このページでは、フィナステリド(プロペシアジェネリック)が効かない場合の原因や対処法について詳しく解説しています。
フィナステリドが効かないパターンを治療経過ごとに分けて解説していますので、ご自身が効かなくなったタイミングではどのような対処をすれば良いか分かりやすくなっています。
フィナステリドに関する基本的な情報については以下ページをご確認ください。
フィナステリドが効かない3つのパターンとその原因
フィナステリドが効かない3つのパターンを以下のように分類します。
- 効かない
- 効かなくなった
- 効いているのかわからない
具体的には「治療をはじめた期間」「使い方(飲み方)」「薬との相性」により効果が出ない場合があるほか、医師を介さない方法で入手したフィナステリドが原因で効かないというケースもあります。
効かない状態を放置してしまうと髪の変化が実感できないばかりか、慢性的なフィナステリドの服用によって副作用のリスクだけが残ることにもなりかねません。
医師に相談するタイミングを見誤らないためにも、それぞれのパターンについて見ていきます。
最初から効いていない場合
フィナステリドの服用開始以降、薄毛の変化が一向に見られない場合、最初から効いていない可能性が考えられます。
■そもそもAGA(男性型脱毛症)ではない
フィナステリドはどんな脱毛症にも効くというわけではなく、AGAにのみ効果を発揮することが確認されている薬です。
そのためホルモンを原因としない脱毛症であれば、いくら服用してもフィナステリドの効果を実感することはできません。
■AGAの進行が著しく、すでに毛根が死滅している
AGAには進行度合いの基準となる7段階のグレードがあり、グレード6(Ⅵ)まで進行してしまうと毛根が死滅している可能性が高いと考えられます。
髪となる毛母細胞は役割を終えてるため、フィナステリドをいくら服用しても失った髪を取り戻すことはできません。
■海外通販で購入した偽造薬
コスパ面から一部の男性は、海外製のフィナステリドを服用しているケースが見受けられます。
出どころが定かではない偽造薬が流通していることもあって、そもそも有効成分が含まれていない可能性もあります。
服用を続けても効いてこないばかりか健康被害に遭う可能性もあり、海外通販は利用を控えるのが賢明です。
途中で効かなくなった場合
フィナステリドの服用中に効かなくなったと感じるのであれば、次のケースが考えられます。
■初期脱毛
フィナステリドが効いてくると、古い弱った髪が新しい健康な髪に押し出されることで一時的に抜け毛が増えることがあります。
薄毛の悪化と誤解されがちですが、AGAによって弱った古い髪が抜けているだけなので治療経過は順調と言えます。
ここで服用を中断すると薬の効果も消えてしまうので、初期脱毛ならフィナステリドの服用は継続します。
■発毛に悪い生活スタイルを治療後も変えない
フィナステリドは、AGAによる脱毛の進行を抑える薬です。
いくら服用したからといって、肝心の生活スタイルが乱れていては髪は応えてくれません。
薬の効果より不摂生による脱毛が上回る可能性もあるので、並行して生活スタイルも見直す必要があります。
■年齢の影響
高齢に近づくにつれて生理機能は低下することから、20代、30代と同じような効果を期待するのは難しいことがあります。
また、毛量についても年相応に落ち着くため、髪の変化をなかなか実感できないというケースになる場合もあります。
効いているかわからない場合
フィナステリドが効いているかわからない場合、以下の可能性が考えられます。
■服用期間が短い
フィナステリドは早い人で3ヶ月、一般的には6ヶ月から1年かけて徐々に効果を実感できます。
長期的な服用が必要になるため、数日といった短期間や、人によっては数か月でも効果を実感しにくいこともあるので覚えておきましょう。
ただし、年単位の長期臨床データではほとんどの人が効果を実感しています。
また髪が生えたと実感できるのは、2〜3cmほど伸びてきてからです。
特に頭頂部は自分での確認が難しいので、効果を確認するためにも定期診察を受けるようにしてください。
