また唾液を介した感染リスクもあるので、口が触れる食器などの共有にはご注意ください。
性器ヘルペスとは?症状・原因・治療法・予防法を解説
このページでは、ウイルスによって引き起こされる性器ヘルペスについて詳しく解説しています。
感染を疑う目安となる症状や、治療法・予防法についても触れているので、「もしかして…」と思った際には参考にしてみてください。
性器ヘルペスの基本情報
原因ウイルス | 単純ヘルペスウイルス(HSV1/2) |
---|---|
症状 | 水ぶくれ、潰瘍、リンパの腫れ、発熱など |
感染経路 |
|
潜伏期間 | 2~10日間 |
当院の治療薬 |
バルトレックス 500mg 10錠8,000円/20錠15,000円 |
なお、フィットクリニックでは性器ヘルペスの診療・治療を行っています。
すでに気になる症状がある場合、以下のボタンよりお気軽にご相談ください。
性器ヘルペスとは?
性器ヘルペスとは、性器やその周り(臀部、大腿、肛門)、口唇などに「水ぶくれ」や「ただれ」ができる性感染症の1つです。
ウイルス感染症であり、2種類いずれかのHSV(単純ヘルペスウイルス)に感染するのが原因です。
-
HSV-1
⇨ 口唇ヘルペスの原因になることが多い -
HSV-2
⇨ 性器ヘルペスの原因になることが多い
ウイルスの種類によって感染部位が区別されているものの、HSV-1は口と性器が接触するオーラルセックスによって性器に感染することもあります。
実際のところ、性器ヘルペス初感染の約70%はHSV-1が原因となっています。
また、性器ヘルペスに一度感染してしまうと、治療によってウイルスを身体から消し去ることはできません。
ウイルスが神経細胞に棲みついてしまい、風邪や生理、疲労、ストレスなど身体の免疫力が下がった時や、高齢者になってから再発します。
いつ再発するかわからない不安が精神的なダメージになることもありますが、「再発をコントロールできる病気」であることは覚えておきたいところです。
性器ヘルペスの症状
性器ヘルペスの症状は、男女ともに性器やその周辺に水ぶくれなどが現れるだけでなく、発熱や倦怠感といった風邪に似た症状を伴うこともあります。
また発症のタイミングによって、症状の重症度が異なるのが一般的です。
-
初発(初感染初発)
⇨ 症状がもっとも重い -
非初感染初発(感染後に無症状が続いてから初めて症状が現れる)
⇨ 初発にくらべ症状が軽いことが多い -
再発
⇨ 初発にくらべ症状が軽く、治癒までの期間も1週間以内と短い
なお、再発する前は「前駆症状」といって、再発部位にピリピリ・チクチクといった神経痛のような症状や違和感(ムズムズなど)を感じることがあります。
水ぶくれなどが現れる前のサインとなっているので、この段階で治療ができると症状の回復が早くなります。
以下で男女別の性器ヘルペスの症状を解説します。
男性の性器ヘルペスの症状
男性の性器ヘルペスの症状は、以下の通りです。
- 皮膚症状(びらん・水ぶくれ・潰瘍)
- 発熱
- だるさ
- 疼痛
- かゆみ
- 鼠径リンパ節(太ももの付け根あたり)の腫れや圧痛
- 尿道分泌物
症状は亀頭や包皮、陰茎に見られ、直径1~2mmほどの水ぶくれが多発し、3~5日ほどが経過すると破れて痛みを伴う潰瘍ができます。
なお、水ぶくれの中には大量のウイルスがいます。
自ら潰してしまうと別の部位に感染させたり、周囲に感染させてしまう原因にもなりかねません。
治療しながら、かさぶたになって軽快するのを待つようにしてください。
女性の性器ヘルペスの症状
女性の性器ヘルペスの症状は男性と基本的には変わりませんが、症状が強く出やすい傾向にあります。
- 皮膚症状(びらん・水ぶくれ・潰瘍)
- 38℃以上の発熱
- だるさ
- 疼痛
- かゆみ
- 鼠径リンパ節(太ももの付け根あたり)の腫れや圧痛
- 排尿痛や排尿困難
