ニキビが治らない原因は?何をしても治らないニキビの対処法を解説

更新日:2024/12/16
何をしても治らないニキビの理由と対処法

ニキビが治らない原因は、人によって異なりますが、スキンケアの方法を間違えていたり、不規則な生活習慣からくるホルモンバランスの乱れが影響している可能性があります。
また一般皮膚科の保険診療の治療薬を服用しても治らない場合は、その治療薬が自分にあっていない可能性があります。そういった場合にはイソトレチノインなど自由診療の治療薬を使用することを推奨します。

顔にできるニキビは外見的に目立つため、ストレスや自信の喪失といったメンタル面への影響も大きく、QOL(生活の質)を低下させかねません。
日々セルフケアを積み重ねても、薬やサプリを飲んでも肌に変化が現れない場合、効果を実感できないという不安や焦りが、ニキビを治りづらく、また悪化させてしまっている可能性があります。

本記事では、ニキビの治らない原因と対処法について詳しく解説していきます。

ニキビ治療について

ニキビが治らない!こんな悩みはありませんか?

治らないニキビのこんな悩みはありませんか?
【治らないニキビの悩み】
  • 生活習慣を見直しても治らない
  • ドラッグストアの市販薬を使用しても治らない
  • 一般皮膚科の保険内の薬でも治らない
  • 一度治ってもすぐに再発する

日本人の90%以上が経験するとされるニキビですが、年齢の経過とともに乱れていたホルモンバランスは落ち着いていき、ニキビも発症しづらくなります。
しかし大人になってからも治らないニキビや繰り返すニキビに悩まされる方は少なくありません。

生活習慣の改善や適切なセルフケア、自分にあった薬を使用していると思っていても、実は、間違っている可能性があります。
まずは、治らないニキビのメカニズムについて触れ、それからニキビが治らない原因と対処法について確認していきましょう。

治らないニキビの対処前に知るべきこと

治らないニキビの対処前に知るべきこと

「ニキビが治らない」と悩んでしまうと、改善される可能性があるものは色々と試したくなりますが、焦って闇雲に対処すると逆効果にもなりかねません。一度立ち戻ってニキビの基本的なメカニズムを知ることが大切です。
またニキビには、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、紫ニキビと色で症状の進行度を分けることができ、市販薬や生活習慣の見直しで改善するか、皮膚科の薬が必要かが変わります。
治らないニキビを1日でも早く改善するためにも、まずは基本を押さえて、適切なケアと治療につなげていきましょう。

治らないニキビの発症メカニズムは通常のニキビと同じ

治らないニキビは厄介ですが、発症メカニズム自体は、他のニキビとなんら違いはありません。
通常、ニキビは以下のサイクルによって発症します。

【ニキビ発症のメカニズム】

皮脂の過剰分泌
毛穴詰まり
毛穴内のアクネ菌増殖

思春期ニキビ、大人ニキビ、そして治らないニキビであっても、このサイクルが繰り返されることでニキビが発症し、悪化していきます。
ニキビのメカニズムは同じですが、発症と悪化の原因は人それぞれ異なります。
日頃から欠かさず肌ケアすることも大切ですが、何をしてもニキビが治らない場合は根本的な原因にアプローチして一連のサイクルを断ち切ることが改善と再発防止に繋がります。

ニキビが治らない場合はできるだけ早く医療機関の受診を推奨

治らないニキビの治療はできるだけ早く

10代の思春期ニキビの原因の多くは、成長に伴うホルモンバランスの変化によって現れます。
しかし20代以降の大人ニキビは、ライフスタイルやストレス、ホルモン異常など複数の原因が絡むため、自分自身ではピンポイントで原因を突き止めるのが難しいことも少なくありません。
セルフケアに時間をかけすぎている間にニキビが悪化したり、ニキビ跡に発展してしまう可能性も高まります。
そのため、ニキビが治らない、あるいは再発を繰り返すようであれば、できるだけ早く皮膚科で適切な治療を受けましょう。
皮膚科のニキビ治療薬では、医師からの処方でのみ入手できる薬や、市販薬と有効成分の種類や成分量が異なる薬を使用できます。

