ニキビを引き起こす原因となります。
耳の内部はデリケートであり、外部からの刺激によって肌のバリア機能が弱まりやすいため、雑菌が繁殖しやすい環境によりニキビができるリスクが高まるのです。
汗や汚れの洗い残し
耳はその複雑な形状から、汚れや皮脂、汗が溜まりやすい部位です。
特に運動後や暑い季節には、汗が増え、耳周辺に汚れがたまりやすくなります。
お風呂でしっかりと耳周辺を洗い流さないと、汚れや皮脂が残り、それが毛穴を詰まらせて耳ニキビの原因となることがあります。
また、耳の周りは目が届きにくく、洗浄が不十分になりがちです。
この洗い残しが蓄積すると、アクネ菌や雑菌が繁殖しやすい環境が整い、炎症やニキビを引き起こすリスクが高まります。
特に耳の後ろや内側など、洗い忘れやすい部分は、意識して洗浄することが重要です。
耳ニキビが潰れた場合の対処法
何かの拍子に耳ニキビが潰れてしまった場合は、できるだけ触らずにしておけば、自然に治ることが多いです。
潰れてしまった際には、以下の対処法を心がけましょう。
- 漏れた浸出液を優しく洗い流し清潔を保つ
- 抗菌成分が含まれるスキンケア用品や消毒液で消毒する
- 乾燥しすぎないように保湿する
- できるだけ触らずに放置する
気になって頻繁に触ってしまうと、手に付着している雑菌が患部に入り込み、さらにニキビが悪化するリスクがあります。
耳ニキビを治す医療機関の塗り薬・飲み薬
耳ニキビを効率よく治すには医療機関で処方される薬が効果的です。
主な処方薬は外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)で、詳細は以下となります。
名称 | 有効成分 | 効果 |
---|---|---|
ベピオゲル(外用薬) | 過酸化ベンゾイル | 抗菌作用、赤ニキビの軽減 |
イソトレチノイン(内服薬) | ビタミンA誘導体 | 皮脂分泌の抑制、ニキビの発生や炎症の予防 |
Lypo-C Vitamin C Lypo-C Vitamin C+D (サプリメント) |
アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5)、ビタミンD | 肌のターンオーバーを促し、ニキビによる色素沈着を防ぐ |
シナール(内服薬) | アスコルビン酸(ビタミンC)、パントレン酸(ビタミンB5) | 肌のターンオーバーを整えて活性酸素を抑制、ニキビ跡の色素沈着の予防・改善 |
ハイチオール(内服薬) | L-システイン | 酸化ストレスの抑制、色素沈着の予防 |
ユベラ(内服薬) | トコフェロール酢酸エステル | 肌のターンオーバーにより色素の排出を促進(ニキビ跡軽減) |
中でも、内服薬は耳ニキビの治療に適しています。耳は手が届きにくく、塗り薬の使用時に指の雑菌が付着するリスクがあるためです。
加えて耳は動きやすい部位のため、摩擦によって塗り薬が落ちてしまい十分な効果が得られない可能性があります。
内服薬のイソトレチノインは皮脂の分泌を抑えアクネ菌の繁殖を防ぐ作用があり、耳ニキビの改善にも効果的です。
なお、フィットクリニックでもイソトレチノインを用いたニキビ治療を行っております。詳細は次の章をご覧ください。
フィットクリニックのイソトレチノインニキビ治療
当院では、ニキビ治療に有効な「イソトレチノイン」のオンライン処方を行っております。
オンラインによる診療で来院の必要が無いため、忙しい方でも治療が可能です。
イソトレチノインは皮脂の過剰分泌を抑え、毛穴詰まりや炎症などの根本原因に働きかけるため外用薬を塗りづらい部位のニキビや、繰り返す頑固なニキビにも効果が期待できます。
当院のニキビ治療の詳細は、以下のリンクをご覧ください。
耳ニキビのセルフケア方法