また女性の性器ヘルペスは外陰部や性器周辺だけでなく、子宮頸管や膀胱といった膣内にまで症状が及ぶことがあります。
人によっては、排尿痛や排尿困難といった膀胱炎に似た症状が現れることもあるのでご注意ください。
性器ヘルペスの原因と感染経路
性器ヘルペスの原因であるHSV(単純ヘルペスウイルス)は、病変のある性器や皮膚、ウイルスを含む体液などへの接触によって感染します。
- 性行為
- オーラルセックス(口から性器への感染)
- キス(唾液)
- アナルセックス
- タオル、食器類、トイレ、バスチェアといった生活用品
HSV(単純ヘルペスウイルス)は非常に感染力が強く、性行為による「接触感染」だけでなく、「物を介した感染」をすることもあります。
本来、皮膚にはバリア機能が備わっているので、皮膚が健康な状態であれば物を介してウイルスに感染することはありません。
ただ、皮膚に小さな傷や湿疹、アトピー性皮膚炎などがあると、ウイルスの侵入を許してしまうことがあるのでご注意ください。
感染を防ぐため性行為は控える
性器ヘルペスの発症時は、パートナーへの感染を防ぐために患部が直接接触する性行為は控えるようにしてください。
また「無症候性排泄」といって、自覚症状や目に見える症状がない時でも感染力を持ったウイルスが排泄されている場合があります。
そのため、症状がない時でも、日頃からコンドームを使用したセーフセックスを心がけることが大切です。
ただし、再発は臀部(お尻)や大腿部といった部位にも起こる可能性があるので、コンドームを使用しても完全な予防は難しいことに注意してください。
なお、妊活中や妊娠中に性器ヘルペスへの感染がわかった場合、新生児に感染するリスクが少なからずあります。
症状や時期によって適切な処置も異なるので、必ず医師に相談するようにしてください。
患部に触れたら手を洗う
水ぶくれなどの症状が出ている患部に触れてしまった場合、石けんを使って手洗いを行うようにしてください。
症状が出ている間は大量のウイルスが排泄されているため、手指にウイルスが付着した状態は感染リスクを高めてしまいます。
- 唾液で濡らしてコンタクトをつける
- 患部を触った後に手を洗わない
- 水ぶくれを破く
性器ヘルペスは性器や口唇への感染がよく知られていますが、角膜(眼)に感染するケースもあります。
パートナーに感染させるだけでなく、自ら感染部位を広げてしまうこともあるので、こまめに手洗いをして清潔な状態をキープするよう心がけてください。
お風呂やトイレで注意すること
性器ヘルペスはお風呂やプールなどで水を介して感染することはほとんどありません。
不安に感じて日常生活の行動を制限する必要はないものの、以下のようなケースでは注意が必要です。
-
バスタオル
⇨ 使い回しはせず、使用後は洗濯・乾燥によってウイルスを除去する -
トイレ
⇨ 臀部(お尻)に症状がある場合は便座に触れないようにするか、使用後はエタノールで消毒する
物を介してヘルペスウイルスに感染するケースがあるので、症状が出ている間の日用品の共有には十分にご注意ください。
性器ヘルペスの潜伏期間
性器ヘルペスの潜伏期間とは、ヘルペスウイルスにはじめて感染してから身体に症状が現れるまでの期間を指します。
性器ヘルペスの潜伏期間:2~10日間
ヘルペスウイルスは神経を伝って上行し、神経細胞(腰仙髄神経節など)に潜伏感染します。
その後2~10日が経過すると神経を伝って下行し、感染部位に病変をつくります。
ただし、「非初感染初発」といって、すでに感染・潜伏していたヘルペスウイルスが何らかの誘因によって再活性化して症状を起こすこともあります。
この場合は感染機会が不明となり、必ずしも潜伏期間どおりに症状が現れるとは限らないので覚えておいてください。
性器ヘルペスの検査方法
性器ヘルペスはただれや水ぶくれといった特徴的な症状を伴うので、患部の細胞を採取してヘルペスウイルスがあるか検査します。
症状が特徴的なため、医師が患部を直接診るだけでも判断が可能なケースが多いです。
