このページでは、国内で2番目に感染者数の多い淋病の潜伏期間について詳しく解説を行っています。
淋病は、性病の中でも感染から発症までのスピードが早く、感染しても無症状のため気づきにくく感染を広げてしまう傾向があります。
最近では、自宅でも淋病の検査が可能な検査キットもあり、時間や場所を気にせず検査が行えます。
検査可能時期や治療のタイミングについても解説していますので、是非参考にしてください。
フィットクリニックでは、淋病の検査キットをオンラインで販売しています。
ご希望の方は以下のボタンからご予約ください。
淋病の潜伏期間は2~7日
潜伏期間は病原体に感染してから初めて症状が現れるまでの期間になり、感染した病原体の種類によって異なります。
淋病は原因である淋菌の発育が早く、人により性行為後48時間ほどで初期症状が現れます。
これは似た症状がみられるクラミジアの潜伏期間である1〜3週間と比べると、淋病の感染から発症までがいかに早いかがわかります。
ただし、淋病の潜伏期間についてはあくまでも目安とお考えください。
感染していても無症状なケースもあり、誰もが潜伏期間どおりに症状が現れるとは限らないようです。
そのため、症状の有無で感染を判断してしまうのではなく、少しでも不安や疑わしいと感じただけでも一度検査を受けるのがベストです。
潜伏期間でも感染する?
淋病などの性病は、症状が無ければパートナーには感染しないと考える人もいますが、それは大きな間違いです。
感染している場合の潜伏期間は、体内で菌が発育・増殖している期間です。
すでに体内に菌がいることから、感染部位に直に触れるような性的な行為があれば、感染するリスクは十分にあります。
そのため、症状の有無は関係なく知らず知らずに感染させてしまう事があるのです。
また、症状のあるなしを基準に淋病に感染しているかを判断してしまうと、お互いにうつしうつされを繰り返す原因(ピンポン感染)にもなります。
淋病は何度でも感染する病気
淋病の原因菌である淋菌には、一度感染しても免疫を得られない特徴があります。
そのため、ピンポン感染のように何度も感染してしまいます。
他のウィルス感染症などで「一度感染すると体内に免疫が出来る」と聞いたことがあるかもしれません。
しかし、淋菌に対しては抗体を作るなどの人間の防衛本能は機能しないので、予防をするしかありません。
「潜伏期間」と「無症状」の違いとは?
「潜伏期間」と「無症状」の違いは、以下となります。
いずれも病原体に感染している状態ですが、発症しているかどうかの違いです。
また無症状の人は症状がでないまま経過していくか、あるいは体内で感染が拡がり悪化したタイミングで症状を自覚する場合もあります。
こうしたことからも、淋病は早期発見・早期治療がとても大切なことは覚えておきましょう。
感染が疑わしい条件とは?
淋病への感染が疑われる場合、本人またはパートナーに次のような初期症状が出ている可能性があります。
「もしかして淋病かも…」と不安のある方は、以下の項目で当てはまるものにチェックを入れてみましょう。
1つでも当てはまる場合は検査をお勧めします。複数の場合は該当する箇所も行いましょう。
さらに、淋病は飛沫や空気感染はしないため、無防備な性的行為があった際には常に感染リスクと隣り合わせです。
- パートナーが変わった
- 複数のパートナーがいる
- 性行為前のアルコールによる不用意な性行為
- コンドームを使用しない
淋病の感染経路はどこから?原因や症状、検査・治療法について解説
また淋病は20代がもっとも多く、性に対しての興味関心も高い頃なだけに、セーフセックスの意識を高く持つことが望まれます。
検査可能時期はいつから?
