淋病は検査で早期発見|便利な検査キットや購入方法・手順などについて解説

淋病は検査で早期発見|便利な検査キットや購入方法・手順などについて解説

このページでは淋病の検査方法について、詳しい解説を行っています。

以下の条件のいずれかに当てはまる場合、淋病感染の疑いがあるため症状の有り無しに関わらず一度検査を受けることをおすすめします。

淋病の検査方法にはいくつか種類があり、検査キットによるセルフチェックも可能です。

淋病検査はどのように行うのか気になる方は是非こちらのページを参考に、早期発見・早期治療にお役立てください。

フィットクリニックでは、淋病の検査キットをオンラインで販売しています。
ご希望の方は以下のボタンからご予約ください。

淋病の検査方法

淋病の検査方法には、大きく分けて即日検査と通常検査の2種類あります。

  即日検査 通常検査
種類
  • イムノクロマトグラフィー法
  • グラム染色法
・核酸増幅法
(SDA法、TMA法、TaqMan PCR法、Real-time PCR法 など)
検査結果 30〜60分 2〜3日
向いている人 すでに症状が出ている人 不安がある人
無症状の人
特徴 結果がすぐわかる
検査後すぐに治療をスタートできる
結果が出るまでに時間がかかる
検査精度が高い

種類により検査結果が出るまでのスピードや、検査精度の高さが違います。

そのため、現状に応じ医師のアドバイスを受け、必要な淋病検査を受けてください。

ここからは即日検査と通常検査について詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

淋菌即日検査
(イムノクロマトグラフィー法)

淋菌即日検査(イムノクロマトグラフィー法)は、性器に強い症状が出ている時に向いている検査方法です。

メリット
  • すぐに結果がわかる
  • 簡単に検査が行える
デメリット
  • 精度がやや低い
  • ノドや肛門の検査はできない

尿や膣分泌液から抽出液を作り、テストデバイスに滴下し感染しているか目視で判断します。

妊娠検査や抗原検査と同様に、簡単に検査が行え10~15分程度で結果を確認できます。

通常検査に比べると精度がやや低いものの、尿道や膣(子宮頸管)に起こった炎症が淋病によるものかチェックできるので、素早く必要な治療を行えます。

ただし、ノドや肛門への感染の検査はできません。

性器以外の部位の検査には向いていないので注意してください。

淋菌検査(リアルタイムPCR法)

淋菌検査(リアルタイムPCR法)は、無症状でも検査できる検査精度の高い方法です。

メリット
  • 性器だけでなく、ノド・肛門も検査が可能
デメリット
  • 検査費用が高い
  • 結果が出るまでに数日かかる

核酸増幅法とも呼ばれ、病原体のDNAやRNAといった遺伝子をターゲットに検査を行います。

淋菌検査(リアルタイムPCR法)の実施は医療機関ですが、実際に検体を調べるのは委託する専門の外部機関です。

そのため、結果が出るまでに時間がかかりますが、即日検査に比べ精度の高い検査結果が得られるのが特徴です。

同時感染しやすいクラミジア

淋病をはじめ他の性感染症は、外見の症状のみでどんな種類の菌に感染しているか判断するのは難しい場合があります。

特に淋病はクラミジアと症状が似ており、20〜30%ほどの確率で同時感染します

そのため、検査の種類を「淋病」だけに限定してしまうと、淋病は陰性でも、クラミジアに感染していれば症状が治らず、悪化や感染拡大のリスクになる場合があります。

医療機関での検査であれば同時検査を勧められますが、もしセルフチェックをする際も複数の性病検査がお勧めです。

淋病はいつから検査できる?

淋病の検査は、性行為後から24時間以上が経過していれば検査が可能です。

症状の有無に関係なく検査が受けられるため、オーラル・アナルセックス、コンドーム不使用など、パートナーの粘膜に直に触れる行為があれば検査を受けた方が良いでしょう。

また淋病は無症状のまま進行することもあり、痛みや違和感がないからといって感染していないとは言い切れません。

症状で検査を受けるか判断するのではなく「疑わしい、あるいは不安な行為があったか」を基準にお考えください。

自宅でできる検査キットについて

自宅でできる検査キットは、専用のキットを使い自分で検体を採取し、専門の機関へ郵送し検査する方法です。

検査キットは以下のような不安に感じる方に向いています。

  • 性器を見せたくない
  • 誰にも知られたくない

確証は無いが「淋病かも…」と疑いや不安がある場合、気軽に検査が受けられます。

現在検査キットは多くの性感染症に対応しており、淋病だけでなく、クラミジア、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマといった五類感染症をはじめ、HIVやB型肝炎などの検査も可能です。