ただし、感染者数が2012年からの10年で15倍に急増する「梅毒」も性器に似たような潰瘍ができることがあります。
梅毒が疑わしい場合には梅毒検査も受け、適切な治療につなげるようにしてください。
また、性器ヘルペスと同じ「5類感染症」に指定され、国内感染者数の多いクラミジアや淋病といった性感染症も併せて検査を受けるのが望ましいです。
クラミジアや淋病は20代~30代への感染が多く、不妊などの原因にもなるので、特に若い世代は積極的に検査を受けるようにしてください。
フィットクリニックでは、梅毒や淋病、クラミジアの性病検査キットを取り扱っております。
性器ヘルペスの検査キットは取り扱っておりませんのでご了承ください。
検査キット | 価格 | クラミジア | 淋菌 | 咽頭クラミジア | 咽頭淋菌 | トリコモナス | カンジダ | HIV | 梅毒 | B型肝炎 | C型肝炎 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
女性10項目セット | 33,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
女性8項目セット | 29,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
女性5項目セット | 25,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
女性4項目セット | 23,000円 | ● | ● | ● | ● | ||||||
男性10項目セット | 33,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
男性7項目セット | 28,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
男性5項目セット | 25,000円 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
男性4項目セット | 23,000円 | ● | ● | ● | ● |
検査キット2個セット | 10%引き |
---|---|
マイコプラズマ検査 | +12,000円 |
送料 | 無料 |
検査キット2個セットで10%引きになるので、パートナーも感染が疑わしい場合はぜひご活用ください。
ご予約は以下のボタンより承っております。
性器ヘルペスの治療方法
性器ヘルペスの治療方法は、抗ウイルス薬と呼ばれる飲み薬を用います。
ただし、現代の医療ではヘルペスウイルスを体内から完全に除去することはできません。
そのため再発を繰り返すこともあり、一度感染すると生涯にわたって付き合っていかなければならない病気です。
しかし、抗ウイルス薬を使えばウイルスの増殖を抑えて症状をコントロールでき、初発時にきちんと治療を行うことで再発回数を抑えられる可能性もあります。
完治しないからといって放置はせず、初発・再発に関係なく抗ウイルス薬を使った治療を受けるようにしてください。
性器ヘルペスの薬はバルトレックス
抗ウイルス薬にはいくつか種類がありますが、性器ヘルペスには「バルトレックス」と呼ばれる薬を使用します。
ヘルペスウイルスの増殖を抑える効果があり、初発・再発を問わず治療に用いることができます。
また、従来の性器ヘルペス治療で用いられていたゾビラックスにくらべ服用回数が少なく済むので、飲み忘れの心配がないのが特徴です。
バルトレックスの副作用は少なく長期服用にも向いているとされていますが、服用中に以下のような症状が現れることがあります。
- 腹痛
- 下痢
- 腹部の不快感
- 吐き気
消化器系の症状が中心になっており、基本的には一過性の症状となりますが長引くようであれば医師にご相談ください。
性器ヘルペスは放置しても自然治癒する?