皮膚科で処方されるニキビの薬について

何をしてもニキビが治らない原因

何をしてもニキビが治らない理由

治らないニキビと毎日向き合っていると、ケアすることを諦めたくなるかもしれません。
しかし、治らないニキビの原因は単に肌のケア不足ではなく、見逃しがちな他の原因が影響している可能性があります。
ニキビはライフスタイルの影響も受けやすく、心身のバロメーターを映すとも言われています。
何をしてもニキビが治らないのであれば、次にあげる原因を見直すことが改善のきっかけとなるかもしれません。

スキンケアの方法を間違えている

洗顔や化粧水など、毎日行っているスキンケアだからこそ、正しい方法で行うことが治らないニキビの改善には大切です。
間違ったスキンケアの代表的な例として、以下のようなことがあげられます。

【間違ったスキンケア】

スクラブ入りの洗顔料
スクラブは古い角質が取れて毛穴詰まりはスッキリしますが、乾燥肌や敏感肌には過度な刺激となりえます。肌を傷つけてニキビの炎症を悪化させ、治らない二キビを作ってしまう原因になります。

洗顔のやりすぎ
1日に何度も洗顔を行ってしまうと、「皮脂膜」と呼ばれる肌の保護膜が失われてしまいます。皮脂膜には肌の水分量をキープしたり、外部の刺激から肌を守るバリア機能の役割があるため、洗顔のやりすぎもニキビを悪化させ、治らない二キビを作るリスクを高めます。

保湿不足・過剰な保湿
乾燥肌にもかかわらず、十分な保湿ができていないと、肌の乾燥はさらに進んで皮脂を過剰に分泌します。逆に脂性肌を保湿しすぎれば、毛穴が詰まりやすくなります。どちらもニキビを悪化させて治らない原因になります。

いつもしているスキンケアが、実はニキビの悪化を助長し、治らなくさせていることもあるので注意が必要です。

ホルモンバランス・生活習慣が乱れている

ニキビが治らない原因として、ホルモンバランスが乱れていることが考えられます。
男性ホルモンが過剰に分泌されると皮脂が増え、ニキビを助長してしまうことがあるためです。
以下の要因に心当たりがある場合、ホルモンバランスの乱れがニキビが治らない原因の1つかもしれません。

【ホルモンバランスが乱れる要因】
  • 無理なダイエット
  • ストレス
  • 生理前(妊娠中)
  • 睡眠不足
  • 運動不足

これらの状態が続くとホルモンバランスが乱れ、皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まり、ニキビが治らない環境を作り出してしまうことがあります。

偏った食生活をしている

偏った食生活をしている

日常的に偏った食生活をしていると、ニキビの治りを悪くします。
脂質や糖質の多い食事は皮脂の過剰分泌の原因となり、アクネ菌の増殖を招くことでニキビの治りを遅らせてしまいます。特に、スナック菓子やファーストフードなどの高脂肪・高糖質な食べ物を頻繁に口にしているのであれば、肌にとって良くない食習慣と言えます。

また見落としがちなのが甘い飲み物です。ジュースや砂糖入りのコーヒー、エナジードリンクには糖分が多く含まれているため、知らず知らずのうちに治らないニキビを作り出している可能性があります。

喫煙・過度な飲酒をしている

喫煙・過度な飲酒をしている

喫煙や過度な飲酒に共通しているのが、ビタミンCを大量に消費してしまうことです。
ビタミンCには、皮膚の生理的機能をサポートする働きがありますが、喫煙や過度な飲酒により、必要以上に消費されてしまうと肌のターンオーバーが乱れ、治らないニキビを作り出すリスクがあります。
アルコールのニキビへ及ぼす影響は以下のデメリットが知られています。

【アルコールの影響】
  • 糖質が多く含まれ、皮脂の過剰分泌を招く
  • アルコール分解に水分が使われ、乾燥を引き起こす
  • おつまみの塩分による水分バランスの乱れと脂質による皮脂の過剰分泌
  • 深酒による寝不足で肌のターンオーバーとホルモンバランスの乱れ

