結論から言うと、我慢汁(カウパー液)でも妊娠する可能性はあります。
それは、我慢汁に精液が混入することがあるためです。
心当たりのある方はアフターピルを早めに服用しましょう。
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このページでは、我慢汁による妊娠はなぜ起こるのか詳しく解説します。
望まぬ妊娠を防ぐためにも、必要な情報はしっかりおさえておきましょう。
我慢汁で妊娠する理由
我慢汁で妊娠する理由は、精巣でつくられた精液の一部が射精前に漏れ出すためです。
我慢汁が分泌されるのは、主に以下のタイミングです。
- 興奮時
- 勃起時
勃起時はイメージがつきやすいかもしれませんが、性的に興奮している時であれば勃起をしていない非勃起時であっても分泌される場合があります。
しかも我慢汁に含まれる精液は濃度が高く、十分妊娠に至る場合が多いとされています。
そのため「射精時に外に出せば妊娠しない」と考えるのはリスクです。
射精が無くても精液が出る?
我慢汁自体に精子は含まれていませんが、性的興奮時には射精していなくても精子が混ざる可能性があります。
我慢汁に精液が混ざる仕組み
- ①カウパー腺からカウパー腺液(我慢汁)が分泌される
- ②精巣上体から精子が押し出される
- ③押し出された精子は精管膨大部に蓄えられる
①は②・③と同時進行で起こります。
我慢汁が出ている間は、精液が射精の準備万端で待機している状態です。
しかし待機しきれずに精液が我慢汁まで漏れてしまうことがあります。
それによって、射精していなくても精子が出てしまうのです。
我慢汁のコントロールはできない?
我慢汁は本人の意識とは関係なく、無意識のうちに出てしまうものです。
意図的に出したり、我慢できるものではなく、コントロールがききません。
そのため無防備な性行為は無自覚なまま膣内に射精しているのと変わらず、男性が膣外射精を完璧に行うのは不可能に近いと言えます。
また挿入中に限らず、前戯のタイミングでも我慢汁が出ることがあります。
もし我慢汁に精液が含まれていれば、挿入した時点で子宮内に精子が侵入する可能性も考えられます。
我慢汁での妊娠を防ぐ方法
我慢汁による妊娠を防ぐ方法は、普段と緊急時(避妊が失敗した時など)で異なります。
緊急時:アフターピル
男女ともに普段からの避妊が大切ですが、性行為後に「避妊が不十分だった」と感じる場合にはアフターピルが有効です。
もちろん、避妊をせずに挿入や膣外射精をしたり、性器同士をこすりつけたりして不安が残る場合にも服用することができます。
アフターピルは行為後に避妊できる最終手段
アフターピルは、性行為後なるべく早く服用することで、高い確率で避妊できる医薬品です。
性行為後に素早く避妊処置できる最後の手段とも言えます。
服用時間による避妊成功率の違い
副作用として、頭痛や吐き気、嘔吐などが起こる可能性があります。
フィットクリニックのアフターピル
フィットクリニックでは、有効時間の異なる2種類のアフターピルを取り扱っております。
レボノルゲストレル (海外製) |
レボノルゲストレル (日本製) |
エラ |
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有効時間 | 72時間 (3日間) |
72時間 (3日間) |
120時間 (5日間) |
価格 | 7,000円 | 12,000円 | 8,000円 |
また、診察料や送料、代引き手数料は以下のとおりです。
診察料 | 無料 | |
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送料 | 【通常便】 | 関東:940円 関東外:ヤマト運輸料金に準ずる ※最短翌日中にお届け |
【バイク便】 (東京都のみ) |
東京23区:一律5,500円 23区外:5,500円~ (※笹塚院からの距離に準ずる) ※最短診療後60分でお届け |
|
代引手数料 | 1万円まで:330円 1万円~2万円まで:440円 |
アフターピルはとにかくスピードが肝心です。
妊娠を望まない方は、ご自身の身体を守るためにもお早めに服用してください。
そもそも我慢汁(カウパー液)とは?
我慢汁とは俗語になり、興奮に由来して"先走り汁"と呼ばれる、直径5〜8mmのえんどう豆ほどの大きさのカウパー腺(尿道球腺)から分泌される粘液です。
正しくは「カウパー(氏)腺液」や「尿道球腺液」となります。
その特徴は次のようになります。
- アルカリ性
- 無臭無色透明
- 若干の塩味
また我慢汁の分泌量には個人差があるとされ、ほとんど出ない人から多くても5mlほどと僅かな量です。
さらに一時的に分泌されるものではなく、多くの男性が性的興奮の度合いやその時間に比例し継続的に分泌されています。
先ほども簡単に触れましたが、カウパー腺には精子は存在していません。
それなのに我慢汁がなぜ分泌されるのか、その役割についてもう少し詳しく見ていきましょう。
なぜ我慢汁が分泌されるのか?