性器ヘルペスは無治療であっても、2~3週間ほどで症状は自然治癒します。
ただし、痛みやかゆみといった不快な症状が続き、人によっては症状が悪化するおそれもあります。
- 無治療:2~4週間
- 抗ウイルス薬による治療:5~10日間
抗ウイルス薬を使った方が治りも早く、はじめの治療が予後の再発回数に影響してくることもあるので積極的に治療を受けるようにしてください。
バルトレックスの購入方法
バルトレックスは、フィットクリニックの「オンライン診療」から購入が可能となっています。
オンライン診療による処方であれば全国どこからでも治療を受けられ、薬の処方も郵送となるので再発時にも便利です。
予約から処方までをスマホ内で完結させられるので、性器ヘルペスのかかりつけ医としてお気軽に当院までご相談ください。
性病名 | 製品 | 処方数 | 価格 |
---|---|---|---|
性器ヘルペス |
バルトレックス 500mg |
10錠 | 8,000円 |
20錠 | 15,000円 |
※併せて検査キット購入の場合は2,000円引き
なお、性器ヘルペスの治療薬は海外通販(個人輸入)でも取り扱いがあります。
安価な海外製ジェネリックを購入できますが、偽物や粗悪品の服用リスクや、自己判断で治療薬を選ぶことは危険が伴います。
海外通販の利用は控え、性器ヘルペスが疑われるようであれば、必ず医師の診察・処方を受けるようにしてください。
フィットクリニックの診療予約は以下のボタンより承っております。
性器ヘルペスの予防方法
性器ヘルペスの60~70%は再発例となるので、抗ウイルス薬の服用にくわえ、再発を予防することも重要なポイントになってきます。
身体の免疫力が弱まったタイミングで再発するので、以下のようなことを実践してみてください。
- 規則正しい生活
- 栄養バランスの整った食事
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- ストレスをためない
免疫力を下げないための身体づくりは再発の不安を減らすことにもつながるので、日常生活でも積極的にコントロールしていきましょう。
また、性器ヘルペスが再発するサインとして、チクチク、ピリピリといった神経痛や、ムズムズするなどの違和感が出ます。
ブツブツや水ぶくれができる前兆となるので、症状が進んでしまう前に医療機関に受診するのも予防の一環となります。
まとめ:性器ヘルペスに感染したらフィットクリニックへ!
最後に性器ヘルペスについて、これまでの内容をまとめます。
- 性器ヘルペスは性器やその周り、口唇などに水ぶくれができる性感染症
- 女性の方が症状が強く出る傾向にある
- 性行為による接触感染だけでなく、物を介して感染することもある
- 感染から症状が出るまでの潜伏期間は2~10日間
- 一度感染したらウイルスを完全に除去できない
- 症状が出ている間の性行為は控える
- 免疫を下げない身体づくりによって再発を減らせる可能性がある
性器ヘルペスは初発であれば早い段階で十分な治療を行うことで、予後の再発回数を減らせる可能性があります。
また再発時には前駆症状の段階で治療できれば、症状も軽く済み、治癒までの期間を短くすることもできます。
無治療によって自然治癒を待つのはデメリットが大きいので、性器にブツブツや水ぶくれなどのヘルペス症状が現れた際にはフィットクリニックまでご相談ください。
性器ヘルペスについてよくある質問
また唾液を介した感染リスクもあるので、口が触れる食器などの共有にはご注意ください。
しかし放置すると、細菌など他の病原菌への二次感染のリスクや、パートナーや家族などに感染させてしまう原因にもなります。
早期に治療できると治癒までの期間が短くなり、その後の再発回数を減らせる可能性もあるので、「もしかして…」と思う節があれば医師に相談するようにしてください。
現代の医学では完全にウイルスを体内から除去することはできず、感染を防ぐための予防ワクチンなどもないのが現状です。
また「無症候性排泄」といって、症状がない時でもウイルスが排泄されている場合があります。
そのため症状がなかったとしても、コンドームを使ったセーフセックスを心がけるようにしてください。
治癒までの期間は、無治療の場合は2~4週間、抗ウイルス薬による治療の場合は5~10日間となっています。
ウイルスの増殖を抑えて症状の悪化を防ぐことで、治癒までの期間を短くできます。
母子感染(産道感染)のリスクは初感染で50%と特に高く、再発時では0~5%ほどとされています。
もし出産時に性器ヘルペスがある場合、帝王切開による予防が勧められています。
適切な処置を行えば妊娠の継続や出産は可能なので、必要以上に神経質にならないようにしましょう。