淋病の検査可能時期については、ウィンドウ・ピリオドが基準になってきます。
ウィンドウ・ピリオドとは、確実に抗体や病原体を検出できない期間です。性行為直後がこれにあたり、検査を行っても検出が難しい場合があります。
このことから淋病を発症していなくとも、潜伏期間中でも検査できるため、無防備な性的接触があれば検査を受けてみることをおすすめします。
また検査方法については、大きく以下の2つに分けられます。
不安がある程度であれば即日検査、あきらかに異変を感じているのであれば精密検査を受けてみると良いでしょう。
検査キットでセルフチェック
淋病の検査については、病院に行かなくても自宅でできる検査キットもあります。
病院に行くのに躊躇してしまう人や、誰にも知られたくない人など、検査キットによる定期的なセルフチェックに役立ててみてください。
現在フィットクリニックでも、淋病の検査キットを扱っています。
こちらの検査キットには、淋菌の他に咽頭淋菌、クラミジア、咽頭クラミジアが検査項目に含まれます。
これは淋病とクラミジア(性器と咽頭両方)に同時感染しやすいため、当院では推奨とさせていただきます。
淋病の検査キット | 価格(税込) | |
---|---|---|
女性2項目セット (性器クラミジア・性器淋病) |
6,000円 | |
女性4項目セット (淋病、咽頭淋菌、クラミジア、咽頭クラミジア) |
23,000円 | |
男性2項目セット (性器クラミジア・性器淋病) |
6,000円 | |
男性4項目セット (淋病、咽頭淋菌、クラミジア、咽頭クラミジア) |
23,000円 |
検査キット2個セット | 10%引き |
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送料 | 1万円以上で送料無料 ※一部例外有り(セット商品/代引き) |
ご自身が感染している可能性がある場合は、パートナーにも感染している確率が高いため、一緒に検査することをお勧めします。
検査キットの購入にはオンライン診療による診察が必要なので、以下のボタンよりご予約ください。
検査キットに関する詳細については、以下のページをご覧ください。
淋病の症状について
淋病の症状は、感染部位に炎症を起こすことでさまざまな症状が現れます。
性病=性器のイメージがあるかもしれませんが、行為によってはノド、肛門、目などに感染してしまうケースもあるので注意です。
<男性の症状>
男性器に感染すると尿道炎を起こし、次のような症状が現れます。
- 排尿時の痛み
- 白っぽい膿が出る
- 尿道のかゆみや不快感
男性の淋病は性器以外にも感染する!検査・治療方法も詳しく解説
こうした症状は同じ性感染症であるクラミジアに似ていますが、淋病の方が痛みが強いと言われています。
<女性の症状>
女性器に感染すると子宮頸管炎症といって、子宮の入り口に炎症が起きます。
症状としてみられやすいのが、
- おりものの変化
(臭い、色、量) - 不正出血
(生理以外での出血) - 下腹部の痛み
- 性行痛
女性は特に無症状で進行・悪化するケースもあるので、異変を感じた日の付近で性行為があったか振り返ってみるのも大切です。
<共通の症状>
男女共通の症状としてノドや肛門、目に感染し、症状が現れることもあります。
- ノド(淋病性咽頭炎)
ノドの痛み、腫れ、発熱 など - 目(淋病性結膜炎)
まぶたや結膜の腫れ、充血、黄色の目やに など - 肛門(淋病性直腸炎)
肛門のかゆみ、痛み、血便、下痢 など
「喉⇨性器」のように、必ずしも感染者と同じ部位に感染するとは限らないので注意です。
症状が現れない場合もある
淋病はクラミジアよりも症状が強く出るとも言われていますが、無症状のまま症状が進行してしまうこともあります。
特に女性は感染に気づかないことも多く、かなり悪化してから実は感染していたなんてケースも珍しくありません。
知らないまま淋病の感染を拡大させてしまうことがあるため、国内ではクラミジアに次いで感染者数が多いです。
予防に対する正しい知識を持つのはもちろん、症状のあるないに関わらず、お互いが苦しまないためにも定期的な検査が望まれます。
喉への感染には注意
淋病の喉への感染は、見落とされがちです。
これは、淋病と確認できるはっきりした症状がないことに加え、症状が風邪と似ているため性病検査にまで至らないことがあげられます。
喉からの感染経路は以下の2つです。
このように口を通して粘膜が接触することで、一度に複数箇所に感染する恐れもあります。
そのため検査を受ける際には性器だけでなく、念のため喉も一緒に検査するのがおすすめです。
淋病を放っておくとどうなる?