このように喫煙や過度な飲酒は知らず知らずのうちに肌に負担をかけ、ニキビの改善を妨げる原因となることがあります。

何をしても治らないニキビのセルフケア

治らないニキビのセルフケア

治らないニキビはスキンケアに目がいきがちですが、外側からのアプローチだけでは効果を実感できないことが少なくありません。
ニキビは毛穴の中のトラブルが表面化しているので、体の内側からのアプローチをすることも欠かせません。

ここからは、治らないニキビの皮膚科の薬による治療と一緒に行うと良いセルフケアのポイントを詳しく解説していきます。

自分の肌にあったスキンケアをする

自分にあったスキンケアをする

治らないニキビを改善するには、自分の肌質にあったスキンケアを見つけることが重要です。
たとえ効果が高いとされているスキンケア製品であっても、肌質との相性によっては逆効果になりかねません。

【肌質に合ったスキンケア方法】

脂性肌
オイルフリーやノンコメドジェニックの洗顔料で余分な皮脂を落とし、軽い保湿ができるジェルタイプの化粧水・乳液を使用しましょう。

乾燥肌
ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分を含む洗顔料や化粧水でしっかりと潤いを与え、肌のバリア機能を守ることが大切です。

混合肌
Tゾーンには軽めのジェルタイプ、フェイスラインにはクリームタイプの保湿剤を使い分けるとバランスの良いケアができます。

普通肌
刺激が少なく、軽い保湿ができるスキンケア製品を使用し、季節や肌の状態に応じてケアを変えることがポイントです。

また、肌質は年齢とともに変化してきます。
自分の肌質を見極め、適切なケアを続けることが治らないニキビの改善を早めることにつながります。

規則正しい生活を送るようにする

ニキビが治らない環境を改善するには、規則正しい生活習慣が欠かせません。
以下のポイントを意識して、体の内側から肌の調子を整えていきましょう。

【肌に良い生活習慣】

無理のないダイエット
無理なダイエットは、ホルモンバランスの乱れや栄養不足による肌の乾燥を招くことがあります。治らないニキビを助長しないためにも、1ヶ月で現体重の3%の減量を目安に無理のないペースで進めるのが理想的です。

ストレスを溜めすぎない
ストレスは皮脂腺を刺激し、皮脂の過剰分泌を招くため、定期的に発散・解消して溜め込まないのがポイントです。趣味に没頭したり、気分転換の遠出、ストレス源と距離を置くなど自分の時間を大切にしてみてください。

十分な睡眠時間を確保
肌は夜寝ている間に再生されるため、肌の回復力をアップさせるためにも7〜8時間のまとまった睡眠を確保するようにしてください。

運動を取り入れる
適度な運動を習慣にすることで血行が促され、肌のターンオーバーが改善されて毛穴詰まりの解消につながります。

生活リズムが崩れると、それに伴って肌の調子も崩れがちです。
規則正しい生活を心がけ、心身のバランスを保つことが、治らないニキビに効果的となります。

栄養バランスを考えた食事を心がける

治らないニキビに良い栄養素はさまざまありますが、糖質や脂質の分解や代謝をスムーズにするには「満遍なく摂取する」がポイントです。
タンパク質、各種ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取し、栄養の偏りを防ぐことで肌の調子も次第に整ってきます。

普段の食事で不足しがちな栄養素は、サプリメントを活用して補うのもひとつの手です。
特に、ビタミンA・C・E(エース)は肌の健康に欠かせない成分となるので、緑黄色野菜やフルーツ、種子類が不足している際は取り入れてみてください。

ニキビに効くサプリメントを解説

禁煙・減酒に努める

禁煙・減酒に努める

治らないニキビを改善するためには、禁煙や減酒に努めることも大切です。
いくらセルフケアに取り組んでも、タバコやアルコールの摂取が肌の回復を遅らせ、場合によっては悪化させてしまう状態に陥る可能性があります。
喫煙や飲酒は、ビタミンCを消費し、アルコールの利尿作用による水分不足で肌の回復力は低下します。
特にビタミンCは体内で作ることはできず、さらに貯蔵もできないため、慢性的な不足は肌の調子を大きく崩しかねません。
タバコは全身の健康面からも禁煙を目指し、飲酒については飲む頻度や量をコントロールするようにしてください。

禁煙には美肌効果以外にもメリットはたくさん!