ここからは検査キットの使い方や検査精度や価格、入手方法などについて見ていきましょう。

検査キットの使い方

こちらでは淋病検査キットの主な使用例をご紹介します。

検査キットは被験者がご自宅で使用できるよう、簡単に設計されています。
採取する検体は、尿、うがい液、患部のふき取り液の3種類です。

医療機関で受診
尿(性器への感染) 紙コップに尿を採取し、検査液の入った容器に入れる。
医療機関で受診
ぬぐい液(性器・ノド・目・肛門への感染) 尿道や膣内、喉の扁桃腺、目、肛門など、感染が予想される患部を綿棒で数回ぬぐいます。
しっかり検体を採取したのを確認し、検査液の入った容器に入れる。
医療機関で受診
うがい液
(ノドへの感染)
水または専用液でうがいを行い、うがい液を専用の容器に採取する。

綿棒で検体を採取するぬぐい液の検査の方が、より正確な検査を行えます。
アナルセックスが無い場合は肛門の検査は行いません。
採取した検体は、テスターで確認、検査機関での検査の2種類により結果を確認します。

テスターで確認

テスターは、市販されている妊娠検査薬や抗原検査で使われているものと見た目が似たものです。

採取した検体に検査薬を入れ、抽出液を作成します。
抽出液をテスターの受けの部分に垂らし、時間が経過するとその場で結果が確認できます。

検査の結果

陽性(+) 陰性(-)
陽性 陰性
テスト失敗
失敗 失敗

陽性の場合CとT(コントロールライン・テストライン)、陰性の場合はCのみに線が現れます。

失敗するとどちらも線が出ない、またはTのみに線がでます。
失敗した場合は、もう一度検査を行います。

検査機関へ発送

採取した検体を入れた容器を指定の検査機関に、郵送やメール便などで発送します。
2~3日後、WEBまたはメールなどで検査結果を確認します。

検査キットで正確な結果は出る?

検査キットを使用した際に気になるのが検査結果の正確さです。

検査キットの正確性はメーカーによっても異なり、次の2つがポイントになってきます。

感度(感染している人のうち、検査結果が陽性になった人の確率)
特異度(陰性のものを正しく陰性と判定できるかの確率)

この2つが100%に近いほど正確な結果が出やすいとされます。

簡易検査でも十分正確な結果は出ますが、精密検査(リアルタイムPCR法)ではより高い精度が期待できます。

ただし、セルフで検体(尿や膣分泌液など)の採取を行うため、使い方を誤ると結果に影響が出る場合もあるのでしっかりと医師の説明や説明書を確認しましょう。

検査キットの入手方法

検査キットの入手方法ですが、お近くのドラッグストアや薬局では購入できません。

基本的に検査キットは、医療機関もしくはメーカーからのネットでの購入のみとなっています。

メーカーのホームページからの直接購入

GME医学検査研究所、STD研究所、予防会 など

医療機関

専門の病院やクリニックなど など

国内通販サイト

Amazon、楽天、Yahoo

また、個人輸入での検査キット購入も可能ですが、購入してから届くまで時間がかかる(2週間ほど)、品質の確認が出来ないなどの理由から、国内での購入をお勧めします。

現在フィットクリニックでは、淋病の検査キットを扱っています。

検査キット 価格(税込)
女性4項目セット 女性2項目セット
(性器クラミジア・性器淋病)
6,000円
女性4項目セット
(クラミジア、咽頭クラミジア、淋病、咽頭淋菌)
23,000円
男性4項目セット 男性2項目セット
(性器クラミジア・性器淋病)
6,000円
男性4項目セット
(クラミジア、咽頭クラミジア、淋病、咽頭淋菌)
23,000円

こちらの検査キットには、淋菌の他に咽頭淋菌、クラミジア、咽頭クラミジアが検査項目に含まれます。

これは、淋病とクラミジアが同時感染しやすいためです。

それ以外にもHIVと梅毒など、併発しやすい性感染症が他にもあるため、当院では5項目、8項目、10項目と淋病を含む性感染症の検査キットを用意しています。

淋病以外の感染が後で発覚する前に、未然に対応することができるため安心です。

検査の時点で、すでに症状が現れている場合は、すぐに治療を開始してください。

淋病検査の流れ

一般的な淋病検査を受けるまでの流れを簡単にご紹介します。

  1. 受付

    1受付

    事前予約不要の医療機関もあり。

  2. 問診表の記入

    2問診表の記入

    気になる症状や健康状態、服用中のお薬についてなど。

  3. 診察

    3診察

    問診表を元に医師がヒアリングし、必要に応じて陰部を診察。

  4. 検査

    4検査

    医師の判断から必要な検査を受ける(即日検査か精密検査)。

  5. 検査結果の報告

    5検査結果の報告

    即日検査であればその場で、精密検査は数日後にWebで結果を確認する。
    検査結果が陽性であれば治療がスタートとなり、パートナーも検査を受けるよう促されます。

淋病の検査は保険適用になる?

