何をしても治らないニキビの理由と対処法

更新日:2024/11/01
何をしても治らないニキビの理由と対処法

ニキビが治っても、すぐに新しいニキビができてしまい、何をしても治らないニキビに悩んでしまっていませんか。
特に顔まわりは外見的に目立つだけでなく、ストレスや自信喪失といったメンタル面への影響も大きいことからQOL(生活の質)を低下させかねません。
また、日々ケアを積み重ねても肌の変化が実感できない焦りが、ニキビをさらに悪化させる悪循環に陥ってしまうことも。
治らないニキビは原因がいくつか考えられるため、さまざまな面からのアプローチが必要になることもあります。

本記事では、治らないニキビの理由と、その対処法について詳しく解説していきます。
ニキビのないきれいな肌を取り戻すために、どのようなステップが必要かを一緒に見つけていきましょう。

ニキビ治療について

治らないニキビのこんな悩みはありませんか?

治らないニキビのこんな悩みはありませんか?
  • いろいろ試しすぎてニキビケア迷子
  • 季節や環境の変化で悪化する
  • ニキビ跡が残りやすい
  • 大人になってもニキビが続いている
  • 生活習慣を見直しても改善しない
  • 皮膚科の保険治療で思うような効果が実感できない
  • 再発と悪化を繰り返してしまう
  • 炎症(赤ニキビ)を起こして痛みがある
  • いつも同じ場所にニキビができてしまう

ニキビは日本人の90%以上が経験するとされ、同じような悩みを持つ方は多くいます。
また顔まわりだけでなく、背中ニキビや頭皮ニキビといった「身体ニキビ」に悩んでいる方も少なくありません。
まずは、治らないニキビのメカニズムについて触れ、そこからニキビの改善について詳しく確認していきましょう。

治らないニキビの対処前に知るべきこと

治らないニキビの対処前に知るべきこと

治らないニキビに悩んでしまうと、改善される可能性があるものは色々と試したくなるものです。
しかし、焦って闇雲に対処すると逆効果にもなりかねないので、一度立ち戻ってニキビの基本的なメカニズムを知ることが大切です。
また同じニキビであっても、白ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ、紫ニキビなどもあり、症状の進行によってセルフケアか専門的な治療が必要かも変わってきます。
治らないニキビを1日でも早く改善するためにも、対処前にまず基本を押さえて、適切なケア・治療につなげていきましょう。

治らないニキビも発症のメカニズムは同じ

治らないニキビは厄介ですが、その発症メカニズム自体は、他のニキビとなんら違いはありません。
通常、ニキビは以下のサイクルによって発症します。

【ニキビ発症のメカニズム】

皮脂の過剰分泌
毛穴詰まり
毛穴内のアクネ菌増殖

思春期ニキビ、大人ニキビ、そして治らないニキビであっても、このサイクルが繰り返されることで肌表面に症状が現れます。
日頃から欠かさず肌ケアすることも大切ですが、治らないニキビは根本的な原因にアプローチして一連のサイクルを断ち切ることが改善への近道です。

治らないニキビの治療はできるだけ早く

治らないニキビの治療はできるだけ早く

ニキビができるメカニズムは同じですが、原因は人それぞれ異なります。
10代の思春期ニキビの原因の多くは、成長に伴うホルモンバランスの変化によって現れます。
しかし20代以降の大人ニキビは、ライフスタイルやストレス、ホルモン異常など複数の原因が絡んでくるため、ピンポイントで原因を突き止めるのが難しいことも多いです。

セルフケアに時間をかけすぎている間にニキビ跡に発展したり、どのケアが効果的だったのか判断がつかなくなることも少なくありません。
そのため、ニキビが治らない、あるいは再発を繰り返すようであれば、できるだけ早く皮膚科や美容皮膚科で適切な治療を受けましょう

何をしてもニキビが治らない理由

何をしてもニキビが治らない理由

治らないニキビと毎日向き合っていると、ケアすることを諦めたくなるかもしれません。
しかし、その原因は単に肌のケア不足ではなく、見逃しがちな他の原因が影響していることも少なくありません。

ニキビはライフスタイルの影響も受けやすく、心身のバロメーターを映すとも言われています。
何をしてもニキビが治らないのであれば、次にあげる理由を見直すことが改善のきっかけとなるかもしれません。

スキンケアの方法を間違えている

ニキビケアを毎日行っているからこそ、間違った方法を見落としがちです。
代表的な例として、以下のようなことがあげられます。

【間違ったスキンケア】

◾️スクラブ入りの洗顔料
スクラブは古い角質が取れて毛穴詰まりはスッキリしますが、乾燥肌や敏感肌には過度な刺激となりがちです。肌を傷つけ炎症を悪化させてしまいかねません。

◾️洗顔のやりすぎ
1日に何度も洗顔を行ってしまうと、「皮脂膜」と呼ばれる肌の保護膜が失われてしまいます。皮脂膜には肌の水分量をキープしたり、外部の刺激から守るバリア機能の役割があるため、ニキビが悪化するリスクが高まります。