■治療に必要な用量が足りていない
フィナステリドには「0.2mg」と「1mg」の2種類の用量が存在し、脱毛の進行度合いによっては用量が少ないと効きが悪いことがあります。
様子を見つつ、医師の所見も踏まえて、治療用量を適正にコントロールする必要があります。
ただし、1mg以上を服用しても効果は高まらず、副作用のリスクだけが高まるので、自己判断で用量の調整は控えましょう。
■フィナステリドでは効果が現れにくい箇所のAGAである
フィナステリドは前頭部と頭頂部のAGAに効果があるとされます。同じAGAでも側頭部と後頭部の場合は、デュタステリドというAGA治療薬のほうが改善効果が高いとされています。
フィナステリドは長期服用で効果を出す
フィナステリドは、長期服用によって効果が出る薬です。
その裏付けとして、1mgを用いた国内投与試験による「1年」「2年」「3年」のデータをご覧ください。
<1年服用>
改善:58%
維持:40%
進行:2%
<2年服用>
改善:68%
維持:31%
進行:1%
<3年服用>
改善:78%
維持:20%
進行:2%
フィナステリドが効かない人の割合は1〜2%とわずかで、98%以上が何かしらの効果を得られています。
また、フィナステリドと同効果を持つ先発薬プロペシアの長期服用データでは、海外で以下のような調査報告が残っています。
- 20代~30代では10年後で42.8%に改善はみられていない
- 「30代以上」または「AGA症状が重い(グレードⅣ、グレードⅤ)」患者では多くが改善を示した
- 副作用は患者の6%程度であり、服薬中止には至らない軽度のものである
- フィナステリドの効果は長期間続き、21%の患者に5年後からの更なる改善が見られた
このデータの通り、フィナステリドは服用を続けるほど「改善」の割合が増えていく治療薬です。
長期のフィナステリド服用は効果を安定させるためだけでなく、服用年数が薄毛改善に結びつきやすくなると言えます。
効かない場合の対処法
フィナステリドが効かないからといって、AGAの改善を諦める必要はありません。
治療方法の見直しによって対処でき、薬の種類の変更・追加などによって髪の変化を実感できるようになることもあります。
AGAの治療方法はいくつかあるので、ここからはフィナステリドが効かない場合の対処法について見ていきます。
用量を見直す
フィナステリドの処方は、薬との相性をみるために「0.2mg」の少ない用量からスタートすることもあります。
しかし、AGAの進行初期であれば0.2mgでも治療効果が現れますが、症状が進んでいると0.2mgでは十分な効果を得ることは出来ません。
0.2mg → 1mg → 1.3mg
さらに用量を刻むこともできるので、用量変更時の体調面と効果のバランスを見つつ、医師と相談した上で調整してみてください。
フィナステリドが必要な症状か調べる
フィナステリドが効かないことに加え、薄毛も悪化しているようであれば、他の脱毛症の可能性を疑った方が良いでしょう。
他の脱毛症であればフィナステリドの効果は期待できず、症状に応じた適切な治療が必要になります。
■円形脱毛症
円形脱毛症は自己免疫疾患となり、自分で自分の毛包(髪をつくる器官)を攻撃してしまうことで脱毛を起こします。
治療方法としては、次のとおりです。
- ステロイド
- 飲み薬
- 局所免疫療法
など
■フケ症(脂漏性・ひこう性脱毛症)
フケ症(脂漏性・ひこう性脱毛症)は、頭皮の常在菌のバランスが崩れ、フケによる毛穴の炎症が進むことで起こる脱毛症です。
炎症が治ることで脱毛も落ち着いてくるため、頭皮環境を整える治療を行っていきます。
- 抗菌薬
- 抗ヒスタミン薬
- ビタミン剤
など
■病気による脱毛症
甲状腺機能障害や膠原病、鉄欠乏性貧血などは、症状の1つとして脱毛が起きることがあります。
治療方法はそれぞれ異なるため、専門とする医療機関への相談が必要です。
フィナステリドではないAGA治療薬に変更する
AGA治療の第一選択薬としてフィナステリドが選ばれやすい傾向にありますが、同じ系統の薬には「デュタステリド」もあります。
有効成分:デュタステリド