我慢汁が分泌されるのには、2つの理由があります。
女性の膣内は自浄作用が備わっており、外部から入り込んだ菌などの繁殖を阻止するために弱酸性に保たれています。
一方の精子は、弱酸性の環境下では生きていけません。
そこで先に我慢汁によって膣内をアルカリ性に変化させ、精子へのダメージを軽減することで生存率を高める働きを担っています。
男性器と膣が乾いた状態ではスムーズな挿入が難しくなることや、粘膜同士の摩擦によって痛みが生じると膣内射精が難しくなります。
そこで男性も女性と同じように我慢汁によって膣内を潤し、スムーズな性行為をサポートします。
このように、我慢汁は単に興奮したから分泌されるものではありません。
妊娠を成立させやすくするための重要な役割を担っているのです。
外出しは避妊方法では無い
ここまでの内容からもわかるように、外出し(膣外射精)は正しい避妊方法とは言えません。
我慢汁にも精液が混入する可能性があるので、妊娠を望まないのであれば避妊具の使用は必須です。
また「中に出していないから大丈夫」と安心し、緊急避妊も行わず時間が経ってしまうと、気づいた時には人工中絶という選択肢しか残りません。
人工中絶は女性にとって、体だけでなく心にも大きな負担を強いられる手術です。
男女共に正しい避妊方法を心がけていきましょう。
我慢汁で妊娠する確率
我慢汁で妊娠する確率についてですが、WHOの発表によれば次のようになっています。
膣外射精での妊娠率 | 22% |
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数字だけではピンとこないかもしれませんが、健康に問題のない男女がタイミングを見計らって性行為をして妊娠する確率が20〜30%ほどです。
これを考えると子作りしている状態となんら変わりないだけに、妊娠予定がないのであれば避妊意識を高く持つことが望まれます。
こんな場合は注意が必要
我慢汁によって妊娠するパターンは、挿入時だけに限った話ではありません。
こうしたケースが考えられ、特に妊娠の受け入れ態勢が整っている排卵日は注意が必要です。
それぞれのリスクについて、ここから1つずつ解説していきます。
素股
挿入前の前戯の1つとして行われる素股にも妊娠の可能性はあります。
「挿入しないのに?」と思われるかもしれませんが、性器同士が擦り合わせることで膣の浅い部分に我慢汁が付着することが考えられます。
もし精子が膣内に入ってしまうと1分間で2〜3mmのスピードで奥へと進んでしまうため、素股後に避妊具をつけても妊娠の可能性があります。
万が一を考えるなら、素股もコンドームを装着して行うようにしましょう。
精子の付いた手で膣内を触られる
一度外に出た精子は死ぬと言われていますが、実際のところは誤りです。
精子は外に出て乾燥すると生きていけませんが、我慢汁や精液が保護膜となればしばらく生き続ける可能性があります。
このことを踏まえれば、手に我慢汁や精液が付着した状態で膣内に触れてしまうと妊娠の可能性が十分に考えられます。
手で愛撫する際は、ティッシュやタオルで拭き取ってからにしましょう。
コンドームを付け直す
コンドームの付け直しは、膣内に精子が入り込む可能性があります。
初めての方や急いで付けると、コンドームの表裏を間違える場合があります。
後になってから気づいて付け直すと、先端に我慢汁が付着した状態で挿入となります。
これでは、精子を膣内に侵入させているのと変わりありません。
- 装着の際は裏表を確認する
- 表裏を間違ったら新しいものと取り替える
正しいコンドームの使い方は、意外と知られていません。
妊娠を望まないのであれば、コンドームの装着は男性のマナーです。リスクの無い正しい使い方をしてください。
避妊対策はしっかりと
性行為は子作りだけでなく、愛情表現の1つとしてお互いの心と体の健康維持に必要な行為です。
そのため、子作りの予定がないのであればコンドームを装着するのはもちろん、我慢汁にも注意を払って妊娠リスクを限りなくゼロに近づけるよう心がけてください。
万が一の場合は緊急避妊
膣内射精は無いものの、コンドームなしの挿入や不安を感じる行為があると、女性は次の生理まで不安を抱えなければなりません。
不安を抱えたまま過ごすのは精神的にも辛いものです。
どうしても不安が残る方は、性行為後なるべく早めに緊急避妊を行ってください。
アフターピルと呼ばれるもので、不安のあった性行為後72〜120時間以内であれば高い確率で避妊効果が得られます。
まとめ
日本の性教育は先進国の中でもかなり遅れをとっており、誤った情報をもとに避妊している人も多いのが実情です。
そのため、外出しなら大丈夫と考える人が多いのかも知れません。
令和2年(2020年)の人工中絶件数は145,340件でした。
ピーク時の約117万件(1955年)にくらべれば大幅に減少していますが、1日あたり約398件のペースで望まぬ妊娠によって新しい命が失われています。
もちろんこのページで解説してきた我慢汁がすべての原因ではありませんが、些細なことでも妊娠は成立します。
妊娠を望まないのであればパートナーとよく考え、正しい避妊方法の知識を身につけ今後に役立てていってみてください。