耳ニキビは、日常生活の中での工夫や適切なケアを行うことで予防や改善が期待できます。効果的なセルフケアを実践するためには、以下のポイントが重要です。
耳ニキビ改善のためのセルフケア
次の章では、これらの具体的なケア方法について詳しく解説していきます。
日々の少しの工夫により耳ニキビができづらい環境が整うので、ぜひ参考にしてみてください。
生活習慣・スキンケアを見直す
耳ニキビを予防するためには、まず生活習慣を整えることが重要です。
規則正しい食事や十分な睡眠、そしてストレス管理を心がけることで、肌の健康を保ち、ニキビの発生を抑えることができます。
また、スキンケアでは、耳周辺のデリケートな皮膚に優しい、低刺激の製品を選ぶことが効果的です。
- 無香料、無着色
- アルコールフリー
- 防腐剤不使用
- 低pH値(弱酸性)
- 保湿成分が豊富
ニキビが気になるとスキンケアをやりすぎてしまいがちですが、これは逆効果となる場合があります。
刺激の強い製品は避け、肌に優しいケアを心がけることが大切です。
イヤホンや寝具、装飾品の清潔を保つ
耳ニキビを予防するためには、イヤホンや装飾品、寝具を清潔に保つことが大切です。
以下のポイントを意識しましょう。
◾️イヤホン
皮脂や汗が付着しやすいため、除菌シートでこまめに拭き、清潔を保つ。
◾️ピアス・イヤリング
耳たぶに直接触れるため、定期的にアルコールや専用クリーナーで掃除し、雑菌の繁殖を防ぐ。
◾️枕カバーやシーツ
汗や皮脂が蓄積しやすい寝具は、少なくとも週に一度は洗浄して清潔に保つ。
耳がよく触れるものは、清潔に保つことが耳ニキビの予防につながります。
耳や耳周辺を刺激しない
耳ニキビを予防するためには、耳やその周辺に過度な刺激を与えないことが重要です。
過度な耳掃除は皮膚に傷をつける可能性があるため、耳かきの使用を控え、代わりにソフトな綿棒を使って優しくケアすることが推奨されます。
また、マスクの着用時には、耳への圧迫を避けるため、ゆるめのものを選ぶのが効果的です。
耳や耳周辺に圧力や摩擦をかけることは、ニキビの発生を助長する原因になることがあります。
耳を頻繁に触ると、手に付着している雑菌が耳に移り、炎症やニキビを引き起こすリスクが高まります。
悪化させないためにも、手は清潔を保ち、むやみに耳やその周辺には触らないように注意しましょう。
お風呂できちんと洗う
耳ニキビを予防するためには、入浴時に耳や耳周辺を丁寧に洗い、汗や汚れをしっかりと落とすことが大切です。
耳は複雑な形状をしているため、汚れが溜まりやすい部位です。
特に運動後や暑い季節には汗が増え、耳周辺が汚れやすくなります。
入浴時には、耳の後ろや耳の内側を意識して優しく洗浄し、汚れを残さないようにしましょう。
また、入浴後に水分を拭き取らないと、湿気により耳に雑菌が繁殖しやすくなります。
きれいなタオルで水分を拭き取って、ニキビができにくい環境を整えるよう心がけてください。
耳ニキビに似たできもの・しこり
耳ニキビと思っていたできもの・しこりが、実は他の疾患である場合もあります。
耳ニキビと間違えやすい代表的な症状は以下の通りです。
【耳ニキビと間違えやすい症状】
粉瘤(ふんりゅう)

皮脂や垢が溜まってできる腫瘍。
しこりが次第に大きくなる場合、
ニキビではなく粉瘤の可能性があります。
ホクロ

メラニン色素が集まったもの。
盛り上がっているホクロは
ニキビと見分けがつきにくい
場合があります。
尋常性疣贅(いぼ)

HPVウイルスが原因でできる一般的ないぼ。
自然治癒は難しいですが、
良性なら取り除く必要はありません。
これらは自然に治ることはありませんが、ホクロやいぼが外見的に気になるようであれば取り除くことを検討してみてもよいでしょう。
一方、粉瘤に関しては適切な治療が必要です。
ニキビがなかなか治らない、またはできもの・しこりのサイズが大きくなっているようであれば、早めに医療機関で診断を受けることが大切です。
まとめ:耳は汚れやすくニキビもできやすい。常に清潔な状態にしよう
この記事では、耳ニキビの原因や対処法について詳しく解説してきました。
最後に、耳ニキビについて要点を振り返ります。
- 耳ニキビは皮脂や汚れだけでなく、外部刺激によっても発生する
- イボやほくろ、粉瘤といった別の症状の可能性もある
- ニキビは外用薬や内服薬を使い分けたり、併用することもある
- 状況によっては漢方薬やサプリメントを用いることもある
- 施術治療は美容クリニックでの相談となることが多い
- 耳ニキビが潰れたら触らないのが基本
常に耳や耳周辺を清潔に保ち、適切なケアを行うことで、耳ニキビの発生リスクを減らすことができます。
気になる症状がある場合や症状が悪化している場合は、早めに医療機関に相談しましょう。
耳ニキビのよくある質問
-
- Q
耳ニキビは潰していいですか?
- A
耳ニキビは基本的に潰さない方が良いです。
潰すことで雑菌が入り込み、炎症が悪化するリスクが高まります。
自然に治るのを待つか、症状がひどい場合は医療機関での治療を検討しましょう。
- Q
-
- Q
耳ニキビが潰れたらどうしたらいいですか?
- A
耳ニキビが潰れてしまった場合は、患部を清潔に保ち、抗菌成分の含まれた消毒液で消毒し、できるだけ触らないようにしましょう。 症状が悪化する場合は、早めに医師に相談することが重要です。
- Q
-
- Q
耳の中にニキビがあるようですがどうしたらいいですか?
- A
耳の中のニキビは自分では確認しにくいため、症状が気になる場合は医療機関で診察を受けると安心です。
耳の中にできたものは、ニキビではなく粉瘤や疣贅(いぼ)など、別の症状の可能性もあります。
自己処置を避け、専門医に相談することで、正確な診断と適切な治療を受けることができます。
- Q
-
- Q
耳ニキビは耳鼻科で診てもらうのですか?
- A
耳の中にできたニキビや症状がひどい場合は、まずは皮膚科で診てもらうことが適切です。皮膚の専門医である皮膚科が一般的な対応を行いますが、症状によっては耳鼻科での診察が必要になることもあります。
どちらの診療科にかかるべきか迷う場合は、皮膚科で相談すると良いでしょう。
皮膚科に行くべきニキビの特徴
- Q
イソトレチノインについて | |
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未承認医薬品等であることの明示 | イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。 |
入手経路等の明示 | 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。 |
国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 |
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
・FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。 ・胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。 ・妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。 |
医薬品副作用被害救済制度について |
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万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。 |