淋病の検査が保険適用になるかは、状況によって異なります。

症状がない 自由診療(保険適用外)
症状がある 健康保険適用

さらに医療機関ごとで健康保険適用の基準も異なるため、気になる人は事前にチェックしておくことをお勧めします。

また自由診療(保険適用外)になってしまうと、検査費が高くなるデメリットがありますが、以下のメリットもあります。

自由診療のメリット
  • 匿名検査
  • 「医療費のお知らせ」に記載されない

症状がある方でも検査を知られたくない場合は、自由診療をお選びください。

淋病の治療

淋病は抗生物質を用いて治療を行います。

飲み薬

アジスロマイシン(ジスロマック)、オーグメンチンなど

点滴

セフトリアキソン(ロセフィン)

筋肉注射

スペクチノマイシン(トロビシン)

現在淋病は耐性菌の増加を踏まえ、飲み薬の他に点滴や筋肉注射での治療が一般的です。

医師の診察を受けることで、適切な治療が行えます。

治療後の再検査を必ず行う

淋病は、治療後2週間ほどを目安に再検査(治癒確認検査)を行う必要があります。

症状そのものは数日ほどで治ってきますが、見た目だけでは感染部位に菌が残っているかの判断はできません。

そのため、淋病の完治とは「再検査で陰性」になった場合を指します。

淋病は一度の治療で完治しないケースもあり、症状の重症化や感染拡大させないためにも必ず再検査は受け、陰性をご確認ください。

淋病は自然発生や自然治癒はしない?

結論から言いますと、淋病は自然発生や自然治癒はしません

淋病の原因である淋菌は非常に弱い菌のため、人体の粘膜を離れたり、乾燥・消毒などで簡単に死滅する特徴があります。

そのため、粘膜同士の接触する性行為やオーラル・アナルセックス以外での感染は稀だと言えます。

淋病という性感染症は自然治癒をしない病気です。
人体には免疫という防御システムがありますが、感染してからでは免疫は機能せず、感染しても体内で抗体が作られないため、一度完治しても何度でも再感染してしまいます。

そのため、コンドームの使用による予防や、検査による早期発見が大切です。

よくある質問

Q1
検査をする場合はノドも同時にした方がいい?
A1
オーラルセックスが一般的になってきたことで、ノドへの感染は増加の傾向にあります。
そのため性器だけでなく、ノドもいっしょに検査するのがお勧めです。
「性器+ノド」を同時に調べられる検査キットもあるので、検討してみてください。
その他クラミジアとの同時感染もあるため、気になる場合は淋病とクラミジアの両方を検査してください。
検査キットには複数の性感染症が検査できるものがあります。
Q2
検査結果はいつわかる?
A2
淋病の検査結果は、それぞれ以下の時間で確認できます。

即日検査:30〜60分

精密検査:2〜3日

あきらかに症状が出ている人は淋病をすぐに確認できる即日検査がおすすめになり、定期的に検査するのであれば精密検査を選んでみてください。
Q3
治療が終われば完治していますか?
A3
治療が終っただけでは完治したとは言えません。
淋病の原因菌は目には見えないので、治療によって症状が治っても感染部位に菌が残っている可能性もあります。
さらに、淋菌には治療薬に対する耐性も確認されているため、一回の治療で治らない場合もあります。
治療後から約2週間を目安に必ず再検査を受け、「陰性」の判定が出れば完治となります。
Q4
検査はどこでできますか?
A4
検査は以下の場所で受けることができます。
  • 医療機関
  • 保健所
保健所であれば無料で受けられますが、自治体によって検査日程が異なり、もし感染がわかっても保健所では治療は行えません。
そのため、検査から治療までできる医療機関への受診がお勧めです。
Q5
症状は無くても気になるので検査できますか?
A5
症状がなくても、気になる人は検査が受けられます。
性行為後24時間以上が経過していれば検査できるので、不安な行為があったのであれば検査を受けてください。
症状が無い場合の検査は、保険が適用されない自由診療となります。

まとめ

淋病の検査方法についてみてきましたが、検査精度や費用、結果が出るまでの時間にも違いがあるのでTPOに応じて検査方法を選んでください。

また淋病は、自然発生や自然治癒をすることはありません。接触により感染し、治療をしなければ治らない症状です。

そのため症状の有無に限らず、パートナーがいる場合は一緒に検査を受けてください。

性器やノドなど感染部位が複数ある場合や、クラミジアなど他の性病への同時感染もあるため、必要な検査を行ってください。