◾️保湿
乾燥肌にもかかわらず、十分な保湿ができていないと、肌の乾燥はさらに進んで皮脂を過剰に分泌します。逆に脂性肌を保湿しすぎれば、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの悪化を招いてしまうことがあります。

当たり前だったスキンケアが、実はニキビの悪化を助長していることもあるので注意が必要です。

ホルモンバランスが乱れている

治らないニキビの原因として、ホルモンバランスが乱れていることも考えられます。
性ホルモンが過剰に分泌されると皮脂が増え、ニキビを助長してしまうことがあるためです。
以下の要因に心当たりがある場合、ホルモンが原因の1つかもしれません。

【ホルモンバランスが乱れる要因】
  • 無理なダイエット
  • ストレス
  • 生理前
  • 睡眠不足
  • 運動不足

これらの状態が続くと皮脂の排出が間に合わず毛穴が詰まり、ニキビの治りを悪くしてしまうことがあります。

偏った食生活をしている

偏った食生活をしている

偏った食生活は、ニキビの治りを悪くします。
脂質や糖質は皮脂の原料となり、アクネ菌の増殖を助けることでニキビの治りを遅らせてしまいます。
特に、スナック菓子やファーストフードなどの高脂肪・高糖質な食べ物を頻繁に口にしているのであれば、肌にとって良くない食習慣と言えます。

また見落としがちなのが甘い飲み物です。
ジュースや砂糖入りのコーヒー、エナジードリンクは糖が多く含まれており、気づかずニキビを悪化させていることもあります。

喫煙・過度な飲酒をしている

喫煙・過度な飲酒をしている

喫煙や過度な飲酒に共通しているのが、ビタミンCの消費です。
ビタミンCには、皮膚の生理的機能(保護、分泌排泄など)をサポートする働きがあります。
必要以上に消費されてしまうと肌のターンオーバーが乱れ、ニキビに悪影響が及ぶリスクがあります。

喫煙とニキビの因果関係は明らかではありませんが、アルコールについてはニキビに悪影響を及ぼすさまざまなデメリットが知られています。

【肌のターンオーバーを乱すアルコールの影響】
  • 糖質が多く含まれる
  • アルコール分解に水分が使われ乾燥を招く
  • おつまみによる脂質や塩分の過剰摂取
  • 深酒による寝不足

このように喫煙や過度な飲酒は知らず知らずのうちに肌に負担をかけ、ニキビの改善を妨げる原因となることがあります。

治らないニキビのセルフケア

治らないニキビのセルフケア

治らないニキビはスキンケアに目がいきがちですが、外側からのアプローチだけでは効果を実感できないこともあります。
ニキビは毛穴の中のトラブルが表面化しているので、体の内側からのアプローチも欠かせません。
ここからは、治らないニキビのセルフケアで役立つポイントを詳しく解説していきます。

自分にあったスキンケアをする

自分にあったスキンケアをする

治らないニキビを改善するには、自分の肌質にあったスキンケアを見つけることが重要です。
たとえ効果が高いとされているスキンケア製品であっても、肌質と相性によっては逆効果になりかねません。

【肌質に合ったスキンケア方法】

◾️脂性肌
オイルフリーやノンコメドジェニックの洗顔料で余分な皮脂を落とし、軽い保湿ができるジェルタイプの化粧水・乳液を使用しましょう。

◾️乾燥肌
ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分を含む洗顔料や化粧水でしっかりと潤いを与え、肌のバリア機能を守ることが大切です。

◾️混合肌
Tゾーンには軽めのジェルタイプ、フェイスラインにはクリームタイプの保湿剤を使い分けるとバランスの良いケアができます。

◾️普通肌
刺激が少なく、軽い保湿ができるスキンケア製品を使用し、季節や肌の状態に応じてケアを変えることがポイントです。

また、肌質は年齢とともに変化してきます。
自分の肌質を見極め、適切なケアを続けることがニキビの改善を早めることにつながります。

規則正しい生活を送るよう心掛ける

ニキビの改善には、規則正しい生活習慣が欠かせません。
以下のポイントを意識して、体の内側から肌の調子を整えていきましょう。

【規則正しい生活習慣】

◾️無理のないダイエット
無理なダイエットは、ホルモンバランスの乱れや栄養不足による乾燥を招くことがあります。ニキビを助長しないためにも、1ヶ月で現体重の3%の減量を目安に無理のないペースで進めるのが理想的です。

◾️ストレスを溜めすぎない
ストレスは皮脂腺を刺激し皮脂の分泌量を増やすため、定期的に発散・解消して溜め込まないのがポイントです。趣味に没頭したり、気分転換の遠出、ストレス源と距離を置くなど自分の時間を大切にしてみてください。