淋病は放っておくと、上行感染といって身体の奥へと感染を拡げていきます。
女性:子宮頸管炎→子宮内膜炎→卵管炎→骨盤内感染症→腹膜炎→肝周囲炎
生殖機能にダメージが及ぶため、男性であれば無精子症、女性は卵管に障害が起こることで不妊症や子宮外妊娠などの原因にもなります。
さらにクラミジアを併発しているケースが20〜30%ほどの割合でみられるため、放置してしまうのは厳禁です。
また身体の抗体によって淋菌が死滅することはなく、自然治癒はしないので回復を待っていても状況を悪くしてしまうだけです。
治療が遅れれば後遺症によって子供を望めない可能性もあるだけに、できるだけ早めに適切な治療を受けるようにしてください。
パートナーとの関係悪化の原因
性病に感染すると、まず浮気や性風俗の利用などの"やましい行為"が疑われ、それがきっかけとなり、2人の関係にヒビが入ってしまう原因になります。
しかし実際には、その他に過去が原因になっている場合もあります。
出会う前の過去の性行為や、元交際相手が感染源になっているケースもあるため、無症状であれば本人ですら心当たりがないこともあります。
パートナーを責め立てて関係を悪化させないためにも、まずは2人で性病検査を受けてみてください。
潜伏期間でも治療は出来る?
淋病は菌に感染していることがわかれば、潜伏期間中でも治療は可能です。
治療期間 | 1〜7日間 |
---|---|
治療方法 | 抗生物質 (点滴 / 筋肉注射 / 経口薬) |
再検査 | 治療後から2週間経過 |
淋病の治療は抗生物質の投与です。
投与の方法は、点滴や筋肉注射、経口薬の服用が一般的です。
治療が終ったら一定の期間を置いて再検査し、陰性の判定が出ることで初めて治療が完了します。
人によっては1回の治療で治らないこともあるので、治療後の検査で陽性だった場合は必ず医師の指示に従ってください。
淋病は、治療を受けたら終わりではないと覚えておきましょう。
治療中の性行為はNG
治療中の性行為については、控えるようにしてください。
治療中は、薬により菌の数は減るものの、感染性がゼロになるわけではありません。
さらに、完治が確認できる前に性行為をしてしまうと、ピンポン感染(うつしうつされ)の原因になります。
それが原因でいつまで経っても治らず、症状が長引くことになりかねないため、性行為はもちろん、性的な接触も念のため控える必要があります。
よくある質問
潜伏期間はあくまで目安であり、また淋病は無症状のケースもあります。
もし思い当たる節があるのであれば、性病検査を受けてください。
発症を待つ必要はないので、検査結果が陽性であれば必ず治療を受けてください。
もし結果に不安を持ちたくないのであれば即日検査ではなく、結果が出るまでに数日かかりますが精密検査(PCR法など)を受けてみてください。
そのため感染部位に菌がいる以上はうつる可能性はあり、1回の性行為で感染するリスクは30〜50%と高めです。
もし感染がわかっているのであれば性行為は控え、パートナーにも検査を受けるようお願いしてみてください。
仮に治った日(陰性)に、まだ完治していないパートナーと性行為をしてしまうと、ふたたび感染します。
そのため性行為をするのであれば自分だけでなく、相手が治っていることも確認できてからにしましょう。
まとめ
淋病の潜伏期間は人によってバラつきがあり、必ずしも期間通りに進行するとは限りません。
また、無症状だから感染していないという理由にもならないため、不安がある場合はまず性病検査を受けることが大切です。
また結果が陽性(感染している)であればパートナーに必ず伝える必要があり、2人で治療しなければ感染を繰り返す恐れもあります。
気まずい雰囲気になるかもしれませんが、不妊症などお互いの未来を変えてしまう後遺症が残ることにも繋がるため、早めに行動し治療を行ってください。