
ED治療薬に対する抵抗感や葛藤を抱える40〜50代男性は少なくありません。
本調査では、ED治療薬服用経験のある男性たちが服用に至るまでにどのような気持ちを抱えていたのか、その“本音”に注目しました。
EDは40〜50代という健康や加齢が気になる世代では珍しくない症状です。しかし、人には話しづらく、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。
身近では語られにくいテーマのため、今回の調査結果を通じて少しでも共感や気づきのきっかけになればと考えています。
【アンケートの概要】
【アンケートの概要】
調査対象: | ED治療薬を服用したことがある40代~50代男性106名 40代(40~44歳:32名、45~49歳:41名) 50代(50~54歳:19名、55~59歳:14名) |
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調査日: | 2025年6月9日~2025年6月13日 |
調査方法: | インターネット選択式および自由記載式アンケート調査 |
[調査対象]
ED治療薬を服用したことがある40代~50代男性106名
40代(40~44歳:32名、45~49歳:41名)
50代(50~54歳:19名、55~59歳:14名)
[調査日]
2025年6月9日~2025年6月13日
[調査方法]
インターネット選択式および自由記載式アンケート調査
アンケート結果まとめ

今回のアンケート調査では、75.5%の方が初めてED治療薬を服用した際「抵抗を感じた」と回答しました。
また、ED治療を検討してから実際にED治療薬を服用するまでに1ヶ月以上かかった人は、時間を要した理由として「EDを認めたくなかった」を挙げた人が52.5%と最多となりました。
アンケート結果詳細
アンケートの詳しい結果を以下よりご紹介します。
EDに悩んだときの気持ち

EDに悩んだとき、最初に感じた気持ちに対する調査では、「正直ショックだった」(49.1%)、「年齢のせいだから仕方ない」(48.1%)、「誰にも相談できず不安だった」(24.5%)という回答が上位でした。
続いて、「男として終わったような気がした」(23.6%)と、自信や自己肯定感に大きく関わる感情が多い結果となりました。
4人に3人が「抵抗を感じた」服用までの心理的ハードル

ED治療薬を初めて使用するにあたり、今回のアンケートでは75.5%の男性が“抵抗感”を抱えていたことがわかりました。

抵抗を感じた理由としては、副作用や効果への不安(53.8%)、薬に頼ることへの悔しさ(48.8%)、男としての価値の喪失感(38.8%)などが多く挙げられています。これらは心理的な葛藤や、葛藤に基づく羞恥心に起因するものと考えられます。
社会的に「語られない病気」であるという実感

「EDについて社会でオープンに語られていると思うか」という質問では、「あまり思わない」(60.4%)が多数派でした。
この結果こそ、治療開始に至るまでの足かせになっている原因と考えられます。

「ED治療薬についてもっとオープンに語れる社会になったら行動がどう変わるか」という質問では、「同じ悩みを持つ人との共有(55.7%)」や「パートナーへの打ち明け(48.1%)」が進むとの声が集まりました。
社会的な理解が進むことで、当事者の行動や治療の一歩を後押しできる可能性がありそうです。

実際にED治療を検討してから実際の行動までに、「1ヶ月以上かかった」と答えた人の中には、「EDを認めたくなかった」(52.5%)という心理的な抵抗を挙げた人も多くいました。


初回の服用年齢としては40~44歳が最多で、40代前半で行動を起こす方が多い傾向が見られました。
治療は個人の健康意識や人間関係にも影響

ED治療薬の服用を通じて、健康や加齢への意識に変化があったと答えた人が合わせて8割以上となりました。
40~50代という健康や加齢が気になる世代だからこそ、EDをきっかけに自身の体と向き合う意識が高まっていると考えられます。

パートナーに対しては、39.6%の人はED治療薬の服用を伝えていないことがわかりました。
「パートナーとの関係性」への影響が大きいと考え、慎重になっている人が多いと予想されます。

一方で、パートナーとの関係に悪い変化があった人は0%でした。
このことから、ED治療薬の服用が関係性に悪影響を及ぼすことは少ないと考えられます。
治療の裏にある40~50代男性の本音

誰にも言えないけれど、本当は感じているED治療に関する思いや葛藤を自由回答で質問したところ、複雑な心境が多く寄せられました。
「副作用が気になる」や「薬を飲み続けることで健康に影響が出ないか不安」といった、薬そのものへの不安が第1に挙がりました。続いて、「薬に頼っていることへの葛藤」「できれば自分の力でどうにかしたい」という意見があり、自尊心との折り合いの難しさを感じているものと思われます。
そのほか、「誰にも相談できずに1人で悩んでいた」といった回答があり、孤立感や恥ずかしさが感じられます。以上のことから、ED治療がオープンに語られにくい状況であることがうかがえます。
また、パートナーがいる方からは、「服用していることがバレないか心配」、「副作用で気づかれそうになる」などという意見があり、関係性への影響や気遣いに関する悩みも多く見られました。

実際にED治療薬を使い続ける中で不安を感じた点を聞くと、「副作用・体への負担(68.9%)」や「薬への依存の不安(34.0%)」など、主に健康に関わる回答が多くありました。
一方で、こうした不安を抱えながらも治療を継続する姿勢からは、「自分の健康やパートナーとの関係に向き合い、前向きに改善しようとする意識」がうかがえます。

不安を感じる意見がある一方で、「治療により自信が持てるようになった」や「薬でなんとかなる時代で良かった」という良好な意見も多く見られました。治療の効果を実感している人が多いと考えられます。
多くの人が、「同じ悩みを抱えている人は他にもいるのか」と周囲との比較や情報の少なさに戸惑っているようです。心理面への配慮と、社会的な理解の促進が今後重要になるものと思われ、当院はそのサポートを徹底的に行っていきます。
ED治療薬の入手方法や費用、服用頻度

ED治療薬の入手方法については、意見が分かれました。
最も多かったのは「通院(35.8%)」ですが、「オンライン診療(33.0%)」もほぼ同水準となっており、近年の選択肢の広がりが見て取れます。
オンライン診療がED治療においても身近な手段として浸透しつつあることがうかがえます。

ED治療薬にかける月々の費用は、「3,000円~5,000円未満(34.0%)」が最も多く、次いで「3,000円未満(27.4%)」という結果に。
月5,000円未満で治療を続けている人が多く、費用感としては比較的手が届きやすい価格帯であることがうかがえます。

現在のED治療薬の服用頻度は、「月1~2回(57.5%)」が最多で、「月1回未満(39.6%)」が続きました。
いずれも月2回未満にとどまっており、服用頻度は比較的少ない傾向にあることがわかります。

服用経験のあるED治療薬を尋ねたところ、「バイアグラ(77.4%)」が最も多い結果となりました。
最初に発売されたこともあり知名度が最も高いため、選ばれやすい傾向があると考えられます。

ED治療薬やED治療の存在を知ったきっかけはばらつきがありましたが、「Google、Yahoo!などの検索エンジン(18.9%)」が最も多く、次いで「ネット記事・ニュースサイト(17.0%)」が挙がりました。
ED症状に悩んだ際、「まずは検索する」という人が多いことがうかがえます。
アンケートを受けて(院長コメント)

今回のアンケート調査は、ED治療薬服用経験者のうち40代~50代の男性を対象に行いました。
この世代の多くがED治療に対して不安や悩みを抱えていることが分かりました。そして、治療を通じて心理的に良好な変化を実感していることも明らかになりました。
心身の変化を自分らしく受け止めて、適切な治療へ踏み出す方が増えてほしいと願っており、医師として、少しでもその背中を押す存在でありたいと考えています。
ED(勃起不全)治療