◾️十分な睡眠時間を確保
肌は夜寝ている間に再生されるため、肌の回復力をアップさせるためにも7〜8時間のまとまった睡眠を確保するようにしてください。

◾️運動を取り入れる
適度な運動を習慣にすることで血行が促され、肌のターンオーバーが改善されて毛穴詰まりの解消につながります。

生活リズムが崩れると、それに伴って肌の調子も崩れがちです。
規則正しい生活を心がけ、心身のバランスを保つことが、治らないニキビに効果的となります。

栄養バランスを考える

治らないニキビに良い栄養素はさまざまありますが、糖質や脂質の分解や代謝をスムーズにするには「満遍なく摂取する」がポイントです。
タンパク質、各種ビタミン、ミネラルをバランスよく摂り、栄養の偏りを防ぐことで肌の調子も次第に整ってきます。

また、普段の食事で不足しがちな栄養素は、サプリメントを活用して補うのもひとつの手です。
特に、ビタミンA・C・E(エース)は肌の健康に欠かせない成分となるので、緑黄色野菜やフルーツ、種子類が不足している際は取り入れてみてください。

禁煙・減酒に努める

禁煙・減酒に努める

ニキビを改善するためには、禁煙や減酒に努めることも大切です。
いくらセルフケアに取り組んでも、タバコやアルコールの摂取が肌回復を遅らせ、いたちごっこのような状態に陥る可能性があります。

喫煙や飲酒が習慣化していると、美容ビタミンの1つであるビタミンCや水分不足により肌の回復力は低下します。
特にビタミンCは体内でつくれず、さらに貯蔵できないため、慢性的な不足は肌の調子を大きく崩しかねません。
タバコは健康面からみてもすっぱりやめるのが理想的で、飲酒については飲む頻度や量をコントロールするようにしてください。

皮膚科の保険診療やセルフケアでニキビが治らない場合は?

皮膚科の保険診療やセルフケアでニキビが治らない場合は?

皮膚科で保険診療の範囲で処方される薬やセルフケアでは改善しないニキビもあります。
10年以上ニキビに悩まされる方もおり、長年の悩みとしてQOL(生活の質)を低下させてしまうこともあるほどです。

こうした重症ニキビでは、保険診療ではカバーされない自由診療(美容皮膚科)に目を向けるのもひとつです。

特に「イソトレチノイン」という治療薬は、重症ニキビや長期間改善がみられないケースでも高い効果が期待できます。
ニキビ治療の切り札とも言われるほど劇的な改善が期待できる薬で、根本的な原因である皮脂の分泌を抑えることでアクネ菌の増殖を防ぎます。

自由診療は健康保険が適用されないため費用がかかりますが、日本国内にはない最新の治療法や薬剤を使用できるメリットがあります。
何を試しても治らないニキビの悩みを抱えている方は、一度美容皮膚科への相談も検討してみてください。

治らない・繰り返すニキビに効果的なイソトレチノインについて解説

まとめ:市販薬や保険診療で治らないニキビは自由診療も検討しよう

ニキビはさまざまな原因が絡み合う皮膚の病気であり、セルフケアや皮膚科処方の薬で治らないこともあります。
一般的な治療・ケアで改善されない重症ニキビや、長期間改善が見られないケースでは、自由診療でのアプローチが必要になることも少なくありません。

自由診療では、保険診療ではカバーされない最新の治療法や薬剤を使用できるため、長年のニキビの悩みを解決できる可能性があります。
何を試しても治らないニキビはクレーター肌や色素沈着などのリスクも高まるため、それ以上悪化させないためにも早期の適切な治療が重要です。
治らないニキビに悩まされている方は美容皮膚科への相談も検討し、肌の健康を守るためにできるアプローチを行っていきましょう。

治らないニキビのよくある質問

  • Q
    ニキビが1ヵ月経っても治らないのはなぜですか?
    A
    通常、ニキビは数週間〜1ヶ月ほどで治ります。
    それ以上ニキビが改善されない場合は、ライフスタイルや誤ったケアが影響している可能性が高いです。
    長期間治らないとニキビ跡などのリスクも出てくるので、早めに皮膚科や美容皮膚科に相談することをおすすめします。
  • Q
    大人になってからのニキビが全然治らない原因は何ですか?
    A
    大人のニキビが全然治らない原因には、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、乾燥、生活習慣の乱れ、誤ったスキンケアなどさまざまあげられます。
    思春期ニキビとは異なり原因も複雑なので、大人ニキビは自然治癒やセルフケアでの改善を難しくしてしまいます。
  • Q
    皮膚科に行ってもニキビが治らない場合はどうすればいいですか?
    A
    皮膚科で処方される抗生物質(内服薬・外用薬)やビタミン剤を使用してもニキビが治らない場合、重症化している可能性が高いです。
    重症ニキビは健康保険でカバーできる薬では改善されないこともあるので、海外の治療も取り扱う自由診療に相談するのも選択肢のひとつです。
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