用量:0.1mg / 0.5mg
効果:AGAによる脱毛の進行抑制+増毛効果
デュタステリドは薄毛の進行を抑えるだけでなく、増毛効果はフィナステリドの約1.6倍あります。
フィナステリドは前頭部と頭頂部に効果があり、デュタステリドはこれらに加え側頭部、後頭部のAGAにも効果を持ちます。
副作用も強いとされますが、毛径(毛の太さ)も1.45倍太くなることが臨床試験でわかっているため、変更することで髪の変化を実感しやすくなる場合もあります。
薄毛治療薬を追加する
フィナステリドのみでAGA治療しているのであれば、ミノキシジル製剤を追加して併用療法を試してみるのも1つです。
種類:ミノキシジル外用薬、ミノキシジルタブレット
有効成分:ミノキシジル
用量:内服薬2.5㎜g~5㎎・外用薬5%~8%が一般的
効果:発毛効果、毛根の血流改善
特徴:フィナステリドとの併用可能
ミノキシジルはいわゆる発毛薬と呼ばれ、AGAによって弱った頭皮への血流を改善することで新しい髪の成長が期待できる薬です。
フィナステリドと併用すれば、頭皮から薄毛の原因を取り除きつつ、AGAの影響を受けていない健康な髪の成長も期待できます。
AGA治療では、「フィナステリド+ミノキシジル」の併用がスタンダードとなりつつあります。
タブレットは効き目が強いとされますが、外用薬の方が向いている場合もあり、治療経過や体調面を含めて医師と相談しながら選んでみてください。
初期脱毛の場合は経過を見る
初期脱毛症は、フィナステリド服用1ヶ月ほどで見られる「生え代わりの現象」です。
髪には1本ごとにヘアサイクルが備わっており、成長期・退行期・休止期の1サイクルを新しい髪が生えるたびに繰り返します。
退行期(約2~3週間):髪の成長がストップする時期
休止期(約3~4ヶ月):髪が抜ける時期
AGAを発症すると成長期は1年未満になり、その影響から休止期にある髪の割合が増えます。
一方、フィナステリドが効いてくると、下から生えてくる新しい成長期に入った髪によって押し出されることで抜け毛となります。
こうしたことから、初期脱毛症による抜け毛はフィナステリドが効いている証拠です。
経過は順調と言えるので、途中で服用を中止せずに治療を続けることをおすすめします。
国内クリニック処方のフィナステリドを服用する
もし海外通販を使ってフィナステリドを個人的に服用しているのであれば、国内クリニック処方に切り替えましょう。
その理由は安全性にあります。
つまり、有効成分が含まれていない偽造薬を服用してしまい効果が出ていない可能性があるためです。
購入価格の安さから選択する人が後を絶ちませんが、目的であるAGAの改善ができなければ結果的にお金も時間も無駄になります。
そればかりか、健康被害といった深刻なトラブルの可能性もあり、逆にコストが掛かる上、薄毛がさらに進行してしまうのも避けられません。
また海外通販は、品質上のトラブルなども後を絶ちません。
一時は、日本で化粧品以外には使用の認められていない発がん性の「キノリンイエロー」という添加物が含まれていたこともありました。
販売後に問題が発覚することも珍しくないので、フィナステリドが必要な方は必ず国内クリニックで処方を受けるようにしてください。
サプリメントを追加
フィナステリドで薄毛が進んでしまうのを止めることはできても、新しく健康な髪を発毛させるためには細胞を活発にするためのエネルギー(栄養)が必要です。
また、新しい髪が生えてきても、栄養の不足した髪はAGAの影響を受けやすく、ふたたび細く弱々しい髪になってしまいます。
健康な髪を増やすには、タンパク質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂る必要があり、これらのほとんどは食生活をしっかり見直すことができれば、問題なく摂取できます。
しかし、ミネラルの1つである「亜鉛」は、牡蠣などの「食卓に並びづらい食材」に豊富なことから不足しがちな栄養素の1つで、食事だけで賄うのは実際のところ難しいのが実情です。
亜鉛は細胞の生まれ変わりが盛んなところに特に必要とされ、髪の材料となるタンパク質の合成・分解をサポートします。