皮膚科に行ってもニキビが治らない場合の対処法

皮膚科の保険診療やセルフケアでニキビが治らない場合は?

皮膚科の保険診療の処方薬を使用したり、自宅でのセルフケアを変えてもニキビが治らない場合があります。中には10年以上ニキビに悩まされる方もおり、長年の悩みとしてQOL(生活の質)を低下させてしまうことも少なくありません。

こうした重症のニキビでは、保険診療ではカバーされない自由診療(美容皮膚科)の治療薬に目を向けるのもひとつです。特に「イソトレチノイン」という薬は、中等症から重症のニキビや長期間改善がみられないケースでも高い効果が期待できます。
ニキビ治療の切り札とも言われるほど劇的な改善が期待できる薬で、皮脂線を縮小させることによって皮脂の分泌を抑え、根本的な原因から改善を目指す治療薬です。

自由診療は健康保険が適用されないため費用がかかりますが、日本国内にはない最新の治療法や薬剤を使用できるメリットがあります。
これまで何をしても治らないニキビに悩まされてきた方は、一度イソトレチノインによる治療も検討してください。

イソトレチノインのニキビへの効果と副作用を解説

まとめ:何をしても治らないニキビは自由診療も検討しましょう

ニキビはさまざまな原因が絡み合う皮膚の病気であり、生活習慣の改善や市販薬などのセルフケアや、皮膚科に行っても治らないことがあります。
一般的な治療とケアで改善されない重症ニキビや、何度も繰り返してしまう場合、自由診療の薬による治療も選択肢の1つとしてあります。

自由診療では、保険診療ではカバーされない欧米の治療法や薬剤を使用できるため、長年抱えてきたニキビの悩みを解決できる可能性があります。
また、何をしても治らないニキビは治療後もクレーターや色素沈着などのニキビ跡を残してしまうリスクも高まるため、できるだけ早期に適切な治療を受けることが重要です。
治らないニキビに悩まされている方は自由診療の治療も検討し、肌と心の健康を守るためにできるアプローチを行っていきましょう。

治らないニキビのよくある質問

  • Q
    ニキビが1ヵ月経っても治らないのはなぜですか?
    A
    通常、ニキビは数週間〜1ヶ月ほどで治ります。
    それ以上ニキビが改善されない場合は、ライフスタイルや誤ったケアが影響している可能性が高いです。
    長期間治らないとニキビ跡などのリスクも出てくるので、早めに皮膚科や美容皮膚科に相談することをおすすめします。
  • Q
    大人になってからのニキビが全然治らない原因は何ですか?
    A
    大人のニキビが全然治らない原因には、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、乾燥、生活習慣の乱れ、誤ったスキンケアなどさまざまあげられます。
    思春期ニキビとは異なり原因も複雑なので、大人ニキビは自然治癒やセルフケアでの改善を難しくしてしまいます。
  • Q
    皮膚科に行ってもニキビが治らない場合はどうすればいいですか?
    A
    皮膚科で処方される抗生物質(内服薬・外用薬)やビタミン剤を使用してもニキビが治らない場合、重症化している可能性が高いです。
    重症ニキビは健康保険でカバーできる薬では改善されないこともあるので、海外の治療も取り扱う自由診療に相談するのも選択肢のひとつです。
イソトレチノインについて
未承認医薬品等であることの明示 イソトレチノインは日本国内では未承認医薬品となります。
入手経路等の明示 厚生局の正式なプロセスを経て、当院医師の判断により輸入しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
  • FDA(米国食品医薬品局)など諸外国において承認されています。
  • 胎児の催奇形性、鬱、肝機能障害、皮膚や粘膜の乾燥などの副作用のリスクがあります。
  • 妊娠中の方・授乳中の方は使用できません。
医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、日本国における医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
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