その点、サプリメントで必要な栄養素を補えば、発毛の補助にも役立てられることから、サプリメントの摂取も検討の価値があります。
フィットクリニックのフィナステリド処方
フィットクリニックでは、フィナステリド製剤の処方を行っています。
先発薬にあたるプロペシアに加え、コスパの良いジェネリック医薬品や、「ミノキシジル」と「サプリメント」をプラスした独自配合によるオリジナル治療薬も処方しています。
●フィナステリドの料金
製品 | 1ヵ月分 | 2ヵ月目以降 |
---|---|---|
フィナステリド1/1.3mg (海外製) |
1,500円 (初回限定) |
3,000円 |
●フィナステリドを含んだ発毛薬
製品 | 1ヵ月分 | 2ヵ月目以降 |
---|---|---|
フィナステリド1/1.3mg + ミノキシジルタブレット5mg |
8,500円 (初回限定) |
10,000円 |
Reborn Neo A フィナステリド1/1.3mg ミノキシジル5mg オリジナル発毛サプリ(HGPα) |
10,500円 (初回限定) |
11,200円 |
フィナステリドは長く服用するほど効果が安定するため、1〜2ヶ月ほどの短期間での治療は推奨されていません。
当院でも1ヶ月ごとの処方ではなく、一般的に治療効果の確認ができるようになる6ヶ月での処方となります。
オンラインで処方できる
フィットクリニックのAGA治療は、オンライン診療によってフィナステリドの処方が受けられます。
オンライン診療のメリットには、次のようなことがあげられます。
- 毎回の通院がなくなる
- 好きな時間、場所から診察を受けることができる
- フィナステリドを郵送で受け取ることができる
- 24時間予約が可能
- 通院コストの削減(待ち時間や移動費・時間)
- 医師以外のスタッフや他の患者さんと顔を合わせる心配がない
通院による負担が大幅に減るだけでなく、デリケートな薄毛の悩みを相談しやすくなることで治療へのハードルも下がります。
また、薬も指定の住所に郵送で届くため、自宅にいながらでもオンライン上の医師とのやりとりだけでAGAを改善できます。
スマホが1台あれば予約から処方までワンストップで行え、電話のみで診察・処方を済ませることも可能です。
薄毛が気になったタイミングですぐ医師に相談できるので、フィナステリドの処方を希望される方はオンライン診療をご検討ください。
まとめ
フィナステリドが効かない原因や対処法について解説してきましたが、最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- 効かない、効かなくなった、効いているのかわからないの3パターンある
- 服用を続けることで薄毛改善率が高まる
- 効かないケースは1〜2%と稀
- 効かない場合には薬の変更・追加で対処できる
- 服用はじめに見られる初期脱毛は効いているサイン
- より効果を高めるのであればミノキシジルやサプリを追加する
フィナステリドは服用した多くの方が効果を実感できており、AGAによる薄毛の進行を抑えることができます。
そのため、効いていないとしても、その原因によっては治療方法を調整・見直すことで効果が出る可能性は十分にあるといえます。
AGA治療において、フィナステリドはほぼ必須薬とされています。
処方を受ける機会も多いので、効いていないと感じることがあれば、まずは医師に今後のAGA治療の進め方についてご相談ください。
よくある質問
いずれが原因にしても医師に一度相談し、治療期間中は定期的に医師に効果を確認してもらうようにしてください。
「初期脱毛」と呼ばれる現象で、フィナステリドが効いているポジティブサインです。
しかし海外通販で購入したフィナステリドであれば、この限りではありません。
含まれている成分がわからないため、効いているのか、有害事象なのかは判断しかねます。
薬の変更・追加や用量の調整によって、効果が得られる可能性があります。
場合によってはフィナステリドの効かない脱毛症のケースも考えられるので、いずれにせよ早めに相談するようにしてください。